bea ホーム | 製品 | dev2dev | support | askBEA
BEA Logo Tuxedo
 ドキュメントのダウンロード   サイトマップ   用語集 
検索
0

Tuxedo CORBA プログラミング・リファレンス

 Previous Next Contents View as PDF  

ORB

概要

BEA Tuxedo の CORBA オブジェクトにアクセスしたり、CORBA オブジェクトを提供するために、BEA Tuxedo CORBA C++ ORB に基づいてアプリケーションをコンフィギュレーションします。

構文

<appl-name> [-ORBid {BEA_IIOP | BEA_TOBJ} ¥
[-ORBInitRef <ObjectID>=<ObjectURL> [*]]
[-ORBDefaultInitRef <ObjectURL>]
[-ORBport port-number] ¥
[-ORBsecurePort port-number] ¥
[-ORBminCrypto {0 | 40 | 56 | 128}] ¥
[-ORBmaxCrypto {0 | 40 | 56 | 128}] ¥
[-ORBmutualAuth] ¥
[-ORBpeerValidate {detect | warn | none}] ¥
[appl-options]

説明

BEA Tuxedo CORBA C++ ORB は、BEA Tuxedo に組み込まれているライブラリです。このライブラリを使用すると、IIOP または IIOP-SSL を使用して BEA Tuxedo のオブジェクトにアクセスしたり、このオブジェクトを提供するための CORBA ベースのアプリケーションを開発できます。また、ORB のコマンド行のオプションを使用すると、カスタマイズが可能になります。

パラメータ

[-ORBid {BEA_IIOP | BEA_TOBJ}]

BEA_IIOP は、IIOP または IIOP-SSL プロトコルで通信するクライアント環境とサーバ環境をサポートするように、ORB がコンフィギュレーションされることを明示的に指定します。

BEA_TOBJ は、BEA Tuxedo ドメイン内で TGIOP プロトコルでのみ通信可能なネイティブ・クライアント環境をサポートするように、ORB がコンフィギュレーションされることを明示的に指定します。

上記のパラメータを指定しない場合、ORB は、ORB 自身がデプロイされ、その環境で使用するようにコンフィギュレーションされる環境を検出します。

[-ORBInitRef ObjectId=ObjectURL]

-ORBInitRef は、ORB 初期リファレンス引数です。この引数では、初期サービスに対して任意のオブジェクト・リファレンスを指定できます。

ObjectID は、CORBA 仕様で定義されるサービスの既知のオブジェクト ID を表します。このメカニズムにより、ORB のインストール時に定義しなかった、新しい初期サービスの Object ID で ORB をコンフィギュレーションできます。

ObjectURL には、CORBA 仕様で定義する CORBA::ORB::string_to_object オペレーションでサポートされている任意の URL スキーマを指定できます。URL の構文に誤りがある場合、またはインプリメンテーション定義方法が無効と判定された場合、CORBA::ORB_init によって CORBA::BAD_PARAM 標準例外が発生します。表 14-1 では、この例外の一覧を示します。


 

[-ORBDefaultInitRef <ObjectURL>]

-ORBDefaultInitRef は、ORB のデフォルトの初期リファレンス引数です。この引数は、-ORBInitRef で明示的に指定されていない初期リファレンスの解決に役立ちます。また、現在の Tobj_Bootstrap オブジェクトに指定されている IIOP リスナ・アドレスと同様の機能を備えています。

-ORBInitRef 引数とは異なり、-ORBDefaultInitRef では URL が必要です。この URL は、初期オブジェクト・リファレンスを識別するための新しい URL を生成します。この URL の後にはスラッシュ文字 (/) と文字列化されたオブジェクト・キーを付けます。次に、デフォルトの初期リファレンス引数の指定例を示します。

-ORBDefaultInitRef corbaloc:555objs.com

サービスの初期リファレンスを取得するために、ORB::resolve_initial_references("NotificationService") を呼び出すと、次の新しい URL が生成されます。

corbaloc:555objs.com/NotificationService

ORB::resolve_initial_references オペレーションをインプリメントすると、新しい URL が生成され、サービスの初期リファレンスを取得するために CORBA::ORB::string_to_object が呼び出されます。

-ORBDefaultInitRef 引数の値として指定した URL には、複数の場所を指定できます。これは、Tobj_Bootstrap オブジェクトで使用される場所のリストに提供されている機能とほぼ同じです。この場合、ORB では URL の構文規則に基づいて URL の場所を処理します。次に、デフォルトの初期リファレンス引数の指定例を示します。

-ORBDefaultInitRef corbaloc:555objs.com,555Backup.com

サービスの初期リファレンスを取得するために、ORB::resolve_initial_references("NameService") を呼び出すと、次の新しい URL のどちらかが生成されます。

corbaloc:555objs.com/NameService

または

corbaloc:555Backup.com/NameService

生成された URL は、サービスの初期リファレンスを取得するために、CORBA::ORB::string_to_object に渡されます。

[-ORBminCrypto [0 | 40 | 56 | 128]]

ネットワーク・リンクを確立するときに必要最低限の暗号化レベルです。ゼロ (0) は、暗号化が行われないことを示し、40、56、および 128 は暗号化キーの長さ (ビット単位) を指定します。ここで指定された最低レベルの暗号化が行われないと、リンクの確立は失敗します。

デフォルト値は 0 です。

[-ORBmaxCrypto [0 | 40 | 56 | 128]]

ネットワーク・リンクを確立するときに許容される最高の暗号化レベルです。ゼロ (0) は、暗号化が行われないことを示し、40、56、および 128 は暗号化キーの長さ (ビット単位) を指定します。デフォルトは、ライセンスで指定されている機能すべてです。-ORBmaxCrypto または -ORBmaxCrypto オプションは、国際版または米国/カナダ版の BEA Tuxedo セキュリティ・アド・オン・パッケージがインストールされている場合にのみ使用できます。

[-ORBmutualAuth]

リモート・アプリケーションから SSL 接続を受け付けるときに証明書ベースの認証を有効にするかどうかを指定します。

-ORBmutualAuth オプションは、国際版または米国/カナダ版の BEA Tuxedo セキュリティ・アド・オン・パッケージがインストールされている場合にのみ使用できます。

[-ORBpeerValidate {detect | warn | none}]

BEA Tuxedo ORB によって開始されたアウトバウンド接続のピアのデジタル証明書を、セキュア・ソケット・レイヤ (SSL) プロトコル・ハンドシェークの一部として受信したときに、BEA Tuxedo CORBA ORB がどのように動作するかを指定します。検証は安全な接続のイニシエータのみが行います。検証では、サーバのデジタル証明書にあるドメイン名の指定と同じネットワーク・アドレスにピア・サーバが実際にあるかを確認します。この検証は、技術的には SSL プロトコルの一部ではなく、Web ブラウザで行われているチェックと同じものです。

値が detect の場合、BEA Tuxedo CORBA ORB は、接続に使用されるオブジェクト・リファレンスで指定されたホストがピアのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかを確認します。照合に失敗した場合、ORB はピアの認証を拒否し、接続を破棄します。このチェックによって、介在者の攻撃から保護します。

値が warn の場合、BEA Tuxedo CORBA ORB は、接続に使用されるオブジェクト・リファレンスで指定されたホストがピアのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかを確認します。照合に失敗した場合、ORB はユーザ・ログにメッセージを書き込み、接続処理を続行します。

値が none の場合、BEA Tuxedo CORBA ORB は、ピアの検証を行わずに接続処理を続行します。

-ORBpeerValidate オプションは、国際版または米国/カナダ版の BEA Tuxedo セキュリティ・アド・オン・パッケージがインストールされている場合にのみ使用できます。

値を指定しない場合は、デフォルトの detect が指定されます。

[-ORBport port-number]

リモート CORBA クライアントからの接続を受け付けるために、ORB で使用するネットワーク・アドレスを指定します。通常、システム管理者は、動的範囲ではなくポート番号の「ユーザ」範囲からクライアントのポート番号を割り当てます。これにより、共同クライアント/サーバでポートの競合を防ぐことができます。

これは、BEA Tuxedo CORBA ORB が永続オブジェクト・リファレンスを作成するための必須パラメータです。永続オブジェクト・リファレンスでは、ORB が再起動した場合でも、オブジェクト・リファレンス内に格納されているのと同じポート番号を指定する必要があります。一時オブジェクト・リファレンスの場合は、ORB で動的に任意のポートを取得できます。

port-number には、BEA Tuxedo CORBA ORB プロセスが接続要求の受信をリッスンする TCP ポート番号を指定します。port-number には、0 から 65535 までの数字を指定します。

注記 Java Tobj_Bootstrap オブジェクトでは、port-number を格納するのに short 型を使用します。そのため、Java クライアントからの接続をサポートする場合は、0 〜 32767 の範囲内で port-number を指定する必要があります。

[-ORBsecurePort port-number]

IIOP リスナ/ハンドラでセキュア・ソケット・レイヤ・プロトコルを使用して安全な接続をリッスンするために使用するポート番号を指定します。ポート番号を指定せずにコマンド行のオプションを指定した場合、OMG で割り当てられたポート番号 684 が SSL 接続に使用されます。

port-number には、BEA Tuxedo CORBA ORB プロセスが接続要求の受信をリッスンする TCP ポート番号を指定します。port-number には、0 から 65535 までの数字を指定します。

注記 Java Tobj_Bootstrap オブジェクトでは、port-number を格納するのに short 型を使用します。そのため、Java クライアントからの接続をサポートする場合は、0 〜 32767 の範囲内で port-number を指定する必要があります。

BEA Tuxedo CORBA ORB への接続に安全なものだけを有効にするには、管理者は -ORBport-ORBsecurePort で指定するポート番号を同じ値にコンフィギュレーションします。

-ORBsecurePort オプションは、国際版または米国/カナダ版の BEA Tuxedo セキュリティ・アド・オン・パッケージがインストールされている場合にのみ使用できます。

移植性

BEA Tuxedo CORBA ORB は、UNIX および Microsoft Windows 2000 オペレーティング・システム上で BEA Tuxedo に組み込まれているクライアントまたはサーバとしてサポートされています。また、Windows 98 オペレーティング上で BEA Tuxedo に組み込まれているクライアントとしてもサポートされています。

相互運用性

BEA Tuxedo CORBA ORB は、TCP/IP 接続で GIOP プロトコル・バージョン 1.0、1.1、または 1.2 をサポートする、ORB 準拠のすべての IIOP と相互運用できます。また、BEA Tuxedo CORBA ORB は、オブジェクト・リファレンスで TAG_SSL_SEC_TRANS タグ付きコンポーネントの使用をサポートし、セキュア・ソケット・レイヤ・プロトコルのバージョン 3 をサポートする、ORB 準拠のすべての IIOP-SSL と相互運用できます。

C++ コード例

ChatClient -ORBid BEA_IIOP -ORBport 2100 
-ORBDefaultInitRef corbaloc:piglet:1900
-ORBInitRef TraderService=corbaloc:owl:2530
-ORBsecurePort 2100
-ORBminCrypto 40
-ORBmaxCrypto 128
TechTopics

Java コード例

java -DORBDefaultInitRef=corbalocs:piglet:1900
.....-DORBInitRef=TraderService=corbaloc:owl:2530
-Dorg.omg.CORBA.ORBPort=1948
-classpath=%CLASSPATH% client

関連項目

ISL

 


Policy メンバ関数

方針は、オペレーションに関連する ORB に特定の選択を通知するオブジェクトです。この情報には、CORBA モジュールで定義された Policy インターフェイスから生成されたインターフェイスを使用する、構造化された方法でアクセスします。

注記 以下の CORBA::Policy オペレーションおよび構造体は、通常の場合、プログラマにとっては必須ではありません。通常、生成されたインターフェイスには、仕様に関連する情報が格納されています。方針オブジェクトは、特定のファクトリ、または CORBA::create_policy オペレーションを使用することで作成できます。

方針オブジェクトの C++ へのマッピングは次のとおりです。

class CORBA
{
class Policy
{
public:
copy();
void destroy();
}; //Policy
typedef sequence<Policy>PolicyList;
}; // CORBA

PolicyList には、その他の C++ シーケンス・マッピングと同じものを使用します。シーケンスの使用方法については、「シーケンス」を参照してください。

関連項目: POA Policy および CORBA::ORB::create_policy

 

Back to Top Previous Next
Contact e-docsContact BEAwebmasterprivacy