BEA Tuxedo CORBA 環境の概要

ここでは、以下の内容について説明します。

• BEA Tuxedo CORBA 環境の紹介

• BEA Tuxedo CORBA 環境の特徴

 

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BEA Tuxedo CORBA 環境の紹介

BEA Tuxedo 製品の CORBA 環境は、性能、スケーラビリティ、および信頼性に優れたエンタープライズ・アプリケーションを開発するプログラミング・モデルとしての CORBA 標準に基づいています。BEA Tuxedo CORBA は、オンライン・トランザクション処理 (OLTP) 機能でオブジェクト・リクエスト・ブローカ (ORB) モデルを拡張します。BEA Tuxedo CORBA のデプロイメント・インフラストラクチャは、管理された環境にトランザクションに関与する安全な分散アプリケーションを配置します。

BEA Tuxedo 製品でビルドされた CORBA オブジェクトは、CORBA Object Management Group (OMG) のインターネット ORB 間プロトコル (IIOP) で通信する Web ベースのアプリケーションからアクセスできます。IIOP は、インターネットまたは企業内のイントラネットで行われる通信の標準プロトコルです。

BEA Tuxedo CORBA には、IIOP のネイティブ・インプリメンテーションがあります。このインプリメンテーションによって、インターネット、イントラネット、およびエンタープライズ・コンピューティング環境で利用できる高性能、相互運用可能な分散オブジェクト・アプリケーションが実現されます。複数のプログラミング・モデルを使用して、統合されたエンタープライズ・アプリケーションをビルドできます。CORBA アプリケーションおよびアプリケーション・トランザクション・モニタ・インターフェイス (ATMI) アプリケーションは、完全に統合されたトランザクション管理、セキュリティ、管理、および信頼性の機能を利用して開発できます。

BEA Tuxedo CORBA に組み込まれた相互運用技術は、CORBA 環境と WebLogic Server 環境のスケーラブルな接続を可能にします。相互運用性については、BEA Tuxedo オンライン・マニュアルの『BEA Tuxedo の相互運用性』を参照してください。

図1-1 は、BEA Tuxedo CORBA 環境を示しています。

図 1-1 BEA Tuxedo CORBA

 

 

 

次の節では、CORBA 環境の特徴をまとめています。

 

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BEA Tuxedo CORBA 環境の特徴

BEA Tuxedo 製品の CORBA 環境には以下の特徴があります。

• C++ サーバ側 ORB

• 次のようなクライアント・アプリケーションのオプション

  • CORBA Java クライアント

  • ActiveX クライアント

  • CORBA C++ クライアント

  • サード・パーティ・クライアント ORB

• 電子商取引トランザクション・アプリケーションのホストとして実績のある実行時インフラストラクチャ。クライアント接続のコンセントレータ、高性能のメッセージ・ルーティングとロード・バランシング、および高可用性といった機能が提供されます。

• トランザクション処理 (TP) フレームワーク。CORBA アプリケーションでオブジェクトの状態とトランザクションを管理します。

• 管理情報ベース (MIB)。CORBA アプリケーションの主要な管理属性を定義します。また、MIB にアクセスするためのプログラミング・インターフェイスとスクリプト機能もあります。

• Administration Console のグラフィカル・ユーザ・インターフェイス (GUI)。CORBA アプリケーションの管理に使用します。

• CORBA トランザクション・サービス (OTS)。トランザクションが複数のプログラミング・モデル、データベース、およびアプリケーションにまたがる場合でもデータベースの整合性を確保します。

• セキュリティ・サービス。CORBA 環境の CORBA オブジェクトのリソースにアクセスする必要のあるプリンシパルの認証を処理します。

• セキュア・ソケット・レイヤ (SSL) プロトコル。クライアントとサーバのネットワーク経由の通信を暗号化します。SSL のサポートには、IIOP 接続プールも含まれています。

• CORBA のセキュリティ・サービス・プラグイン・インターフェイス (SPI)。サード・パーティのセキュリティ・プラグインを統合できるようにします。

• ノーティフィケーション・サービス。イベント・ポスト・メッセージを受信してフィルタ処理し、それらのメッセージをサブスクライバに配布します。ノーティフィケーション・サービスでは、CORBA ベースのインターフェイスと BEA 固有の単純化されたインターフェイスが提供されます。

• CosLifeCycle サービスのインプリメンテーション

• CosNaming のインプリメンテーション。BEA Tuxedo CORBA サーバ・アプリケーションで、論理名を使用してオブジェクト・リファレンスを宣言できるようにします。

• インターフェイス・リポジトリ。BEA Tuxedo CORBA オブジェクトのメタ情報を格納します。メタ情報とは、モジュール、インターフェイス、オペレーション、属性、および例外についての情報です。

• 動的起動インターフェイス (DII) のサポート。BEA Tuxedo CORBA クライアント・アプリケーションで、コンパイル時に定義されなかったオブジェクトの要求を動的に作成できます。

以降の章では、BEA Tuxedo CORBA のプログラミング環境と CORBA アプリケーションの開発プロセスについて説明します。