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BEA Jolt 8.1 の概要とインストール情報
以下の節では、BEA Jolt 8.1 の概要と、BEA Jolt 8.1 ソフトウェア・コンポーネントをインストールするための前提条件および準備について説明します。
BEA Jolt について
BEA Jolt は、リモート Java クライアントが既存の BEA Tuxedo ATMI サービスにアクセスするための Java クラス・ライブラリと API です。次の図に示すように、BEA Jolt は既存の Tuxedo ATMI アプリケーションの機能を拡張し、イントラネットやインターネットにも対応できます。
Figure B-1 Jolt アプレットを使用した BEA Jolt の通信アーキテクチャ
上の図には、BEA Jolt によってサポートされる 5 種類の Jolt クライアント・パーソナリティの 1 つが示されています。すべてのパーソナリティについては、BEA Jolt クライアント・パーソナリティを参照してください。
BEA Jolt のライセンス
BEA Jolt 8.1 は BEA Tuxedo 8.1 に付属しており、BEA Tuxedo 8.1 のライセンスで管理できます。BEA Jolt は、単体で販売およびライセンス供与される製品です。
BEA Jolt のコンポーネント
BEA Jolt は、企業のファイアウォールの内部のサーバへの安全かつ信頼できるアクセスを実現し、Tuxedo ATMI サービスにアクセスする Java ベースのクライアント・プログラムを作成するための次のコンポーネントで構成されています。:
次の図に示すように、Jolt サーバ・インプリメンテーションは、1 つまたは複数の Jolt サーバ・ハンドラ、1 つまたは複数の Jolt サーバ・リスナ、および単一の Jolt リポジトリ・サーバで構成され、これらはすべて同じ BEA Tuxedo サーバ・マシンで実行されます。
Figure B-2 BEA Jolt サーバのインプリメンテーション
Jolt サーバは、Jolt クライアントからのネットワーク接続をリスンし、Jolt メッセージを変換し、複数の Jolt クライアントを 1 つのプロセスに多重化し、要求を Tuxedo ATMI アプリケーションに送信および Tuxedo ATMI アプリケーションから取得します。Tuxedo システムのすべての実行可能プログラムと同じように、Jolt サーバ・コンポーネントも tux_prod_dir/bin ディレクトリに格納されます。tux_prod_dir は、BEA Tuxedo 8.1 配布キットがインストールされているディレクトリを表します。 Jolt サーバ・リスナ Jolt サーバ・リスナ (JSL) は、Tuxedo サーバで動作するリスニング・プロセスです。Jolt クライアントからの接続要求を受け付け、同じ Tuxedo サーバで動作する Jolt サーバ・ハンドラに接続を割り当てます。また、Jolt サーバ・ハンドラ・プロセスのプールを管理し、負荷の条件に応じてそれらを起動します。 Jolt サーバ・ハンドラ Jolt サーバ・ハンドラ (JSH) は、Tuxedo サーバで動作するゲートウェイ・プロセスとして、Jolt クライアントと Tuxedo ATMI サーバ・アプリケーション間の通信を処理します。JSH プロセスはアプリケーションの管理ドメインに常駐し、ローカル Tuxedo 掲示板にクライアントとして登録されます。 各 JSH プロセスは、複数の Jolt クライアントを管理できます。JSH は、特定の Jolt クライアントに関するすべての要求と応答を 1 つの接続で多重化します。 Jolt リポジトリ・サーバ Jolt リポジトリ・サーバ (JREPSVR) は、Tuxedo サーバで実行され、Jolt サービス定義を Jolt リポジトリから取得して Jolt サーバ・ハンドラに返します。また、Jolt サービス定義を更新または Jolt リポジトリに追加するためのユーザ・サポートを提供します。 Jolt リポジトリ Tuxedo サーバに置かれる Jolt リポジトリは、Tuxedo ATMI サービスの定義を格納する中央リポジトリです。Jolt リポジトリ内の定義は、Jolt が実行時に Tuxedo サービスにアクセスするために使用します。サービスを Jolt クライアント・アプリケーションにエクスポートすることや、Jolt クライアントから定義を隠すことによってエクスポートを取り消すことができます。リポジトリ・エディタを使用すると、新規または既存の Tuxedo サービスをクライアント・アプリケーションとは無関係にテストできます。 Jolt インターネット・リレー Jolt インターネット・リレーは、メッセージを Jolt クライアントから Jolt サーバ・リスナ (JSL) または Jolt サーバ・ハンドラ (JSH) にルーティングします。Jolt インターネット・リレーを使用すると、JSL、JSH、および Tuxedo アプリケーションを Web サーバと同じマシンで実行する必要がなくなります。Jolt インターネット・リレーは、次のコンポーネントで構成されます。
Jolt リレー・アダプタ (JRAD) を介して Jolt メッセージを Jolt クライアントから JSL または JSH にルーティングするスタンドアロン・プログラムです。Jolt リレーは、Tuxedo システムのサーバまたはクライアント・プロセスではなく、BEA Tuxedo システム・ソフトウェアのバージョンに依存しません。
Jolt リレーのバック・エンド・リレーとして動作する Tuxedo システム・サーバです。JRAD の配置場所は、JSL サーバの接続先である Tuxedo のホスト・マシンおよびサーバ・グループでなくてもかまいません。
次の図に、Jolt インターネット・リレーの接続パスを示します。
Figure B-3 BEA Jolt インターネット・リレーの接続パス
Jolt サーバは、イントラネット Jolt クライアントには直接的に、インターネット Jolt クライアントには Jolt インターネット・リレーを介して間接的に、すべて同時に接続できます。Jolt インターネット・リレーは、Jolt サーバと Jolt クライアントに対して透過的です。 JRLY の実行可能ファイル (jrly) は tux_prod_dir/udataobj/jolt/relay ディレクトリに存在し、JRAD の実行可能ファイルは tux_prod_dir/bin ディレクトリに存在します。 Jolt クラス・ライブラリ Jolt クラス・ライブラリには、Jolt API をインプリメントする Java クラス・ファイルが収められています。Java クライアントは、これらのクラスを使用して BEA Tuxedo ATMI サービスを呼び出すことができます。Jolt クラス・ライブラリには、通信属性、通知、ネットワーク接続、トランザクション、およびサービスを設定、取得、管理、および起動するための関数が収められています。 Jolt クラス・ライブラリ・ファイルは、tux_prod_dir/udataobj/jolt ディレクトリに存在し、次の JAR ファイルに格納されています。
Jolt JAR ファイルの内容を確認するには、JDK 1.3 (またはそれ以上) のパスが PATH 変数の前に指定されていることを確認し、tux_prod_dir/udataobj/jolt ディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。
prompt> jar -tvf filename.jar
たとえば、次のように入力します。
prompt> jar -tvf jolt.jar
0 Thu Aug 08 07:19:02 EDT 2002 META-INF/
68 Thu Aug 08 07:19:02 EDT 2002 META-INF/MANIFEST.MF
547 Thu Aug 08 07:19:00 EDT 2002
bea/jolt/ApplicationException.class
741 Thu Aug 08 07:19:00 EDT 2002 bea/jolt/BData.class
951 Thu Aug 08 07:19:00 EDT 2002 bea/jolt/ByteArrayUtil.class
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JoltBeans
JoltBeans は、BEA Jolt 用の JavaBeans 対応インターフェイスです。JoltBeans は、Jolt クライアントを作成するための JavaBeans 対応統合開発環境 (IDE) で使用できる Bean コンポーネントです。
JoltBeans は 2 つの Java Beans セットで構成されます。1 つは JoltBeans ツールキット (JoltServiceBean、JoltSessionBean、JoltUserEventBean を含む Jolt 用の JavaBeans 対応インターフェイス) で、もう 1 つは Jolt GUI Bean (Jolt 対応 Abstract Window Toolkit (AWT) と Swing ベースの Bean で構成される) です。BEA Jolt をこれらのコンポーネントに分離すると、大規模なインターネットおよびイントラネット・サービスでセキュリティとスケーラビリティが求められるときに、クライアント/サーバ・アプリケーションのトランザクションおよびインターネット・コンポーネントを切り離してインプリメントできます。
BEA Jolt クライアント・パーソナリティ
BEA Jolt を使用すると、既存および新規の Tuxedo アプリケーションをリモートに呼び出すクライアント・アプレットおよびアプリケーションをビルドできるのに加え、HTTP サーブレットまたは Microsoft Active Server Pages (ASP) を作成して HTTP 要求に応じてサーバ側 Java タスクを実行することもできます。後者の Jolt 接続を使用すると、単純な Web クライアントであっても、汎用サーブレットまたは APS をサポートする Web アプリケーションを通じて Tuxedo アプリケーション・サーバに接続できるようになります。
BEA Jolt は、以下のタイプの Java クライアント・パーソナリティをサポートしています。
Jolt HTTP サーブレットは、Jolt セッション・プール・クラスを使用して、単純なブラウザ・クライアントに代わって Tuxedo サービスを起動します。このため、このサーブレットは Web サーバ上のすべての Jolt トランザクションを処理します。これにより、単純なブラウザ・クライアントは直接 Jolt サーバと BEA Tuxedo に接続せずに BEA Tuxedo サービスを呼び出すことができます。
Jolt クライアント・パーソナリティ、WebLogic Connectivity for BEA Tuxedo は、BEA Jolt for BEA WebLogic Server とも呼ばれています。
Jolt ASP は、Jolt Java クラス・ライブラリ拡張を使用して、単純なブラウザ・クライアントに代わって Tuxedo サービスを起動します。このため、この ASP は Web サーバ上のすべての Jolt トランザクションを処理します。これにより、単純なブラウザ・クライアントは直接 Jolt サーバと BEA Tuxedo に接続せずに BEA Tuxedo サービスを呼び出すことができます。
BEA Jolt の機能
Java アプレットまたはスタンドアロン Java クライアント・アプリケーションとして実行される BEA Jolt は、次の機能をサポートしています。
BEA Jolt は、Java メッセージをネイティブ BEA Tuxedo データ型およびバッファに自動的に変換し、BEA Tuxedo データ型およびバッファを Java メッセージに変換します。
BEA Jolt は、効率、可用性、および信頼性を高めるために、Jolt セッション (接続) プールの作成と利用をサポートしています。
BEA Jolt は、Jolt セッション・プールに障害が発生した場合に Jolt クライアントを停止することなくセッション・プールをリセットするためのオプションをサポートしてます。たとえば、Tuxedo サーバのクラッシュや Jolt サーバ・ハンドラのシャットダウンが発生した場合、Jolt クライアントを停止することなく Jolt セッション・プールをリセットできます。
BEA Jolt 8.1 サーバ (JSL、JSH、JREPSVR) および Jolt インターネット・リレー (JRLY、JRAD) コンポーネントをインストールするには、対象となるシステムに 2 MB のディスク容量が必要です。BEA Jolt 8.1 のシステム要件については、BEA Tuxedo 8.1 プラットフォーム・データ・シートを参照してください。
BEA Jolt クライアントのサポート
BEA Jolt クライアント・パーソナリティ で説明したように、BEA Jolt 8.1 は次のクライアント・タイプをサポートしています。
次の表に、Jolt 8.1 アプレットおよびアプリケーションのクライアント・タイプの要件を示します。
次の表に、残りの 3 つの Jolt クライアント・タイプの要件を示します。これらのタイプは、Web ブラウザの中で実行される HTML ベースの Jolt クライアント・クラスによってインプリメントされます。また、BEA Jolt 8.1 でサポートされている Web サーバも示します。
注記 JSE Connectivity for BEA Tuxedo は、BEA Tuxedo アプリケーション環境のサーブレットの処理を簡素化する Jolt Web アプリケーション・サーバの名前です。JSE は Java Servlet Engine の略です。 注記 ASP Connectivity for BEA Tuxedo は、既存の Microsoft Internet Information Server (IIS) と連係して、HTML クライアントに対して BEA Tuxedo アプリケーション環境へのゲートウェイを提供する Jolt Web アプリケーション・サーバの名前です。ASP (Active Server Pages) はコンパイル不要のオープンなアプリケーション環境であり、Visual Basic プログラマはこの環境で HTML、スクリプト、および再利用可能な ActiveX サーバ・コンポーネントを組み合わせて動的な Web ページを作成できます。Web サーバと Jolt クラスとの対話は、ASP 内部の VBScript と VB によって行われます。 BEA Jolt クライアントの要件 BEA Jolt のクライアント要件は次のとおりです。
BEA Jolt クライアント・クラス・ライブラリ
Java のインプリメンテーションは、それぞれ特性に若干の違いがあります。BEA Jolt 8.1 は JDK 1.3.1 をベースにしています。
BEA Jolt クラス・ライブラリは、次の表に示すブラウザと JDK バージョンと互換性があります。
BEA Jolt リリースの相互運用性
BEA Jolt 8.1 クライアントは BEA Jolt 1.2、1.2.1、または 8.0 サーバと相互運用できますが、BEA Jolt 8.1 で利用できる新機能は使用できません。
BEA Jolt 1.2、1.2.1、または 8.0 クライアントは BEA Jolt 8.1 サーバと相互運用できますが、BEA Jolt 1.2、1.2.1、または 8.0 の機能しか使用できません(BEA Jolt 8.1 にアップグレードするときに BEA Jolt サーバ側コンポーネントに新機能が追加された場合でも)。
ASP Connectivity の前提条件
BEA Jolt 8.1 ASP Connectivity for BEA Tuxedo システムをインストールするには、以下のコンポーネントが必要です。
これらの Microsoft 製品の詳細については、Microsoft 2000 Option Pack のオンライン製品マニュアルで、「Microsoft Internet Information Server」の章を参照してください。
BEA Jolt のインストール前のチェックリスト
Windows システムの場合、BEA Jolt 8.1 によって MSVCRT.DLL と MFC42U.DLL の 2 つの Microsoft ダイナミック・リンク・ライブラリ (DLL) が自動的にインストールされ、これらのライブラリの旧バージョンが上書きされます。インストールの前に、これらダイナミック・リンク・ライブラリの旧バージョンが存在するかどうかを確認してください。旧バージョンがある場合にそれを上書きしないときは、ファイルのバックアップを作成します。
BEA Jolt のマニュアル
BEA Jolt の詳細については、次のマニュアルを参照してください。