WebLogic Integration の概要

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メッセージ ブローカ

メッセージ ブローカはビジネス プロセスにチャネル ベースのパブリッシュおよびサブスクライブ通信メカニズムを提供します。プロセスでは緩やかに結合された匿名方式での通信が可能になります。

たとえば、注文書ルーティング プロセスは NewOrderEntered というメッセージ ブローカ チャネルをサブスクライブできます。NewOrderEntered チャネルに新規の注文メッセージがパブリッシュされるたびに、注文書ルーティング プロセスがアクティブになります。

ユーザは、プロセスのパブリッシュおよびサブスクライブの対象となるチャネルを指定できます。パブリッシャはチャネル上でメッセージをブロードキャストし、プロセスや他のバック エンド リソースなどのコンシューマは、それらのチャネルをサブスクライブできます。こうして、メッセージ ブローカによって、緩やかに結合されたインタフェースが実現します。実行時に、新規のパブリッシャ、新規のサブスクライバを追加できます。

メッセージ ブローカでは、外部ソースからメッセージ ブローカ チャネルにイベントをパブリッシュできるイベント ジェネレータがサポートされています。

注意 : イベント ジェネレータの詳細については、「イベント ジェネレータ」を参照してください。

表 4-1 に、WLI のメッセージ ブローカの機能を示します。

表 4-1 メッセージ ブローカの機能
機能
利点
パブリッシュとサブスクライブ
  • パブリッシュおよびサブスクライブ通信メカニズムは高パフォーマンスのスループットをもたらす。
  • プロセスはコントロールを経由してメッセージ ブローカ チャネルを動的にサブスクライブできる。
  • プロセスの開始ノードで静的サブスクリプションを指定できる。この場合、プロセスは、サブスクライブ先のチャネルからメッセージを受信したときに開始する。

  • サブスクリプションは、新規プロセスの開始、または実行中のプロセスでメッセージをブロックする目的で使用可能。
  • XQuery では、サブスクリプション時にメッセージの選択を絞り込むフィルタ処理を行うことが可能。
メッセージ ブローカ チャネル
  • WLI はチャネルに対する静的および動的なバインディングをサポートする。
  • チャネルのタイプによって、チャネルがルーティング可能なメッセージの構造が明示的に定義される。
  • チャネルネーミング階層が定義されている。
  • イベント ジェネレータが外部ソースからチャネルへメッセージをパブリッシュする。
  • WLI Administration Console を使用して、実行時にイベント ジェネレータをチャネルに動的にバインドできる。
  • WebLogic アダプタはチャネルに対してイベントをパブリッシュ可能。
メッセージ ルーティング
  • WLI はイベント ジェネレータからステートレス ビジネス プロセスへのルーティングをサポートする。
  • メッセージ ルーティングは 1 つのトランザクションとして行われるため、状態を保存する必要はない。
ルール
  • ビジネス プロセスのロジックで、トリガ、トランスフォーメーション、ルーティングのルールを定義する。
  • ビジネス ロジックを、時間のかかるプロセスではなく、実行時間の短いルールの形式で定義できる。
  • ステートレス プロセスでルールが実装される。


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