XOCP ビジネス メッセージの受信

以下の節では、XOCP アプリケーションで XOCP ビジネス メッセージを受信する方法について説明します。

• XOCP ビジネス メッセージを受信する方法

• XOCP ビジネス メッセージの受信

 

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XOCP ビジネス メッセージを受信する方法

XOCP アプリケーションは、ビジネス メッセージを受信および処理するために MessageListner インタフェースの onMessage メソッドを実装する必要があります。onMessage メソッドのシグネチャは次のとおりです。

コード リスト 4-1 onMessage メソッドのシグネチャ

public void onMessage(XOCPMessage msg)

ビジネス メッセージが届くと常に、XOCP アプリケーションは onMessage メソッドを呼び出し、入力パラメータとしてビジネス メッセージを渡します。XOCP アプリケーションはビジネス メッセージを格納している XOCPMessage オブジェクトを取得してから、このインスタンス上でメッセージを処理するメソッドを呼び出します。

XOCP アプリケーションが会話の中で複数のビジネス ドキュメントを受信した場合、onMessage の実装ではまず受信したドキュメントの文書型が判別され（たとえば入札要求や入札報酬など）、それに応じてドキュメントが処理されます。

また、onMessage の実装は、ビジネス メッセージを作成および送信するコードも含む場合があります。たとえば、会話参加者の XOCP アプリケーションでは、onMessage で要求を受信したり、要求を処理したり、返信のドキュメントを作成および返信するように実装されます。

 

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XOCP ビジネス メッセージの受信

リスト4-2 は、Messaging API サンプル アプリケーションである MdmTp2Servlet での onMessage メソッドの実装方法を示します。この onMessage の実装は、MsmTp1Servlet から送信された初期ビジネス ドキュメント（要求）を処理します。次にこの実装は、会話開始者への応答のドキュメントを作成および返信します。

次のリストは、Messaging API サンプル アプリケーションである MdmTp2Servlet での onMessage メソッドの実装です。

コード リスト 4-2 MdmTp2Servlet での onMessage の実装

public void onMessage(XOCPMessage rmsg) {
      try{
        
        QualityOfService qos = rmsg.getQoS();

        PayloadPart[] payload = rmsg.getPayloadParts();
        Document rq = null;

        // シングル パート ドキュメントを使用
        if (payload != null && payload.length > 0){
          BusinessDocument bd = (BusinessDocument)payload[0];
          rq = bd.getDocument();
        }
        if (rq == null){
          throw new Exception("Did not get a request document");
        }
        Conversation conv = rmsg.getConversation();

        Element root = rq.getDocumentElement();
        String name = root.getNodeName();
        Text revStr = (Text)root.getFirstChild();
        
        // 応答のドキュメントを作成
        DOMImplementationImpl domi = new DOMImplementationImpl();
        DocumentType dType = domi.createDocumentType("reply", null, "reply.dtd");
        rq = new DocumentImpl(dType);
        root = rq.createElement("reply");
        String sendStr = new String(revStr.getData());
        sendStr="Partner2 -- " + sendStr;
        root.appendChild(rq.createTextNode(sendStr.toLowerCase()));
        rq.appendChild(root);

        XOCPMessage smsg = new XOCPMessage("");
        smsg.addPayloadPart(new BusinessDocument(rq));
        
        smsg.setQoS(qos);

        //TradingPartnerFilter filter = new TradingPartnerFilter("Partner1"); 
        smsg.setExpression("//trading-partner[@name=¥'Partner1¥']");
        smsg.setCAId(rmsg.getCAId());
        smsg.setConversation(conv);

        smsg.sendAndWait(0);

      }catch(Exception e){
        e.printStackTrace();
      }
    }

onMessage のコードは、以下の主要なタスクを実行します。

1. XOCPMessage インスタンスの getQoS メソッドを呼び出して、ビジネス メッセージのサービス品質設定を取得します。

   アプリケーションは、元のメッセージで使用されたのと同じサービス品質設定で応答メッセージを送信します。

2. XOCPMessage インスタンスの getPayloadParts メソッドを呼び出して、ビジネス メッセージのペイロード部分を取得します。

3. PayloadPart[] 配列で最初の（そして唯一の）ビジネス ドキュメントを取得します。

4. BusinessDocument インスタンスの getDocument メソッドを呼び出して、関連付けられた XML ドキュメントを抽出します。

5. Document インスタンスの各メソッドを使用して、XML ドキュメントの各部を取得および分析します。XML ドキュメントは、World Wide Web Consortium（www.w3.org）によって公開されている org.w3c.dom パッケージにある org.w3c.dom.Document クラスのインスタンスです。

   また、XOCP アプリケーションはサードパーティによって実装された同様のパッケージも使用できます。たとえば、Apache XML Project （www.apache.org）で提供されている org.apache.xerces.dom パッケージなどです。このパッケージは、Messaging API のサンプル アプリケーションでビジネス ドキュメントの作成および処理に使用されています。

6. ビジネス ドキュメントに埋め込まれているデータ文字列（"ABCDEFGHI"）を取得して、すべて小文字に変換します。

7. 応答のドキュメントを作成してから、要求のドキュメントに指定されていたのと同じサービス品質設定を指定します。

8. コラボレーション アグリーメント ID および会話を設定してから、ドキュメントを Partner 1 という名前のトレーディング パートナへ送信します。