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WebLogic Integration ソリューションの管理

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トレーディング パートナ Bulk Loader の使用

Bulk Loader は、トレーディング パートナ管理 (TPM) データをインポート、エクスポート、および削除するために使用するコマンドライン ツールです。このデータには、トレーディング パートナ プロファイル、キーストアから取得する証明書、サービス定義、およびサービス プロファイルが含まれます。Bulk Loader では、TPM データの XML 表現がインポートされ、XML ファイルがエクスポートされます。XML 入力ドキュメントの検証は、XSD スキーマを使って行われます。Bulk Loader は、XML コンフィグレーション ファイル (blconfig.xml) を使って、データベースと証明書キーストアに接続するためのパラメータを取得します。この処理で Bulk Loader がエラーを検出した場合は、エラー ログが作成されます。

次の節では、Bulk Loader の使用について説明します。

 


Bulk Loader の使用について

Bulk Loader コマンドライン ツールは、WebLogic Integration サーバが実行されていない場合のみ使用します。WebLogic Integration サーバが実行されている場合は、データベース内の TPM データに対するすべてのコンフィグレーション変更を WebLogic Integration Administration Console から実行する必要があります。WebLogic Integration Administration Console では、インポート、エクスポート、一括削除の各操作を実行することもできます。WebLogic Integration Administration Console でこれらの操作を行うことにより、WebLogic Integration ドメインで実行されている各サーバの内部 TPM メモリ キャッシュにおける TPM データの整合性が保証されます。

WebLogic Integration Administration Console を使った管理データのインポート、エクスポート、および削除については、以下を参照してください。

 


スキーマ

リポジトリ データとトレーディング パートナ コンフィグレーションをインポートおよびエクスポートする際に、Bulk Loader によって 2 つの XSD スキーマを使ってインポートまたはエクスポートされる XML ドキュメントが検証されます。1 つはトレーディング パートナ情報を指定する TPM.xsd、もう 1 つはデータベースとキーストアの情報およびトランザクション処理のオプションを指定する BulkLoaderConfig.xsd です。この 2 つのスキーマは、2001 XML スキーマ定義 (XML Schema Definition : XSD) に基づいています。

TPM.xsd スキーマと BulkLoaderConfig.xsd スキーマは、どちらも wli.jar ファイル内の schema/src ディレクトリにあります。これらのファイルは次のディレクトリにあります。

BEA_HOME/weblogic81/server/lib

上記の BEA_HOME は、WebLogic Platform のホーム ディレクトリを表します。

TPM.xsd ファイル内のトレーディング パートナ管理データを構成するエンティティと要素については、「TPM スキーマ」を参照してください。

BulkLoaderConfig.xsd でのキーストア情報とトランザクション処理オプションの設定については、「トランザクション処理のオプション」および「証明書要素のインポートとエクスポート」を参照してください。

 


Bulk Loader コンフィグレーション ファイルのコンフィグレーション

Bulk Loader は、コンフィグレーション ファイル (blconfig.xml) を使って、データベースおよび証明書キーストアに接続するためのパラメータを取得します。Bulk Loader を使用する前に、このファイルをデータベースと一致するように変更する必要があります。

blconfig.xml コンフィグレーション ファイルは、次のディレクトリにあります。

BEA_HOME\weblogic81\integration\bin

上記の BEA_HOME は、WebLogic Platform 8.1 のホーム ディレクトリを表します。

コード リスト D-1 blconfig.xml

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<bulkloader-config
xmlns="http://www.bea.com/2003/03/wli/tpm/bulkloader"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://www.bea.com/2003/03/wli/tpm/bulkloader BulkLoaderConfig.xsd">
<database-info>
<!-- Modify the following to match your database installation -->
<url>jdbc:pointbase://localhost:9093/workshop</url>
<driver>com.pointbase.jdbc.jdbcUniversalDriver</driver>
<userid>weblogic</userid>
<password>weblogic</password>
</database-info>
<encoding>UTF-8</encoding>
</bulkloader-config>

 


Bulk Loader コマンドライン オプションの使用

Bulk Loader は次のディレクトリにあります。

BEA_HOME\weblogic81\integration\bin

上記の BEA_HOME は、WebLogic Platform 8.1 のホーム ディレクトリを表します。

Bulk Loader の使い方は次のとおりです。

bulkloader [-verbose] [-config <blconfig.xml>] [-wlibc]
-import <data.xml>
-export <data.xml> [-nokeyinfo] [-select <selector.xml>]
-delete <selector.xml>

次の表は、Bulk Loader のコマンドのオプションをまとめたものです。

表 D-1 Bulk Loader のコマンド

オプション

説明

[-verbose]

省略可能。冗長モードを使って、プロセスのインポート、エクスポート、または削除で発生した問題のトラブルシューティングを行う。

[-config <blconfig.xml>]

省略可能。明示的なコンフィグレーション ファイルを指定するために使用する。デフォルトは blconfig.xml。デフォルトを使用しない場合は、コンフィグレーション ファイルの絶対パスを指定する。

[-wlibc]

省略可能。WebLogic Integration - Business Connect を使って、トレーディング パートナが使用する XML ファイルをインポートおよびエクスポートする場合に指定する。

-import <data.xml>

データをインポートするために使用する。インポートする TPM ファイルの絶対パスを指定する。

インポートの詳細については、「トレーディング パートナ管理データのインポートとエクスポート」を参照。

-export <data.xml>
[-nokeyinfo]
[-select <selector.xml>]

データをエクスポートするために使用する。エクスポートする TPM ファイルの絶対パスを指定する。

[-nokeyinfo] オプションは、トレーディング パートナ証明書の KeyInfo 要素がエクスポートされないようにする。

-select オプションではセレクタ ファイルを指定し、selector.xml ではエクスポートされるデータの型を指定する。selector.xml ファイルを使用して、すべてのトレーディング パートナまたは選択したトレーディング パートナのみをエクスポートできる。このファイルでは、すべてのサービスまたは選択したサービスをエクスポートするように指定することもできる。このファイルは TPM.xsd スキーマに準拠していなければならない。

エクスポートの詳細については、「トレーディング パートナ管理データのインポートとエクスポート」を参照。

-delete <selector.xml>

データを削除するために使用する。削除する要素を選択するために使用する TPM ファイルの絶対パスを指定する。

selector.xml は、削除する要素を指定するために使用する。このファイルは TPM.xsd スキーマに準拠していなければならない。

削除の詳細については、「管理データの削除」を参照。


 

 


トレーディング パートナ管理データのインポートとエクスポート

Bulk Loader を使用して、証明書データを含めたトレーティング パートナ管理情報をインポートまたはエクスポートすることができます。Bulk Loader では、TPM データの XML 表現がインポートされ、XML ファイルがエクスポートされます。証明書をインポートまたはエクスポートする場合は、事前に「証明書要素のインポートとエクスポート」の説明に従って blconfig.xml ファイルを変更する必要があります。トレーディング パートナ情報をインポートおよびエクスポートする方法について、次のトピックで説明します。

トランザクション処理のオプション

エラーが発生した場合や大きなリポジトリを操作する場合は、BulkLoaderConfig.xsd スキーマに含まれている 2 つの属性を使ってトランザクション処理をコントロールすることができます。2 つの属性とは、transaction-level="all"transaction-level="default" です。これらは <bulkloader-config> ルート要素の下にあります。これらのオプションによって、WebLogic Integration Administration Console で提供されている機能と同じ機能を利用できます。

属性 transaction-level="all" を指定すると次の処理が実行されます。

属性 transaction-level="default" を指定すると次の処理が実行されます。

インポートおよびエクスポートの一般的な手順

この節では、トレーディング パートナ管理データのインポートとエクスポートについて説明します。

トレーディング パートナ管理データをインポートまたはエクスポートするには

TPM ファイルをインポートまたはエクスポートする前に、以下の事項に該当していることを確認してください。

  1. Windows システムの場合は、コマンド ウィンドウを開きます。
  2. Windows と UNIX の両方で、次のディレクトリに移動します。
  3. BEA_HOME/weblogic81/integration/bin

    上記の BEA_HOME は、WebLogic Platform のホーム ディレクトリを表します。

  4. 適切なコマンドを入力して、インポートまたはエクスポートを実行します。
  5. bulkloader [-verbose] [-config <blconfig.xml>] [-wlibc]
    -import <data.xml>
    -export <data.xml> [-nokeyinfo] [-select <selector.xml>]

次に示すのは、WebLogic Integration - Business Connect からエクスポートされたトレーディング パートナ XML ファイルをインポートする例です。

bulkloader -wlibc -import d:\tradingpartners\profiles\WorldWideTrading.xml

次に示すのは、リモート トレーディング パートナから提供されたサービスをエクスポートする例です。

bulkloader -config myconfig.xml -export exports\NationalTradingServices.xml -select selectors\NationalTradingSelector.xml

証明書要素のインポートとエクスポート

注意 : インポートできるのはリモート トレーディング パートナの証明書だけです。ローカル トレーディング パートナの証明書はインポートできません。

証明書のインポートとエクスポートは、他のトレーディング パートナ プロファイル情報と同様に、XML フォーマットで行われます。証明書の XML 表現は、W3C の XML-Signature Syntax and Processing 勧告に指定されている証明書のフォーマットに準拠しています。この勧告は次の URL で公開されています。

http://www.w3.org/TR/xmldsig-core/#sec-KeyInfo

Bulk Loader では、証明書データと公開鍵のインポートとエクスポートのみがサポートされます。証明書のプライベート キーはインポートまたはエクスポートされません。プライベート キーは管理者が手動で転送する必要があります。キーストア関連情報は、Bulk Loader コンフィグレーション ファイル (blconfig.xml) から読み込まれます。

注意 : WebLogic Server キーストアの詳細については、Administration Console オンライン ヘルプの「[WebLogic Keystore Provider] --> [一般]」を参照してください。

入力 XML ファイルに、トレーディング パートナの証明書要素が <ds:KeyInfo> サブ要素と共に含まれている場合は、指定された certificate-key データが Bulk Loader コンフィグレーション ファイルに指定されている適切なキーストアに追加されます。

Bulk Loader コンフィグレーション スキーマ (BulkLoaderConfig.xsd) には、キーストア コンフィグレーション情報が含まれています。これはスキーマの省略可能な要素です。次に示すのは、keystore-info 要素に関するスキーマ定義からの抜粋です。

<xs:element name="keystore-info">  
<xs:complexType>
<xs:sequence>
<xs:element name="path" type="xs:string"/>
<xs:element name="password" type="xs:string"/>
</xs:sequence>
</xs:complexType>
</xs:element>
<xs:element name="encoding" type="xs:string"/>

データベースとキーストアのパスワードは、最初にクリア テキストで blconfig.xml ファイルに入力することができます。操作が正常に終了すると、Bulk Loader によってパスワードが暗号化され、blconfig.xml ファイルに暗号化されたパスワードが再び書き込まれます。

path 要素は、Java キーストアへの絶対パスです。password 要素はキーストアのパスワードです。

次に示すのは、キーストア情報を含む Bulk Loader コンフィグレーション ファイルの例です。

コード リスト D-2 キーストア情報を含む blconfig.xml

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<bulkloader-config
xmlns="http://www.bea.com/2003/03/wli/tpm/bulkloader"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://www.bea.com/2003/03/wli/tpm/bulkloader
BulkLoaderConfig.xsd">
<database-info>
<url>jdbc:pointbase://localhost:9094/WLIDB</url>
<driver>com.pointbase.jdbc.jdbcUniversalDriver</driver>
<userid>PBPUBLIC</userid>
<password>PBPUBLIC</password>
</database-info>
<keystore-info>
<path>D:\test\peer1KeyStore.pks</path>
<password>peer1<password>
</keystore-info>
</bulkloader-config>

次に示すのは、インポート/エクスポート フォーマットでのクライアント証明書を伴うトレーディング パートナ情報の例です。

コード リスト D-3 クライアント証明書を伴うトレーディング パートナ

<trading-partner
  name="ebxml-sender"
  type="REMOTE"
  status="ENABLED">
  <client-certificate name="peer1-en">

<KeyInfo>
  <KeyName>1.2.840.113549.1.9.1=#160d7065657231406265612e636f6d,
    CN=localhost.peer1-en.crt,OU=ECI Division,O=BEA Systems,
    ST=California,C=US
  </KeyName>
  <KeyValue>
    <RSAKeyValue>
      <Modulus>t/kDK6Jezk2e31k2nMQMagPuXsC56df18YW0KRqQa89Q7o/
        H8O8m6LdOH5H0GyYEUBD+jN08lgZqCQMDAZCG6w==</Modulus>
      <Exponent>AQAB</Exponent>
    </RSAKeyValue>
  </KeyValue>
  <X509Data>
  <X509SubjectName>1.2.840.113549.1.9.1=#160d7065657231406265612e636f6d,
    CN=localhost.peer1-en.crt,OU=ECI Division,O=BEA Systems,
    ST=California,C=US</X509SubjectName>
  <X509IssuerSerial>
<X509IssuerName>1.2.840.113549.1.9.1=#1610676172696d656c73406265612e636f6,
  CN=luke.bea.com,OU=WLC Luke,O=ECI Division\, BEA Systems Inc,
  L=San Jose,ST=California,C=US</X509IssuerName>
    <X509SerialNumber>DQ==</X509SerialNumber>
  </X509IssuerSerial>
<X509Certificate>MIICQzCCAe2gAwIBAgIBDTANBgkqhkiG9w0BAQQFADCBqDELMAkGA1UEB
hMCVVMxEzARBgNVBAgTCkNhbGlmb3JuaWExETAPBgNVBAcTCFNhbiBKb3NlMSYwJAYDVQQKEx1
FQ0kgRGl2aXNpb24sIEJFQSBTeXN0ZW1zIEluYzERMA8GA1UECxMIV0xDIEx1a2UxFTATBgNVB
AMTDGx1a2UuYmVhLmNvbTEfMB0GCSqGSIb3DQEJARYQZ2FyaW1lbHNAYmVhLmNvbTAeFw0wMjA
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WZvcm5pYTEUMBIGA1UEChMLQkVBIFN5c3RlbXMxFTATBgNVBAsTDEVDSSBEaXZpc2lvbjEfMB0
GA1UEAxMWbG9jYWxob3N0LnBlZXIxLWVuLmNydDEcMBoGCSqGSIb3DQEJARYNcGVlcjFAYmVhL
mNvbTBcMA0GCSqGSIb3DQEBAQUAA0sAMEgCQQC3+QMrol7OTZ7fWTacxAxqA+5ewLnp1/XxhbQ
pGpBrz1Duj8fw7ybot04fkfQbJgRQEP6M3TyWBmoJAwMBkIbrAgMBAAGjGjAYMAkGA1UdEwQCM
AAwCwYDVR0PBAQDAgXgMA0GCSqGSIb3DQEBBAUAA0EAA8QAs20bOFvebMd6mU6ui7lAYZd+5+d
OhTU0R03VgY35ZQXzyaOH7GtMHNOomFqKaRdckwAi75FZTuAfKVYJfw==
</X509Certificate>
  </X509Data>
</KeyInfo>

  </client-certificate>
</trading-partner>

注意 : Bulk Loader では、WebLogic Integration - Business Connect エクスポート ファイルからの証明書のインポート、および Business Connect で使用できる形式での証明書のエクスポートも行われます。

 


管理データの削除

Bulk Loader では、管理データを一括削除することができます。削除操作では、入力セレクタ ファイルに基づいてトレーディング パートナ情報が削除されます。選択されたリーフ要素およびその要素に関連するリンクされたすべての子要素が削除されます。たとえば、特定のトレーディング パートナをリポジトリから削除すると、子要素である証明書、バインディング、転送、認証もすべて削除されます。

Bulk Loader を使って管理データを削除するには

  1. 次の例で示すように、リポジトリから削除するデータ要素を指定する入力ファイルを作成します。
  2. TpmDelete.xml

    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <trading-partner-management
    xmlns="http://www.bea.com/2003/03/wli/tpm"
    xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
    xsi:schemaLocation="http://www.bea.com/2003/03/wli/tpm TPM.xsd">
    ここに XML で削除する要素を指定する
    </trading-partner-management>
  3. Windows システムの場合は、コマンド ウィンドウを開きます。
  4. Windows と UNIX の両方で、次のディレクトリに移動します。
  5. BEA_HOME/weblogic81/integration/bin

    上記の BEA_HOME は、WebLogic Platform のホーム ディレクトリを表します。

  6. 次のコマンドを入力して一括削除を実行します。
  7. bulkloader [-verbose] [-config <blconfig.xml>] [-wlibc] -delete <selector.xml>

    これらのオプションの説明については、表 D-1 を参照してください。

 

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