BPEL インポート/エクスポート ユーザーズ ガイド

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BPEL インポート ツールの使用

この節では、BEA Workshop for WebLogic ® の BPEL インポート ツールを使用して BPEL ファイルをインポートする方法を説明します。

 


この節に含まれるトピック

BPEL の概要

BPEL の簡単なバックグラウンドと、その発展の経緯を説明します。

BPEL インポート ツール

BPEL インポート ツール機能の概要について説明します。

BPEL ファイルのインポート

BEA Workshop for WebLogic を使用した BPEL ファイルのインポート方法を説明します。

確認済みの制限事項と問題

インポート ツールをより有効に効率的に使用するための情報を提供します。

 


BPEL の概要

BPEL4WS (一般に「BPEL」と呼ばれる Web サービスの Business Process Execution Language) はビジネス プロセス自動化のための正式な言語仕様を定義します。BPEL で記述されたプロセスは、XML ドキュメントを使用する Web サービス間の対話を、標準化された方法で統合することができます。BPEL 仕様に準拠していればどのプラットフォームや製品であってもこれらのプロセスを実行できます。したがって、BPEL により、プロセスの定義をさまざまな作成ツールと実行プラットフォーム間で移動することが可能になり、プロセスの自動化に対する顧客の投資を保護することができます。ビジネス プロセス定義を標準化しようとする試みは以前からありましたが、BPEL はそれまでで最大の注目を浴び、必要なソフトウェア ベンダの支持を獲得した第一号です。

BPEL4WS 1.1 は BEA、Microsoft®、および IBM® から公開された最新の仕様ですが、OASIS 標準化団体により検討中の次期 BPEL 標準は反映されていません。最終バージョンは BPEL4WS 1.1 とは異なるため、本ツールは主に、1.1 仕様をサポートする他のツールとの設計時の相互運用を可能にすることを目的として提供されています。

BPEL 言語の詳細については、BEA、IBM、および Microsoft により発行され、標準化のために OASIS に提出された以下で利用可能な BPEL4WS 仕様 v1.1 を参照してください。

http://dev2dev.bea.com/webservices/BPEL4WS.csp

OASIS 主催の BPEL 標準化作業のための公式ホームページ (以下 URL)

http://www.oasis-open.org/committees/tc_home.php?wg_abbrev=wsbpel

BEA WebLogic Integration™ では、ビジネス プロセスは、Java (JPD) に BEA プロセス定義を使用して定義されます。BPEL インポート ツールは、BPEL ファイルから JPD ファイルへの変換に使用する設計時支援機能です。

 


BPEL インポート ツール

BPEL インポート ツールで JPD ファイルに BPEL ファイルをインポートして、BEA Workshop for WebLogic 設計環境で使用することができます。BPEL ファイルの主な統合ロジックは JPD ファイルにインポートされますが、インポートされた JPD ファイルは通常 BEA Workshop for WebLogic でただちに実行することはできません。インポートされたプロセスが実行できるように、BEA Workshop for WebLogic の JPD ファイルを変更する必要があります。

特定の状況では、JPD と BPEL 言語間、または XQuery、Xpath、XSLT 間の相違を含むさまざまな表現言語間の機能的な不一致のため、実行時セマンティクスは保証されていません。ベンダ拡張機能、外部アーティファクト、または環境設定に関わる場合、実行時セマンティクスも保証されません。上記の理由により、インポートされた JPD ファイルは、適切に動作することを確認するために加えられたすべての必要な変更を検討し、テストする必要があります。

一般に、BPEL インポート ツールは、入力として、完全な BPEL と WSDL アーティファクトを想定しています。ツールはある程度までは、不完全な BPEL や、WSDL アーティファクトを扱います。このため、進行中の BPEL ファイルを JPD としてインポートしてから WebLogic Integration 環境で処理を完了することができます。不完全なケースは多く、他のケースと同様に、WSDL ファイル、型定義、ポート型定義が不足していたり、<while><switch><invoke><receive><reply><onMessage><onAlarm><throw> の構造が不完全であることがあります。BPEL インポートが JPD ファイルに入力アーティファクトをインポートすることができない場合、エラー メッセージが現れ、将来のインポートのために入力アーティファクトを修正することができます。

 


BPEL ファイルのインポート

  1. BEA Workshop for WebLogic で、BEA Workshop for WebLogic アプリケーションを作成するか、開きます。
  2. [パッケージ・エクスプローラー] ペインで、図 1-1 に示すように BPEL ファイルをインポートするには [workspaceArrow symbolWeb ProjectArrow symbolSrcArrow symbolImport] を開きます。[インポート] ペインが表示されます。
  3. 図 1-1 インポートされたファイルの場所


    インポートされたファイルの場所

注意 : BPEL インポート ツールは、スキーマ/プロジェクト ルート ディレクトリへのインポートをサポートしません。ルート ディレクトリにインポートしようとすると、以下のエラー メッセージが出ます (図 1-2)。
図 1-2 エラー メッセージ

エラー メッセージ

ソース パスにないディレクトリにインポートしようとすると、以下のエラー メッセージが出ます (図 1-3)。

図 1-3 エラー メッセージ 2

エラー メッセージ 2

  1. [BPEL プロセス] を選択し、図 1-4 に示すようにインポートを開始するには [次へ] をクリックします。
  2. 図 1-4 BPEL インポート オプション


    BPEL インポート オプション

  3. 図 1-5 に示すようにインポートするファイルを選択し、ファイルを使用するには [開く] をクリックします。
  4. 図 1-5 [BPEL ソースの選択] ウィンドウ


    [BPEL ソースの選択] ウィンドウ

  5. インポートする BPEL ファイルを検索し、図 1-6 に示すように [OK] をクリックして続行します。
  6. 図 1-6 インポートするファイルの選択


    インポートするファイルの選択

  7. 図 1-7 に示すように Web Services Description Language (WSDL) ファイルを含むフォルダの場所を指定します。
  8. 図 1-7 WSDL の場所


    WSDL の場所

  9. 必要なフォルダを選択して、[開く] をクリックします。BPEL インポート ツールは選択されたフォルダのすべての WSDL と XSD ファイルを選択します。
  10. インポートが開始され、図 1-8 に示すようにインポートの進捗を表示できます。

  11. 図 1-8 に示すように適切なパッケージ名を入力します。
  12. 図 1-8 BPEL インポートの進捗


    BPEL インポート プロセス

  13. Util プロジェクト フォルダを選択します。Weblogic Process Application によって作成された Util プロジェクトをポイントするようにします。
  14. 図 1-9 に示すように、インポートの詳細を含むログを表示できます。このログは、インポートが成功したかどうかについても表示されます。
  15. 図 1-9 インポート ログ


    インポート ログ

    注意 : デザイン ペインの下の [ビルド] ペインは、図 1-10 のようにスキーマ インポート プロセスに関する診断メッセージを表示します。ログ ファイルは、workspace/.metadata フォルダに格納されます (workspace は、Weblogic Process Application workspace を表します)。
    図 1-10 [ビルド] ペイン - スキーマ診断メッセージ


    [ビルド] ペイン - スキーマ診断メッセージ

    注意 : BpelImport.log と名付けられたインポート プロセスのログファイルは %BEA_HOME%\weblogic81\workshop に保存されます (%BEA_HOME% は BEA Workshop for WebLogic がインストールされたディレクトリ)。このログ ファイルは、インポート プロセスに関する情報を提供します。

    新しい JPD ファイルが手順 2 で指定されたフォルダに現れ、図 1-11 のように WSDL ファイルがスキーマ フォルダにコピーされ、置かれます。

    図 1-11 新しい JPD および WSDL ファイル


    新しい JPD および WSDL ファイル

これによりインポート プロセスが完了し、新しい JPD ファイルが手順 2 で指定されたフォルダに置かれます。

 


確認済みの制限事項と問題

この節では、BPEL インポート ツールのいくつかの確認済みの制限事項および問題について説明します。これらの問題の大部分が JPD と BPEL 言語間の本来有する違いによるものです。

生成された JPD ファイルが入力 BPEL ファイルと意味的に対応することを確認することが非常に重要です。


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