連合ポータル ガイド

     前  次    目次     
ここから内容

コンシューマに対するブック、ページ、およびポートレットの提供

WebLogic Portal プロデューサ アプリケーションは、ブック、ページ、およびポートレットをコンシューマに提供できます。この章では、ブック、ページ、およびポートレットをリモートで使用できるようにするための手順とベスト プラクティスについて説明します。

ヒント : この章では、リモートで使用できる (リモート対応) という用語を、プロデューサ アプリケーションにデプロイされているブック、ページ、またはポートレットを示すために使用します。リモートで使用できるようにするには、ブック、ページ、またはポートレットの [リモートとして提供] プロパティを true に設定する必要があります。これについては本章の後半で説明します。

この章には次の節があります。

 


はじめに

複雑なプロデューサを使用すると、リモートで使用できるブック、ページ、およびポートレットを提供できます。複雑なプロデューサ アプリケーションからページまたはブックをリモートとして提供する場合、デフォルトでは、ページまたはブックのネストされたコンテンツもリモートとして提供されます。このため、たとえば、複数のポートレットを 1 つのページにまとめると、WebLogic Portal コンシューマは 1 回の操作でページとそのポートレットの両方を読み込むことができます。

ヒント : 単純なアプリケーションにデプロイされているポートレットもリモート対応にできますが、リモート対応のブックおよびページを提供できるのは複雑なプロデューサのみです。WebLogic Server アプリケーションでのリモート対応ポートレットの作成については、「WebLogic Server プロデューサのコンフィグレーション」を参照してください。単純なプロデューサおよび複雑なプロデューサについては、「プロデューサとコンシューマについて」を参照してください。

表 6-1 にまとめた BEA ツールを使用すると、リモート ブック、ページ、およびポートレットを作成、使用できます。Workshop for WebLogic では、リモート ポートレットは使用できますが、リモート ブックおよびページは使用できません。Workshop for WebLogic には、リモート ブックおよびページを検出して使用するための機能がありません。リモート ブックとページを WebLogic Portal コンシューマ アプリケーションに統合する必要がある場合は、WebLogic Portal Administration Console を使用する必要があります。「ライブラリへのリモート リソースの追加」を参照してください。

表 6-1 リモート リソースを作成および使用するための BEA ツールのリスト
機能
Workshop for WebLogic
Administration Console
リモートで使用できるブックおよびページの作成
不可
リモートで使用できるポートレットの作成
不可
リモート ポートレットの使用
リモート ブックおよびページの使用
不可

 


プロデューサでのポートレットの提供

デフォルトでは、WebLogic Portal プロデューサ アプリケーションにデプロイされているすべてのポートレットを、コンシューマはリモート ポートレットとして使用できます。ただし、図 6-6 のように、ポートレットのプロパティ ビューで [リモートとして提供] プロパティを設定することにより、コンシューマが実際に使用できるポートレットを指定できます。

コンシューマがポートレットを使用できるようにするには、[リモートとして提供] を true (デフォルト値) に設定します。コンシューマに対してポートレットを非表示にするには、[リモートとして提供] を false に設定します。

図 6-1 ポートレットのプロパティ ビュー

ポートレットのプロパティ ビュー

ポートレットの作成とプロパティの設定については、『ポートレット開発ガイド』を参照してください。

 


プロデューサでのブックおよびページの提供

リモート コンシューマ アプリケーションがアクセスできるブックおよびページを作成する場合、Workshop for WebLogic を使用する必要があります。

Workshop for WebLogic でリモートで使用できるブックまたはページを作成するには、次の手順に従い、ブックまたはページをスタンドアロンの .book ファイルまたは .page ファイルとして作成する必要があります。Workshop for WebLogic でこれを行うには、[新規|ファイル|その他|WebLogic Portal|ブック (または ページ)] を選択します。

ヒント : ページおよびブックの作成、操作については、『ポータル開発ガイド』を参照してください。

この節では、次のトピックについて説明します。

サンプルの設定

この節で取り上げているサンプルを試すには、Workshop for WebLogic を実行し、この節で説明している前提条件タスクを実行する必要があります。

サンプル環境を設定するには、表 6-2 の前提条件タスクを実行する必要があります。これらのタスクの特定の手順については、WebLogic Portal チュートリアルの「ポータル開発環境の設定」に詳細な説明があるので参照してください。

表 6-2 前提条件タスク
タスク
推奨される名前
WebLogic Portal ドメインを作成する。
producerPortalDomain
ポータル EAR プロジェクトを作成する。
producerEAR
BEA WebLogic V10.0 Server を作成する。
なし
サーバに EAR プロジェクトを関連付けます。
なし
ポータル Web プロジェクトを作成して EAR に追加する。
producerWebProject

図 6-2 は、前提条件タスクが完了した後のパッケージ エクスプローラです。

図 6-2 前提条件タスクが完了した後のパッケージ エクスプローラ

前提条件タスクが完了した後のパッケージ エクスプローラ

リモートで使用できるページ (またはブック) の作成

ヒント : リモートで使用できるブックを作成する手順は、ページを作成する手順とほとんど同じです。ここでは、両方の手順を説明するのではなく、リモートで使用できるページの作成方法を説明し、必要な箇所で 2 つの手順の違いを説明することにします。

コンシューマ アプリケーションがアクセスできるページをプロデューサ アプリケーションに作成するには、以下の手順を実行します。

  1. Workshop for WebLogic を起動します。
  2. 前の節の説明に従い、ポータル Web プロジェクトを作成します。
  3. [ファイル|新規|その他] を選択します。
  4. [新規 – ウィザードを選択] ダイアログで、WebLogic Portal フォルダを開き、[ページ] を選択して、[次へ] をクリックします。
  5. ヒント : リモートで使用できるブックを作成するには、[ページ] ではなく [ブック] を選択します。
  6. 図 6-3 のように、[新しいページ] ダイアログで新しいページの親フォルダを選択し、そのページの名前を入力します。この例では、親フォルダは WebContent で、ファイル名は myPage.page です。
  7. 図 6-3 [新しいページ] ダイアログ


    [新しいページ] ダイアログ

  8. [終了] をクリックします。
  9. チェックポイント : ファイル myPage.page は、図 6-4 のように、指定したフォルダのポータル Web プロジェクトに追加されます。

    図 6-4 新しいページ ファイル


    新しいページ ファイル

    また、図 6-5 のように、ページがエディタで開きます。

    図 6-5 エディタに表示されたページ ファイル


    エディタに表示されたページ ファイル

  10. ページの境界線をクリックし、そのページのプロパティ ビューを表示します。プロパティ ビューが表示されない場合は、[ウィンドウ|ビューの表示|プロパティー] を選択します。
  11. デフォルトでは、この .page ファイルの [リモートとして提供] プロパティは、図 6-6 のように true に設定されています。このプロパティ設定では、このページに加えて、このページに追加された [リモートとして提供] プロパティが true に設定されているすべてのブック、ページ、ポートレットが、コンシューマに表示されます (表示は「リモートで使用可能なブックおよびページを作成する場合のルール」で説明されているルールに従います)。
  12. 図 6-6 [リモートとして提供] プロパティ


    [リモートとして提供] プロパティ

まとめ

図 6-5 のページは、他のページの同じように扱うことができます。このページにブックやポートレットを追加したり、ページをポータルにドラッグ アンド ドロップしたりできます。リモート ブックを作成したら、そのリモート ブックにページを追加できます。さらにそれらのページにポートレットと他のブックを追加できます。

 


リモートで使用可能なブックおよびページを作成する場合のルール

リモート コンシューマからページまたはブックにアクセスできるようするには、次の事項に注意する必要があります。


ページの先頭       前  次