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ポートレット開発ガイド
ポートレットの構築によるデスクトップの作成
この章のタスクを実行して、ポータル アプリケーションの一部である個別のポートレットを公開して使用するための準備をします。ポートレットをデスクトップに追加した後、アプリケーション全体をコンフィグレーションおよびテストし、公開する準備ができたらプロダクション環境にデプロイします。
この章で説明するタスクを実施する前に、『ポータル開発ガイド』を参照して、ポートレットを追加するフレームワークを作成します。このフレームワークには、ポータルとそのメニュー、レイアウト、ポータル全体のルック アンド フィールのコンポーネント、および実際のデスクトップのフレームワークが含まれます。また、デスクトップに追加するポートレットを選択するためのポートレット ライブラリで、ポートレットのセットを事前に作成しておく必要があります。
この章で使用する主なツールは、WebLogic Portal Administration Console、WebLogic Portal Propagation Utility (ステージング、開発、プロダクション間でデータベースと LDAP のデータをやり取りする)、WebLogic Server アプリケーション デプロイメント ツール、および使用している外部のコンテンツ プロバイダとセキュリティ プロバイダです。
この章の内容は以下のとおりです。
ポートレット ライブラリ
WebLogic Portal Administration Console は、ライブラリ リソースとデスクトップ リソースから構成されるツリーにポータル リソースを編成します。ライブラリ リソースとデスクトップ リソース間の関係を理解すると、伝播の影響と結果を理解するのに役立ちます。
次に、ポータル資産の次のインスタンス間の関係を説明します。
プライマリ インスタンス - WebLogic Workshop で作成され、.portal
ファイルまたは .portlet
ファイルに格納されます。
ライブラリ インスタンス - Administration Portal で作成または更新され、ポータル リソース ツリーのライブラリ ノードの下に表示されます。
デスクトップ インスタンス - Administration Portal で作成または更新され、ポータル リソース ツリーのポータル ノードの下に表示されます。
訪問者インスタンス - 訪問者ツールで作成または更新されます。
ライブラリおよびデスクトップのポートレットの詳細については、『プロダクション業務ガイド』を参照してください。
Administration Console を使用したポートレットの管理
この節では、WebLogic Portal Administration Console を使用したポートレット関連タスクの実行手順について説明します。
この節では、次のトピックについて説明します。
ライブラリでのポートレットのコピー
WebLogic Portal Administration Console のこの機能を使用して、既存のポートレットを複製し、「新しい」ポートレットのテンプレートとして用いることができます。
以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーでライブラリ ノードを展開し、コピーするポートレットに移動します。
[ポートレットのコピー] をクリックします。[ポートレットのコピー] ダイアログが表示されます。
コピーしたポートレットのタイトルと説明を入力します。
[OK] をクリックします。ポートレットが、ポートレット リストの一番下に追加されます。
コピーされたポートレットをカスタマイズするには、このポートレットのプロパティとプリファレンスを変更します。
ライブラリ ポートレットのプロパティの変更
ポートレットのプロパティは、そのポートレットを構成するすべての機能および要素です。ポータル管理者は、[詳細] タブでこれらのプロパティのいくつかを変更できます。以下のように、[タイトルと説明] タブで、タイトル、説明、およびロケール情報を編集することもできます。
ライブラリ内のポートレットのプロパティを変更するには、以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーでライブラリ ノードを展開し、変更するポートレットに移動します。
[詳細] タブで、変更するプロパティのタイプを選択します。次の表をガイダンスとして使用できます。
表 0-1 ライブラリ ポートレットのプロパティの変更
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現在のロケールにあるポートレットのタイトルと説明の変更
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[タイトルと説明] をクリックします。
[ロケール] セルのロケール (たとえば、en) をクリックする。[ローカライズ済みタイトルと説明の追加] ダイアログが表示される。
新しいタイトルや説明を入力する。
[更新] をクリックします。
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[タイトルと説明] をクリックします。
[ローカライズ済みタイトルの追加] をクリックする。[ローカライズ済みタイトルと説明の追加] ダイアログが表示される。
言語と国の識別子、可変情報 (該当する場合)、タイトル、およびローカライズされたタイトルの説明を入力する。
[作成] をクリックします。
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[外観] をクリックする。[外観の編集] ダイアログが表示される。
ドロップダウン メニューから、テーマを選択する。
[更新] をクリックします。
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[詳細プロパティ] をクリックする。
[表示キャッシングが有効か] ドロップダウン メニューで、[True] または [False] を選択する。
[True] を選択した場合は、[キャッシュの期限] フィールドにキャッシュの有効期限を入力する。
[更新] をクリックします。
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デスクトップ ポートレットのプロパティの変更
ポートレットのプロパティは、そのポートレットを構成するすべての機能および要素です。ポータル管理者は、[詳細] タブでこれらのプロパティのいくつかを変更できます。以下のように、[タイトルと説明] タブで、タイトル、説明、およびロケール情報を編集することもできます。
デスクトップにあるポートレットのプロパティを変更するには、以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーでポータル ノードを展開し、変更するポートレットに移動します。
[詳細] タブで、変更するプロパティのタイプを選択します。次の表をガイドとして使用できます。
ポートレットの削除
Administration Console からポートレットを削除できるのは、[ポートレットのコピー] 機能を使用してポートレットを複製したときなど、ポートレットが Administration Console で作成された場合のみです。Workshop for WebLogic で作成したポートレットを、Administration Console で削除することはできません。
以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーでライブラリ ノードを展開し、削除するポートレットに移動します。
[ポートレットの削除] をクリックします。
ページのポートレットの管理
ページのコンテンツには、ポートレットとブックがあります。ページに含まれているポートレットを表示したり、ページを構成しているポートレットを追加または削除することができます。
ページへのポートレットの追加
ライブラリ : コンテンツをページに追加するには、以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーでライブラリ ノードを展開し、ページに移動します。[詳細] タブが表示されます。
[ページ コンテンツ] をクリックします。[コンテンツの編集] タブが表示されます。
[コンテンツの追加] をクリックします。[ブックとポートレットをプレースホルダに追加] ダイアログが表示されます。
必要に応じて [検索] 領域を使用し、選択するページを表示します。
目的のチェック ボックスをオンにして追加するポートレットを選択し、[追加] をクリックします。
完了したら、[保存] をクリックします。
デスクトップ : ポートレットをページに追加するには、以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーでポータル ノードを展開し、ページに移動します。[詳細] タブが表示されます。
[ページ コンテンツ] をクリックします。[コンテンツの編集] タブが表示されます。
[コンテンツの追加] をクリックします。必要に応じて既存のポートレットを検索し、目的のポートレットを選択して、[追加] をクリックします。完了したら、[保存] をクリックします。
ページへの要素の配置
ページのレイアウトは、ページ上のポートレットおよびブックのプレースホルダを保持するページのグリッド構造です。ポートレット/ブックのレイアウトを選択し、プレースホルダ間でドラッグ アンド ドロップして、各ページのレイアウトをカスタマイズできます。
以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーで、必要に応じてライブラリ ノードかポータル ノードを展開し、ページを選択します。[詳細] タブが表示されます。
[ページ コンテンツ] をクリックします。[コンテンツの編集] タブが表示されます。
異なるレイアウトに変更する場合は、[レイアウト] ドロップダウン メニューでレイアウトを選択します。
[要素の配置] 領域内のオプションを選択し、ページ上での要素の配置方法を指定します。デフォルトの方法はドラッグ アンド ドロップです。
プレースホルダ カラム間で、ポートレットやブックを移動します。
ユーザがプレースホルダに要素を移動または削除できないようにするには、[プレースホルダをロック] チェック ボックスを選択します。
完了したら、[変更を保存] をクリックします。
ポートレット カテゴリの概要
ポートレット カテゴリは、ポートレットを分類したものです。これは、多数のポートレットを意味を持つ分類に整理する場合に便利です。ポートレット カテゴリは、親「フォルダ」に子フォルダまたはポートレットを含めることができるその他の階層構造に似ています。最初にポートレット カテゴリを作成します。その後、カテゴリにポートレットを追加したり、カテゴリ間でポートレットを移動することによって、ポートレットを管理できます。
ポートレット カテゴリの作成
ポートレット カテゴリを作成するには
ポータル リソース ツリーでライブラリ フォルダを展開し、[ポートレット カテゴリ] を選択します。[カテゴリの参照] タブが表示されます。
[新しいカテゴリの作成] をクリックします。
ポップアップ ウィンドウで新しいカテゴリのタイトルと説明を入力します。
[作成] をクリックします。
ポートレット カテゴリのプロパティの変更
ポートレット カテゴリのプロパティは、そのカテゴリを構成するすべての機能および要素です。ポータル管理者は、[概要] タブでこれらのプロパティのいくつかを変更できます。以下のように、[タイトルと説明] タブで、タイトル、説明、およびロケール情報を編集することもできます。
以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーでライブラリ ノードを展開し、ポートレット カテゴリに移動します。
[概要] タブで、変更するプロパティのタイプを選択します。次の表をガイドとして使用できます。
表 0-3 ポートレット カテゴリのプロパティの変更
タイトルと説明
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現在のロケールにあるカテゴリのタイトルと説明の変更
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[タイトルと説明] をクリックします。
[ロケール] セルのロケール (たとえば、en) をクリックする。[ローカライズ済みタイトルと説明の追加] ダイアログが表示される。
新しいタイトルや説明を入力する。
[更新] をクリックします。
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[タイトルと説明] をクリックします。
[ローカライズ済みタイトルの追加] をクリックする。[ローカライズ済みタイトルと説明の追加] ダイアログが表示される。
言語と国の識別子、可変情報 (該当する場合)、タイトル、およびローカライズされたタイトルの説明を入力する。
[作成] をクリックします。
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[カテゴリ内のカテゴリ] をクリックする。[カテゴリの参照] タブが表示される。
[新しいカテゴリの作成] をクリックする。[新しいカテゴリの作成] ダイアログが表示される。
新しいカテゴリのタイトルと説明を入力する。
[作成] をクリックします。カテゴリが作成され、現在選択しているカテゴリに追加される。
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ポートレット カテゴリへのポートレットの追加
カテゴリにポートレットを追加するには、以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーでライブラリ ノードを展開し、ポートレット カテゴリに移動します。[概要] タブが表示されます。
[カテゴリ内のポートレット] をクリックします。
[ポートレットの追加] をクリックします。
[選択可能ポートレット] 領域で追加するポートレットを選択し、[追加] をクリックして、[選択済みポートレット] 領域に追加します。
[保存] をクリックします。
ポートレット プリファレンスの概要
ポートレット プリファレンスは、管理者とユーザのいずれもがカスタマイズできる、ポートレット内のプロパティです。すでにポートレットにプリファレンスが設定されている場合でも、適切な委託管理特権があれば、追加のポートレット プリファレンスを作成できます。
ポートレット プリファレンスの作成
ポートレット プリファレンスを作成するには、以下の手順を実行します。
ポータル リソース ツリーで、ポータル ノードまたはライブラリ ノードを適宜展開し、プリファレンスを作成するポートレットに移動します。[詳細] タブが表示されます。
[ポートレット プリファレンスの追加] をクリックします。
フィールドに情報を入力します。次の表をガイドとして使用できます。
表 0-4 ポートレット プリファレンスの作成
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エンド ユーザがこのプリファレンスを変更できるようにする場合は、このチェック ボックスを選択する。
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対象のプリファレンスに対し、複数の値を入力する場合は、このチェック ボックスを選択する。このチェック ボックスを選択すると、他の値を入力するための追加のデータ入力フィールドが表示される。それぞれの値を入力したら [別の値の追加] をクリックし、すべて入力し終わるまで繰り返す。
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[保存] をクリックします。
ポートレットのライブラリ インスタンスに対してプリファレンスを追加すると、切り離されていないライブラリ ページ インスタンスやデスクトップ ページ インスタンスに、追加したプリファレンスが自動的に伝達されます。
このプリファレンスが現在のポートレットの全インスタンスに伝達されるようにする場合は、[インスタンスへ伝播] をクリックします。WebLogic Portal により、すべてのデスクトップ インスタンスのプリファレンスがライブラリ プリファレンスで上書きされます。完了すると、Administration Console の上部にメッセージが表示されます。
以下は、ポートレット プリファレンスに関するヒントです。
ポートレットのデスクトップ インスタンスにプリファレンスが設定されていない場合は、ポートレットのライブラリ インスタンスから自動的にプリファレンスが継承される。
ポートレットのデスクトップ インスタンスに独自のプリファレンスが設定されている場合、プリファレンスはライブラリ インスタンスから自動的に継承されない。
ポートレットのデスクトップ インスタンスに独自のプリファレンスが設定されていても、これらのプリファレンスが削除された場合は、すべてのプリファレンスがライブラリ インスタンスから自動的に継承される。
ポートレットのデスクトップ インスタンスがライブラリ インスタンスからプリファレンスを継承していて、このプリファレンスのデスクトップ インスタンスが変更されている場合、ライブラリからの新しいプリファレンスは自動的に継承されず、ライブラリ ポートレットに含まれるこのプリファレンスのインスタンスに対する更新も自動的に継承されない。
ポートレットのデスクトップ インスタンスがライブラリ インスタンスからプリファレンスを継承していて、デスクトップ インスタンスに固有のプリファレンスが設定されておらず、この継承されたプリファレンスがデスクトップ インスタンスで変更されていない場合、デスクトップ インスタンスはライブラリ プリファレンスに対するすべての更新を継承する。
ポートレット プリファレンスの編集
ユーザに適切な委託管理特権がある場合は、ポートレット プリファレンスを編集して、ポートレットの動作方法を変更できます。
ポートレット プリファレンスを編集するには
ポータル リソース ツリーで、ポータル ノードまたはライブラリ ノードを適宜展開し、プリファレンスを編集するポートレットに移動します。[詳細] タブが表示されます。
[ポートレット プリファレンス] をクリックします。
[名前] カラムで名前をクリックし、ポートレット プリファレンスを選択します。
フィールド内の情報を編集します。次の表をガイドとして使用できます。
表 0-5 ポートレット プリファレンスの編集
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エンド ユーザがこのプリファレンスを変更できるようにする場合は、このチェック ボックスを選択する。
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対象のプリファレンスに対し、複数の値を入力する場合は、このチェック ボックスを選択する。このチェック ボックスを選択すると、他の値を入力するための追加のデータ入力フィールドが表示される。それぞれの値を入力したら [別の値の追加] をクリックし、すべて入力し終わるまで繰り返す。
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[保存] をクリックします。
ポートレットのライブラリ インスタンスのプリファレンスを編集すると、切り離されていないライブラリ ページ インスタンスやデスクトップ ページ インスタンスに、編集したプリファレンスが自動的に伝達されます。
対象のポートレットの全インスタンスにこの変更が伝達されるようにするには、[インスタンスへ伝播] をクリックします。完了すると、Administration Console の上部にメッセージが表示されます。
委託管理の概要
組織では、通常、ユーザごとに異なる管理タスクおよびリソースへのアクセス特権を付与する場合があります。たとえば、システム管理者には WebLogic Portal Administration Console のすべての機能にアクセスできる権限を与えます。これにより、システム管理者は、ポータルの特定のデスクトップ ビューでポータル リソースのインスタンスを管理できるポータル管理者ロールと、ポータル リソース ライブラリを管理できるライブラリ管理者ロールを作成します。その他の委託管理ロールは、アクセスが明示的に付与されているリソースのみにアクセスできます。
セキュリティ戦略の一環として委託管理を使用する方法の詳細については、e-docs の『セキュリティ ガイド』を参照してください。
訪問者の資格の概要
訪問者の資格を使用すると、ポータル アプリケーション内のリソースにどのユーザがアクセスできるか、それらのリソースに対してユーザが何をできるかを定義できます。このアクセスはポータルの訪問者に割り当てられているロールに基づいており、これによって柔軟なリソース管理が可能になります。
セキュリティ戦略の一環として訪問者の資格を使用する方法の詳細については、e-docs の『セキュリティ ガイド』を参照してください。