コミュニティ ガイド

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コミュニティ インフラストラクチャの設定

ステージング段階では、開発で作成したポータル リソースを使用してコミュニティ テンプレートを作成します。このテンプレートをポータル管理者とエンドユーザが使用して、コミュニティを作成します。コンテンツ管理機能をコミュニティ向けに独自に開発した場合は、必要なコンテンツ プロパティをステージング段階で設定します。

この段階では、訪問者の資格と、コミュニティ リソースの委託管理も設定します。また、パフォーマンス管理のためにキャッシュのコンフィグレーションも行います。アプリケーションのコンフィグレーションとテストが完了したら、プロダクション環境にデプロイします。

この章の内容は以下のとおりです。

 


コミュニティ テンプレートの作成

コミュニティ テンプレートは、特定の機能と特性を持ったコミュニティをユーザが簡単に作成できるようにする特殊なファイルです。ポータル管理者は、コミュニティのニーズに応じて、具体的な特性を持つエンド ユーザ用のコミュニティ テンプレートを作成することができます。たとえば、金融コミュニティ用のテンプレートのブック、ページ、およびポートレットは、音楽コミュニティとは異なったものになります。

それぞれのコミュニティには独自の特性があるため、コミュニティ テンプレートには設計段階から、開発、テンプレートの作成まで、十分な計画性が必要です。プロダクション環境において、コミュニティの外観および動作は希望どおりになっている必要があります。

コミュニティ テンプレートは、開発チームから提供されたリソース (*.ctmeta または *.portal ファイル)、またはポータル ライブラリの既存のブック、シェル、またはルック アンド フィールに基づいて作成することができます。テンプレートで使用する新しいブックを作成することもできます。

コミュニティ テンプレートを作成するには

  1. 必要に応じて、WebLogic Portal Administration Console で新しいポータルを作成します。
  2. ポータル リソース ツリーで、[ポータル|yourPortal テンプレート] を展開し、[コミュニティ テンプレート] を選択します。
  3. [コミュニティ テンプレート] ページで、[コミュニティ テンプレートの作成] を選択します。コミュニティ テンプレートの作成ウィザードが表示されます。
  4. ウィザードの手順 1 で、テンプレートのソースを選択します。[検索] または [すべて表示] を使用して、使用可能なリソースを表示します。
    • [コミュニティ テンプレート メタデータ ファイルから作成] - 開発チームが作成した任意の *.ctmeta ファイルが選択可能。これらのファイルには、あらかじめコンフィグレーションされているコミュニティ プロパティが含まれており、技術的プロパティが数多く設定されていれば、コミュニティ作成がより簡単になります。
    • [ライブラリにあるリソースの選択] - ポータル ライブラリの既存のブック、または作成したブックを使用して、コミュニティの作成が可能。選択したブックは、コミュニティで使用するために設計されていることを確認してください。
    • 注意 : テンプレート構築プロセスで新しいブックを作成した場合、テンプレートを作成したら、ポータル ライブラリに移動し、作成したブックを、必要なリソースでコンフィグレーションする必要があります。
    • [.portal ファイルの選択] - 開発チームが作成した既存の *.portal ファイルを使用してコミュニティの作成が可能。選択した *.portal ファイルは、コミュニティで使用するために設計されていることを確認してください。
  5. 手順 2 で、適切なリソースを選択します。
  6. 手順 3 で、以下を入力します。
    • [タイトル] (必須) - テンプレートを選択したときに表示されるタイトル。
    • [説明] (省略可能) - エンド ユーザがこのテンプレートを使用してコミュニティを作成するときに表示される説明。コミュニティ作成者が選択したテンプレートについて理解するのに役立ちます。
    • [デフォルト シェル] (必須) - 必ずコミュニティ ツールを含むシェルを選択すること。開発チームと確認してください。
    • [ルック アンド フィール] (必須) - コミュニティのために設計された、またはコミュニティと互換性のあるルック アンド フィールを選択。
    • テンプレートを使用して、現在のポータル Web プロジェクトで他の GroupSpace ポータルのコミュニティを作成するには、[このテンプレートをライブラリに追加] を選択してください。
  7. 手順 4 で、コミュニティで使用可能な任意のプロパティを設定します。プロパティの説明については、「コミュニティ プロパティ リファレンス」を参照してください。
  8. 手順 5 で、コミュニティのプロパティを確認し、必要に応じて、または可能な変更を行います。
  9. 衝突を解決するよう指示された場合は、テンプレートが使用するリソース (ブック、ページ、およびポートレット) に既存のリソースと同じ内部名が付いています。まったく同じリソースである可能性も、同じ名前で別の新しいリソースである可能性もあります。[衝突の解決] ウィンドウで、テンプレートが使用しているリソースを処理するかどうかを決定できます。

    注意 : 「XML マークアップ」とはポートレットの基本的な定義とコンフィグレーションで、エンド ユーザのカスタマイズは含まれていません。
  10. 手順 6 で、作成されたテンプレートの概要を表示して、[完了] をクリックします。
  11. これで、ポータル管理者およびエンド ユーザはコミュニティ テンプレートに基づいてコミュニティを作成することができます。

 


コミュニティ プロパティ リファレンス

以下は、コミュニティ プロパティの説明です。これらのプロパティは、次のいずれかの方法で設定されます。

[タイトル] - ユーザ インタフェースで表示されるコミュニティのデフォルト名。タイトルは、ローカライズされたコミュニティ タイトルでオーバーライドされます。

[説明] - ユーザ インタフェースで表示されるコミュニティのデフォルトの説明。説明は、ローカライズされたコミュニティの説明でオーバーライドされます。

[このコミュニティへの非メンバーのアクセスを許可する] - チェックして true に設定すると、メンバー登録なしで誰でもコミュニティにアクセスできます。

[コミュニティ メンバシップの登録をすべてのユーザに許可する] - チェックして true に設定すると、招待を受けずに誰でもコミュニティにメンバー登録できます。

[自分のビューのカスタマイズ、および個人ページの追加を許可する] - チェックせずに false に設定すると、コミュニティでは訪問者ツールは無効にされます。ただし、コミュニティ管理者はコミュニティ ツールにアクセスできます。

[登録 URI / ページ] - コミュニティ登録ページへのパスで、通常はコミュニティのホーム ページ。

[エラー URI / ページ] - ユーザがメンバーでない場合やコミュニティが無効にされている場合など、ユーザがコミュニティへのアクセスを許可されていない場合に表示されるエラー ページへのパス。

[有効期限] - コミュニティが自動的に非アクティブになる日付。

[今すぐこのコミュニティをアクティブにする / ステータス] - [非アクティブ] に設定すると、管理機能を持ったユーザがコミュニティにアクセスすることができます。

[このコミュニティへのメンバーの訪問を記録する] - yes に設定すると、メンバーがコミュニティを訪問した回数が、仮想コンテンツ リポジトリに保存されます。

[コールバック クラス] - コミュニティが作成、アクティブ化、非アクティブ化、または削除される場合に、特別なタスクを実行する (パッケージ パス情報を含めた) クラスの名前。たとえば、GroupSpace のコールバック クラスは com.bea.apps.groupspace.security.GroupSpaceCallbackImpl です。開発チームが独自のコールバック クラスを提供することもできます。

[ツリー最適化を有効にする] - true に設定すると、コミュニティのパフォーマンスが向上します。この機能の詳細については、e-docs の『ポータル開発ガイド』の「最適なパフォーマンスを得るためのポータルの設計」を参照してください。

 


コミュニティのデプロイ

WebLogic Portal の伝播ツールは、コミュニティの伝播をサポートしていません。これらのツールでは、コミュニティ テンプレートの伝播のみがサポートされています。このため、ステージング環境ではコミュニティを作成しないようにしてください。コミュニティはプロダクション環境で作成してください。

プロダクション環境で公開する前にコミュニティをテストする場合は、非アクティブの状態でコミュニティを作成します。これにより、コミュニティの作成者は、コミュニティをアクティブ化する前にコミュニティのコンフィグレーションとテストを行うことができます。

デプロイと伝播の詳細については、『プロダクション業務ガイド』を参照してください。


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