連合ポータル ガイド

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ライブラリへのリモート リソースの追加

WebLogic Portal Administration Console を使用して、プロデューサを特定したり、プロデューサのリモート リソースをポータル リソース ライブラリに追加することができます。リモート リソースには、ブック、ページ、およびポートレットがあります。リモート リソースをライブラリに追加すると、そのリモート リソースをポータル デスクトップに組み込むことができるようになります。

ヒント : この章は、ポータル リソース ライブラリについてと、ライブラリを使用して WebLogic Portal デスクトップを構築する方法についてすでに理解されているものとして記述されています。ライブラリと Administration Console を使用したポータルの構築方法の詳細については、『ポータル開発ガイド』を参照してください。また、この章は、プロデューサ、コンシューマおよび WSDL など連合ポータルの基本的な概念や用語についても理解しているものとして記述されています。連合ポータルの詳細については、「連合ポータルとは」と「連合ポータルのアーキテクチャ」を参照してください。

この章では、プロデューサを検索してそれらのリモート リソースをポータル リソース ライブラリに組み込み方法について説明します。次のトピックについて説明します。

 


はじめに

WebLogic Portal Administration Console を使用して、リモート プロデューサの検索、それらが持つリソースの検出とポータル リソース ライブラリへの追加を実行できます。ブック、ページ、ポートレットなどのリモート リソースをライブラリに追加すると、それらのリソースをローカルのブック、ページ、ポートレットのようにデスクトップに追加できます。

リモート ブックやページの主な利点は、それらが他のリモート リソースのコンテナとして機能することです。たとえば、リモートで使用できる複数のポートレットを各ページに含むリモートで使用できる複数のページを含むリモート ブックをプロデューサで提供することができます。このようなブックを使用すると、ブックに含まれる、リモートで使用できるページとポートレットをそのまま使用できます。

ヒント : 「リモートで使用できる」という用語は、プロデューサ アプリケーションにデプロイされ、リモートで提供されるブック、ページ、ポートレットに使われます。プロデューサ アプリケーションの開発者は、作成するブック、ページ、ポートレットがリモートで提供されるものかどうかを判断します。プロデューサ アプリケーションでリモートで使用できるページやブックを作成する方法の詳細については、「コンシューマに対するブック、ページ、およびポートレットの提供」を参照してください。

使用されたリモート ブックやページは、管理者が Administration Console を使用して編集できます。たとえば、管理者は他のポートレット、ブック、ページをリモート ブックやページに追加できます。このような変更はプロデューサには反映されないため、リモート ブックやページがコンシューマで変更されると、プロデューサ アプリケーションのオリジナルのブック、ページ、ポートレットと一貫性がなくなる場合があります。

リモート ブック、ページ、およびポートレットをライブラリに追加する基本的な手順は以下のとおりです。

  1. リモート リソースがデプロイされているプロデューサを特定し、追加します。
  2. 必要に応じて、プロデューサを登録します。
  3. リモート ブック、ページ、ポートレットをポータル リソース ライブラリに追加します。

リモート リソースをライブラリに追加したら、それらを他のブック、ページ、ポートレットと同様にポータル デスクトップに追加できます。

 


プロデューサの追加

プロデューサにデプロイされているポートレット、ブック、ページなどのリモート リソースを使用するには、まずプロデューサをポータル リソース ライブラリに追加する必要があります。WSRP に準拠したプロデューサをポータル リソース ライブラリに追加すると、プロデューサが持つリモートで使用できるリソースをユーザのポータルで使用できるようになります。

ヒント : WebLogic Portal Administration Console では、プロデューサ登録のスコープは個々のコンシューマ Web アプリケーションです。エンタープライズ アプリケーションに複数のコンシューマ Web アプリケーションが存在する可能性があるため、エンタープライズ アプリケーション内で特定のプロデューサを複数回登録 (つまり、使用するコンシューマ Web アプリケーションごとに登録) が必要になる場合があります。

Administration Console を使用してプロデューサを検索して登録する手順は、次のとおりです。

  1. ポータル リソース ツリーでライブラリ ノードを展開し、図 17-1 に示すように [リモート プロデューサ] を選択します。
  2. 図 17-1 リモート プロデューサの選択


    リモート プロデューサの選択

  3. [リモート プロデューサの参照] ウィンドウで、図 17-2 に示すように [プロデューサの追加] を選択します。[ロデューサの追加] ウィザードが表示されます。
  4. 図 17-2 [プロデューサの追加] の選択


    [プロデューサの追加] の選択

  5. [Add Producer] ウィザードで、プロデューサを選択します。選択するには、図 17-3 に示すように次のいずれかのオプションを選択し、[検索] をクリックします。
  6. 図 17-3 プロデューサの検索


    プロデューサの検索

    • [プロデューサ WSDL の URL を指定する] - プロデューサの WSDL URL を入力して直接プロデューサを指定できます。次に例を示す。
    • http://myhost:7001/producerWebProject/producer?wsdl
    • [プロデューサ名またはメタデータが以下を含む] - プロデューサの名前、または関連付けられているメタデータでプロデューサを検索できます。メタデータにはプロデューサを UDDI レジストリに追加したときに入力したキーワードと説明テキストが含まれます。[Search In] ドロップダウン メニューで選択して別の UDDI レジストリを指定しない限り、WebLogic Portal のデフォルトの UDDI レジストリが検索されます。
    • [プロデューサのポートレットが以下を含む] - ポートレットを名前で検索できます。この情報は UDDI レジストリにあります。[Search In] ドロップダウン メニューで選択して別の UDDI レジストリを指定しない限り、WebLogic Portal のデフォルトの UDDI レジストリが検索されます。この検索では、名前に検索文字列を含むポートレットのリストを返します。
    • ヒント : 上記の 2 つのオプションは、UDDI 検索機能を使用するようにコンシューマをコンフィグレーションしている場合のみ使用できます。UDDI 向けにコンシューマをコンフィグレーションする方法の詳細については、「UDDI レジストリへの公開」を参照してください。

      チェックポイント : 検索結果は [検索されたプロデューサ] リストに表示されます。

  7. 図 17-4 に示すように、[検索されたプロデューサ] リストから、追加するプロデューサを選択します。
  8. 図 17-4 プロデューサの選択


    プロデューサの選択

  9. プロデューサがホストしているポートレットのリストを表示する場合は、図 17-5 に示すように [プロデューサを追加する前に、プロデューサの使用可能ポートレットを表示する] チェックボックスを選択します。
  10. 図 17-5 プロデューサのポートレットを表示するチェックボックス


    プロデューサのポートレットを表示するチェックボックス

  11. [次へ] をクリックします。
  12. [View Producer's Portlets] ダイアログが表示される場合、[次へ] をクリックします。図 17-6 に示すように、このダイアログは [プロデューサを追加する前に、プロデューサの使用可能ポートレットを表示する] チェックボックスを選択している場合のみ表示されます。このダイアログは、プロデューサを追加するかどうかを決められるように、選択しているプロデューサがホストしているポートレットのリストを示します。
  13. 図 17-6 [View Producer's Portlets]


    [View Producer's Portlets]

  14. 図 17-7 に示すように、[Enter Producer Properties] ダイアログでプロデューサの名前を入力します。この名前を使用して、コンシューマでプロデューサを識別します。
  15. 図 17-7 プロデューサ名の入力


    プロデューサ名の入力

  16. [登録] ダイアログで、必要であれば登録情報を入力します。
  17. ヒント : 登録の際、プロデューサはコンシューマに関する情報を格納し、コンシューマのハンドルを返します。登録は、WSRP の仕様でオプションの機能として記述されています。WebLogic Portal の複雑なプロデューサは、このオプションを実装しているため、コンシューマはプロデューサが提供するポートレットを検出して対話する前に、登録する必要があります。詳細については、「複雑なプロデューサ」を参照してください。
  18. [次へ] をクリックします。図 17-8 に示すように、[概要] ダイアログが表示されます。
  19. 図 17-8 [概要] ダイアログ


    [概要] ダイアログ

  20. [終了] をクリックします。

チェックポイント : 検索したプロデューサを追加すると、次の節で説明するように、そのプロデューサのポートレット、ブック、ページを表示および選択してコンシューマに追加できます。

 


リモート ポートレットのポータル ライブラリへの追加

リモートで使用できるポートレットを含むプロデューサを追加した場合、そのポートレットをポータル リソース ライブラリに追加できます。リモート ポートレットがライブラリに追加されると、そのポートレットをポータル デスクトップのページに組み込むことができるようになります。

Administration Console を使用してリモート ポートレットをポータルに組み込む方法は 2 とおりあります。

リモート ポートレットをポータル リソース ライブラリに直接追加するには、次を実行します。

  1. WebLogic Portal Administration Console を開きます。
  2. ポータルに追加するリモート ポートレットを含むプロデューサをまだ検索して追加していない場合は実行します。プロデューサを追加する手順は、「プロデューサの追加」で説明しています。
  3. 図 17-9 に示すように、ポータル リソース ツリーで [ライブラリ|リモート プロデューサ] フォルダを開き、使用するリモート ポートレットを含むプロデューサを選択します。
  4. 図 17-9 プロデューサの選択


    プロデューサの選択

  5. プロデューサのウィンドウで、図 17-10 に示すように [選択済みポートレット] タブをクリックします。
  6. 図 17-10 [選択済みポートレット] タブ


    [選択済みポートレット] タブ

  7. [選択したポートレットの参照] パネルで、図 17-11 に示すように [ポートレットの追加] をクリックします。
  8. ヒント : プロデューサがたくさんのポートレットを提供している場合、検索機能を使用すれば選択肢を絞り込むことができます。たとえば、「a」で始まるすべてのポートレットを検索し、その検索結果のみを [選択したポートレットの参照] テーブルに表示できます。
    図 17-11 [ポートレットの追加] ボタン


    [ポートレットの追加] ボタン

  9. [ポートレットの追加] ダイアログで、ライブラリに追加するリモート ポートレットを選択し、図 17-12 に示すように [追加] をクリックして選択したポートレットを [追加するポートレット] カラムに移動します。
  10. 図 17-12 追加するポートレットの選択


    追加するポートレットの選択

  11. ポートレットを [追加するポートレット] カラムに移動してから、[保存] をクリックします。図 17-13 に示すように、[ライブラリ] の [ポートレット] フォルダの下に、追加したポートレットが表示されます。
  12. 図 17-13 ライブラリに追加されたリモート ポートレット


    ライブラリに追加されたリモート ポートレット

図 17-14 に示すように、追加したポートレットは [選択済みポートレット] タブの [選択したポートレットの参照] テーブルにも表示されます。

図 17-14 追加したポートレットを表示するテーブル

追加したポートレットを表示するテーブル

ヒント : ライブラリに追加されたリモート ポートレットは、[ポートレット] フォルダに置かれます。これは、ローカル ポートレットが表示されるのと同じフォルダです。WebLogic Portal は、リモート ポートレットをローカル ポートレットとまったく同じように扱います。

チェックポイント : これで、ポートレットをデスクトップでページに追加できるようになりました。デスクトップへのライブラリ リソースの追加の詳細については、『WebLogic のポータル開発ガイド』を参照してください。

 


リモート ページのポータル ライブラリへの追加

リモートで使用できるページを含むプロデューサを追加した場合、そのページをポータル リソース ライブラリに追加できます。ライブラリに追加したリモート ページは、ローカル ページと同様にポータル デスクトップに組み込むことができます。

この節では、ポータル リソース ライブラリにリモート ページを追加する方法について説明します。

ヒント : ページをリモートで使用できるようにするには、ページを作成する際にページの [リモートとして提供] プロパティを true に設定し、ページにコンテンツを含める必要があります。リモート ページの内容には、リモート ブックやポートレットを任意に組み合わせることができます。リモート ページに含まれるブックやポートレットは、リモートとして提供する必要があります。デフォルトでは、ブック、ページ、およびポートレットがリモートとして提供されます。リモートで使用できるブックおよびページをプロデューサ アプリケーションで作成する方法の詳細については、「ライブラリへのリモート リソースの追加」を参照してください。
  1. WebLogic Portal Administration Console を開きます。
  2. ポータルに追加するリモート ページを含むプロデューサをまだ検索して追加していない場合は実行します。プロデューサを追加する手順は、「プロデューサの追加」で説明しています。
  3. 図 17-15 に示すように、ポータル リソース ツリーで [ライブラリ|リモート プロデューサ] フォルダを開き、使用するリモート ページを含むプロデューサを選択します。
  4. 図 17-15 プロデューサの選択


    プロデューサの選択

  5. プロデューサのウィンドウで、図 17-16 に示すように [選択済みページ] タブをクリックします。
  6. 図 17-16 [選択済みページ] タブ


    [選択済みページ] タブ

  7. [ページの参照] セクションで、図 17-17 に示すように [ページの追加] をクリックします。
  8. 図 17-17 [ページの追加] ボタン


    [ページの追加] ボタン

  9. [ページの追加] ダイアログで、ライブラリに追加するリモート ページを選択し、[ページの追加] をクリックします。図 17-18 では、リモート ページの名前が Page 1 になっています。
  10. 図 17-18 [ページの追加] ダイアログ


    [ページの追加] ダイアログ

チェックポイント : 図 17-24 に示すように、リモート ページがライブラリに追加されます。これで、ページをデスクトップに追加できるようになりました。デスクトップへのライブラリ リソースの追加の詳細については、『WebLogic のポータル開発ガイド』を参照してください。

図 17-19 ライブラリに追加されたリモート ページ

ライブラリに追加されたリモート ページ

 


リモート ブックのポータル ライブラリへの追加

リモートで使用できるブックを含むプロデューサを追加した場合、そのブックをポータル リソース ライブラリに追加できます。ライブラリに追加したリモート ブックは、ローカル ブックと同様にポータル デスクトップに組み込むことができます。

ヒント : ブックをリモートで使用できるようにするには、ブックを作成する際にブックの [リモートとして提供] プロパティを true に設定し、ブックにコンテンツを含める必要があります。リモート ブックの内容には、リモート ページやポートレットを任意に組み合わせることができます。リモート ページに含まれるページやポートレットは、リモートとして提供する必要があります。デフォルトでは、ブック、ページ、およびポートレットがリモートとして提供されます。リモートで使用できるブックおよびページをプロデューサ アプリケーションで作成する方法の詳細については、「ライブラリへのリモート リソースの追加」を参照してください。

この節では、ポータル リソース ライブラリにリモート ブックを追加する方法について説明します。

  1. WebLogic Portal Administration Console を開きます。
  2. ポータルに追加するリモート ブックを含むプロデューサをまだ検索して追加していない場合は実行します。プロデューサを追加する手順は、「プロデューサの追加」で説明しています。
  3. 図 17-20 に示すように、ポータル リソース ツリーで [ライブラリ|リモート プロデューサ] フォルダを開き、使用するリモート ブックを含むプロデューサを選択します。
  4. 図 17-20 プロデューサの選択


    プロデューサの選択

  5. プロデューサのウィンドウで、図 17-21 に示すように [選択済みブック] タブをクリックします。
  6. 図 17-21 [選択済みブック] タブ


    [選択済みブック] タブ

  7. [ブックの参照] セクションで、図 17-22 に示すように [ブックの追加] をクリックします。
  8. 図 17-22 [ブックの追加] ボタン


    [ブックの追加] ボタン

  9. [ブックの追加] ダイアログで、ライブラリに追加するリモート ブックを選択し、[ブックの追加] をクリックします。図 17-23 では、リモート ブックの名前が My Remote Book になっています。
  10. 図 17-23 [ブックの追加] ダイアログ


    [ブックの追加] ダイアログ

チェックポイント : 図 17-24 に示すように、リモート ブックがライブラリに追加されます。これで、ブックをデスクトップに追加できるようになりました。デスクトップへのライブラリ リソースの追加の詳細については、『WebLogic のポータル開発ガイド』を参照してください。

図 17-24 ライブラリに追加されたリモート ブック

ライブラリに追加されたリモート ブック


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