WebLogic Portal 9.2 へのアップグレード

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Maintenance Pack へのドメインのアップグレード

この章では、ドメイン アップグレード ツール、ツールを実行するタイミング、ツールの実行方法、およびツールの実行後にアップグレードがmaintenance pack (MP) へ正常に行われたことを確認するための結果のテスト方法について説明します。


始める前に

バージョン 9.2 GA では、共有 J2EE ライブラリ (ライブラリ モジュール) は WebLogic Integration (WLI)、WebLogic Portal (WLP)、および BEA Workshop for WebLogic Platform (WLW) で使用されます。ライブラリ モジュールは、WebLogic Server の config.xml のエンタープライズ アプリケーションまたは Web アプリケーションへのインクルードについて定義されます。

ライブラリ モジュール エントリの例を次に示します。

<library>
    <name>p13n-app-lib#9.2.0@9.2.0</name>
    <target>AdminServer</target>
    <source-path>[root]/common/deployable-libraries/p13n-app-lib.ear
    </source-path>
    <deployment-order>1</deployment-order>
    <security-dd-model>DDOnly</security-dd-model>
</library>

<name> 要素には、次のコンポーネントが含まれます。

<アプリケーションまたは Web ライブラリの名前>

#

<仕様バージョン>

@

<実装バージョン>


実装バージョン

WebLogic Portal 9.2 から利用可能な maintenance packs (9.2 MP1 および 9.2MP2)へのドメインをアップグレードされる手順は同じである。ただし、Maintenance pack の場合は、新しいバージョンのライブラリ モジュールを反映するように実装バージョンが変更されます。そのため、9.2 MP2 で新しく作成されたドメインの <library> 要素の <name> エントリは、<name>p13n-app-lib@9.2.0@9.2.2</name> になります。

実装バージョンは WebLogic Portal 9.2 MP2 に対して 9.2.2 で、WebLogic Portal 9.2 MP1 に対して 9.2.1 である。

maintenance pack に付属のドメイン アップグレード ツールでは、以前の 9.2 GA または MP インストールのconfig.xmlファイルを使用して、WLP および WLI ドメインの適切なすべてのライブラリ モジュールの実装バージョンを更新します。9.2 GA WLP および WLI ドメインに対して、アップグレード ツールは config.xmlファイルの<library></library> 要素として必要な基本パッチ ライブラリを追加します。ただし、すべての maintenance pack に対して基本パッチが自動的に WLP および WLI ドメインでデプロイされます。


ツールの実行手順とアップグレードのテスト手順

WebLogic Portal、WebLogic Integration、または BEA Workshop for WebLogic Platform の最新 Maintenance Pack をインストールすると、 現在のconfig.xml ファイルは以前のインストールの無効なライブラリ モジュールを参照します。新しいライブラリ モジュールを参照するように config.xml ファイルを更新するには、ドメイン アップグレード ツールを実行する必要があります。

ドメイン アップグレード ツールは、次の場所にある一連のスクリプトです。<weblogic_home>/common/bin

スクリプトの実行方法

上記のスクリプトを実行するには、パラメータが 1 つ (config.xml への完全修飾パス) 必要です。

注意 : config.xml ファイルのバックアップ コピーを作成しておくことをお勧めします。これは、既存の config.xml に変更が適用されるためです。

たとえば、WLI のスクリプトを実行するには、次の一時ディレクトリにある config.xml ファイルのバックアップを使用します。

upgradeWLIConfigFile.cmd C:/tmp/config.xml

このスクリプトは <weblogic_home>/common/bin ディレクトリの commEnv.cmd (Windows の場合) または commEnv.sh (UNIX の場合) を実行して、アップグレード スクリプト実行用の環境を設定します。

config.xml ファイルのアップグレードが成功すると、次のメッセージが表示されます。

Your <config.xml_you_specified> file has been successfully upgraded.

WLI と WLP のインストールの場合は、WLW のライブラリ モジュールが最初にアップグレードされてから WLI または WLP (あるいはその両方) の適切なライブラリ モジュールがアップグレードされるため、このメッセージが 2 回表示されます。

9.2 GA にパッチを適用済みの場合は、このパッチが Maintenance Pack にロール フォワードされるため、これらのエントリは削除されます。config.xml では、このようなパッチおよびエントリは無効です。新しいライブラリ モジュールとライブラリ エントリは、アップグレード後に有効になります。

注意 : クラスタ環境では、config.xml の管理サービス インスタンスに対してのみドメイン アップグレード スクリプトを実行してください。

ドメイン アップグレードのテスト

ドメイン アップグレード ツールの実行後の処理は次のとおりです。

アップグレードされた config.xml ファイルをコピーして、ドメインの config ディレクトリ (アップグレードに一時的な場所を使用した場合) に戻し、startWebLogic.cmd または startWebLogic.sh を使用してサーバを起動してください。

コンソールとサーバ ログで例外が送出されていないことを確認してください。WLS Console を使用して、インストールされた Maintenance Pack に対してすべてのアプリケーションがデプロイされていることと実装バージョンが正しいであることも確認してください。


Weblogic Portal 9.2 および 9.2 MP 1 における機能の変更の確認

WebLogic Portal 環境に影響する機能の変更」で説明している機能の変更を確認してください。特定の環境に対していずれかの手動アップグレード タスクが必要な場合、指示どおりにタスクを実行してください。

注意 : WebLogic Portal 9.2 MP2は他の機能の変更を含めません。

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