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WebLogic J2EE コネクタ アーキテクチャ

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WebLogic J2EE コネクタの概要

以下の節では、BEA WebLogic J2EE コネクタの概要について説明します。

 


J2EE コネクタ アーキテクチャの用語

WebLogic J2EE コネクタ アーキテクチャのマニュアルで扱う主な用語と概念は以下のとおりです。

 


BEA WebLogic J2EE コネクタ アーキテクチャ実装の概要

BEA WebLogic Server は、引き続き Sun Microsystems J2EE プラットフォーム仕様、バージョン 1.3 に基づいています。J2EE コネクタ アーキテクチャは、エンタープライズ情報システム (EIS) を簡単に J2EE プラットフォームに統合します。この目的は、コンポーネント モデル、トランザクション、およびセキュリティ インフラストラクチャを含む J2EE プラットフォームの長所を活かして、EIS の統合という困難な課題を解決することです。

J2EE コネクタ アーキテクチャは、数多くのアプリケーション サーバと EIS との間を接続するという問題を Java により解決します。コネクタ アーキテクチャを使用することで、EIS ベンダはアプリケーション サーバごとに自社製品をカスタマイズする必要がなくなります。J2EE コネクタ アーキテクチャに準拠することで、BEA WebLogic Server ではカスタム コードを追加しなくても、新しい EIS への接続機能を追加できるようになります。

コネクタ アーキテクチャを使用すると、EIS ベンダは自社 EIS 用の標準リソース アダプタを提供できます。このリソース アダプタは WebLogic Server のプラグインとなり、EIS と WebLogic Server 間の統合を実現する基本インフラストラクチャを提供します。

コネクタ アーキテクチャをサポートすることで、BEA WebLogic Server が複数の EIS に接続可能となります。同様に、EIS ベンダは、BEA WebLogic Server のプラグイン機能を持ち、コネクタ アーキテクチャに準拠した標準のリソース アダプタを提供するだけで済みます。

注意: BEA WebLogic Server 7.0 は J2EE 1.3 に完全に準拠しています。また、J2EE は下位互換性があるため、J2EE 1.2 を WebLogic Server 7.0 で実行することもできます。

 


J2EE コネクタ アーキテクチャのコンポーネント

J2EE コネクタ アーキテクチャは、WebLogic Server や EIS 固有のリソース アダプタなどのアプリケーション サーバで実装されます。リソース アダプタとは EIS に固有のシステム ライブラリのことで、EIS への接続を提供するものです。リソース アダプタは JDBC ドライバと同様の機能を持っています。リソース アダプタと EIS 間のインタフェースは基底となる EIS に固有なので、ネイティブ インタフェースの場合もあります。

J2EE コネクタ アーキテクチャは主に次の 3 つのコンポーネントから構成されます。

次の図は、J2EE コネクタ アーキテクチャの概要を示しています。

図1-1 J2EE コネクタ アーキテクチャ


 

リソース アダプタは、「J2EE コネクタ」として機能します。WebLogic J2EE コネクタ アーキテクチャは、エンタープライズ情報システム (EIS) ベンダおよびサードパーティ アプリケーション開発者が開発し、Sun Microsystems の J2EE プラットフォーム仕様、バージョン 1.3 に準拠しているアプリケーション サーバにデプロイ可能なリソース アダプタをサポートしています。リソース アダプタには、Java、および必要に応じて EIS との対話に必要なネイティブ コンポーネントが含まれます。

システムレベル規約

J2EE コネクタ アーキテクチャ仕様では、J2EE に準拠したアプリケーション サーバ (WebLogic Server) と EIS 固有のリソース アダプタとの間のシステムレベル規約を定義しています。WebLogic Server はこの仕様に従って、以下に関して定義されている標準規約を実装しています。

注意: 接続管理の詳細については、接続管理を参照してください。

注意: トランザクション管理の詳細については、トランザクション管理を参照してください。

注意: セキュリティ管理の詳細については、セキュリティを参照してください。

Common Client Interface (CCI)

Common Client Interface (CCI) では、アプリケーション コンポーネント用の標準クライアント API を定義しています。CCI により、アプリケーション コンポーネントとエンタープライズ アプリケーション統合 (EAI) フレームワークが、共通のクライアント API を使用して異種 EIS 間で対話できます。

CCI は、エンタープライズ ツール ベンダと EAI ベンダを対象ユーザとしています。アプリケーション コンポーネント自体も API に書き込めますが、CCI は低レベルの API です。仕様で推奨されている CCI の利用方法は、ほとんどのアプリケーション開発者が使用するアプリケーションレベルのプログラミング インタフェースとしてではなく、ツール ベンダが提供するより多彩な機能を実現するための基盤として利用することです。

また、CCI では、EIS に対して関数を実行し、結果を取得することに重点を置いたリモート関数呼び出しインタフェースを定義しています。CCI は、EIS に固有のデータ型など、特定の EIS に依存していません。ただし、CCI はリポジトリの EIS 固有のメタデータで利用できます。

CCI により、WebLogic Server アプリケーションは EIS との接続を作成および管理したり、対話を処理したり、入力、出力、または戻り値のデータ レコードを管理したりすることができます。CCI の目的は、JavaBeans アーキテクチャおよび Java コレクション フレームワークを活用することです。

J2EE コネクタ アーキテクチャ バージョン 1.0 では、リソース アダプタが CCI をクライアント API としてサポートすることを推奨している一方で、リソース アダプタがシステム規約を実装する必要があることも規定しています。リソース アダプタでは、Java Database Connectivity (JDBC) API に基づいたクライアント API など、CCI 以外のクライアント API も使用できます。

注意: Common Client Interface の関連情報については、クライアントに関する考慮事項を参照してください。

パッケージ化とデプロイメント

J2EE コネクタ アーキテクチャはパッケージ化およびデプロイメント インタフェースを提供するので、さまざまなリソース アダプタが WebLogic Server などの J2EE 準拠のアプリケーション サーバ内でモジュール形式のプラグインとして機能することができます。

図1-2 パッケージ化とデプロイメント


 

リソース アダプタ プロバイダは、Java インタフェースおよびクラスをリソース アダプタの実装の一部として開発します。これらの Java クラスは J2EE コネクタ アーキテクチャ固有の規約と、リソース アダプタによって提供される EIS 固有の機能を実装します。リソース アダプタでは、基底の EIS に固有のネイティブ ライブラリの使用を必須にすることもできます。

Java インタフェースとクラスは、デプロイメント記述子を使用して (必須のネイティブ ライブラリ、ヘルプ ファイル、マニュアル、その他のリソースと一緒に) パッケージ化され、リソース アダプタ モジュールとなります。デプロイメント記述子では、リソース アダプタ プロバイダとリソース アダプタをデプロイするデプロイヤとの間の規約を定義します。

リソース アダプタ モジュールは、共有スタンドアロン モジュールとして、またはアプリケーションの一部としてパッケージ化して配布できます。デプロイメントでは、リソース アダプタ モジュールを WebLogic Server などのアプリケーション サーバにインストールしてから、対象の操作環境に合わせてコンフィグレーションします。リソース アダプタのコンフィグレーションは、リソース アダプタ モジュールの一部としてデプロイメント記述子に定義されているプロパティに基づいて行います。

注意: パッケージ化とデプロイメントの詳細については、リソース アダプタのパッケージ化とデプロイメントを参照してください。

 


このリリースの拡張機能

以下の J2EE コネクタ アーキテクチャ拡張機能はこの WebLogic Server のリリースの新機能です。

クラスのロードの追加サポート

WebLogic Server はリソース アダプタの Manifest.mf ファイルの ClassPath エントリで指定されるプロパティまたはクラスのロードをサポートするようになりました。リソース アダプタに含まれ、リソース アダプタによって使用されるプロパティとクラスをコンフィグレーションする方法を次に説明します。

リソース アダプタ (RAR) アーカイブ ファイルとそれを使用するアプリケーション コンポーネント (たとえば、EJB JAR) はエンタープライズ アプリケーション (EAR) アーカイブに含まれます。RAR には、JAR ファイルで格納される Java プロパティなどのリソースが必要で、その JAR ファイルは EAR ファイル内に含まれます (RAR 自体には含まれません)。

RAR Java クラスの参照を指定するには、ClassPath= エントリを RAR Manifest.mf ファイルに追加します。EJB Java クラスを EAR 内に含まれる同じ JAR ファイルに格納することもできます。このシナリオは Java クラスが必要な EAR 内のコンポーネントのための Java クラスを含む「サポート」JAR ファイルを提供します。

セキュア パスワード資格ストレージ

このリリースでは、リソース アダプタ デプロイヤがセキュア パスワード資格ストレージを介して指定された許可/認証メカニズムのプラグインとして機能するための標準的なメソッドが提供されます。この WebLogic Server のストレージ メカニズムは、リソース アダプタ アーカイブ内の weblogic-ra.xml デプロイメント記述子に付属のセキュリティ プリンシパル マップ メカニズムに代わるものです。

その結果、weblogic-ra.xml <security-principal-map> 要素は非推奨になりました。WebLogic Server の以前のリリースに付属のパスワード変換ツールも非推奨になりました。

この新しいストレージ メカニズムは、開始プリンシパル (WebLogic Server のユーザ名とパスワードの組み合わせなど) をリソース プリンシパル (EIS ユーザ名とパスワードの組み合わせ) にマッピングするのに使用されます。

接続リークの柔軟な検出

以前のリリースでは、接続リーク検出メカニズムは、接続が作成されるときにスタートし接続が使用時間を超えたときにトリガされるタイマーが基本でした。WebLogic Server は今後このシナリオを防止する 2 つのメカニズムを提供します。

weblogic-ra.xml デプロイメント記述子内の <connection-cleanup-frequency> および <connection-duration-time> 要素は非推奨になりました。

ra.xml 仕様のセキュリティ ポリシー処理

BEA WebLogic Server J2EE コネクタ アーキテクチャは、管理対象実行時環境においてリソース アダプタを実行する、一連のセキュリティ パーミッションを提供します。WebLogic Server はシステム リソースにアクセスするための明示的パーミッションをリソース アダプタに与えます。

 


Black Box サンプル

このリリースでは、リソース アダプタの簡単なコード例が用意されています。このコード例は、JDBC 呼び出しによく似た Black Box リソース アダプタを使用します。EJB は Black Box のデータをモデル化するために使用され、Java クライアントは Black Box リソース アダプタにクエリを送り、結果を表示するために使用されます。サンプルでは、WebLogic Server 評価版に付属するオール Java の PointBase DBMS を使用します。詳細については、ダウンロード製品に付属の WebLogic J2EE コネクタ アーキテクチャのサンプル Javadoc を参照してください。

 

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