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WebLogic Web サービス プログラマーズ ガイド

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6.1 WebLogic Web サービスから 7.0 へのアップグレード

この章では、6.1 WebLogic Web サービスを 7.0 にアップグレードする方法について説明します。

 


6.1 WebLogic Web サービスのアップグレードの概要

バージョン 6.1 と 7.0 の WebLogic Server 間の Web サービス実行時システムの変更に伴い、バージョン 6.1 で作成した Web サービスをバージョン 7.0 で実行するにはアップグレードが必要になります。この節では、アップグレードの手順について説明します。

6.1 Web サービスは、以下の 2 つの方法でアップグレードできます。

注意: 6.1 Web サービスを 7.0 WebLogic Server インスタンス上にデプロイすることはできません。

バージョン 6.1 の WebLogic Server に含まれていた WebLogic Web サービス クライアント API は非推奨になったため、これを使用して 7.0 Web サービスを呼び出さないでください。バージョン 7.0 には、Java API for XML based RPC (JAX-RPC) に基づいた新しいクライアント API が含まれています。6.1 Web サービス クライアントを使用しているクライアント アプリケーションは、JAX-RPC API を使用するよう書き換える必要があります。詳細については、Web サービスの呼び出しを参照してください。

6.1 と 7.0 の Web サービス間の違いの詳細については、WebLogic Web サービスの概要を参照してください。

 


6.1 WebLogic Web サービスから 7.0 への自動アップグレード

Web サービスを 6.1 から 7.0 に自動アップグレードするには wsgen Ant タスクを使用します。このタスクは、6.1 Web サービスのアセンブルに使用した build.xml ファイルを入力として受け取り、このファイル内の値に基づいて次の操作を行います。

6.1 WebLogic Web サービスを 7.0 に自動でアップグレードするには、次の手順に従います。

  1. 一時的なステージング ディレクトリを作成します。

  2. 6.1 RPC スタイル Web サービスをアップグレードしている場合は、サービスを実装する EJB を含む EJB JAR ファイルをサポート EJB とともにステージング ディレクトリにコピーします。

  3. wsgen Ant タスクへの呼び出しを含む 6.1 build.xml ファイルをステージング ディレクトリにコピーします。

  4. 6.1 build.xml ファイルで <taskdef> 要素を使用して wsgen Ant タスクを明示的に宣言している場合は (以下の例を参照)、
<taskdef name="wsgen" classname="weblogic.ant.taskdefs.ejb.WSGen"/>

この <taskdef> 要素を build.xml ファイルから削除します。

  • 必要に応じて、targetNameSpace 属性と packageName 属性を build.xml ファイルの <wsgen> 要素に追加します。これらの省略可能な属性については、B-39 ページの「wsgen」を参照してください。

  • WebLogic Server 7.0 環境を設定します。

    Windows NT では、setWLSEnv.cmd コマンドを実行します。WL_HOME¥server¥bin ディレクトリにあります。WL_HOME は WebLogic プラットフォームがインストールされている最上位ディレクトリです。

    UNIX では、setWLSEnv.sh コマンドを実行します。WL_HOME/server/bin ディレクトリにあります。WL_HOME は WebLogic プラットフォームがインストールされている最上位ディレクトリです。

  • build.xml ファイルと同じディレクトリに ant を入力し、build.xml ファイル内の wsgen Ant タスクを実行します。
    prompt> ant

    Ant タスクにより、WebLogic Server 7.0 上でデプロイ可能な EAR ファイルが生成されます。

  • クライアント アプリケーションで、Web サービスまたは Web サービスの WSDL へのアクセスに使用する URL を 6.1 で使用されていた URL から 7.0 の URL に更新します。詳細については、16-7 ページの「Web サービスへのアクセスに使用される URL の更新」を参照してください。
  •  


    6.1 WebLogic Web サービスから 7.0 への手動アップグレード

    6.1 WebLogic Web サービスを 7.0 に手動でアップグレードするには、次の手順に従います。

    1. wsgen Ant タスク で 6.1 Web サービスのアセンブルに使用した build.xml Ant ビルド ファイルを、servicegen Ant タスクを呼び出す 7.0 バージョンに変換します。

      詳細については、16-5 ページの「6.1 build.xml ファイルから 7.0 への変換」を参照してください。

    2. 6.1 Web サービス EAR ファイルを unJAR し、ステートレス セッション EJB (6.1 RPC スタイル Web サービスの場合) またはメッセージ駆動型 Bean (6.1 メッセージスタイル Web サービスの場合) を含む EJB JAR ファイルを抽出します。サポート クラス ファイルがあればそれも抽出します。

    3. 6.1 Web サービスが RPC スタイルの場合、servicegen Ant タスクの使用法についてはservicegen Ant タスクを使用した WebLogic Web サービスのアセンブルを参照してください。

      6.1 Web サービスがメッセージスタイルの場合、7.0 Web サービスを手動でアセンブルする必要があります。手順の詳細については、JMS で実装された WebLogic Web サービスの作成を参照してください。

    4. クライアント アプリケーションで、Web サービスまたは Web サービスの WSDL へのアクセスに使用する URL を 6.1 で使用されていた URL から 7.0 の URL に更新します。詳細については、16-7 ページの「Web サービスへのアクセスに使用される URL の更新」を参照してください。

     


    6.1 build.xml ファイルから 7.0 への変換

    Web サービスのアセンブルに使用される build.xml ファイルの 6.1 と 7.0 の主な違いは Ant タスクです。6.1 では、タスクは wsgen で呼び出され、7.0 では、servicegen で呼び出されます。servicegen Ant タスクは、wsgen と同じ要素と属性を多数使用します。ただし、一部は非適用になっています。servicegen Ant タスクにも、追加のコンフィグレーション オプションが含まれています。この節の最後にある表では、この 2 つの Ant タスクの要素間と属性間のマッピングについて説明します。

    注意: 6.1 では wsgen Ant タスクを使用してメッセージスタイル Web サービスをアセンブルできましたが、servicegen Ant タスクは、JMS 実装されたバックエンド コンポーネントに対してこれに相当する 7.0 機能を装備していません。このため、6.1 メッセージスタイル Web サービスをアップグレードしている場合は、以前の build.xml ファイルの変換は不要です。

    次の build.xml は、6.1 RPC スタイル Web サービスの例からの抜粋です。

    <project name="myProject" default="wsgen">
    <target name="wsgen">
    <wsgen destpath="weather.ear"
    context="/weather">
    <rpcservices path="weather.jar">
    <rpcservice bean="statelessSession"
    uri="/weatheruri"/>
    </rpcservices>
    </wsgen>
    </target>
    </project>

    次の例では、これに相当する 7.0 build.xml ファイルを示します。

    <project name="myProject" default="servicegen">
    <target name="servicegen">
    <servicegen
    destEar="weather.ear"
    contextURI="weather" >
    <service
    ejbJar="weather.jar"
    serviceURI="/weatheruri"
    includeEJBs="statelessSession" >
    </service>
    </servicegen>
    </target>
    </project>

    WebLogic Web サービス Ant タスクの詳細については、Web サービス Ant タスクとコマンドライン ユーティリティ.を参照してください。

    次の表では、6.1 wsgen 要素および属性と、それに相当する 7.0 servicegen 要素および属性との対応を示します。

    表16-1 6.1 から 7.0 への wsgen Ant タスクのマッピング

    6.1 wsgen 要素

    属性

    相当する 7.0 servicegen 要素

    属性

    wsgen

    basepath

    相当する属性なし

    相当する属性なし

    destpath

    servicegen

    destEar

    context

    servicegen

    contextURI

    protocol

    servicegen.service

    protocol

    host

    相当する属性なし

    相当する属性なし

    port

    相当する属性なし

    相当する属性なし

    webapp

    servicegen

    warName

    classpath

    servicegen

    classpath

    rpcservices

    module

    相当する属性なし

    相当する属性なし

    path

    servicegen.service

    ejbJar

    rpcservice

    bean

    servicegen.service

    includeEJBS、excludeEJBs

    uri

    servicegen.service

    serviceURI

    messageservices

    なし

    相当する属性なし

    相当する属性なし

    messageservice

    全属性

    相当する属性なし

    相当する属性なし

    clientjar

    path

    servicegen.service.client

    clientJarName

     


    Web サービスへのアクセスに使用される URL の更新

    クライアント アプリケーションが WebLogic Web サービスへのアクセスに使用するデフォルトの URL とその WSDL は、バージョン 6.1 から 7.0 の WebLogic Server になったときに変更されました。

    バージョン 6.1 のデフォルトの URL は次のとおりです。

    [protocol]://[host]:[port]/[context]/[WSname]/[WSname].wsdl

    詳細については、「WebLogic Web サービスを呼び出して WSDL を取得する URL」を参照してください。

    たとえば、16-5 ページの「6.1 build.xml ファイルから 7.0 への変換」で示した build.xml ファイルで構築した 6.1 Web サービスを呼び出す URL は次のとおりです。

    http://host:port/weather/statelessSession.WeatherHome/statelessSession.WeatherHome.wsdl

    7.0 のデフォルトの URL は次のとおりです。

    [protocol]://[host]:[port]/[contextURI]/[serviceURI]?WSDL

    詳細については、WebLogic Web サービスのホーム ページおよび WSDL の URLを参照してください。

    たとえば、16-5 ページの「6.1 build.xml ファイルから 7.0 への変換」で示した 6.1 build.xml ファイルを変換して wsgen を実行した後で、相当する 7.0 Web サービスを呼び出す URL は次のとおりです。

    http://host:port/weather/weatheruri?WSDL

     

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