Administration Console オンライン ヘルプ
Web サービス
[Web サービスに関する属性と Administration Console 画面のリファレンス]
概要
Web サービスは、分散型 Web ベース アプリケーションのコンポーネントとして共有および使用されるサービスのタイプです。 これらのサービスは一般的に、CRM (カスタマ リレーションシップ マネージメント) システム、注文処理システムなどの既存のバックエンド アプリケーションと対話します。
通常、WebLogic Web サービスは、エンタープライズ アプリケーション ファイルとしてアセンブル、パッケージ化、およびデプロイされます。 *.ear ファイルには、特殊な Web アプリケーション ファイル (Web サービス固有の追加デプロイメント記述子ファイル web-services.xml がある) と、省略可能な EJB ファイルが含まれます。 *.jar には、Web サービスを実装するステートレス セッション EJBが含まれます。WebLogic Web サービスの標準的なアセンブル方法である servicegen Ant タスクでは、すべての Web サービスを EAR ファイルとしてアセンブルします。
ただし、Web サービスを Java クラスで実装する場合は、Web アプリケーション WAR ファイルのみで Web サービスをパッケージ化することもできます。
注意: Administration Console は
アイコンを使用して、Web サービス固有の追加デプロイメント記述子ファイル web-services.xml を含んだ、特殊な Web アプリケーション WAR ファイルを示します。
以下では、*.ear ファイルまたは *.war ファイルとしてパッケージ化された Web サービスを、デプロイおよびコンフィグレーションする方法について説明します。
Web サービスの詳細については、『WebLogic Web サービス プログラマーズ ガイド』を参照してください。
タスク
新しい Web サービスのコンフィグレーションとデプロイメント
Web サービスは、エンタープライズ アプリケーション *.ear ファイル (ほとんどの場合) または Web アプリケーション *.war ファイルとしてパッケージ化できます。以下では、パッケージ化の方法に応じて、Web サービスをコンフィグレーションおよびデプロイする 2 種類の方法について説明します。
エンタープライズ アプリケーション ファイル (EAR) としてパッケージ化されている Web サービスのコンフィグレーションとデプロイメント
- Administration Console の左ペインで、[デプロイメント] フォルダを展開します。
- [アプリケーション] を右クリックして、[新しいアプリケーションのデプロイ] を選択します。
- [場所] フィールドを使用して、WebLogic Server で使用できるようコンフィグレーションする Web サービス *.ear ファイルの場所を指定します。 「展開された」アプリケーション ディレクトリをコンフィグレーションすることもできます。 WebLogic Server では、指定されたディレクトリ以下の階層にあるすべてのコンポーネントがデプロイされます。
*.ear が管理サーバ上にない場合は、[アップロード] リンクを使用してアップロードします。
注意: Administration Console のアップロード機能を使用すると、デプロイメントを行う 1 つのアーカイブ ファイルを管理サーバ マシンにアップロードできます。 展開されたアーカイブ ディレクトリをアップロードする必要がある場合は、「Weblogic.Deployer のタスク」を参照してください。
- コンフィグレーションするアーカイブ ファイルの場所を指定したら、[アプリケーションの割り当て] をクリックします。
- ドメイン内に複数のサーバまたはクラスタがある場合、新しい Web サービスをデプロイするサーバまたはクラスタを選択して、[続行] をクリックします。ドメイン内のサーバが 1 つだけの場合は、次の手順に進みます。
- [名前] フィールドに、Web サービスの名前を入力します。
ドメイン内に複数のサーバまたはクラスタがある場合、[ソースのアクセス可能性] セクションで各サーバにファイルをコピーするかどうかを指定します。
- [デプロイ] をクリックします。 [デプロイ] パネルが表示され、Web サービスのデプロイメントのステータスとアクティビティが示されます。
- [コンフィグレーション]—Web サービスの一般的なコンフィグレーションを定義します。
- [対象]—Web サービスのすべてのモジュールをデプロイする、追加のサーバまたはクラスタを定義します。
- [デプロイ]—Web サービスの各モジュールのデプロイメント ステータスを表示し、個々のモジュールをアンデプロイまたは再デプロイします。
- [メモ]—Web サービスのコンフィグレーションを説明する追加情報を記入します。
Web アプリケーション ファイル (WAR) としてパッケージ化されている Web サービスのコンフィグレーションとデプロイメント
- Administration Console の左ペインで、[デプロイメント] フォルダを展開します。
- [Web アプリケーション モジュール] を右クリックして、[新しい Web アプリケーション モジュールのデプロイ] を選択します。
- [場所] フィールドを使用して、WebLogic Server で使用できるようコンフィグレーションする Web サービス *.war ファイルの場所を指定します。 「展開された」Web アプリケーション ディレクトリをコンフィグレーションすることもできます。 WebLogic Server では、指定されたディレクトリ以下の階層にあるすべてのコンポーネントがデプロイされます。
*.war が管理サーバ上にない場合は、[アップロード] リンクを使用してアップロードします。
注意: Administration Console のアップロード機能を使用すると、デプロイメントを行う 1 つのアーカイブ ファイルを管理サーバ マシンにアップロードできます。 展開されたアーカイブ ディレクトリをアップロードする必要がある場合は、「Weblogic.Deployer のタスク」を参照してください。
- コンフィグレーションするアーカイブ ファイルの場所を指定したら、[モジュールの割り当て] をクリックします。
- ドメイン内に複数のサーバまたはクラスタがある場合、新しい Web サービスをデプロイするサーバまたはクラスタを選択して、[続行] をクリックします。ドメイン内のサーバが 1 つだけの場合は、次の手順に進みます。
- [名前] フィールドに、Web サービスの名前を入力します。
ドメイン内に複数のサーバまたはクラスタがある場合、[ソースのアクセス可能性] セクションで各サーバにファイルをコピーするかどうかを指定します。
- [デプロイ] をクリックします。 [デプロイ] パネルが表示され、Web サービスのデプロイメントのステータスとアクティビティが示されます。
- [コンフィグレーション]—Web サービスの一般的なコンフィグレーションを定義します。
- [対象]—サーバの起動時に Web サービスをデプロイする、追加の独立したサーバ、クラスタ、または仮想ホストを選択します。
- [デプロイ]—Web サービス モジュールのデプロイメント ステータスを表示し、Web サービスのアンデプロイメント、デプロイメント、または再デプロイメントを行います。
- [モニタ]—現在アクティブな Web サービスをモニタします。
- [テスト]—Web サービスのホーム ページを呼び出してテストします。
- [メモ]—Web サービスのコンフィグレーションを説明する追加情報を記入します。
- [適用] をクリックして、関連する変更をすべて適用します。
デプロイされた Web サービスの表示
Web サービスは、エンタープライズ アプリケーション *.ear ファイル (ほとんどの場合) または Web アプリケーション *.war ファイルとしてパッケージ化できます。 以下では、パッケージ化の方法に応じて、デプロイ済み Web サービスを表示する 2 種類の方法について説明します。
エンタープライズ アプリケーション ファイル (EAR) としてパッケージ化されている、デプロイ済みの Web サービスの表示
- Administration Console の左ペインで、[デプロイメント] フォルダを展開します。
- Web サービス
*.war ファイル コンポーネントを含んだデプロイ済みアプリケーション (
アイコン付きで表示) が見つかるまで、各デプロイ済みアプリケーションの名前をクリックします。
- Web サービスの名前をクリックします。 Web サービスに関する情報が右ペインに表示されます。
Web アプリケーション ファイル (WAR) としてパッケージ化されている、デプロイ済みの Web サービスの表示
- Administration Console の左ペインで、[デプロイメント] フォルダを展開します。
- [Web アプリケーション モジュール] フォルダを展開します。 デプロイ済みの Web サービスには、
アイコンが表示されます。
- Web サービスの名前をクリックします。 Web サービスに関する情報が右ペインに表示されます。
デプロイされた Web サービスのアンデプロイメント
Web サービスは、エンタープライズ アプリケーション *.ear ファイル (ほとんどの場合) または Web アプリケーション *.war ファイルとしてパッケージ化できます。 以下では、パッケージ化の方法に応じて、デプロイ済み Web サービスをアンデプロイする方法について説明します。
- Administration Console の左ペインで、[デプロイメント] フォルダを展開します。
- Web サービスが
*.ear ファイルとしてパッケージ化されている場合は [アプリケーション] フォルダ名を、Web サービスが *.war ファイルとしてパッケージ化されている場合は [Web アプリケーション モジュール] フォルダ名をクリックします。
- 表示されたテーブルで、アンデプロイする Web サービスの名前をクリックします。
- Web サービスが
*.ear ファイルとしてパッケージ化されている場合は [アプリケーションを停止] を、Web サービスが *.war ファイルとしてパッケージ化されている場合は [停止] をクリックします。
Web サービスの削除
Web サービスは、エンタープライズ アプリケーション *.ear ファイル (ほとんどの場合) または Web アプリケーション *.war ファイルとしてパッケージ化できます。 以下では、パッケージ化の方法に応じて、Web サービスを削除する方法について説明します。
- Administration Console の左ペインで、[デプロイメント] フォルダを展開します。
- Web サービスが
*.ear ファイルとしてパッケージ化されている場合は [アプリケーション] フォルダ名を、Web サービスが *.war ファイルとしてパッケージ化されている場合は [Web アプリケーション モジュール] フォルダ名をクリックします。 すべてのデプロイ済みのエンタープライズ アプリケーションまたは Web アプリケーションを示すテーブルが表示されます。
- このテーブルで、削除する Web サービスを指定し、ファイルの右側にあるごみ箱アイコンをクリックします。
Web サービス デプロイメント記述子の表示
Web サービスは、エンタープライズ アプリケーション *.ear ファイル (ほとんどの場合) または Web アプリケーション *.war ファイルとしてパッケージ化できます。以下では、パッケージ化の方法に応じて、Web サービスの web-services.xml デプロイメント記述子ファイルを (読み込み専用モードで) 表示する 2 種類の方法について説明します。
注意: Administration Console では web-services.xml ファイルを更新することはできません。
エンタープライズ アプリケーション ファイル (EAR) としてパッケージ化されている Web サービスのデプロイメント記述子の表示
- Administration Console の左ペインで、[デプロイメント｜アプリケーション] フォルダを展開します。
web-services.xml デプロイメント記述子ファイルを表示する Web サービスのフォルダを展開します。
- Web サービス
*.ear ファイルの下で、web-services.xmlファイルを含む *.war ファイル (
アイコン付きで表示) の名前をクリックします。
- 右ペインで [コンフィグレーション｜記述子] タブを選択します。
- 右ペインの下部にある [デプロイメント記述子] セクションで、[
web-services.xml] リンクをクリックします。また、対応するリンクをクリックして、web.xml および weblogic.xml Web アプリケーション デプロイメント記述子を表示することもできます。
Web アプリケーション ファイル (WAR) としてパッケージ化されている Web サービスのデプロイメント記述子の表示
- Administration Console の左ペインで、[デプロイメント｜Web アプリケーション モジュール] フォルダを展開します。
web-services.xml デプロイメント記述子ファイルを表示する Web サービスの名前をクリックします。 Web サービスには、
アイコンが表示されます。
- 右ペインで [コンフィグレーション｜記述子] タブを選択します。
- 右ペインの下部にある [デプロイメント記述子] セクションで、[
web-services.xml] リンクをクリックします。また、対応するリンクをクリックして、web.xml および weblogic.xml Web アプリケーション デプロイメント記述子を表示することもできます。
ホーム ページからの Web サービスのテスト
WebLogic Server にデプロイされたすべての Web サービスには、ホーム ページがあります。 ホーム ページでは、以下のことができます。
- サービスが記述された WSDL を表示する。
- パラメータのサンプル値を使用して、各処理が正常に行われているかどうかをテストする。
- 処理が正常に実行された場合に SOAP 要求メッセージおよび応答メッセージを表示する。
以下では、Web サービスのホーム ページを表示して、そこから処理をテストする方法について説明します。
- [テスト ページの起動] リンクをクリックします。 新しいブラウザ ウィンドウに、Web サービスのホーム ページが表示されます。
- 特定の Web サービス処理をテストするには、次の手順に従います。
- テーブルにパラメータのサンプル値を入力します。 テーブルの最初の 2 つのカラムに、処理の名前と Java データ型が表示されます。
SOAP の要求メッセージと応答メッセージ、および処理によって返された値が、新しいブラウザ ウィンドウに表示されます。
Web サービスのホーム ページにも、処理の 1 つを呼び出すための Java コードのサンプルと、Web サービス固有クライアント JAR ファイル生成する clientgen Ant タスクを実行するための build.xml ファイルのサンプルが表示されます。
Web サービスの信頼性のある SOAP メッセージングのコンフィグレーション
信頼性のある SOAP メッセージングは、ある WebLogic Server インスタンスで動作しているアプリケーションが、別の WebLogic Server インスタンスで動作している Web サービスを非同期で確実に呼び出すことができるフレームワークです。
注意: 信頼性のある SOAP メッセージングは、1 つの WebLogic Server インスタンスにデプロイされた 2 つの Web サービス間でも機能します。 通常、この設定は開発向けに使用されます。 ただし実際には、信頼性のある SOAP メッセージングは、2 つの WebLogic Server インスタンス間で使用されるように設計されています。両方のサーバ インスタンスが、信頼性のある SOAP メッセージングを使用するようにコンフィグレーションされている必要があります。
送信側の WebLogic Server インスタンスと受信側の WebLogic Server インスタンスが存在します。 送信側には、受信側で実行されている信頼性のある Web サービス処理を非同期で呼び出すアプリケーションがあります。 送信側は、SOAP ヘッダに信頼性のある SOAP メッセージング情報が記述された SOAP メッセージを受信側に送信します。 呼び出し中の Web サービス処理には、信頼性のある SOAP メッセージングがコンフィグレーションされています。 非同期呼び出しの性質上、送信側は関連する処理が呼び出されたかどうかを即座に確認できませんが、以下のいずれかの通知を取得することは保証されます。
- The message has been received by the receiver. (メッセージは受信側で受信されました)
注意: これは、受信側の WebLogic Server にある Web サービス処理が正常に呼び出されたことを意味するものではありません。アプリケーション例外のため、処理が失敗した可能性があります。 例外は送信側への通知に含まれます。
- The sender was unable to deliver the message. (送信側はメッセージを配信できませんでした)
以下で説明するように、WebLogic Server は、信頼性のある SOAP メッセージングの送信側と受信側のどちらにもコンフィグレーションできます。
信頼性のある SOAP メッセージングの詳細については、『信頼性のあるSOAP メッセージングの使い方』を参照してください。
送信側 WebLogic Server インスタンスのコンフィグレーション
この節では、信頼性のある SOAP メッセージングの送信側として機能する WebLogic Server インスタンスに対して、デフォルトの信頼性のある SOAP メッセージングの属性をコンフィグレーションする方法について説明します。
- Administration Console の左ペインで、[サーバ] ノードを展開します。
- 送信側として信頼性のある SOAP メッセージングをコンフィグレーションする WebLogic Server インスタンスの名前をクリックします。
- 右ペインで、[サービス｜Web サービス] タブを選択します。
- 送信側として機能する場合に WebLogic Server の信頼性のある SOAP メッセージングの格納場所となる JMS ストアを [ストア] ドロップダウン リストから選択します。
最初に JMS ストアを作成しないと、ドロップダウン リストに JMS ストアは表示されません。 詳細については、JMS ストアのタスクおよびJMS JDBC ストアのタスクを参照してください。
- [デフォルト再試行回数] フィールドに、送信側 WebLogic Server がメッセージの再送信を試行するデフォルトの最大回数を入力します。
- [デフォルト再試行間隔] フィールドに、送信側 WebLogic Server が再試行を行う間に待機するデフォルトの最小秒数を入力します。
- [デフォルト生存時間] フィールドに、信頼性のある SOAP メッセージングの受信側が、その永続 JMS ストアにメッセージを保持するデフォルトの最小秒数を入力します。
警告: この値には、確実に呼び出されている Web サービス処理の対応する値より大きな値を設定しないでください。この値は、Web サービスの web-services.xml ファイルでコンフィグレーションされます (具体的には、呼び出された <operation> の <reliable-delivery> サブ要素の persist-duration 属性)。
受信側 WebLogic Server インスタンスのコンフィグレーション
この節では、信頼性のある SOAP メッセージングの受信側として機能する WebLogic Server インスタンスに対して、デフォルトの信頼性のある SOAP メッセージングの属性をコンフィグレーションする方法について説明します。
- Administration Console の左ペインで、[サーバ] ノードを展開します。
- 受信側として信頼性のある SOAP メッセージングをコンフィグレーションする WebLogic Server インスタンスの名前をクリックします。
- 右ペインで、[サービス｜Web サービス] タブを選択します。
- 受信側として機能する場合に WebLogic Server の信頼性のある SOAP メッセージングの格納場所となる JMS ストアを [ストア] ドロップダウン リストから選択します。
最初に JMS ストアを作成しないと、ドロップダウン リストに JMS ストアは表示されません。 詳細については、JMS ストアのタスクおよびJMS JDBC ストアのタスクを参照してください。
- [デフォルト生存時間] フィールドに、信頼性のある SOAP メッセージングの受信側が、その永続 JMS ストアにメッセージを保持するデフォルトの最小秒数を入力します。
注意: 各 Web サービス処理でこの値をオーバーライドするには、対応する <operation> 要素の <reliable-delivery> サブ要素の persist-duration を設定します。
