WebLogic Tuxedo Connector プログラマーズガイド

WebLogic Tuxedo Connector プログラミングの概要

注意 : WebLogic Server エンタープライズ JavaBean (EJB) の開発方法の詳細については、『WebLogic エンタープライズ JavaBeans (EJB) プログラマーズガイド』を参照してください。

以下の節では、WebLogic Server と Tuxedo 間で相互運用するアプリケーションのコードを記述するために使用する開発環境について説明します。

WebLogic Tuxedo Connector アプリケーションの開発

注意 : WebLogic Tuxedo Connector JATMI の詳細については、WebLogic クラスの Javadoc を参照してください。WebLogic Tuxedo Connector クラスは、weblogic.wtc.jatmi および weblogic.wtc.gwt パッケージに含まれています。

アプリケーションのロジックを表現する Java コードに加えて、WebLogic Server と Tuxedo 間のインタフェースを提供する Java Application -to-Transaction Monitor Interface (JATMI) を使用します。

WebLogic Tuxedo Connector クライアントの開発

注意 : 詳細については、「WebLogic Tuxedo Connector クライアント EJB の開発」を参照してください。

クライアントプロセスはユーザの入力を受け取り、要求されたサービスを提供するサーバプロセスにサービスリクエストを送信します。WebLogic Tuxedo Connector JATMI クライアントクラスは、Tuxedo で検出されたサービスにアクセスするクライアントを作成するために使用します。これらのクライアントクラスは、WebLogic Tuxedo Connector WTCServer MBean を介して提供される任意のサービスに使用できます。

WebLogic Tuxedo Connector サーバの開発

注意 : 詳細については、「WebLogic Tuxedo Connector サービス EJB の開発」を参照してください。

サーバは、任意の数のサービスを提供するプロセスです。サーバは頻繁にサービスリクエストのメッセージキューをチェックし、それらを適切なサービスサブルーチンにディスパッチします。WebLogic Tuxedo Connector は、EJB を使用して Tuxedo クライアントが呼び出すサービスを実装します。

WebLogic Tuxedo Connector と Tuxedo CORBA オブジェクトの相互運用性

注意 : 詳細については、「RMI/IIOP および CORBA を相互に運用する WebLogic Tuxedo Connector の使用」を参照してください。

WebLogic Tuxedo Connector は、WebLogic Server および Tuxedo CORBA オブジェクト間に双方向の相互運用性を提供します。WebLogic Tuxedo Connector は次のことを可能にします。

Tuxedo CORBA オブジェクトが、RMI/IIOP API (着信) を使用して WebLogic Server にデプロイされた EJB を呼び出すことができます。
オブジェクト (EJB または RMI オブジェクトなど) が、RMI/IIOP API (発信) を使用して Tuxedo にデプロイされた CORBA オブジェクトを呼び出すことができます。
オブジェクト (EJB または RMI オブジェクトなど) が、CORBA Java API (発信) を使用して Tuxedo にデプロイされた CORBA オブジェクトを呼び出すことができます。

WebLogic Tuxedo Connector JATMI プリミティブ

JATMI は、トランザクションの開始と終了、バッファの割り当てと解放、およびクライアントとサーバ間の通信の提供に使用するプリミティブのセットです。

表 1-1 JATMI プリミティブ

名前	操作
`tpacall`	要求/応答通信で Tuxedo サービスの非同期呼び出しに使用する。`tpacall` には以下の 2 つの形式がある。遅延同期非同期
`tpcall`	要求/応答通信で Tuxedo サービスの同期呼び出しに使用する。
`tpconnect`	Tuxedo 対話サービスとの接続を確立するために使用する。
`tpdiscon`	会話を管理するプロセスによって実行された場合に対話接続を中止し、TPEV_DISCONIMM イベントを生成するために使用する。
`tpdequeue`	要求/応答通信で Tuxedo /Q からメッセージを受信するために使用する。
`tpenqueue`	要求/応答通信で Tuxedo /Q にメッセージを配置するために使用する。
`tpgetrply`	要求/応答通信で Tuxedo サービスから応答を取得するために使用する。
`tprecv`	対話通信で Tuxedo アプリケーションからオープンな接続を介してデータを受信するために使用する。
`tpsend`	対話通信で Tuxedo アプリケーションにオープンな接続を介してデータを送信するために使用する。
`tpterm`	Tuxedo オブジェクトへの接続を終了するために使用する。

WebLogic Tuxedo Connector TypedBuffer

注意 :WebLogic Tuxedo Connector は、2 バイト文字セット (国際文字セット) をサポートしていません。これらの機能は、Tuxedo の今後のリリースに依存します。

WebLogic Tuxedo Connector は、Tuxedo の型付きバッファに対応する TypedBuffer というインタフェースを提供します。メッセージは、サーバの型付きバッファに渡されます。WebLogic Tuxedo Connector は、次のバッファタイプを提供します。

表 1-2 TypedBuffer

バッファタイプ	説明
TypedString	データが NULL 文字で終了する文字の配列である場合に使用されるバッファタイプ。Tuxedo の等価タイプ : STRING。
TypedCArray	データが、NULL 可能な文字の未定義配列 (バイト配列) である場合に使用されるバッファタイプ。Tuxedo の等価タイプ : CARRAY。
TypedFML	データが自己定義である場合に使用されるバッファタイプ。各データフィールドは独自の識別子、オカレンス番号、および可能であれば長さインジケータを保持する。Tuxedo の等価タイプ : FML。
TypedFML32	TypeFML に似たバッファタイプだが、より大きい文字フィールド、より多くのフィールド、およびより大きいバッファ全体に対して使用可能。Tuxedo の等価タイプ : FML32。
TypedXML	データが XML ベースのメッセージである場合に使用されるバッファタイプ。Tuxedo の等価タイプ : XML (Tuxedo リリース 7.1 以降)。
TypedVIEW	VIEW 記述ファイルを用いてバッファ構造を定義するためにアプリケーションが Java 構造体を使用するとき、使用されるバッファタイプ。Tuxedo の等価タイプ : VIEW。
TypedVIEW32	VIEW に似たバッファタイプだが、より大きい文字フィールド、より多くのフィールド、およびより大きいバッファ全体に対して使用可能。Tuxedo の等価タイプ : VIEW32。
TypedXOctet	データが、NULL 可能な文字の未定義配列 (バイト配列) である場合に使用されるバッファタイプ。X_OCTET のセマンティクスは CARRAY と同じ。Tuxedo の等価タイプ : X_OCTET。
TypedXCommon	VIEW のセマンティクスと同じバッファタイプ。Tuxedo の等価タイプ : VIEW。
TypedXCType	VIEW のセマンティクスと同じバッファタイプ。Tuxedo の等価タイプ : VIEW。