WebLogic Server 9.0 Beehive 統合ガイド
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Beehive は、難しい J2EE プログラミング作業をより簡単に行えるように設計された、オープン ソースの J2EE プログラミング フレームワークです。
従来の J2EE プログラマは複雑な API とコンフィグレーション ファイルを使用しますが、Beehive プログラマは「メタデータ注釈」(単に「注釈」とも呼ばれる) を使用します。注釈を使用することで J2EE コードを大幅に簡略化できるので、専門知識のない人でも J2EE アプリケーションを作成できます。注釈は、一般的な定型のコーディング作業の代わりとなるものです。複雑な J2EE API を習得しなくても、開発者はメタデータ注釈を使用してコードにプロパティを設定できます。
注釈は、J2SE 5.0 で追加された Java の新しい機能です。注釈の基本的な情報については、http://java.sun.com/j2se/1.5.0/index.jsp および http://jcp.org/en/jsr/detail?id=175 を参照してください。
Beehive には、以下の 3 種類の主要なコンポーネントが用意されています。
Apache Struts に基づいて作成された、Web アプリケーション フレームワーク。ページ フローでは、アプリケーションのロジックと状態を Java 「コントローラ」クラスで集中管理できます。JavaServer Faces および未加工の Struts アプリケーションとの統合に加えて、一連の JSP タグが統合されています。
軽量のコンポーネント フレームワーク。プログラマがアプリケーション ロジックをカプセル化し、プログラミング モデルでメタデータ注釈を利用するのに役立ちます。開発者は、カスタム コントロールを作成したり、ビルド済みのシステム コントロールを使用したりできます。Beehive システム コントロールは、一般的な J2EE コンポーネント (データベース、EJB、JMS、および Web サービス) へのアクセスを提供します。
JSR 181 を実装したもの。Web サービス用の注釈駆動型プログラミング モデルです。JSR 181 仕様の詳細については、http://www.jcp.org/en/jsr/detail?id=181 を参照してください。
下の図に、一般的な Beehive アプリケーションを示します。アプリケーションには 3 種類の基本コンポーネントがあります。
Beehive は、Apache Software Foundation のプロジェクトです。WebLogic Server のインストール時にコンピュータにインストールされる Beehive のバージョンは、現在 Apache の Web サイトで説明されているバージョンに必ずしも対応しているとは限りません。現時点の詳細な Apache Beehive のドキュメントについては、http://incubator.apache.org/beehive/docs/index.html を参照してください。
Apache の Web サイトにある Beehive ドキュメントのコピーは、WebLogic Server のインストール時にコンピュータにインストールされます。このドキュメントは、コンピュータにインストールされた Beehive のバージョンに対応しています。このドキュメントを参照するには、まず次のフォルダに移動します。
<WEBLOGIC_HOME>
\beehive\apache-beehive-incubating-1.0m1\docs\docs
移動したら、フォルダ内の index.html
をダブルクリックします。
注意 : WebLogic Server 9.0 に付属する Beehive のバージョンには、Web サービス メタデータ サブプロジェクトは含まれません。したがって、Web サービス メタデータのドキュメントは含まれておらず、削除されたドキュメント内容へのハイパーリンクは機能しません。
WebLogic Server には、3 つの相互接続された Beehive サンプルが含まれています。これらのサンプルは、単純な Web サービスを基にして徐々に複雑なアプリケーションを作成する方法を示します。これらのサンプルのコアとなる単純な Web サービス (creditRatingApp) は、9 桁の社会保障番号を受け取り、信用度を返します。残り 2 つのサンプルは、この基本 Web サービスの、より複雑なクライアント アプリケーションです。
これら 3 つのサンプル (creditRatingApp、bankLoanApp、および customerLoanApp) については、それぞれ「creditRatingApp」、「bankLoanApp」、および「customerLoanApp」を参照してください。
<WEBLOGIC_HOME>
\beehive\weblogic-beehive\samples
このサンプルは、9 桁の社会保障番号を受け取って信用価値度を返す、JSR 181 Web サービス注釈を使用して作成されたステートレスな Web サービスです。以下の 2 つのサンプルは、この Web サービスのクライアントです。
このサンプルは、ローンを希望する顧客を評価するアプリケーションです。顧客の社会保障番号を入力すると、(1) その顧客の信用度に適した金利を返し、(2) 指定された金額のローンを顧客が受けることができるかどうかを決定します。
このアプリケーションは、start メソッドおよび finish メソッドで構成された、会話形式の (ステートフルな) Web サービスです。start メソッドは、社会保障番号を受け取り、顧客の信用度に基づいた金利を返します。start メソッドは、creditRatingApp Web サービス (「creditRatingApp」を参照) を呼び出すことで顧客の信用度を取得します。信用度はその後、適切な金利を計算するローカル EJB に渡されます。
finish メソッドは、その顧客が指定された金額を借りることができるかどうかを決定します。このメソッドは、フロート値を受け取り、ブール値を返します。さらに、データベースをチェックして、顧客が以前に借り入れを行ったかどうかも確認します。
このアプリケーションはデータベース接続を利用するので、このアプリケーションを実行するにはまず必要なデータベースを作成する必要があります。必要なデータベースを作成する方法の詳細については、「bankLoanApp アプリケーションの実行」の手順 3 を参照してください。
この Web サービスの Java ソースは、次の場所にあります。
bankLoanApp\src\services\pkg\bankLoanConversation.java
このサンプルは、bankLoanApp サンプル (「bankLoanApp」を参照) の Web アプリケーション インタフェースです。ユーザが bankLoanApp にリクエストを送信したり、bankLoanApp からの応答を表示したりするための JSP を提供します。
サンプルを実行するには、まず Beehive に対応したサーバ ドメインを作成し、その後、3 つのサンプルを creditRatingApp、bankLoanApp、customerLoanApp の順序でビルドおよびデプロイする必要があります。
Beehive に対応したドメインを作成するには、次の手順に従います。
以下の変更のみを行い、それ以外はデフォルト値を変更せずにウィザードの各ページの [次へ] をクリックします。
2 ページ目 ([Select Domain Source]) で、[Apache Beehive] チェック ボックスをチェックします。
3 ページ目 ([管理ユーザ名とパスワードのコンフィグレーション]) で、[ユーザ パスワード] フィールドに weblogic
と入力します。
<BEA_HOME>
\user_projects\domains\base_domain\startWebLogic.cmd
<BEA_HOME>
\user_projects\domains\base_domain\bin\setDomainEnv.cmd
creditRatingApp をビルドおよびデプロイするには、次の手順に従います。
ant clean build pkg.exploded deploy.exploded
customerLoanApp をビルドおよびデプロイするには、次の手順に従います。
ant clean build pkg.exploded deploy.exploded
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