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ログ ファイルのコンフィグレーションとログ メッセージのフィルタ処理

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概要とロードマップ

この章では、『ログ ファイルのコンフィグレーションとログ メッセージのフィルタ処理』の内容と構成について説明します。

 


マニュアルの内容と対象読者

このマニュアルでは、BEA WebLogic Server® ロギング サービスを使用して、サーバ、サブシステム、およびアプリケーション イベントをモニタする方法について説明します。また、ログ ファイルにメッセージを書き込み、WebLogic Server がブロードキャストするログ メッセージをリスンするように WebLogic Server をコンフィグレーションする方法、WebLogic Server Administration Console でログ メッセージを表示する方法についても説明します。

このマニュアルは、WebLogic ロギング サービスをコンフィグレーションし、サーバおよびサブシステムのイベントをモニタするシステム管理者、および J2EE アプリケーション ログを WebLogic Server ログに統合する J2EE アプリケーション開発者に情報を提供するものです。マニュアルの内容は、デプロイメントからテストおよびプロダクションまで、ソフトウェア プロジェクトのすべての段階に関連しています。

このマニュアルでは、アプリケーションのロギングまたはログ メッセージ カタログのローカライズおよびインターナショナライズは扱いません。これらのトピックに関する情報へのリンクについては、「関連マニュアル」を参照してください。

J2EE 技術、Web 技術、オブジェクト指向プログラミング技術、および Java プログラミング言語について読者が精通していることを前提としています。

 


このマニュアルの手引き

このマニュアルの構成は次のとおりです。

 


関連マニュアル

BEA の Web サイトでは、WebLogic Server の全マニュアルが公開されています。Administration Console オンライン ヘルプの「ログの表示とコンフィグレーション」では、WebLogic Server インスタンスが生成するログ ファイルを表示およびコンフィグレーションする方法について説明します。『アプリケーション ロギングの WebLogic ロギング サービス ユーザーズ ガイド』では、WebLogic Server メッセージ カタログ、非カタログ ロギング、サーブレット ロギングを使用してアプリケーションまたはリモート Java クライアントからログ メッセージを生成する方法、およびログ メッセージのインターナショナライズとローカライズに対する WebLogic のサポートについて説明します。

 


ロギングのサンプルとチュートリアル

このマニュアルの他にも、ロギングのコンフィグレーションや API の使い方を示すさまざまなロギング コードのサンプルやチュートリアルが用意されています。

Avitek Medical Records アプリケーション (MedRec) とチュートリアル

MedRec は WebLogic Server に付属したエンドツーエンドのサンプル J2EE アプリケーションであり、一元的で独立した医療記録管理システムをシミュレートします。MedRec アプリケーションは、患者、医師、および管理者に対して、さまざまなクライアントを使用して患者のデータを管理するためのフレームワークを提供します。

MedRec では WebLogic Server と J2EE の機能が例示され、BEA 推奨のベスト プラクティスが重要点として示されます。MedRec は WebLogic Server 配布キットに含まれており、Windows マシンの [スタート] メニューからアクセスできます。Linux などのプラットフォームでは、WL_HOME\samples\domains\medrec ディレクトリから MedRec を起動します。WL_HOME は、WebLogic Server の最上位のインストール ディレクトリです。

MedRec への Log4j の統合

WebLogic Server とともにインストールされる MedRoc ドメインは、Log4j ロギングを有効にするようにコンフィグレーションされています。一部のアクション クラスと MedRec ユーティリティ クラスでは、weblogic.logging.log4j.Log4jLoggingHelper クラスを使用して、新しいロガーの作成、Log4j アペンダへのアクセス、ロガーへのアペンダの登録が可能です。これにより、基本クラスを拡張するクラスは、ロガーを使用して情報メッセージを WebLogic Server ログ ファイルに書き込めます。

WebLogic Server 配布キットのロギングのサンプル

WebLogic Server 9.0 では、必要に応じて API サンプル コードを WL_HOME\samples\server\examples\src\examples にインストールできます。WL_HOME は WebLogic Server の最上位のインストール ディレクトリを示します。[スタート] メニューの [WebLogic Server Examples] から、サンプル サーバを起動すると、サンプルおよびその実行手順に関する情報を確認できます。

 


このリリースでのロギングの新機能と変更点

WebLogic ロギング サービスには、以下の新しい機能とコンフィグレーション オプションがあります。

ロギングの量の制御

LogMBean インタフェースが改良されて、ロガーおよびハンドラに重大度しきい値レベルとフィルタを設定することにより、ロギングの出力を制御できるようになりました。

以前のバージョンの WebLogic Server では、システム管理者と開発者は、ロガーとハンドラにプログラム的なアクセスしかできませんでした。このリリースでは、MBean を使用してハンドラをコンフィグレーションできるので、最も基本的なロギング コンフィグレーションのコードを記述する必要はありません。Administration Console と WebLogic Scripting Tool (WLST) では、ロギング MBean とやりとりするためのインタフェースが提供されます。ロガーのコンフィグレーションには API のみを使用できます。

Log4J のサポート

WebLogic Server は Jakarta Project Log4j をサポートしています。Administration Console で、Log4j またはデフォルトの Java ロギング実装を指定します。または、LogMBean インタフェースの LogMBean.isLog4jLoggingEnabled 属性を使用して、Log4j のロギングをコンフィグレーションできます。

Commons API のサポート

Jakarta Commons Logging API は、ユーザを基底のログ実装から分離する抽象レイヤを提供しています。WebLogic Server には Commons LogFactory インタフェースの実装が用意されており、この API を使用してサーバの Logger にリクエストを発行できます。

新しいログ ファイルのディレクトリと場所

ログの内容の拡張

すべてのログ メッセージに次の項目が含まれます。

ロギング MBean の変更点

WebLogic Server ドメインでは、複数の MBean がロギング サービスをコンフィグレーションします。ロギング サブシステムには、新規の MBean または更新された MBean がいくつかあります。表 1-1 では、それらの MBean について説明し、図 1-1 にドメイン内の MBean を示します。

表 1-1 ドメインおよびサーバ ロギングの MBean

MBean

コンフィグレーションの対象

LogMBean

  • ログ出力に対する重大度しきい値レベルおよびフィルタ設定。

  • Log4j の実装またはデフォルトの Java ロギング API のどちらをベースにしてサーバのロギングを行うかどうか。

  • JVM の標準出力および標準エラー出力を登録済みのログ送り先にリダイレクトするかどうか。

管理サーバはドメイン全体のメッセージ ログに対する LogMBean のインスタンスを保持し、各サーバ インスタンスはローカル サーバ ログに対する独自のインスタンスを保持する。『WebLogic Server MBean リファレンス』の「LogMBean」を参照。

LogFileMBean

サーバ ログ、ドメイン ログ、HTTP アクセス ログ、JMS ログという異なる種類のログに対して共通のコンフィグレーションを適用する基本インタフェースを定義する。

ログのファイル名と場所、ファイル ローテーション条件、WebLogic Server インスタンスがログ メッセージの格納に使用するファイルの数など、サーバで作成されたさまざまなログに共通の基本機能を設定する。

『WebLogic Server MBean リファレンス』の「LogFileMBean」を参照。

LogFilterMBean

登録されたログの送り先にサーバ インスタンスが送信するメッセージを決定するログ フィルタ。各ドメイン ログ フィルタは LogFilterMBean の独自のインスタンスで表現される。

ログ フィルタは、ドメイン レベルでもサーバ レベルでも定義できる。『WebLogic Server MBean リファレンス』の「LogFilterMBean」を参照。

ServerMBean

サーバの JTA トランザクション ログ ファイルのパス プレフィックス。『WebLogic Server MBean リファレンス』の「ServerMBean」を参照。

WebServerMBean

ロギング HTTP リクエスト。『WebLogic Server MBean リファレンス』の「WebServerMBean」を参照。

VirtualHostMBean

ユーザが定義した仮想ホストのロギング HTTP リクエスト。『WebLogic Server MBean リファレンス』の「VirtualHostMBean」を参照。

JMSServerMBean

この JMS サーバのメッセージ ログ ファイル。『WebLogic Server MBean リファレンス』の「JMSServerMBean」を参照。

図 1-1 ロギング MBean

ロギング MBean


 


 

9.0 で非推奨および新規の MBean を含む完全なリストについては、『WebLogic Server MBean リファレンス』を参照してください。

 

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