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WebLogic Server では、MAN および WAN ネットワーク内でフェイルオーバ機能が提供されています。広範囲な地理的領域にまたがってフェイルオーバを行うことによって、信頼性を高めることができます。複数の WebLogic Server ドメインにまたがってフェイルオーバを行うこともできます。
MAN/WAN 環境でフェイルオーバ機能を実装するには、ハードウェア ロード バランサを使用する必要があります。ここでは、F5 ハードウェア ロード バランサが WebLogic Server とともに機能するようにコンフィグレーションする手順の概要を示します。
WebLogic Server で MAN/WAN を使用するようにコンフィグレーションする方法については、「クラスタ間でのセッション ステート レプリケーション」を参照してください。F5 ハードウェア ロード バランサのコンフィグレーションの詳細については、www.F5.com を参照してください。
以下の節では、F5 ハードウェア ロード バランサをコンフィグレーションする方法を説明します。
この付録で説明する手順を実行する前に、次のことを実行しておく必要があります。
これらの要件が満たされている場合、次の手順を実行して、ロード バランサが MAN/WAN 環境内で機能するようにコンフィグレーションします。
この節では、F5 ローカル ロード バランサが MAN/WAN 環境内で WebLogic Server とともに機能するようにコンフィグレーションする手順について説明します。
各ローカル ロード バランサにおいて、2 つの仮想サーバ IP、1 つのマルチレイヤ プール、および 1 つのフェイルオーバ トリガ プールをコンフィグレーションする必要があります。次の図は、これらのプールおよび仮想サーバ IP が MAN/WAN 環境内で機能する仕組みを示しています。
この図では、複数の管理対象サーバが、物理的に離れた場所に分散されています。この図は、個々の管理対象サーバを示していますが、クラスタ化されたコンフィグレーションをも表しています。
各ローカル ロード バランサは、マルチレイヤ プールを参照する仮想サーバ IP を持ちます。マルチレイヤ プールは、各ローカル WebLogic Server IP アドレス、ホスト名、およびフェイルオーバ トリガ プールの仮想サーバを参照します。フェイルオーバ トリガは、サイトが停止していることを示すために使用されます。このトリガは、他のローカル ロード バランサにフェイルオーバします。
以下の節では、マルチレイヤ プールおよびフェイルオーバ トリガ プールをコンフィグレーションする方法について説明します。
ロード バランシング対象のローカル WLS サーバのホスト名およびポートをそれぞれ参照するローカル ロード バランサで BIG-IP プールを作成します。次に、このプールを指定する仮想サーバを新規に作成します。この仮想サーバは 3-DNS グローバル ロード バランサによって状態モニタのために利用され、後で、別のローカル ロード バランサのプールおよび仮想サーバ内に組み込まれます。
F5 管理ユーティリティを使用して、ローカル WLS サーバの host:port およびフェイルオーバ トリガの仮想サーバをそれぞれ参照するローカル ロード バランサで BIG-IP プールを新規に作成します。フェイルオーバ トリガの仮想サーバは、WLS サーバより優先順位を低くする必要があります。低い優先順位を割り当てることによって、フェイルオーバ トリガの仮想サーバは、すべての WLS サーバで障害が発生しないかぎり、クライアントのリクエストを受け取ることはありません。セッションの永続性もコンフィグレーションする必要があります。
DNS コンテンツ サーバとして機能し、選択した条件に基づいて複数の BIG-IP 仮想サーバに対して Web リクエストを分散できるネットワーク ハードウェアのグローバル ロード バランサの一種です。クライアントは http リクエストをグローバル ロード バランサに送信しますが、グローバル ロード バランサでは、組み込みの状態モニタが使用され、選択したロード バランシング方法に基づいて Web リクエストが最適なサーバに送信されます。
通常の DNS サーバはグローバル ロード バランサが実行できることをモニタできないため、グローバル ロード バランサは、DNS の信頼できるソースである必要があります。通常の DNS サーバは、停止したサーバが、デフォルトのラウンドロビン ロード バランシング方法において次の順番だった場合でも、そのサーバに http リクエストを送信します。F5 などの多くのベンダでは、通常の DNS サーバの複数の欠点を補うために、DNS 解決だけでなく、ネットワーク トラフィックのインテリジェント ルーティングも実行可能な専用のハードウェアおよびソフトウェアを作成しています。
F5 の 3-DNS グローバル ロード バランサの主なコンフィグレーション手順は次のようになります。DNS 名を定義し、BIG-IP ホストをコンフィグレーションし、データ センタをコンフィグレーションし、複数の仮想サーバ (VIP) へのタスクの 3-DNS 分散をコンフィグレーションします。これらの手順については、以降の節で説明します。
グローバル サーバ ロード バランサは、自身の DNS ゾーンを管理するようにコンフィグレーションする必要があります。これには、ローカルの DNS 管理マシン上に新しい委任を作成します。以下の手順では、DNS ゾーンをコンフィグレーションする方法について説明します。
3-DNS グローバル バランサは、BIG-IP ローカル ロード バランサのアドレスを使用してコンフィグレーションする必要があります。以下の手順では、BIG-IP アドレスをコンフィグレーションする方法の概略を示します。
多くの場合、グローバル ロード バランサは、複数の物理的なサイトにある仮想サーバにサービス リクエストを分散します。これらのサイトはデータ センタと呼ばれ、データ センタは 2 つ作成する必要があります。データ センタは、BIG-IP ローカル ロード バランサの 2 つの異なるサブネットに解決します。
3-DNS デバイスが一方のデータ センタ内の 1 つの VIP 内の複数のサーバに均等にリクエストを分散するようにコンフィグレーションすることが推奨されます。これらのサーバで障害が発生すると、もう一方のデータ センタの VIP にリクエストを送信できません。均等にリクエストを分散するためには、ワイド IP アドレスを作成する必要があります。このワイド IP アドレスは、クライアント リクエストのターゲットとなり、完全修飾ドメイン名が与えられます。ワイド IP によって、ローカル ロード バランサの複数の仮想サーバに接続が分散される方法が定義されます。
以下の手順では、ワイド IP をコンフィグレーションする方法について説明します。
wideip
に解決する 2 つのエントリを作成します。
F5 デバイスをコンフィグレーションしたら、WebLogic Server で MAN/WAN フェイルオーバ機能を使用するようにコンフィグレーションする必要があります。WebLogic Server で MAN/WAN を使用するようにコンフィグレーションする方法については、「クラスタ間でのセッション ステート レプリケーション」を参照してください。
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