WebLogic RMI プログラマーズ ガイド

     前  次    新しいウィンドウで目次を開く     
ここから内容の開始

WebLogic RMI について

以下の節では、WebLogic RMI の機能について概説します。

 


WebLogic RMI とは

RMI (Remote Method Invocation) は、Java での分散オブジェクト コンピューティングの標準規格です。RMI を使用すると、アプリケーション側では、ネットワーク内の別の場所に存在するオブジェクトへの参照を取得した後、そのオブジェクトのメソッドを、そのオブジェクトがあたかもクライアントの仮想マシンにローカルに存在するかのように呼び出すことができます。RMI は、分散 Java アプリケーションが複数の Java 仮想マシン上でどのように動作するかを規定するものです。

このマニュアルは WebLogic RMI の使い方について説明したものですが、リモート オブジェクトや分散アプリケーションの記述方法についての初心者向けチュートリアルではありません。RMI について知りたい場合は、JavaSoft Web サイトの『RMI tutorial』を参照してください。

 


WebLogic RMI の機能

次の表に、RMI の WebLogic 実装の重要な機能を示します。

表 1-1 WebLogic RMI の機能
機能
WebLogic RMI
全体的なパフォーマンス
WebLogic Server フレームワークとの統合により、WebLogic RMI のパフォーマンスが向上する。WebLogic Server は、通信の基本サポート、スケーラビリティ、スレッドとソケットの管理、効率的なガベージ コレクション、およびサーバ関連サポートを提供する。
標準への準拠
JavaTM 2 Platform Standard Edition 5.0 API 仕様に準拠。
WebLogic Server は RMI オブジェクトのフェイルオーバとロード バランシングをサポートしている。
スタブとスケルトンは実行時に WebLogic RMI によって動的に生成される。このため、クラスタ対応クライアントや IIOP (Internet Inter-ORB Protocol) クライアント以外では、明示的に weblogic.rmic を実行する必要はない。
リモート オブジェクトのクライアントが使用するクラス。RMI の場合はスケルトン クラスとスタブ クラスが使用される。スタブ クラスは、クライアントの Java 仮想マシン (JVM) で呼び出されるインスタンス。スケルトン クラスはリモート JVM に存在し、リモート JVM 上で呼び出されたメソッドと引数のマーシャリングを解除し、リモート オブジェクトのインスタンスのメソッドを呼び出した後、結果をマーシャリングしてクライアントに返す。
セキュリティ マネージャは不要。WebLogic Server は認証、認可、および J2EE のセキュリティ サービスを実装しています。
WebLogic Server では、Sun Microsystems の JavaTM 2 Platform Enterprise Edition (J2EE) プログラミング モデルのトランザクションがサポートされている。
128 ビット アドレッシング空間のサポート。


  ページの先頭       前  次