WebLogic 診断フレームワーク コンソール拡張の使い方

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メソッド パフォーマンス チャートおよびグラフの操作

メソッド パフォーマンス チャートおよびグラフとは、メソッド パフォーマンス情報をプロットするものです。メソッド パフォーマンス情報は、WLDF のインスツルメンテーション機能でキャプチャされたメソッド パフォーマンスの、リアルタイム ビューおよび履歴ビューに基づいてプロットされます。

以下の節では、メソッド パフォーマンス チャートおよびグラフを操作する方法について説明します。

メトリック チャートおよびグラフの操作や、メソッド パフォーマンス チャートおよびグラフの操作の概要については、「すべてのチャートおよびグラフの操作」を参照してください。

 


メソッド パフォーマンス チャートでのインスツルメンテーション データの使用

メソッド パフォーマンス チャートおよびグラフの作成にインスツルメンテーション データを使用できるようにするには、WLDF コンソール拡張の外部に WLDF インスツルメンテーションをコンフィグレーションする必要があります。このために必要な条件を、以下に示します。

WLDF コンソール拡張の外部でこうしたタスクを実行する方法については、『WebLogic 診断フレームワークのコンフィグレーションと使い方』の「インスツルメンテーションのコンフィグレーション」を参照してください。

選択したサーバでインスツルメンテーションがコンフィグレーションおよび有効化されていない場合、WLDF コンソール拡張の [Requests] タブにはデータが表示されません。

 


サーバの選択

[Requests] タブには、選択したサーバで使用できるインスツルメントされたメソッドが表示されます。一度に選択可能なサーバは 1 つだけです。別のサーバを選択するには、[Server] ドロップダウン リストでそのサーバを選択します。[Server] ドロップダウン リストにはドメイン内のすべてのサーバが表示されます。

 


メソッド パフォーマンス チャートおよびグラフの作成

インスツルメントされたメソッドに基づくチャートおよびグラフの作成や変更を行うには、メソッドを [Requests] タブから [View] パネルにドラッグして、メソッド パフォーマンス チャートを作成または変更します。各グラフには、選択したメソッドの呼び出し回数が時間の経過とともに表示されます。

図 8-1 [Requests] ツリーとメソッド パフォーマンス チャート

[Requests] ツリーとメソッド パフォーマンス チャート

 


[Requests] タブのリクエストとメソッドの表示

[Requests] タブには、インスツルメントされたコードを通過するリクエストについての情報が表示されます。このようなリクエストによってインスツルメントされたメソッドが実行されると、メソッドの開始時と終了時にインスツルメンテーション イベントが生成されます。

[Requests] タブには、識別されているリクエストのメソッド呼び出しのツリーが表示されます。図 8-2 に示すように、ツリーの最上位には、指定した時間間隔において識別された特定のサーバからのリクエストがすべて表示されます。

図 8-2 [Requests] タブに表示されたリクエスト

[Requests] タブに表示されたリクエスト

リクエストは、以下の情報によって識別できます。

図 8-3 に示すように、リクエスト ノードを展開すると、インスツルメントされている最上位のメソッドが表示されます。メソッドで他のインスツルメントされたメソッドを呼び出している場合、呼び出しツリーにはそうしたメソッドが子ノードとして示されます。呼び出しツリーのメソッド ノードには、インスツルメントされたクラスとメソッド名が表示されます。

図 8-3 [Requests] タブのリクエスト ノードの展開

[Requests] タブのリクエスト ノードの展開

 


リクエストの詳細の表示

[Requests] タブのツリーにあるリクエストの詳細を表示するには、[Requests] タブのリクエスト ノードの展開ボタン ([Expand]) ボタンや [Requests] タブのリクエスト ノードの折りたたみボタン ([Collapse]) ボタンではなく、リクエストを特定する文字列をクリックします。図 8-4 に示すように、ツリーの下のパネルに情報が表示されます。

図 8-4 リクエストの詳細

リクエストの詳細

このパネルに表示される属性を、表 8-1 で説明します。

表 8-1 リクエスト パネルに表示されるリクエスト値
属性
説明
[Class Name]
このリクエストで使用されたメソッドを含む Java クラス。
[Method]
このリクエストで使用されたメソッド。
[Count]
このリクエストでこのメソッドが使用された回数。
[Total Time (ms)]
このリクエストでこのメソッドの使用にかかった合計時間 (ミリ秒単位)。
[Average Time (ms)]
このリクエストでこのメソッドの使用にかかった平均時間 (ミリ秒単位)。
[Scope]
インスツルメントされたコードを含むクラスのスコープ。
[Module]
このクラスを含むアプリケーション モジュール。
[Signature]
メソッドのシグネチャ。

 


インスツルメンテーション イベントの詳細の表示

メソッド呼び出しのノードをクリックすると、そのメソッド呼び出しに関連付けられたインスツルメンテーション イベントの詳細を表示できます。図 8-5 に示すように、呼び出しツリーの下のパネルに情報が表示されます。

図 8-5 イベントの詳細

イベントの詳細

このパネルに表示される属性を、表 8-2 で説明します。

表 8-2 リクエスト パネルに表示されるイベント値
属性
説明
[Record ID]
ログ内でこのレコードを特定するためのユニークな ID。
[Timestamp]
このイベントが生成された日付。
[Context ID]
特定のリクエストまたはアプリケーションから受け取ったメッセージを相互に関連付ける診断コンテキスト情報。
[Transaction ID]
この診断イベントを開始したトランザクションの ID。トランザクションのコンテキスト内でログに記録されたメッセージに対してのみ表示される。
[User]
この診断イベントを実行したユーザ ID。
[Type]
この診断イベントによってトリガされた診断アクションのタイプ。
[Domain]
このイベントが生成されたドメイン。
[Server]
このイベントが生成された WebLogic Server インスタンスの名前。
[Scope]
この診断イベントが生成されたサーバまたはアプリケーションのスコープ。
[Module]
この診断イベントが生成された診断モジュール。
[Monitor]
この診断イベントをトリガした診断モニタ。
[File Name]
この診断イベントを生成したインスツルメントされたメソッドを含む Java ファイルの名前。
[Line Number]
ソース ファイルにおけるインスツルメントされたコードの行番号。
[Class Name]
インスツルメントされたメソッドを含む Java クラスの名前。
[Method Name]
この診断イベントを生成したインスツルメントされたメソッドの名前。
[Method signature]
この診断イベントを生成したメソッドのシグネチャ。
[Payload]
ペイロード。
[Context Payload]
診断イベントに関連付けられた診断コンテキスト ペイロード。
[Dyes]
このイベントを開始したメソッドに関連付けられた診断仕分け。

 


[Requests] タブのリクエストとメソッドの詳細の表示

リクエストやメソッド呼び出しの詳細を表示するには、[Requests] タブに表示されているツリー上のリクエストおよびメソッドの項目をマウス ポインタでポイントします。

こうした情報の表示方法の詳細については、「コントロール、ビュー、グラフ、チャートのツールチップの表示」を参照してください。

 


リクエスト データを取得する時間間隔の選択

指定した時間間隔の間に実行されたイベントに基づいて、グラフを作成できます。次の表で、その方法について説明します。

現在を終了時間とする既定義の間隔を指定するには
[Interval] ドロップダウン リストから、次のいずれかを選択する。
  • [Last 5 minutes] - 直前の 5 分間のイベント データを表示する
  • [Last 15 minutes] - 直前の 15 分間のイベント データを表示する
  • [Last 30 minutes] - 直前の 30 分間のイベント データを表示する
  • [Last 1 hour] - 直前の 1 時間のイベント データを表示する
現在を終了時間とするカスタムの間隔を指定するには
  1. [Interval] ドロップダウン リストから [Last dd hh mm] を選択する。[Duration (DD HH MM)] テキスト入力フィールドが表示される。
  2. 時間間隔の値を、DD HH MM の形式で入力する。
  3. - DD は直前の日数

    - HH は直前の時間数

    - MM は直前の分数

現在を終了時間にしないこともできるカスタムの間隔を指定するには
  1. [Interval] ドロップダウン リストから [Custom] を選択する。間隔を指定するためのフィールドのセットが表示される。
  2. [Start] ドロップダウン コントロールをクリックしてカレンダーを表示し、開始日を選択する。
  3. テキスト入力ボックスの [HH MM] を、指定する開始時間で置き換える。
  4. [Duration] テキスト入力ボックスの [DD HH MM] を、指定する期間の日数、時間数、分数で置き換える。

 


メソッド パフォーマンス チャートの詳細の表示

[View] パネルに表示されているメソッド パフォーマンス チャートおよびグラフの詳細を表示できます。

こうした情報の表示方法の詳細については、「コントロール、ビュー、グラフ、チャートのツールチップの表示」を参照してください。


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