ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

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一般的な問題のトラブルシューティング

 

以下の節では、一般的な問題のトラブルシューティング方法について説明します。

 


診断情報の収集

クラスタ関連の問題について BEA テクニカル サポートにお問い合わせになる前に、この節の手順に従って、システムの診断情報を収集してください。クラスタ関連の問題についての主な診断情報は、(可能な場合)クラスタ化されたサーバからの複数のスレッド ダンプを格納するログ ファイルです。ログ ファイルはクラスタ関連のさまざまな問題の診断に役立ちますが、クラスタの「フリーズ」やデッドロックに関する問題の解決に特に重要です。

注意: サーバ インスタンス間のデッドロックを伴うか、クラスタが「ハング」する原因となったクラスタ関連の問題が発生した場合、複数のスレッド ダンプを格納するログ ファイルは問題の診断に欠かせません。

必要なログ ファイルを作成するには次の手順に従います。

  1. ログ ファイルがあればすべて削除するか、バックアップします。実際には、これまでのログ ファイルに新規セッションを追加するのではなく、WebLogic Server インスタンスを起動するたびに新規のログ ファイルを作成する必要があります。

  2. WebLogic Server を起動したときに、Java VM の verbose ガベージ コレクション(GC)出力をオンにします。サンプルのコマンドラインについては、次の手順を参照してください。

  3. 標準エラーと標準出力の両方をログ ファイルにリダイレクトします。リダイレクトすると、スレッド ダンプ情報が WebLogic Server の情報メッセージとエラー メッセージに関連してログに記録され、診断する際にログ ファイルがさらに役立ちます。次に例を示します。

    % java -ms64m -mx64m -verbose:gc -classpath $CLASSPATH
    -Dweblogic.domain=mydomain -Dweblogic.Name=clusterServer1
    -Djava.security.policy==$WL_HOME/lib/weblogic.policy
    -Dweblogic.admin.host=192.168.0.101:7001 -Dweblogic.management.username=system
    -Dweblogic.management.password=systemPassword weblogic.Server >> logfile.txt 2>&1

  4. 問題が再発生するまで、WebLogic Server クラスタの実行を継続します。

  5. サーバがハングした場合は、kill -3 または <Ctrl>-<Break> を使用して、問題を診断するために必要なスレッド ダンプを作成します。各サーバの複数のスレッド ダンプがスレッド ダンプどうしで明確な間隔をおいてログ ファイルに入っていることを確認します。

注意: Linux 環境で JRockit JVM を実行している場合の対処については、 Linux 環境での JRockit スレッド ダンプの取得を参照してください。

Linux 環境での JRockit スレッド ダンプの取得

Linux 環境で JRockit JVM を使用する場合、以下のいずれかの方法でスレッド ダンプを生成します。

注意: Linux 環境では、各実行スレッドは Linux プロセス スタック下の独立したプロセスであるかのように動作します。Linux 上で kill -3 コマンドを使用するには、メインの WebLogic 実行スレッドの PID と一致する PID を指定しなければなりません。正しく指定しないと、スレッド ダンプは生成されません。

BEA テクニカル サポートへの診断情報の提供

(可能であれば複数のスレッド ダンプが入った)診断ログ ファイルを作成したら、次のガイドラインを参考にして、BEA テクニカル サポート担当者に診断情報を提供します。

  1. オペレーティング システムの圧縮ユーティリティを使ってログ ファイルを圧縮します。

    % tar czf logfile.tar logfile.txt

  2. テクニカル サポート担当者宛の E メールに圧縮済みログ ファイルを追加します。

    注意: 圧縮済みファイルは必ずメッセージに添付する形で追加します。E メールの本文にログ ファイルを切り取って貼り付けないでください。

  3. 圧縮済みログ ファイルのサイズが大きすぎて E メールに添付できない場合は、BEA カスタマ サポートの FTP サイトを利用します。

 


一般的な問題の解決

次の節では、クラスタ関連の一般的な問題を解決する方法について説明します。また、クラスタのパフォーマンスが悪いなど、具体的な問題以外について診断する方法についても説明します。

サーバがクラスタを構成できない場合

WebLogic Server が起動時にクラスタを構成できない理由には、一般的なネットワークの可用性や WebLogic 固有のコンフィグレーションの問題などがあります。次のチェックリストを使用してクラスタの構成、および起動プロセスを確認してください。

  1. コマンドライン パラメータの入力の間違い、つづりの誤りなどがないか確認します。

  2. ネットワーク接続などの物理的な問題が無いことを確認します。ネットワーク接続の確認には、「接続のテスト」で説明した dbping ユーティリティを使用します。

  3. ほかのアプリケーションがクラスタ マルチキャスト アドレスを使用していないことを確認します。

  4. utils.MulticastTest ユーティリティを実行して、マルチキャストが正常に動作していることを確認します。

これ以外にも、トラブルシューティングが必要なエラーとして、次のような一般的なコンフィグレーション エラー、および通信エラーなどがあります。

 

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