プロジェクト ファセットの設定

プロジェクトの作成時にはさまざまな情報が収集され、それらに基づいてプロジェクト タイプの特定、標準ライブラリの追加、コンパイラ オプションの設定、パブリッシュ タスクの制御、ビルド パスの設定、アノテーション プロセッサの追加などが行われます。これらの情報は、プロジェクトの作成中にファセットを選択することによって指定します。ファセットは、プロジェクトを作成した後でも追加したり削除したりできます。プロジェクトのファセットを編集するには、[プロジェクト|プロパティ|プロジェクト・ファセット] を選択します。

ファセットには、バージョン番号があります。このバージョン番号を変更できないファセットもあります。たとえば、特定のバージョンのソフトウェアでしか使用できないファセットに別のバージョン番号を付けることはできません。一部のファセットのバージョン番号は相互に依存しています。たとえば、[Java アノテーション処理サポート] ファセットを選択した場合は Java バージョン 5.0 を選択しなければなりません。Java のバージョン 1.3 および 1.4 ではアノテーション処理がサポートされていないからです。

各 WebLogic プロジェクトには、以下の 2 つのコア ファセットがあります。

たとえば、動的 Web プロジェクトのコア ファセットは、[動的 Web モジュール](イネーブラ ファセット) と [WebLogic Web アプリケーション拡張](拡張ファセット) です。

プロジェクト作成ウィザード ([ファイル|新規|プロジェクト]) では、必須ファセットの選択は解除できません。選択できるファセットは、プロジェクト タイプによって異なります。たとえば、web サービスのファセットは、EJB プロジェクトの作成時には選択できません。

WebLogic プロジェクト ファセットの種類

イネーブラ ファセット

イネーブラ ファセットは、WebLogic プロジェクトのタイプを指定します。次の表に、使用できるイネーブラ モジュールをまとめます。

ファセット名 説明
EAR プロジェクトを EAR として有効にする
EJB モジュール プロジェクトを EJB として有効にする
ユーティリティ モジュール プロジェクトを他のプロジェクトから参照できるようにする (J2EE モジュール)
動的 Web モジュール Web アプリケーション (Web サービスおよびページ フロー) を有効にする

最小限のプロジェクト拡張

すべての weblogic プロジェクトには、最低でも J2EE 共有ライブラリのサポートが必要です。この WebLogic 機能により、J2EE ライブラリをモジュール間で共有でき、重複するライブラリをプロジェクトごとに持たせる必要がなくなります。次の表に、使用できるプロジェクト拡張をまとめます。

ファセット名 J2EE 共有ライブラリ サポート以外の拡張
WebLogic EAR 拡張機能  
WebLogic EJB 拡張 アノテーション済みの .java ソース ファイル 1 つで EJB を作成できるようにするための EJBGen ツール
WebLogic ユーティリティ モジュール拡張機能  
WebLogic Web アプリケーション拡張

このファセットは、プロジェクトで Struts、JSF、JSTL および Kodo ファセットが利用可能となる場合に WebLogic J2EE ライブラリとして必要となります。

このファセットを選択する場合、WebLogic J2EE ライブラリか、リソース jar のコピーをアプリケーション内にコピーするかを選択できます。

このファセットを選択しない場合、これらのファセット用のリソース jar がアプリケーション内にコピーされます。

Java サポート

Java 言語のサポートとアノテーション処理は、すべての作業プロジェクト (Web アプリケーション プロジェクト、EJB プロジェクト、ユーティリティ プロジェクト) で必要となります。EAR プロジェクトに必要なのは Java 言語のサポートのみです。

ファセット名 説明
Java Java の編集、リファクタリング、コンパイル機能を追加する (JDT ツール)
Java アノテーション処理サポート Java 5.0 アノテーションのサポート (JSR-175)

XMLBeans のサポート

XMLBeans は、apache foundation (http://xmlbeans.apache.org) のプロジェクトの 1 つです。WebLogic の XMLBeans 機能は、WebLogic Workshop 8.1 で使用されていたスキーマ プロジェクトタイプに代わるもので、すべてのプロジェクト タイプで使用できます。XMLBeans ビルダは、WSDL やスキーマの複雑なデータ型を Java の型にコンパイルします。XMLBeans ビルダを使用するのは、既存のスキーマで Web サービスをビルドするときです。また、複雑な型が組み込まれている Web サービス コントロールにアクセスするときにも便利です。XMLBeans の使用に関する詳細については、「IDE での XMLBeans の使用」を参照してください。

XMLBeans は、すべてのプロジェクト タイプで省略可能です。

ファセット名 説明
XMLBean ライブラリ ビルド パスに XML Beans API を追加する
XMLBeans ビルダ WSDL または XSD (スキーマ) ファイルから java タイプを生成するビルダ プラグインを Eclipse に追加する

Beehive NetUI およびコントロール

Beehive は、apache foundation (http://beehive.Apache.Org) のプロジェクトの 1 つです。Beehive は、JSR-175 アノテーション (NetUI およびコントロールを含む) のサポートを提供します。

ファセット名 説明
Beehive コントロール システム コントロールと、カスタム コントロールのサポートを追加する
Beehive NetUI ページ フローおよび JSP のサポートと、Java Server Faces (JSF) および Struts との統合を追加する
Workshop コントロール拡張 コントロール (タイマー コントロール、Web サービス コントロールなど) の Workshop 拡張

JSF (Java Server Faces)

Java Server Faces は、Web アプリケーションのユーザ インタフェースを作成するためのコンポーネント フレームワークです。

ファセット名 説明
JSF JSF 実装を追加する

アノテーション済み Web サービス

JSR-181 では、標準のアノテーション済み Java フォーマットが定義されています。このフォーマットを使用すると、Java 言語メタデータ (JSR-175) を使用して、J2EE コンテナ内の Java Web サービスを簡単に定義できます。

ファセット名 説明
標準アノテーション付き Web サービス JSR-181 で定義されている標準アノテーションのサポートを追加する
WebLogic Web サービス拡張 標準の JSR-181 アノテーションに WebLogic 拡張を追加する

その他のファセット

標準の J2EE ライブラリと API を提供する追加ファセットです。

ファセット名 説明
JSF JavaServer Faces
Struts Servlet またはJSP ベースの web アプリケーションをビルドするためのオープン ソース フレームワーク。このファセットは NetUI で必要になります。
JSTL JSP 標準タグ ライブラリ
BEA Kodo Kodo 永続化エンジン
Hibernate Java 向けのオブジェクト/リレーショナル永続性およびクエリ サービス。
Spring Java/J2EE アプリケーション フレームワーク
JPA Java Persistence API

関連トピック

アプリケーションとプロジェクト


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