8. [エンティティエディタ] を使用して永続性エンティティを管理する

Workshop では、Hibernate エンティティの関係を表示、作成、および管理できます。[エンティティエディタ] にはすべてのエンティティ関係がまとめて表示され、エンティティプロパティを変更できるほか、オブジェクトモデル、Hibernate マッピング、データベーススキーマレイヤの間を簡単に移動できます。

この手順のタスクは以下のとおりです。

[エンティティエディタ] を使用してエンティティ関係ダイアグラムを表示する
[スマートエディタ] を使用して Hibernate 永続性エンティティのプロパティを編集する
Customer および Contact エンティティに新しいプロパティを追加する
Hibernate マッピングエディタを使用して特定のマッピング定義へ移動する

[エンティティエディタ] を使用してエンティティ関係ダイアグラムを表示する

上でも述べたとおり、[エンティティエディタ] にはプロジェクト内に定義されているエンティティ間のエンティティ関係ダイアグラムが表示されます。

[AppXplorer] ビューで、[workshop-jpa-tutorial｜web (Web アプリケーションルート)｜Hibernate コンフィグレーション] ノードを展開します。Hibernate コンフィグレーションファイルに定義されたエンティティに基づいて、[エンティティ] ブランチの下にエンティティのリストが表示されます。
[Hibernate コンフィグレーション｜エンティティエディタ] をダブルクリックして、すべてのエンティティとそのプロパティにアクセスします。

Hibernate エンティティエディタ

[Hibernate エンティティエディタ] では、ダイアグラムの [拡大]、[縮小]、[Auto Arrangement] などの操作ができます。[エンティティエディタ] を右クリックし、ポップアップメニューから任意のアクションを選択します。
エンティティの上にカーソルを置くとツールチップの形式でプロパティが表示されます。
[Hibernate エンティティエディタ] には、エンティティ間の関係をフィルタで絞り込む機能もあります。この機能は、複雑なエンティティ関係ダイアグラムを理解したり確認したりするのに役立ちます。

フィルタ

多対 1

1 対多

フィルタをリセットします。
[AppXRay] ビューを使用して、エンティティを確認することもできます。[Hibernate コンフィグレーション｜エンティティ] の下の Product エンティティを右クリックして、[AppXRay の依存関係の表示] を選択します。

AppXaminer

[スマートエディタ] を使用して Hibernate 永続性エンティティのプロパティを編集する

[プロパティ] ビューの [スマートエディタ] を使用すると、一部のオブジェクトについて、標準プロパティを簡単に編集できます。

すべてのエンティティとそのプロパティにアクセスするには、[AppXplorer] ビューで、[workshop-hibernate-tutorial｜web (Web アプリケーションルート)｜Hibernate コンフィグレーション｜エンティティエディタ] をダブルクリックします。
[Hibernate エンティティエディタ] ビューで Product エンティティを選択します。
[プロパティ] ビューをクリックして、[スマートエディタ] を表示します。[スマートエディタ] には、Product エンティティの Hibernate マッピングファイル (Product.hbm.xml) で定義されているプロパティが表示されます。
[Hibernate エンティティエディタ] ビューで、Product エンティティの name プロパティを選択します。name プロパティのプロパティが [スマートエディタ] に表示されます。プロパティを確認します。
[スマートエディタ] で、以下の操作を実行し、name プロパティの [長さ] プロパティを変更します。
- [Null 以外] オプションのチェックボックスを選択します。
- [長さ] の値を 100 から 150 に変更します。
[Hibernate エンティティエディタ] ビュー内をクリックし、〔Ctrl〕+〔Shift〕+〔S〕を押して変更を保存します。
[AppXplorer] ビューで [workshop-hibernate-tutorial｜web/WEB-INF/src/java｜com.bea.beans] ノードを開きます。
Product.hbm.xml ファイルを右クリックして、[開く｜Workshop XML エディタ] を選択します。

Product エンティティの name プロパティに対する変更が Hibernate マッピングファイル Product.hbm.xml に反映されていることを確認します。

Customer および Contact エンティティに新しいプロパティを追加する

[Hibernate エンティティエディタ] には、プロジェクト内のエンティティ関係を表示し、既存のエンティティのコンフィグレーションを簡単に更新できる機能だけでなく、特定のエンティティに新しいプロパティを定義する作業を支援するウィザードも用意されています。

この手順では、Customer エンティティと Contact エンティティの間に、新しい 1 対多の双方向の関連付けを定義します。

Contact エンティティには Customer 型の新しいプロパティを追加し、Customer エンティティには Contacts のコレクションを保持するための新しいセットプロパティを追加します。これにより、Customer エンティティと Contact エンティティの間に 1 対多の双方向の関連付けを定義できます。

Contact と Customer の間に多対 1 の関係を定義するための新しいプロパティを Contact エンティティに追加するには、[Hibernate エンティティエディタ] ビューで、Contact エンティティを右クリックし、[新しい多対 1] を選択します。
[多対 1 タグ] ダイアログで、[プロパティ名] フィールドに customer と入力します。
[Java Class] フィールドに、com.bea.beans.Customer と入力します。
[Column Name] フィールドに、CUSTOMERID と入力します。
[OK] をクリックします。
マッピングファイル Contact.hbm.xml に新しいコードが追加され、[エンティティエディタ] が更新されて新しい内容が反映されます。Contact エンティティと Customer エンティティの間に、多対 1 の一方向の関連付けが定義されたことがわかります。
〔Ctrl〕+〔S〕を押して変更を保存します。
Customer エンティティを右クリックし、[新しいセット...] を選択して、Customer エンティティに新しい java.util.Set プロパティを追加します。Set プロパティには、顧客の連絡先のリストが格納されます。
[コレクションマッピング] ウィザードで、[プロパティ名] フィールドに contacts と入力します。
[次へ] をクリックします。
[コレクションマッピング] ダイアログで、[Entity Class] フィールドに、com.bea.beans.Contact と入力します。
[Column Name] フィールドに、CUSTOMERID と入力します。
[Inverse] フィールドの横のチェックボックスを選択します。
[終了] をクリックします。
マッピングファイル Customer.hbm.xml に新しいコードが追加され、[エンティティエディタ] が更新されて新しい内容が反映されます。Contact エンティティと Customer エンティティの間に、多対 1 の双方向の関連付けが定義されたことがわかります。
〔Ctrl〕+〔S〕を押して変更内容を保存します。
[問題] ビューに 2 つの警告が表示されます。これは、Customer.hbm.xml ファイルと Contact.hbm.xml ファイルにプロパティを追加し、マッピングを定義しましたが、対応するプロパティがソースコードで定義されていないためです。
[Hibernate エンティティエディタ] ビューで、Contact エンティティを右クリックし、[Java ソースを開く] を選択します。
com.bea.beans.Contact.java ファイルが開きます。または Contact.java ファイルをダブルクリックして開くこともできます。

Contact クラスに、Customer 型の customer プロパティと、対応するゲッター/セッターメソッドを追加します。

private Customer customer;

public Customer getCustomer( ) {
return customer;
}

public void setCustomer(Customer customer) {
this.customer = customer;
}

Contact クラスを保存します。
[Hibernate エンティティエディタ] で、Customer エンティティをダブルクリックして com.bea.beans.Customer.java ファイルを開きます。
Customer クラスに以下のインポート文を追加します。

import java.util.Set;

Customer クラスに以下のコードを追加します。

private Set contacts;

public void setContacts(Set contacts) {
this.contacts = contacts;
}

public Set getContacts( ) {
return contacts;
}

Customer クラスを保存します。
警告が表示されなくなったことを確認します。

Hibernate マッピングエディタを使用して特定のマッピング定義へ移動する (省略可能)

ここまでは、エンティティの表示と管理に関する [Hibernate エンティティエディタ] の機能を説明してきました。この手順では、特定のマッピング定義へ移動する方法について説明します。また、Hibernate マッピングエディタを確認し、エディタが備えている検証およびコード補完機能について説明します。

[Hibernate エンティティエディタ] ビューで、OrderData エンティティを右クリックし、[マッピングソースを開く] を選択すると、Hibernate マッピングファイル OrderData.hbm.xml に移動できます。

Hibernate マッピングエディタ

Hibernate マッピングエディタでプロパティを選択すると、対応するコードがソースエディタで強調表示されます。
ソースペインで、customer のマッピングを

<many-to-one
     name="customer"
     class="com.bea.beans.Customer"
     lazy="false"
>

から以下に変更します。

<many-to-one
     name="customer_NEW"
     class="com.bea.beans.Customer"
     lazy="false"
>

警告アイコンと、customer_NEW フィールドが OrderData エンティティに定義されていないことを示すメッセージが表示されます。

many-to-one 要素の name 属性の値を customer に戻します。マッピングファイルを保存します。
(many-to-one 要素内の) column 要素の name 属性にカーソルを移動し、〔Ctrl〕+〔Space〕を押します。AppXRay のコード補完機能により、データベーステーブルに定義されている指定可能なカラムが表示されます。