Workshop for WebLogic 9.2 または 9.2.1 からの移行

Workshop for WebLogic 9.2 アプリケーションを変換して WebLogic Server 10.0 上で Workshop 10.x を使用して開発できるようにするには、Workshop バージョン 10.x に移行する必要があります。移行後は、プロジェクトを 10.x より前のバージョンで開くことはできません。

移行時に、IDE はプロジェクトのメタデータを更新し、ファセットをバージョン 10.x に移動するため、バージョン 10.x サーバが必要となります。

バージョン 10.x への移行方法

Workshop for WebLogic バージョン 9.2 で作成したワークスペースを開こうとすると ([ファイル|ワークスペースの切り替え])、ワークスペース内のプロジェクトを移行するように求められます。また、ドメイン起動スクリプトの wl_home 値の更新など、バージョン 10.x ドメインのサポートに必要な変更を行う必要があります。

アップグレードのダイアログ

[キャンセル] をクリックしてアップグレードの要求を拒否した場合は、ワークスペースの .metadata ディレクトリでファイルが追加または修正される可能性があります。しかし、個々のプロジェクト内のコードは影響を受けません。

バージョン 10.xへ の移行前に行う処理

バージョン 10.x でのエラーを回避するには、ワークスペースを移行する前に、次の処理を実行する必要があります。

移行に関する変更

ソース コントロールからのソース アーティファクトの移行前のチェック アウト

最も良いのは、バージョン 9.2 のソースをバージョン 10.x に移行する前にチェック アウトすることです。 ほとんどの場合、書き込み可能にする必要のあるファイルは IDE のソース コントロール統合によってチェック アウトされますが、チェック アウトされない場合もあります。

また、アップグレード プロセスで作成された新しいファイルをソース コントロール システムに必ず追加してください。たとえば、Perforce プラグインを使用している場合、Perforce Pending Changelists ビューには、アップグレード プロセスで作成されたすべてのファイルは表示されません。 たとえば、com.bea.wlw.libmodules.core.prefs ファイルに取って代わる com.bea.workshop.wls.core.prefs はビューに追加されない。プロジェクト レベルで [Team|Open for Add] を選択して、新しいファイルを必ず追加してください。 プロジェクトに追加される新しい .prefs ファイルと他のすべての新しいファイルは、ビューに追加される。

Workshop パースペクティブが存在しないことによるワークベンチのレイアウト エラー

Workshop パースペクティブを開いたまま、Studio バージョン 9.2 で閉じたワークスペースをバージョン 10.xで 開くと、「ワークベンチの復元中に問題が発生しました。」などのエラーが表示されます。Workshop パースペクティブは、標準の J2EE パースペクティブが採用されることで、バージョン 10.x では削除されました (2 つのパースペクティブは非常に似ていたため)。このエラーを回避するには、以下のいずれかを実行します。

JSP および HTML 検証が厳密に行われるようになった

JSP および HTML マークアップの検証が厳密に行われるようになったことによって、バージョン 9.2 の方がより寛大な検証方法がとられていた部分に関して、ソース ビューでエラーが発生する場合があります。たとえば、次のコードには <p><center> ブロックが混在していることから、バージョン 10.x ではエラーが表示されます。

<p>
<center>
</p>
</center>

ただし、このコードは WebLogic Server 上で実行できます。

ワークスペースの完全なクリーン処理が必要になる場合がある

移行後、バージョン 10.x ワークスペースでエラーが発生する場合があります。場合によっては、ワークスペース内のすべてのプロジェクトの完全なクリーニング処理を実行することによって、こうしたエラーを取り除くことができます。これを実行するには、[プロジェクト|クリーン] をクリックしてから、[クリーン] ダイアログで [すべてのプロジェクトをクリーン] オプションを選択し、[OK] をクリックします。

名前を変更したり移動したライブラリは移行できない

バージョン 9.2 のワークスペースで BEA によって提供されたライブラリ JAR ファイルの名前を変更したり、そのファイルを移動して、共有 J2EE ライブラリ オプションではなく「JAR のコピー」オプションを選択した場合、そうしたライブラリの移行は失敗する場合があります。これには、プロジェクト ファセットをサポートするために提供されたライブラリが含まれます。

JSP テンプレートは手動で移行する必要がある

JSP テンプレート プロジェクトは、バージョン 10.x ではサポートされなくなりました。JSP テンプレートは、WTP JSP テンプレート ([ウィンドウ|設定|Web および XML|JSP ファイル|JSP テンプレート]) から提供されます。

JSP テンプレートを 10.x より前のバージョンから移行するには、新しい JSP テンプレート作成の手順 (「JSP テンプレートの追加と削除」) に従ってください。手順 5 で、[コンテキスト] ドロップダウン リストから [新しい JSP] を選択します。手順 6 で、JSP テンプレートの内容をコピーして [pattern] フィールドに貼り付けます。

ページ フロー エディタとページ フロー エクスプローラで使用される JSP テンプレートを変更するには、[NetUI ページ フロー|デフォルトの JSP テンプレート] でプロジェクト プロパティ パネルのテンプレートを選択します (プロジェクト プロパティ パネルを開くには、プロジェクトを右クリックして [プロパティー] を選択します)。

JSP テンプレートの詳細については、「JSP テンプレートによる Web アプリケーションのルック アンド フィールの制御」を参照してください。

バージョン 9.2 からアプリケーションをアップグレードした後に、Perforce Eclipse プラグイン (P4WSAD) で新しい .prefs ファイルが追加されない

Workshop for WebLogic バージョン 9.2 アプリケーションをアップグレードしたときには、アップグレード プロセスで作成されたすべてのファイルが [Perforce Pending Changelists] ビューに表示されるわけではありません。たとえば、com.bea.wlw.libmodules.core.prefs ファイルに取って代わる com.bea.workshop.wls.core.prefs はビューに追加されない。

プロジェクト レベルで [Team|Open for Add] を選択して、ファイルを手動で追加します。プロジェクトに追加される新しい .prefs ファイルと他のすべての新しいファイルは、ビューに追加される。

9.2 ワークスペースのアップグレード後に [問題] タブが正しく表示されない

Workshop 10.x で 9.2 ワークスペースを開くと、[問題] ビューのカラムが正しく表示されません。

この表示の問題を解決するには、[問題] ビューを閉じて再度開きます。ビューを再度開くには、[ウィンドウ|Show View|問題] を選択します。

Workshop バージョン 10.x への 9.2 プロジェクトのインポート

9.2 プロジェクトを 10.x ワークスペースにインポート ([ファイル|インポート|一般|既存プロジェクトをワークスペースへ]) する前に、バージョン 9.2 ランタイムがワークスペースに存在していることを確認する必要があります。

9.2 ランタイムを追加するには、[ウィンドウ|設定] を選択します。[設定] ダイアログで、[サーバー|インストール済みランタイム] を選択します。[追加] ボタンをクリックします。[新規サーバー・ランタイム] ウィザードの指示に従って、BEA WebLogic Server 9.2 ランタイムを追加します。

インポート プロセス中に、プロジェクトを 10.x バージョンの Workshop に移行するよう求められます。プロジェクトは、(10.x Workshop プロジェクト構造に移行されますが) 引き続き 9.2 ランタイムを使用します。

プロジェクトを 10.x にインポートおよび移行したら、プロジェクトを右クリックして [プロジェクト ランタイムの移行] を選択することでプロジェクト対象ランタイムを移行できます。[プロジェクト ランタイムの移行] オプションは、9.2 ランタイムがすでに追加されている場合のみ使用できます (上記の手順を参照)。

[プロジェクト ランタイムの移行] ダイアログを使用すると、プロジェクト ランタイム ファセットを WebLogic Server バージョン 10.0 に移行することができます。

ウィザードで、現在のプロジェクトおよび関連するすべてのプロジェクトの対象ランタイムを選択して移行します。プロジェクトの依存関係が存在している場合は、すべての関連のあるプロジェクトが同時に移行されます。

ランタイムの移行

Perforce プラグインを使用して Workshop 9.2 プロジェクトをインポートしたときにエラーが発生することがある

Perforce プラグイン (P4WSAD) を使用して Workshop 9.2 プロジェクトをインポートしたときに、エラーが発生したり、IDE を閉じるよう求めるプロンプトが表示されたりすることがあります。これらのエラーやプロンプトは、自動ビルド サイクルで、アップグレード中に生じたデータの不整合が見つかったことが原因で発生します。

p4win などの外部クライアントを使用して、Perforce からプロジェクトを同期させます。[ファイル|インポート|全般|既存プロジェクトをワークスペースへ] を選択して、プロジェクトをワークスペースにインポートします。

 


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