Java 永続性 API (JPA) マッピングの操作

BEA Workshop Studio ORM Workbench を使用すると、エンタープライズ JavaBean (EJB) 3.0 標準の Java 永続性 API (JPA) を使用した永続性レイヤを作成できます。ORM Workbench には、エンティティを生成するためのツールが用意されています。一方、Workshop Studio には永続性ツールのプロバイダ実装として、BEA Kodo と、オープン ソースの Hibernate プロジェクトによる実装の 2 種類が付属しています。2 つのうちどちらかを使用するか、独自のプロバイダを使用します。

このトピックでは、ORM Workbench を使用して JPA 永続性エンティティを生成および編集する方法について説明します。

Workshop Studio で JPA を使用する

EJB バージョン 3.0 では、JPA 永続性エンティティがエンティティ Bean の役割を果たします。永続性エンティティは、プログラミング モデルを単純化するように設計されている点で、これまでのエンティティ Bean とは大きく異なります。Workshop Studio の ORM Workbench のツールセットは、こうした変更点を最大限に活用できるように設計されています。以下に、JPA 仕様の主な特長を示します。

• POJO (Plain Old Java Object) プログラミング モデルをサポート。たとえば、エンティティにコンポーネント インタフェースや EJB ホーム インタフェースを実装する必要がなくなりました。
• メタデータに Java アノテーションを使用。エンティティとデータ ソースのマッピング方法を示す情報も含まれます。
• Bean が EJB コンテナを必要としない。
• persistence.xml ファイルをデプロイメント記述子として使用。このファイルには、永続性データ ソースへの接続、永続性プロバイダに固有のプロパティの設定、使用するエンティティ Bean のリスト化などに使用する情報が含まれます。
• 最新の EJB クエリ言語 (EJBQL)。

JPA タスクに関するサポート

Workshop Studio ORM Workbench は、EJB 3.0 を使用した永続性レイヤを簡単に作成するためのツールを備えています。以下に、永続性レイヤを作成するためのタスクを示します。

• 永続性レイヤで使用するデータ ソースの検証と更新。

  DbXplorer や DbXaminer などのツールを使用すると、永続化されたデータ (リレーショナル データベースなど) のソースを表示したり変更したりできます。詳細については、「DbXplorer によるデータベースの操作」を参照してください。

• Java 5 アノテーションによる Java エンティティ ソースのアノテーション。このアノテーションにより、エンティティとそのプロパティをどのようにデータ ソース スキーマにマッピングするかを記述します。

  新しいエンティティ ソースを生成したり、既存のクラスをアノテーションしたりできます。詳細については、「JPA マッピングの生成」を参照してください。

• エンティティ マッピングの編集による微調整。

  プロジェクト内のエンティティの関係は、エンティティ エディタを使用して編集できます。詳細については、「エンティティ エディタによる EJB3 エンティティの管理」を参照してください。

• persistence.xml ファイルの作成と編集。このファイルには、エンティティ Bean、永続化されたデータのデータ ソース、および JPA プロバイダに関する情報が含まれます。

  Workshop Studio には、persistence.xml ファイルを編集するためのインタフェースが用意されています。詳細については、「JPA プロパティのコンフィグレーション」を参照してください。

• エンティティ データを取得および更新するためのクエリ式の記述。SQL または EJBQL を使用できます。

  DbXaminer では、クエリ式を作成および編集し、それらをコード内で使用する前に、その式で適切な結果が得られるかどうかを確認できます。詳細については、「データベース ダイアグラムの表示とクエリの実行」を参照してください。

JPA 永続性レイヤを作成する手順の概要

Workshop Studio では、Web アプリケーション プロジェクトを始点として永続性レイヤを作成することもできます。次にその手順を示します。

1. JPA をサポートする Web アプリケーション プロジェクトを作成するか、既存の Web アプリケーション プロジェクトに永続性サポートを追加します。
2. 永続性レイヤで使用するデータベースへの接続を追加します。
3. エンティティの開発と関係のマッピングの方法は、この手順をどの状態から始めたかによって異なります。
   • データベースはあるが、エンティティ ソース コードがない状態から始めた場合は、

     データベース スキーマからソース コードを生成します。

   • データベースと、エンティティでない Java ソースで始めた場合は、

     Java ソース ファイルをアノテーションして、ソースファイルがデータベースにマッピングされるようにします。

   • データベースと既存のエンティティ ソース コードで始めた場合は、

     既存のエンティティ ソース コードをプロジェクトに追加し、データベースに接続を追加してから、エンティティ エディタを使用してエンティティをデータベース スキーマにマッピングします。

4. 必要に応じ、エンティティ エディタを使用して マッピングを編集します。
5. 必要に応じ、DbXplorer を使用して クエリを開発します。
6. 作成したエンティティをアプリケーション ロジックで使用します。

JPA サポートの追加

JPA マッピングの生成

EJB3 エンティティ マッピングの管理