1 Oracle Application Expressのインストール要件

Oracle Application Expressをインストールする前に、構成がインストールの最小要件を満たしていることを確認する必要があります。

1.1 Oracle Databaseの要件

Oracle Application Expressリリース19.2には、Oracle Databaseリリース11.2.0.4以降が必要です(Enterprise EditionおよびExpressエディション(Oracle Database 18c XE)を含む)。

Oracle Databaseバージョン12.1 CDBをアップグレードする場合、My Oracle Supportから、バグ20618595の個別パッチをダウンロードする必要があります。「パッチ」タブで20618595を検索します。

1.2 ターゲット・データベースのMEMORY_TARGETの確認

Oracle Application Expressは、システム・グローバル領域(SGA)とプログラム・グローバル領域(PGA)に少なくとも300MBあることを必要とします。

データベースは通常は自動メモリー管理を使用し、そこではメモリーをサーバー・パラメータMEMORY_TARGETで制御できます。データベースが自動メモリー管理を使用していない場合、そのかわりに手動のメモリー・パラメータ(たとえば、SGA_TARGETPGA_AGGREGATE_TARGETSHARED_POOL_SIZE)を構成する方法を『Oracle Database管理者ガイド』で参照すると、類似した結果を得られます。

ターゲット・データベースのMEMORY_TARGETを確認するには、次のステップを実行します。

  1. データベースを起動します。
    SQL> STARTUP
    
  2. 必要に応じて次のコマンドを実行し、システムで初期化パラメータ・ファイル(initsid.ora)が使用されているか、サーバー・パラメータ・ファイル(spfiledbname.ora)が使用されているかを確認します。
    SQL> SHOW PARAMETER PFILE;
    

    このコマンドを実行すると、サーバー・パラメータ・ファイルまたは初期化パラメータ・ファイルの名前および場所が表示されます。

  3. MEMORY_TARGETパラメータの現在の値を表示します。
    SQL> SHOW PARAMETER MEMORY_TARGET
    
  4. 値が0の場合、データベースは手動メモリー管理を使用しています。手動メモリー管理を使用して同等のメモリー・サイズを構成する方法の詳細は、次のステップでなく『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

    システムでサーバー・パラメータ・ファイルが使用されている場合は、MEMORY_TARGET初期化パラメータを300MB以上に設定します。

    SQL> ALTER SYSTEM SET MEMORY_TARGET='300M' SCOPE=spfile;
    
  5. システムで初期化パラメータ・ファイルが使用されている場合は、初期化パラメータ・ファイル(initsid.ora)のMEMORY_TARGETパラメータの値を300MB以上に変更します。
  6. データベースを停止します。
    SQL> SHUTDOWN
    
  7. データベースを再起動します。
    SQL> STARTUP
    

1.3 ブラウザの要件

Oracle Application ExpressにはJavaScript対応のブラウザが必要であり、Google Chrome、Mozilla Firefox、Apple Safari、Microsoft Internet ExplorerおよびMicrosoft Edgeの現在のリリースおよび以前のメジャー・リリースをサポートしています。

注意:

 Microsoft Internet Explorer 11は以前のメジャー・リリースで、Microsoftの現在のブラウザはMicrosoft Edgeです。

1.4 Webリスナーの要件

Oracle Application Expressでは、Webリスナーにアクセスする必要があります。

サポートされているWebリスナーは次のとおりです。

  • Oracle REST Data Services (ORDS)

    Oracle Application ExpressではOracle REST Data Services (ORDS) 19.1または19.2が必要です。

    Oracle REST Data Services (ORDS)はJavaベースのWebサーバーであり、Oracle Application Expressとの使用はお薦めです。ORDSは、ファイル・システム・キャッシングを特長とし、ファイル・アップロード機能の向上をもたらすものであり、Oracle WebLogic ServerおよびApache Tomcatでの動作が保証されています。

  • 埋込みPL/SQLゲートウェイ(レガシー)

    Oracle XML DBプロトコル・サーバーおよび埋込みPL/SQLゲートウェイは、Oracle Database 11gリリース1 (11.1)以降とともにインストールされます。Webサーバーを使用したデータベース、および動的なアプリケーションの作成に必要なインフラストラクチャを利用できます。

  • Oracle HTTP Serverとmod_plsql (非推奨)

    Oracle HTTP Serverは、mod_plsqlプラグインを使用してOracle Database内のOracle Application Expressエンジンと通信します。

1.5 ディスク領域の要件

Oracle Application Expressのディスク領域の要件はこのセクションに記載されています。

Oracle Application Expressのディスク領域の要件は、次のとおりです。

  • ファイル・システム上のOracle Application Expressソフトウェア・ファイルの空き領域: 310 MB (英語版のみのダウンロード(apex_19.2_en.zip)を使用する場合)および705 MB (完全ダウンロード(apex_19.2.zip)を使用する場合)。

  • Oracle Application Express表領域の空き領域: 220MB

  • SYSTEM表領域の空き領域: 100MB

  • 追加インストールした各言語(英語以外)用のOracle Application Express表領域の空き領域: 60MB

1.6 Oracle XML DBの要件

完全開発環境をインストールする場合は、使用するOracle DatabaseにOracle XML DBをインストールしておく必要があります。ランタイムのみをインストールする場合は、Oracle XML DBは不要です。インストール中またはDatabase Configuration Assistant(DBCA)によって作成された事前構成済のデータベースを使用している場合、Oracle XML DBはインストールおよび構成済です。

ヒント:

インストーラは、Oracle XML DBに対して前提条件チェックを実行します。Oracle XML DBがインストールされていない場合は終了します。

ヒント:

Oracle XML DBのインストールでは、ユーザーANONYMOUSが作成されます。ANONYMOUSユーザーをデータベースから削除しなくても、Oracle Application Expressのワークスペースのプロビジョニングは適切に機能します。

ヒント:

既存のデータベースに手動でOracle XML DBを追加する方法の詳細は、Oracle XML DB開発者ガイドOracle XML DBの管理を参照してください。