8 Oracle Secure Backupのアップグレード

この章では、Oracle Secure Backupをアップグレードする方法を説明します。

この章には次の項が含まれます:

アップグレード・インストールについて

アップグレード・インストールでは、adminディレクトリにあるOracle Secure Backupカタログは保持され、管理ドメインの構成情報およびバックアップ・メタデータは維持されます。この管理ドメインの状態の情報(バックアップ・カタログ、ホスト、ユーザーおよびデバイスの構成情報、バックアップ・ジョブのスケジュールなど)は、管理サーバーのOracle Secure Backupホームのadminディレクトリに保存されています。

ノート:

アップグレードする前に、管理サーバーのバックアップをお薦めします。

既存の管理ドメインをOracle Secure Backup 18.1にアップグレードする前に、すべてのホストで、Oracle Secure Backupに関連するドライバおよびバックグラウンド・プロセスを停止する必要があります。最初に管理サーバー・ホストをアップグレードし、次にドメイン内のその他のホストをアップグレードします。

次の項に、ステップの簡単な説明を示します。

アップグレード要件について

Oracle Secure Backup 12.1またはOracle Secure Backup 12.2はOracle Secure Backup 18.1のみにアップグレードできます。以前のバージョンを使用している場合は、Oracle Secure Backup 18.1にアップグレードする前に、Oracle Secure Backup 12.1.0.2にアップグレードする必要があります。

バックアップ・ドメインが現在Oracle Secure Backupバージョン10.4.0.4以前を実行している場合、Oracle Secure Backup 12.1.0.2へのアップグレード後にバックアップ・ドメイン管理者がobcm recertifydomainを実行する必要があります。obcm recertifydomainコマンドを使用した証明書の更新の詳細は、「自動証明書プロビジョニング・モードでの証明書の更新」を参照してください。

Oracle Secure Backup 18.1は、Oracle Secure Backup 12.2およびOracle Secure Backup 12.1クライアントとの下位互換性があります。Oracle Secure Backup 18.1は、Oracle Secure Backup 12.2およびOracle Secure Backup 12.1の機能をサポートしており、これらの機能と相互運用できます。

Oracle Secure Backup 18.1へのアップグレードを実行するときは、次の要件に留意してください。

  • アップグレードを実行する前に、Oracle Secure Backup 18.1にアップグレードする予定のプラットフォームがサポートされていることを確認してください。サポートされていないプラットフォームでOracle Secure Backupをアップグレードしようとすると、エラーが報告されて終了します。

    関連項目:

    Oracle Secure Backupのサポート対象プラットフォームの詳細は、サポートされるプラットフォームおよびテープ・デバイスを参照してください

  • 管理サーバーをアップグレードする前に、バックアップ・ドメインがホストのバックアップ中でないことを確認してください。

  • アップグレードを実行する前に、メディア・サーバーおよびクライアントのサービスが停止されていることを確認してください。

  • インストーラでは、アップグレード・プロセス時に各ホストのロールが保存されます。

  • アップグレード・プロセス中に、Oracle Secure Backupポリシーの設定は保持されます。

Windows x64でのアップグレード・インストール

Oracle Secure Backup 18.1インストーラを実行して、Windows 64ビットの管理サーバー、メディア・サーバーおよびクライアントをOracle Secure Backup 18.1にアップグレードできます。Oracle Secure Backupの既存インストールがインストーラによって検出され、Oracle Secure Backup 18.1のインストールを開始する前に、アンインストーラが自動的に実行されて旧バージョンがアンインストールされます。

アンインストーラでは、次のプロンプトが表示されます。

This system was configured as an Oracle Secure Backup Administrative Server.

Oracle Secure Backup creates files specific to this administrative 
domain in the "admin" directory. Would you like to keep these files 
in case you reinstall Oracle Secure Backup? 

If you choose "Delete" all files related to Oracle Secure Backup 
will be removed from this system. If you choose "Keep" the files 
specific to this administrative domain will be retained.

管理ディレクトリのファイルについては、「保存」オプションを選択する必要があります「削除」オプションを選択すると、インストールが不完全になるため、インストールを完了するにはOracle Secure Backupをアンインストールした後に再度インストールする必要があります。adminディレクトリの既存ファイルを保存しない場合は、インストールの終了、Oracle Secure Backupの既存バージョンのアンインストール、および「削除」オプションの選択を行う必要があります。Oracle Secure Backupの既存バージョンをアンインストールした後、Oracle Secure Backup 18.1インストーラを実行して、Oracle Secure Backup 18.1をインストールできます。

次の手順を使用して、Windows x64管理サーバーまたはクライアントをアップグレードできます。

  1. 「保存」オプションを選択して、既存のOracle Secure Backupソフトウェアをアンインストールします。

  2. Oracle Secure Backup 12.2インストーラを実行します。

状況によっては(通常はメディア・サーバーの場合)、ホストの再起動が必要な場合があります。再起動が必要な場合は12.2インストーラが通知し、ホストが再起動されるまでインストールを続行しません。

LinuxまたはUNIXでのアップグレード・インストールの実行

この項では、LinuxまたはUNIX上のOracle Secure Backupインストールをアップグレードする場合の推奨プロセスを示します。

LinuxまたはUNIX上のOracle Secure Backupをアップグレードするには:

  1. システムからOracle Secure Backup 10.4または12.xをアンインストールします。

    管理サーバーをアンインストールする際にyを選択してOracle Secure Backupディレクトリを削除し、管理ディレクトリの保存を要求された際にyを選択します。

  2. 新しいCD-ROMから18.1のsetupスクリプトを実行します。