第2章 機能の概要
この章では、Oracle Private Cloud Applianceの主要な機能の概要について説明します。
2.1 リリース2.4.4での変更点と改善点
この項では、旧リリースと比較した機能的な変更、改善およびバグの修正について説明します。
Oracle Server X9-2コンピュート・ノード
このリリースでは、Oracle Private Cloud Applianceのコンピュート・ノードとしてのOracle Server X9-2のサポートが導入されています。
ソフトウェアの更新
このリリースでは、Oracle Linux 7 UEK5およびOracle VM 3.4.7のサポートが導入されています。 ソフトウェア・コントローラ・リリース2.4.4にアップグレードすると、これらのソフトウェア更新を使用してコンピュート・ノードおよび管理ノードが再プロビジョニングされます。 更新手順の詳細は、「Oracle Private Cloud Applianceの更新」を参照してください。 リリース2.4.4は、Ethernetベースのラックでのみ現在サポートされています。
Oracle Private Cloud Appliance Cloud Native Environmentリリース1.2
このリリースでは、Oracle Private Cloud Appliance Cloud Native Environmentリリース1.2 (以前のKubernetesエンジン)のサポートが導入されています。 新しいOVAテンプレート(pca-k8s-1-2-0.ova)が、create kube-clusterコマンドのデフォルト・テンプレートになりました。 OVAテンプレートは、Oracle Software Delivery Cloud (OSDC) (https://edelivery.oracle.com)またはhttp://support.oracle.com)からダウンロードできます。
Oracle Private Cloud Appliance Cloud Native Environmentリリース1.2の詳細は、https://docs.oracle.com/en/engineered-systems/private-cloud-appliance/ 2.4 /cne-admin-1.2を参照してください。
Kspliceのサポート
Oracle Private Cloud Appliance 2.4.4 (またはそれ以降)のコンピュート・ノードのKspliceサポートについては、Oracle Supportに問い合せてください。
リリースで修正された不具合 2.4.4
次の表に、Oracle Private Cloud Applianceリリース2.4.4で修正された重要な不具合を示します。
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バグID |
説明 |
|---|---|
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31811656 |
" 「PCA 2.4.3アップグレードがストレージ・ネットワーク更新で失敗」 " |
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32717711 |
" 「pca-admin CNノードに存在しないネットワークを表示」 " |
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32710264 |
" 「ダッシュボードを介したスイッチ・パスワードの変更は、X8-2システムでは永続的ではありません」 " |
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31518408 |
" 「sosレポートを生成すると、コンピュート・ノードがクラッシュします。」 " |
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32780994 |
" 「JAVA_HOMEが誤ったロケーションを指すと宣言されている場合、PCAのアップグレードでOVMMの実行が検出されない」 " |
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31798407 |
" 「PCA 2.4.3アップグレードがCiscoステップで失敗」 " |
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30451985 |
" 「PCAヘルス・チェック・ツールからの廃止チェックの削除」 " |
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32356688 |
" 「ciscoスイッチをアップグレードしてゲストを追加」 " |
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32739839 |
" 「Upgrader iscsi precheckは、サポートされていないiscsiターゲットをチェックする必要がある」 " |
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32047039 |
" 「VM内部ストレージ・ネットワーキングにより、コンピュート・ノードの再起動時にエラーが発生」 " |
2.2 リリース2.4.3での変更点と改善点
この項では、旧リリースと比較した機能的な変更、改善およびバグの修正について説明します。
Kubernetes as a Service
Oracle Private Cloud ApplianceでKubernetes as a Serviceがサポートされるようになりました。 Kubernetes as a Serviceは、Oracle VMインフラストラクチャおよびKubernetesコンポーネントのプロビジョニングを自動化して、Oracle Private Cloud Applianceの統合ソリューションを提供します。
拡張されたOracle Private Cloud Applianceフォルト・モニタリング
新しいフォルト・モニタリング・アーキテクチャは、あるサービスでOracle Private Cloud Applianceヘルス・チェック、Oracle VMヘルス・チェックおよびPCAアップグレード前チェックをまとめます。 また、ZFS Phone Homeサービスと統合するヘルス・チェックを構成して、Oracle 「自動サービス・リクエスト(ASR)」インフラストラクチャを使用して、モニタリングのためにレポートを週単位でOracle Serviceに送信できます。
Oracle Private Cloud Appliance Cloudのバックアップ
Oracle Private Cloud Appliance Cloud Backupサービスは、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)の顧客テナンシへの重要なコンポーネントおよび構成データのバックアップを自動化します。 この機能は、致命的なイベントの後にOracle Private Cloud Applianceを実行状態にリカバリするように設計されています。 仮想マシン、ゲスト・オペレーティング・システム、または仮想マシンにホストされるアプリケーションおよびデータをバックアップするように設計されていません。
Oracle Private Cloud ApplianceでのOracle VM Exporterアプライアンスのサポート
Oracle VMエクスポータ・アプライアンスは、別の仮想マシンをOracle VM環境からOracle Cloud Infrastructureのテナンシ・アカウントにエクスポートするために使用される特殊なタイプの仮想マシンです。
ストレージ・ネットワークによるZFS Storage Applianceへの内部アクセスの提供
Oracle Private Cloud Appliance管理者は、Oracle Private Cloud Applianceでホストされている個々のOracle VMゲスト内から内部ZFSストレージ・アプライアンス上のiSCSIおよびNFS共有にユーザーがアクセスできるようにするカスタム・ネットワークを作成できるようになりました。 この機能を使用するには、ZFSストレージ・アプライアンスに60 TBの空き領域があることを確認します。
リリースで修正された不具合 2.4.3
次の表に、Oracle Private Cloud Applianceリリース2.4.3で修正された重要な不具合を示します。
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バグID |
説明 |
|---|---|
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31683379 |
" 「1つのスパイン・スイッチからPCAヘルス・チェックが「マルチキャスト・ルート・チェック」に失敗しました」 " |
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31133075 |
" 「check_storage_spaceは、特定の障害シナリオの後に常に失敗」 " |
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30594475 |
" 「PCA 2.4.2 pca_upgraderが失敗しましたエラー(事前チェック:148) [OVMMデフォルト・ネットワーク・チェック(管理ノードにデフォルトOVMMネットワークが存在することを確認中)]失敗しました」 " システム・ネットワーク構成を検証するためのチェックが追加されました。 |
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31176592 |
" 「アクティブ管理ノードでのMySqlロックの問題」 " |
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31157042 |
" 「Timezone: PCA 2.4.3の/usr/bin/javaのjavaバージョンが正しくありません」 " |
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31607588 |
" 「PCA MN上のJRE 8の7月のCPUを取得」 " 最新のコンポーネント・ファームウェアが組み込まれています。 |
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30982691 |
" 「UI:ダッシュボードjavascriptライブラリの更新が必要です」 " 最新のUI更新が組み込まれています。 |
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31629904 |
" 「トラッキング - OVM Managerビルド3.4.6.268 4のピック・アップ」 " 最新のコンポーネント・ファームウェアが組み込まれています。 |
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31350870 |
" 「非推奨のSSH設定」 " |
2.3 リリース2.4.2での変更点と改善点
この項では、旧リリースと比較した機能的な変更、改善およびバグの修正について説明します。
Oracle Private Cloud Applianceリリース2.4.2ソフトウェアは、両方のプラットフォーム・アーキテクチャをサポート
コントローラ・ソフトウェア・リリース2.4.2では、次の拡張機能を含むEthernetベースのOracle Private Cloud AppliancesとInfiniBandベースのOracle Private Cloud Appliancesの両方がサポートされています。
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「コマンドライン・インタフェース」は両方のアーキテクチャをサポートし、該当するコマンドのみを問題のあるシステムに基づいて表示します。
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「アップグレーダ」は、ラック・タイプを決定することで、より自動化されたチェックを追加し、両方のアーキテクチャで動作するように改善されています。
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「Oracle Server X8-2拡張ノード」のバージョンは、各アーキテクチャで使用できます。
使用可能なファイバ・チャネル・カード(オプション)
Oracle Server X8-2コンピュート・ノードは、デュアル32ギガビットHBAを搭載したオプションの物理FCカードでオーダーできます。 このオプションは両方のアーキテクチャに利用できます。 ファイバ・チャネルHBAは既存のコンピュート・ノードにインストールできることに注意してください。 Oracle Server X8-2コンピュート・ノードごとに1つまたは複数のHBAがサポートされています。 ファイバ・チャネルHBAをOracle Server X7-2以前のコンピュート・ノードに追加する場合は、インフィニバンド・ハードウェアからそれらのコンピュート・ノードへのファイバ・チャネル接続を使用しないでください。
Oracle JETユーザー・インタフェース
Oracle JavaScript Extension Toolkit (JET)のユーザー・インタフェースでは、一般的なオープンソース技術を利用し、ビルトインのアクセシビリティとモバイル・サポートによって最新のUIコンポーネントの豊富なセットを実現します。
Oracle Private Cloud Applianceヘルス・チェック・ユーティリティ
ヘルス・チェック・ユーティリティは、Oracle Private Cloud Applianceアップグレード元のフレームワークに作成され、アップグレーダ・パッケージに含まれます。 これは、アプライアンス・ネットワーク・アーキテクチャを検出し、問題のシステムに定義されたヘルス・チェックのセットを実行します。
リリースで修正された不具合 2.4.2
次の表に、Oracle Private Cloud Applianceリリース2.4.2で修正されたバグをリストします。
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バグID |
説明 |
|---|---|
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26679231 |
「エラー実行chgnetid "ImportError: 名前disable_warningsをインポートすることはできません"」 ネットワークIDの変更を防止する問題が修正されました。 |
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29681802 |
「SIプラグインによる検出の問題を防ぐためAK8.8.6をピック・アップします」 問題が修正され、Oracle Private Cloud ApplianceをOracle Enterprise Managerから検出できなかったため、内部および外部の両方のZFSストレージ・アプライアンスで障害が発生します。 |
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26784732 |
「PCA 2.3.1アップグレードは、bond0が構成されていないため失敗します」 アップグレード前に管理ノードおよびコンピュート・ノードのシステム構成を検証するために追加のチェックが追加されました。 |
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29437665 |
「PCA 2.3.4アップグレード・プロセスでは、ASRがインストールされている場合は、ASRが中断されます。」 アップグレード・プロセスを通じてASRのインストールを管理する修正が提供されます。 |
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22720391 |
「CLIでのバックアップの表示をサポート」 |
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29585636 |
「ネットワークの再起動後に稼働リンクを使用してサーバーと通信できない」 Oracle Private Cloud Applianceリリース2.4.2 (Ethernetベース・システム)に付属のCiscoスイッチには、この接続の問題を修正する最新のNX-OS I7(7)ファームウェアが含まれます。 このバグ修正(CSCvj65578)などの詳細は、Cisco 9000シリーズのNX-OSリリース・ノート、リリース7.0(3) I7(7)を参照してください。 |
2.4 以前のリリース
以前のリリースのOracle Private Cloud Applianceの機能の変更およびバグ修正の概要は、該当するバージョンのリリース・ノートを参照してください。 「ドキュメントの概要」ページからすべてのリリースのドキュメント・ライブラリにアクセスできます。