102 DBMS_LOGSTDBY_CONTEXT
Oracle Database 12cリリース1(12.1)では、SQL適用プロセスによってLSBY_APPLY_CONTEXT
という名前のコンテキスト・ネームスペースにアクセスできます。DBMS_LOGSTDBY_CONTEXT
パッケージで提供されるプロシージャを使用することで、LSBY_APPLY_CONTEXT
に関連付けられた様々なパラメータを設定および取得できます。これは、DBMS_LOGSTBDY.SKIP
プロシージャおよびDBMS_LOGSTDBY.SKIP_ERROR
プロシージャを使用してSQL適用に登録するSKIPプロシージャを記述する際に役に立ちます。
この章のトピックは、次のとおりです:
参照:
SQL適用およびロジカル・スタンバイ・データベースの詳細は、『Oracle Data Guard概要および管理』を参照してください。
102.1 DBMS_LOGSTDBY_CONTEXTの概要
SQL適用プロセスは、LSBY_APPLY_CONTEXT
という名前のコンテキスト・ネームスペースにアクセスできます。
次の表には、DBMS_LOGSTDBY_CONTEXT
パッケージで提供されるプロシージャを使用することで設定および取得が可能なLSBY_APPLY_CONTEXT
と関連付けられた事前定義済のパラメータがリストされています。この方法でパラメータの設定および取得ができると、DBMS_LOGSTBDY.SKIP
プロシージャおよびDBMS_LOGSTDBY.SKIP_ERROR
プロシージャを使用してSQL適用に登録するSKIPプロシージャを記述する際に役に立ちます。
表102-1 ネームスペースLSBY_APPLY_CONTEXTの事前定義済のプロシージャ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
Applyプロセスで処理している文の最初の4000バイト。 |
|
各種文タイプのリストは表100-15を参照してください。 |
|
処理されるPL/SQLパッケージを所有するスキーマ(該当する場合)。 |
|
処理されるPL/SQLパッケージの名前(該当する場合)。 |
|
処理されるPL/SQLプロシージャの名前(該当する場合)。 |
|
DDLまたはPL/SQLプロシージャがプライマリで実行されていた場合に有効な現在のスキーマ。 |
|
プライマリ・データベースでのトランザクションのXIDUSN。 |
|
プライマリ・データベースでのトランザクションのXIDSLT。 |
|
プライマリ・データベースでのトランザクションのXIDSQN。 |
|
SQL適用で処理されるオブジェクトを所有するスキーマ(DML操作またはDDL操作の場合)。 |
|
SQL適用で処理されるオブジェクト名(DML操作またはDDL操作の場合)。 |
|
ターゲット・オブジェクトまたはPL/SQLプロシージャが常駐するコンテナ(マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)の場合)。 |
|
SQL適用プロセスで発生した元のエラーのテキスト(該当する場合)。 |
|
SQL適用プロセスで発生した新しいエラーのテキスト(該当する場合は、DBMS_LOGSTDBYのSKIP_ERRORプロシージャを参照)。 |
|
SQL適用での実行が必要な置換文のテキスト(該当する場合は、DBMS_LOGSTDBYのSKIPプロシージャを参照)。 |
|
SQL適用で実行されるスキップ・アクション(DBMS_LOGSTDBYのSKIPプロシージャを参照)。 |
102.2 DBMS_LOGSTDBY_CONTEXTのセキュリティ・モデル
DBMS_LOGSTDBY_CONTEXT
パッケージのセキュリティ・モデルはDBMS_LOGSTDBY
パッケージのものと同じです。
参照:
102.3 DBMS_LOGSTDBY_CONTEXTサブプログラムの要約
この表では、DBMS_LOGSTDBY_CONTEXT
パッケージのサブプログラムをリストし、簡単に説明します。
表102-2 DBMS_LOGSTDBY_CONTEXTパッケージのサブプログラム
サブプログラム | 説明 |
---|---|
ネームスペース |
|
特定のパラメータをクリアします。 |
|
指定されたパラメータの値を取得します。 |
|
指定された値を持つ名前付きパラメータを設定します。 |
102.3.1 CLEAR_ALL_CONTEXTプロシージャ
このプロシージャは、ネームスペースLSBY_APPLY_CONTEXT
内に含まれるすべてのパラメータをクリアします。
構文
DBMS_LOGSTDBY_CONTEXT.CLEAR_ALL_CONTEXT;
パラメータ
なし
102.3.2 CLEAR_CONTEXTプロシージャ
このプロシージャは、特定のパラメータをクリアします。
構文
DBMS_LOGSTDBY_CONTEXT.CLEAR_CONTEXT ( name IN VARCHAR2);
パラメータ
表102-3 CLEAR_CONTEXTプロシージャのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
クリアされたパラメータの名前。 |
102.3.3 GET_CONTEXTプロシージャ
このプロシージャは、指定されたパラメータの値を取得します。
構文
DBMS_LOGSTDBY_CONTEXT.GET_CONTEXT ( name IN VARCHAR2, value OUT VARCHAR2);
パラメータ
表102-4 GET_CONTEXTプロシージャのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
パラメータの名前。 |
value |
パラメータで取得された値。 |