132 DBMS_QOPATCH
DBMS_QOPATCH
パッケージでは、インストールしたデータベース・パッチを確認するためのインタフェースが提供されます。
この章のトピックは、次のとおりです:
132.1 DBMS_QOPATCHの概要
DBMS_QOPATCH
パッケージでは、インストールしたデータベース・パッチを確認するためのPLSQL/SQLインタフェースが提供されます。このインタフェースでは、OPATCH LSINVENTORY -XML
コマンドの一部として使用可能なすべてのパッチ情報が提供されます。このパッケージは、パッチとメタ情報を提供するために、OUIパッチ・インベントリにリアルタイムでアクセスします。
132.3 DBMS_QOPATCHの操作上のノート
DBMS_QOPATCHには、次の操作上のノートが適用されます。
-
このパッケージは、データベースが
OPEN
の場合のみ動作します。 -
Oracle Real Application Clusters(RAC)環境では、サブプログラムで他のRACノードからデータのフェッチが必要な場合に、他のノードにジョブを作成することでデータを取得します。この場合に、他のRACノードからデータをフェッチするには、
JOB_QUEUE_PROCESSES
がパッケージに対して>0
である必要があります。 -
ジョブの実行に遅延が生じた場合は、パッケージによって
ORA-20008
エラーが返されます。
132.4 DBMS_QOPATCHの例外
次の表に、DBMS_QOPATCH
パッケージで発生する例外を示します。
表132-1 DBMS_QOPATCHのエラー・メッセージ
エラー・コード | 説明 |
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最新のXMLインベントリが表にロードされていません。 |
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ディレクトリの作成に失敗しました。 |
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ノード上でのジョブの構成に失敗しました。 |
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ノードが非アクティブのためジョブの構成に失敗しました。 |
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指定のノードとインスタンス名を使用してジョブが構成されていません。 |
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構成されたRACのアクティブなインスタンスとOpatchジョブの数が同じではありません。 |
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ノードまたはインスタンスが非アクティブのためジョブの構成に失敗しました。 |
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タイムアウト - ジョブの実行時間が120秒を超えています。 |
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ジョブの実行に失敗しました。 |
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ノードが非アクティブでジョブが実行できません。 |
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ジョブ名が |
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データベースがオープンしていません。 |
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データベースが読取り専用でオープンしました。 |
132.5 DBMS_QOPATCHサブプログラムの要約
この表では、DBMS_QOPATCH
パッケージのサブプログラムをリストし、簡単に説明します。
表132-2 DBMS_QOPATCHパッケージのサブプログラム
サブプログラム | 説明 |
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パッチがインストールされているかどうかを確認します。 |
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パッチ番号が指定されている場合にXML形式でパッチのバグ・リストを作成します。パッチが指定されていない場合は、すべてのパッチにインストール済のすべてのバグがXML形式でリストされます。 |
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インストール済のパッチの合計数をXML形式で作成します。 |
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パッチの最上位レベルのパッチ情報(パッチID、パッチの作成時間など)をXML要素で作成します。 |
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特定のパッチ番号で変更されたファイルのリストをXML形式で作成します。 |
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パッチやインベントリの場所など、 |
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XMLインベントリからXML要素としてインストール済のパッチのリストを作成します。 |
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Opatchインベントリ全体をXMLインスタンス文書として戻します。 |
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特定のパッチのオーバーレイ・パッチをXML要素として作成します。 |
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特定のパッチの前提条件パッチをXML要素として作成します。 |
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Opatch XMLインベントリ表示のスタイルシートを戻します。 |
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完全なパッチ・レベルの情報を作成するために、SQLパッチ・レジストリから問い合せることでSQLパッチの状態を表示します。 |
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XMLインベントリを問い合せることで、インストール済のパッチの情報(パッチID、適用日、SQLパッチ情報など)をXMLノードとして作成します。 |
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現在のデータベースをバグのリストと比較します。 |
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現在接続されているノードのインスタンスを含む特定のRACノードと、現在のノードを比較します。戻り値は、データがリフレッシュされたかどうかを示します。 |
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ノード名とインスタンスを設定して、Oracle Real Application Clusters(RAC)環境でその固有のインベントリの詳細を取得します。 |
132.5.1 CHECK_PATCH_INSTALLEDファンクション
パッチがインストールされているかどうかを確認します。
構文
DBMS_QOPATCH.CHECK_PATCH_INSTALLED ( bugs IN QOPATCH_LIST); RETURN VARCHAR2;
パラメータ
表132-3 CHECK_PATCH_INSTALLEDパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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チェックするパッチのリスト。 |
132.5.2 GET_OPATCH_BUGSファンクション
このファンクションでは、パッチ番号が指定されている場合にパッチ内のバグ・リストを提供します。パッチ番号が指定されていない場合は、指定されたXML形式ですべてのバグがリストされます。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_BUGS ( patchnum IN VARCHAR2 DEFAULT NULL); RETURN XMLTYPE;
パラメータ
表132-4 GET_OPATCH_BUGSファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号 |
132.5.3 GET_OPATCH_COUNTファンクション
このファンクションは、インストール済のパッチの合計数をXML形式で作成します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_COUNT ( patchnum IN VARCHAR2); RETURN XMLTYPE;
パラメータ
表132-5 GET_OPATCH_COUNTファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号 |
132.5.4 GET_OPATCH_DATAファンクション
このファンクションは、パッチの最上位レベルのパッチ情報(パッチID、パッチの作成時間など)をXML要素で作成します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_DATA ( patchnum IN VARCHAR2); RETURN XMLTYPE;
パラメータ
表132-6 GET_OPATCH_DATAファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号 |
132.5.5 GET_OPATCH_FILESファンクション
このファンクションは、特定のパッチ番号で変更されたファイルのリストをXML形式で作成します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_FILES ( patchnum IN VARCHAR2); RETURN XMLTYPE;
パラメータ
表132-7 GET_OPATCH_FILESファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号 |
132.5.6 GET_OPATCH_INSTALL_INFOファンクション
このファンクションは、パッチやインベントリの場所など、ORACLE_HOME
の詳細を含むXML要素を戻します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_INSTALL_INFO RETURNS XMLTYPE;
132.5.7 GET_OPATCH_LISTファンクション
このファンクションは、XMLインベントリからXML要素としてインストール済のパッチのリストを作成します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_LIST RETURN XMLTYPE;
132.5.8 GET_OPATCH_LSINVENTORY
このファンクションは、Opatchインベントリ全体をXMLインスタンス文書として戻します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_LSINVENTORY RETURN XMLTYPE;
132.5.9 GET_OPATCH_OLAYSファンクション
このファンクションは、特定のパッチのオーバーレイ・パッチをXML要素として作成します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_OLAYS ( patchnum IN VARCHAR2); RETURN XMLTYPE;
パラメータ
表132-8 GET_OPATCH_OLAYSファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号 |
132.5.10 GET_OPATCH_PREQSファンクション
このファンクションは、特定のパッチの前提条件パッチをXML要素として作成します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_PREQS ( patchnum IN VARCHAR2); RETURN XMLTYPE;
パラメータ
表132-9 GET_OPATCH_PREQSファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号 |
132.5.11 GET_OPATCH_XSLT
このファンクションは、Opatch XMLインベントリ表示のスタイルシートを戻します。このサブプログラムの戻り値のタイプを使用することでXMLTRANSFORMの実行が可能となり、その変換された結果の表示はOpatchテキストの出力と同じになります。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_XSLT RETURN XMLTYPE;
132.5.12 GET_PATCH_DETAILSファンクション
opatch lsinventory
から詳細なパッチ情報を表示します。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_PATCH_DETAILS ( patch IN VARCHAR2); RETURN XMLTYPE;
パラメータ
表132-10 GET_PATCH_DETAILSファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号。 |
132.5.13 GET_SQLPATCH_STATUSプロシージャ
このファンクションは、完全なパッチ・レベルの情報を作成するために、SQLパッチ・レジストリから問い合せることでSQLパッチの状態を表示します。パッチ番号が指定されている場合は、特定のSQLパッチに固有の情報が表示され、指定されていない場合はすべてのSQLパッチの情報が表示されます。
構文
DBMS_QOPATCH.GET_SQLPATCH_STATUS ( patchnum IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);
パラメータ
表132-11 GET_SQLPATCH_STATUSプロシージャのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号 |
132.5.14 IS_PATCH_INSTALLEDファンクション
このファンクションは、XMLインベントリを問い合せることで、インストール済のパッチの情報(パッチID、適用日、SQLパッチ情報など)をXMLノードとして作成します。
構文
DBMS_QOPATCH.IS_PATCH_INSTALLED ( patchnum IN VARCHAR2); RETURN XMLTYPE;
パラメータ
表132-12 IS_PATCH_INSTALLEDファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
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パッチ番号 |
132.5.15 OPATCH_COMPARE_CURRENTファンクション
現在のデータベースをバグのリストと比較します。
構文
DBMS_QOPATCH.OPATCH_COMPARE_CURRENT Function ( bugs IN QOPATCH_LIST); RETURN VARCHAR2;
パラメータ
表132-13 OPATCH_COMPARE_CURRENTファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
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現在のデータベースと比較するバグのリスト。 |
132.5.16 OPATCH_COMPARE_NODESファンクション
現在接続されているノードのインスタンスを含む特定のRACノードと、現在のノードを比較します。戻り値は、データがリフレッシュされたかどうかを示します。
構文
DBMS_QOPATCH.OPATCH_COMPARE_NODES ( node IN VARCHAR2 DEFAULT NULL, inst IN VARCHAR2 DEFAULT NULL); RETURN VARCHAR2;
パラメータ
表132-14 OPATCH_COMPARE_NODESファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
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ノード名 |
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インスタンス名 |
132.5.17 SET_CURRENT_OPINSTプロシージャ
このプロシージャは、ノード名とインスタンスを設定して、Oracle Real Application Clusters(RAC)環境でその固有のインベントリの詳細を取得します。
構文
DBMS_QOPATCH.SET_CURRENT_OPINST ( node_name IN VARCHAR2 DEFAULT NULL, inst_name IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);
パラメータ
表132-15 SET_CURRENT_OPINSTプロシージャのパラメータ
パラメータ | 説明 |
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ノードの名前 |
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インスタンスの名前 |