140 DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS
DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS
パッケージは、リソース・マネージャに関連付けられている権限をメンテナンスします。
この章のトピックは、次のとおりです:
参照:
データベース・リソース・マネージャの使用方法の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
140.1 DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVSサブプログラムの要約
この表は、DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS
サブプログラムを示し、簡単に説明しています。
表140-1 DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVSパッケージのサブプログラム
サブプログラム | 説明 |
---|---|
リソース・コンシューマ・グループに切替え権限を付与します。 |
|
システム権限を付与します。 |
|
リソース・コンシューマ・グループから切替え権限を取り消します。 |
|
システム権限を取り消します。 |
140.1.1 GRANT_SWITCH_CONSUMER_GROUPプロシージャ
このプロシージャは、リソース・コンシューマ・グループに切替え権限を付与します。
構文
DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS.GRANT_SWITCH_CONSUMER_GROUP ( grantee_name IN VARCHAR2, consumer_group IN VARCHAR2, grant_option IN BOOLEAN);
パラメータ
表140-2 GRANT_SWITCH_CONSUMER_GROUPプロシージャのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
権限を付与されるユーザーまたはロールの名前。 |
|
コンシューマ・グループの名前。 |
|
権限を付与されたユーザーが他のユーザーにアクセス権を付与できる場合は |
使用上のノート
ユーザーに対して特定のコンシューマ・グループに切替え許可を付与すると、そのユーザーは、即時に現行のコンシューマ・グループを新規のコンシューマ・グループに切り替えることができます。
ロールに対して特定のコンシューマ・グループに切替え許可を付与すると、そのロールを付与され、そのロールを使用可能にしたユーザーは、即時に現行のコンシューマ・グループを新規のコンシューマ・グループに切り替えることができます。
PUBLIC
に対して特定のコンシューマ・グループに切替え許可を付与すると、すべてのユーザーがそのコンシューマ・グループに切り替えることができます。
grant_option
パラメータがTRUE
の場合、コンシューマ・グループに対する切替え権限が付与されたユーザーは、そのコンシューマ・グループに対する切替え権限を他のユーザーにも付与できます。
ユーザーの初期のコンシューマ・グループを設定するには、そのグループに対する切替え権限をユーザーに付与する必要があります。
例
BEGIN DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS.GRANT_SWITCH_CONSUMER_GROUP ( 'scott', 'mail_maintenance_group', true); DBMS_RESOURCE_MANAGER.CREATE_PENDING_AREA(); DBMS_RESOURCE_MANAGER.set_consumer_group_mapping( dbms_resource_manager.oracle_user, 'scott','mail_maintenance_group'); DBMS_RESOURCE_MANAGER.SUBMIT_PENDING_AREA(); END; /
140.1.2 GRANT_SYSTEM_PRIVILEGEプロシージャ
このプロシージャは、ユーザーまたはロールにシステム権限を付与します。
構文
DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS.GRANT_SYSTEM_PRIVILEGE ( grantee_name IN VARCHAR2, privilege_name IN VARCHAR2 DEFAULT 'ADMINISTER_RESOURCE_MANAGER', admin_option IN BOOLEAN);
パラメータ
表140-3 GRANT_SYSTEM_PRIVILEGEプロシージャのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
権限を付与されるユーザーまたはロールの名前。 |
|
付与される権限の名前。 |
|
|
使用上のノート
Oracleでは現在、リソース・マネージャに対するシステム権限はADMINISTER_RESOURCE_MANAGER
のみ提供しています。データベース管理者には、ADMIN
オプションを伴うこのシステム権限があります。その権限の付与と取消しは、ユーザーまたはロールに対して行うことができます。ADMIN
オプションを伴うシステム権限を付与されたユーザーは、この権限を他のユーザーにも付与できます。
例
次のコールは、scott
というユーザーに対してADMIN
オプションを付けずにこの権限を付与します。
BEGIN DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS.GRANT_SYSTEM_PRIVILEGE ( grantee_name => 'scott', privilege_name => 'ADMINISTER_RESOURCE_MANAGER', admin_option => FALSE); END; /
140.1.3 REVOKE_SWITCH_CONSUMER_GROUPプロシージャ
このプロシージャは、リソース・コンシューマ・グループから切替え権限を取り消します。
構文
DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS.REVOKE_SWITCH_CONSUMER_GROUP ( revokee_name IN VARCHAR2, consumer_group IN VARCHAR2);
パラメータ
表140-4 REVOKE_SWITCH_CONSUMER_GROUPプロシージャのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
アクセス権を取り消すユーザーまたはロールの名前。 |
|
コンシューマ・グループの名前。 |
使用上のノート
特定のコンシューマ・グループに対する切替え権限をユーザーから取り消した後で、そのユーザーがそのコンシューマ・グループに切り替えようとしても失敗します。
ユーザーから初期のコンシューマ・グループを取り消した場合、そのユーザーは、ログイン時に自動的にDEFAULT_CONSUMER_GROUP
コンシューマ・グループに所属します。
コンシューマ・グループに対する切替え権限をロールから取り消すと、そのロールを介してのみコンシューマ・グループに対する切替え権限を持っていたユーザーは、そのコンシューマ・グループに切り替えることができなくなります。
コンシューマ・グループに対する切替え権限をPUBLIC
から取り消すと、それまでPUBLIC
を介してのみコンシューマ・グループを使用できたユーザーは、そのコンシューマ・グループに切り替えることができなくなります。
例
次の例は、mail_maintenance_group
に切替え権限をscottから取り消します。
BEGIN DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS.REVOKE_SWITCH_CONSUMER_GROUP ( 'scott', 'mail_maintenance_group'); END; /
140.1.4 REVOKE_SYSTEM_PRIVILEGEプロシージャ
このプロシージャは、ユーザーまたはロールからシステム権限を取り消します。
構文
DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS.REVOKE_SYSTEM_PRIVILEGE ( revokee_name IN VARCHAR2, privilege_name IN VARCHAR2 DEFAULT 'ADMINISTER_RESOURCE_MANAGER');
パラメータ
表140-5 REVOKE_SYSTEM_PRIVILEGEプロシージャのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
権限を取り消すユーザーまたはロールの名前。 |
|
取り消す権限の名前。 |
例
次のコールは、ユーザー名scottからADMINISTER_RESOURCE_MANAGER
を取り消します。
BEGIN DBMS_RESOURCE_MANAGER_PRIVS.REVOKE_SYSTEM_PRIVILEGE ('scott'); END; /