14.4 Oracle Databaseサポート・ツールを使用したログの分析

Oracle Databaseのサポート・ツール・バンドルは、Oracle Trace File AnalyzerをMy Oracle Supportノート2550798.1からダウンロードした場合のみ使用できます。

Oracle Databaseサポート・ツール・バンドルが付属するOracle Trace File Analyzerには、次のツールが含まれています。

表14-1 LinuxおよびUNIXに含まれるツール

ツール 説明

orachkまたはexachk

Oracleスタックの状態チェックを提供します。

Oracle Autonomous Health Frameworkは、Engineered SystemsにOracle EXAchkをインストールするか、すべての非Engineered SystemsにOracle ORAchkをインストールします。

詳細は、My Oracle Supportのノート1070954.1および2550798.1を参照してください。

oswatcher (oswbb)

オペレーティング・システム・メトリックを収集してアーカイブします。これらのメトリックは、インスタンス削除やノード削除、およびパフォーマンスの問題に役立ちます。

詳細は、My Oracle Supportのノート301137.1を参照してください。

procwatcher (prw)

データベース・パフォーマンスの診断とセッション・レベルのハング情報を自動化および取得します。

詳細は、My Oracle Supportのノート459694.1を参照してください。

oratop

ほぼリアルタイムのデータベース監視を提供します。

詳細は、My Oracle Supportのノート1500864.1を参照してください。

alertsummary

すべてのノードから、1つ以上のデータベースまたはOracle ASMアラート・ファイルのイベントのサマリーを提供します。

ls

すべてのノードから、Oracle Trace File Analyzerが認識する特定のファイル名パターンのファイルをすべてリストします。

pstack

すべてのノードに、指定されたプロセスのプロセス・スタックを生成します。

grep

指定されたデータベースを使用して、アラート・ファイルまたはトレース・ファイル内で特定の文字列を検索します。

summary

構成の概要レベルのサマリを提供します。

vi

特定のデータベースおよびファイル名パターンを表示するために、アラート・ファイルまたはトレース・ファイルをviエディタで開きます。

tail

特定のデータベースおよびファイル名パターンがないか、アラート・ファイルまたはトレース・ファイルに対してtailを実行します。

param

指定されたパターンに一致するすべてのデータベースおよびオペレーティング・システムのパラメータを表示します。

dbglevel

単一コマンドを使用して複数のOracle Clusterwareトレース・レベルを設定および設定解除します。

history

tfactlシェルのシェル履歴を表示します。

changes

特定の期間におけるシステム設定の変更をレポートします。このレポートには、適用されたデータベース・パラメータ、オペレーティング・システム・パラメータ、およびパッチが含まれます。

calog

クラスタ・イベント・ログから重要なイベントをレポートします。

events

ログに警告とエラーをレポートします。

managelogs

ディスク領域の使用状況を表示し、自動診断リポジトリ(ADR)のログおよびトレース・ファイルを消去します。

ps

プロセスを検索します。

triage

oswatcherデータまたはexawatcherのデータを要約します。

表14-2 Microsoft Windowsに含まれるツール

ツール 説明

calog

クラスタ・イベント・ログから重要なイベントをレポートします。

changes

特定の期間におけるシステム設定の変更をレポートします。このレポートには、適用されたデータベース・パラメータ、オペレーティング・システム・パラメータ、およびパッチが含まれます。

dir

すべてのノードから、Oracle Trace File Analyzerが認識する特定のファイル名パターンのファイルをすべてリストします。

events

ログに記録された警告とエラーをレポートします。

findstr

指定されたデータベースを使用して、アラート・ファイルまたはトレース・ファイル内で特定の文字列を検索します。

history

tfactlシェルのシェル履歴を表示します。

managelogs

ディスク領域使用量を表示し、ADRログおよびトレース・ファイルを消去します。

notepad

特定のデータベースおよびファイル名パターンを表示するために、アラート・ファイルまたはトレース・ファイルをnotepadエディタで開きます。

param

指定されたパターンに一致するすべてのデータベースおよびオペレーティング・システムのパラメータを表示します。

summary

構成の概要レベルのサマリを提供します。

tasklist

プロセスを検索します。

インストールされているツールを確認するには、次のようにします。

$ tfactl toolstatus

コマンドラインまたはシェル・モードのいずれかでtfactlを使用して、各ツールを実行できます。コマンドラインからツールを実行するには、次のようにします。

$ tfactl run tool

次の例では、シェル・モードでtfactlを使用する方法を示します。コマンドを実行するとtfactlが開始され、データベースMyDBに接続してから、oratopが実行されます。

$ tfactl
tfactl > database MyDB
MyDB tfactl > oratop