用語集
アプリケーション・リクエスタ(AR)
アプリケーションにより使用されます。ARは、アプリケーションのかわりにすべてのDRDAプロトコル・リクエストを実行する、従来のクライアント/サーバー構成のクライアント・コンポーネントの役割を担います。
アプリケーション・サーバー(AS)
アプリケーション・サーバー。サーバーのDRDAプロトコル・フロント・エンドとして動作し、DRDAリクエストを処理し、様々なファンクション・コールを実行し、クライアントに結果を戻す、従来のクライアント/サーバー構成のサーバー・コンポーネントの役割を担います。
CCSID
コード化文字セットID (IBM/DRDAの用語)。コード体系ID、文字セットID、コード・ページIDおよびコード化グラフィック文字表現を一意に識別するその他の情報の特定のセットを含む16ビットの数値。
たとえば、500 INTL EBCDIC [CECP: ベルギー、カナダ(AS/400*)、スイス、International Latin1]、819 ISO 88591 ASCII [ISO 88591: Latin Alphabet Number 1Latin1の国および地域]、850 LATIN1 PCDATA [PC Data: MLP 222 Latin Alphabet Number 1Latin1の国および地域]などです。
特殊なケース: CCSID 65534 (コードページは下位レベルの定義に従う)およびCCSID 65535(バイナリ・データ)。
データベース・リクエスト・モジュール(DBRM)
(IBM/DRDAの用語)。埋込みSQLアプリケーションの前処理後に、埋込みSQLアプリケーションのSQL文が格納される専用のディスク上のファイルです。後処理されたアプリケーション・ソースには、DBRMで使用されるSQL文を示す文参照番号だけが含まれます。データベース・システムがSQLを完全に分析し、実行を最適化できるようにするため、文が外部化されます。
専用インスタンス構成
各Oracle Database Provider for DRDAインスタンスに対して1つのRDB_MAP
エントリが作成されるOracle Database Provider for DRDA構成。この方法は、IBM DB2 Database for z/OS DRDAクライアントで使用されます。「多重インスタンス構成」を参照。
分散データ管理(DDM)
DDMアーキテクチャにより、分散型データベースで使用されるコマンドおよび応答の全体的な構造が実現します。アプリケーション・リクエスタ(クライアント)とアプリケーション・サーバー間の通信用の分散データベース・ファンクションをすべて実装するために必要なコマンドの数は、20未満です。
分散リレーショナル・データベース・アーキテクチャ
分散リレーショナル・データベース・アーキテクチャ(DRDA)は、アプリケーションとデータベース・システムのベンダーが異なるかどうか、およびプラットフォームのハードウェア/ソフトウェア・アーキテクチャが異なるかどうかに関係なく、異なるプラットフォーム上のアプリケーションとデータベース・システム間の通信を可能にするオープンな公開済アーキテクチャです。DRDAは、他のアーキテクチャと、それらを使用するための環境のルールおよび処理モデルを組み合せたものです。実際にDRDAを構成するアーキテクチャは、分散データ管理(DDM)および定様式データ・オブジェクト・コンテンツ体系(FD:OCA)です。
DRDAパッケージ
(IBM/DRDA用語)。パッケージとは、埋込みSQLアプリケーションで定義されているSQL文および属性の集合です。パッケージは、DRDA BINDリクエスト・コマンドによってリソース・ファイル(DBRM)をバインドすることで作成されます。
動的SQL
パッケージには、静的SQLと動的SQLの組合せを含めることができます。動的SQLとは、アプリケーションで実行されない(およびアプリケーションにより作成される場合でも一般にアドホックとみなされる)SQLです。静的SQLと動的SQLの主な違いは、静的SQLはパッケージの一部としてデータベースに事前にロードされ、動的SQLは実行時に実行のためにデータベースに送信される必要がある点です。従来からOracleでは動的SQLのみを実装しており、その強力なカーソル・キャッシュ機能によって、SQL実行にかかる時間が向上し、静的SQLのニーズが大きく解消されました。「静的SQL」を参照。
定様式データ・オブジェクト・コンテンツ体系
定様式データ・オブジェクト・コンテンツ体系(FD:OCA)は、DRDAのデータ定義アーキテクチャの基盤となります。DRDAによって定義される記述子は、アプリケーション・リクエスタおよびサーバー間で定期的に交換されるすべての情報に関するレイアウトおよびデータ型の情報を示します。記述子体系はDRDAによって定義されており、コマンドまたは応答データの一部として流れるユーザー・データを動的に定義できるようにします。またDRDAでは、実際に返される行の数に関係なく、記述子は応答セットごとに1回だけフローする必要があることが指定されており、これにより回線上のデータ・トラフィックを最小限に抑えることができます。
MBCS
IBM用語では、これはマルチバイト文字セット、つまり可変長の文字コード・ポイントを含む文字セットです。たとえばUnicode(UTF-8)などです。もう1つの例として、シングルバイト文字セットと2バイト文字セットを組み合せて1つのマルチバイト文字セットを作成することがあります。
多重化されたインスタンスの構成(Multiplexed Instance Configuration)
異なるホスト名またはIPアドレスと未割当てのネットワーク・ポート番号を追加のDATA_PORT
エントリに指定できるOracle Database Provider for DRDAの構成。「専用インスタンス構成」を参照してください。
Oracle Call Interface(OCI)
OCIは、Oracleデータベースへのインタフェースを提供するC言語ソフトウェアAPIの集合です。
OCIは、PL/SQLまたはSQLを使用してデータに対する問合せ、データへのアクセス、データの操作を行うための、データベース管理タスクを実行する手続き型APIで構成されています。
特殊レジスタ
DB2では、特殊レジスタとは、アプリケーション・プロセスのために定義され、SQL文で参照可能な情報を格納するために使用される記憶域です。特殊レジスタへの参照は、現行サーバーにより提供される値への参照です。値が文字列の場合、そのCCSIDは現行サーバーのデフォルトCCSIDになります。
静的SQL
パッケージには、静的SQLおよび動的SQLの両方を含めることができます。静的SQLは、アプリケーションの一部としてすでに記述されているSQLです。プログラム内変数(バインド変数)の構文と使用方法はコードで指定されており、実行時には変更できません。また、このSQLはアプリケーションの一部ではありません。ソースから抽出され、パッケージの一部としてアップロードされるため、その形式が固定され、ファンクションに対して悪意のある変更が行われることを防止します。このSQLでは、効率性の高い実行計画を実現できるようにするために、静的SQLが事前に詳細に分析されていることを前提とします。これまでDB2では、主としてバッチ志向であり、動的構成という概念が該当しないアプリケーション向けに静的SQLが開発されました。「動的SQL」を参照。