『Oracle Spatial and Graph開発者ガイド』のこのリリースでの変更点
ここでは、次の内容について説明します。
Oracle Databaseリリース20cにおける変更点
このドキュメントで扱う、リリース20cにおける主な新機能、およびSpatial and Graphの中心的機能の主な変更点を次に示します。
クラウド・オブジェクト・ストレージからデータをコピーするための新規プロシージャ
SDO_UTIL.COPY_OBJECT_TO_DBを使用すると、Oracle Cloud Infrastructure Object Storageサービスに格納されているオブジェクトからデータベースにジオメトリ・データおよび非ジオメトリ・データ(存在する場合)をコピーできます。詳細は、SDO_UTIL.COPY_OBJECT_TO_DBを参照してください。
新しいSQLファンクション: SDO_TOLERANCE
SDO_TOLERANCE SQLファンクションを使用すると、表内の空間列に関連付けられた許容差値を確認できます。詳細は、SDO_TOLERANCE SQLファンクションを参照してください。
新しいSQLファンクション: ジオメトリのX/Y/Z次元の最小値と最大値
いくつかのSQLファンクションを使用して、表内の空間列にあるデータについてX、YおよびZ次元の最小値と最大値を確認できます。詳細は、ジオメトリのX/Y/Z次元の最小値と最大値を取得するためのSQLファンクションを参照してください。
シャード・データベースのサポートに関する情報の拡張
Oracle Spatial and Graphによるシャード・データベースのサポートに、Spatial and Graphでのシャード・データベース・テクノロジのサポートに関する重要な追加情報があります。
SPATIAL_VECTOR_ACCELERATIONデフォルト値がTRUEに変更されました
SPATIAL_VECTOR_ACCELERATIONシステム・パラメータのデフォルト値は、TRUE
に変更されました。(以前のリリースでは、デフォルトはFALSE
でした。)このパラメータの詳細は、SPATIAL_VECTOR_ACCELERATIONシステム・パラメータを参照してください。
Oracle Locatorに関する情報の削除
旧バージョンでは、Oracle Spatial and Graphのすべての機能を使用するためにはOracle Database Enterprise Editionが必要でしたが、Oracle Locatorという、それらの機能のサブセットではEnterprise Editionは必要ありませんでした。しかしながら、現在は、Enterprise EditionとStandard Edition 2の両方でOracle Spatial and Graphのすべての機能を使用できるようになっています。
そのため、Oracle Locatorについての内容(それとOracle Spatial and Graphとの相違点など)は、このドキュメントのこのバージョンからは削除されました。
リリース20.3でのWFS関連の変更
リリース20.3から、(リリース20.2以前ではなく)、WFSメタデータがMDSYSスキーマからユーザー・スキーマに移動し、各データベースでWFS用に構成された複数のスキーマを持つことができます。
詳細は、WFSエンジンに対するデータ・ソースの設定(最後のステップ)、WFSのサポートの削除(リリース20.3以降のみ)およびリリース20.3より前のOracle Databaseからリリース20.3以降へのWFSインスタンスの更新を参照してください。