9 Oracle Databaseでの動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 20cの変更、非推奨となった機能とサポートが終了した機能、およびOracle Databaseリリース19c、18c、12.2で非推奨となった機能とサポートが終了した機能に関する情報を確認してください。
- 非推奨およびサポート対象外のステータスについて
Oracle Databaseリリースでは、新機能に加えて、機能を変更、非推奨またはサポート終了して、データベースのアップグレード動作の変更を導入できます - Oracle Database 20cでの動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 20cリリースの変更の詳細を確認してください。 - Oracle Database 19cでの動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 19cリリースの変更の詳細を確認してください。 - Oracle Database 18cでの動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 18cリリースの変更の詳細を確認してください。 - Oracle Database 12cリリース2 (12.2)での動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)の変更の詳細を確認してください。
非推奨およびサポート対象外のステータスについて
Oracle Databaseリリースでは、新機能に加えて、機能を変更、非推奨またはサポート終了して、データベースのアップグレード動作の変更を導入できます
非推奨およびサポート終了の意味は、次のとおりです。
-
非推奨となった機能とは、拡張はされませんが、Oracle Databaseのこのリリースの有効期間中は引き続きサポートされる機能です。
-
サポート対象外機能とは、その機能に関連するバグの修正によるサポートを受けられなくなった機能です。Oracleでは、機能を使用するために必要なコードを削除する場合があります。記載がある場合、非推奨となった機能は今後のメジャー・リリースではサポートされなくなる可能性があります。
Oracle Database 20cでの動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 20cリリースの変更の説明を確認してください。
- Oracle Database 20cアップグレード計画の動作の変更
Oracle Database 20cへのアップグレードの計画に役立つ動作の変更を確認してください - Oracle Database 20cで非推奨となった機能
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースで非推奨となった機能を確認し、アプリケーション戦略に対する代替方法を確認してください。 - Oracle Database 20cで非推奨になったビュー
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースから非推奨になったビューを確認してください。 - Oracle Database 20cで非推奨になったパラメータ
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースから非推奨になった初期化パラメータを確認してください。 - Oracle Database 20cでサポートが終了した機能
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースでサポートが終了した機能を確認してください。 - Oracle Database 20cでサポートが終了したパラメータ
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリース以降、サポートされなくなった初期化パラメータを確認してください。
Oracle Database 20cアップグレード計画の動作の変更
Oracle Database 20cへのアップグレードの計画に役立つ動作の変更を確認してください
これは包括的なリストではなく、非推奨やサポート終了とは別のいくつかの変更をハイライトしたものです。
- 読取り専用Oracleホームの概要
Oracle Database 20c以降、Oracle Databaseのインストールでは、デフォルトですべてのOracle Databaseホームが読取り専用モードで構成されます。 - Oracle Database 20cでのみのマルチテナントのアップグレード
Oracle Database 20 c以降、Oracle Databaseはマルチテナント・アーキテクチャを使用した場合のみサポートされます。 - ロジカル・スタンバイと新しいデータ型
ロジカル・スタンバイを使用する場合(DBMS_ROLLING
の一部として使用されていない場合)、使用できるのは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)より前に追加されたデータ型のみです
読取り専用Oracleホームの概要
Oracle Database 20c以降、Oracle Databaseのインストールでは、デフォルトですべてのOracle Databaseホームが読取り専用モードで構成されます。
Oracle Database 20cより前のデフォルトのORACLE_HOMEレイアウトでは、ORACLE_HOME、ORACLE_BASE_HOMEおよびORACLE_BASE_CONFIGが1つの場所にまとめられていました。Oracle Database 20c以降、使用可能な構成は読取り専用のORACLE_HOMEであり、ORACLE_BASE_HOMEとORACLE_BASE_CONFIGはORACLE_HOMEとは別に配置されています。
Oracleホームが読取り専用の場合、すべての構成データおよびログ・ファイルがその読取り専用Oracleホーム以外の場所に格納されます。この機能を使用すると、読取り専用Oracleホームをソフトウェア・イメージとして使用して、複数のサーバーに配布できます。
従来のORACLE_BASEおよびORACLE_HOMEディレクトリとは別に、次のディレクトリが存在し、これまでORACLE_HOMEに格納されていたファイルはこれらのディレクトリに格納されます。
-
ORACLE_BASE_HOME
-
ORACLE_BASE_CONFIG
読取り専用Oracleホームのメリット
-
停止時間を延長することなく、Oracleデータベースに対するパッチ適用や更新の処理をシームレスに行うことができます。
-
多くのサーバーにパッチを配布するのに、1つのイメージのみを更新すればすむため、パッチ適用や一括ロールアウトが容易になります。
-
インストールと構成の分離を実装して、プロビジョニングを簡略化できます。
注意:
この機能は、データベース管理者によるシステム・パフォーマンスの監視、診断および調整の方法に影響を及ぼすものではありません。Oracle Database 20cでのみのマルチテナントのアップグレード
Oracle Database 20 c以降、Oracle Databaseはマルチテナント・アーキテクチャを使用した場合のみサポートされます。
注意:
マルチテナント・コンテナ・データベースが、Oracle Database 20cでサポートされる唯一のアーキテクチャです。ドキュメントが改訂されている間は、従来の用語が残っている可能性があります。ほとんどの場合、「データベース」と「非CDB」は、コンテキストに応じてCDBまたはPDBを指しています。アップグレードなどのコンテキストでは、「非CDB」が以前のリリースの非CDBを指す場合もあります。
ロジカル・スタンバイと新しいデータ型
ロジカル・スタンバイを使用する場合(DBMS_ROLLING
の一部として使用されていない場合)、使用できるのは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)より前に追加されたデータ型のみです
Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以降に追加された新しいデータ型は、Oracle Data Guardロジカル・スタンバイではサポートされません。たとえば、Oracle Data Guardロジカル・スタンバイは、長い識別子、複雑な抽象データ型(ADT)および空間データ型をサポートしていませんこの制限は、Oracle Data Guardフィジカル・スタンバイ・データベース、DBMS_ROLLING
またはOracle GoldenGateには存在しないことに注意してください。より新しいデータ型のスタンバイ・データベースの利点を得るために、フィジカル・スタンバイ・データベース、スナップショット・スタンバイ・データベースのいずれかの使用を検討するか、またはOracle GoldenGateの論理レプリケーション機能の使用を検討することをお薦めします。
Oracle Database 20cで非推奨となった機能
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースで非推奨となった機能を確認し、アプリケーション戦略に対する代替方法を確認してください。
- FILE_DATASTORE型の非推奨
Oracle Database 20c以降、Oracle TextのFILE_DATASTORE
型は非推奨になりました。かわりにDIRECTORY_DATASTORE
を使用してください。 - URL_DATASTOREテキスト型の非推奨
Oracle Database 20c以降、Oracle TextのURL_DATASTORE
型は非推奨になりました。かわりにNETWORK_DATASTORE
を使用してください。 - AUTO OPTIMIZEフレームワークの非推奨
Oracle Databaseリリース20cでは、プロシージャADD_AUTO_OPTIMIZE
およびREMOVE_AUTO_OPTIMIZE
、ビューCTX_AUTO_OPTIMIZE_INDEXES
、CTX_USER_AUTO_OPTIMIZE_INDEXES
およびCTX_AUTO_OPTIMIZE_STATUS
が非推奨になりました。 - CTXFILTERCACHE問合せ演算子の非推奨
Oracle Database Release 20c以降、CTXFILTERCACHE
が非推奨になり、CTX_FILTER_CACHE_STATISTICS
およびQUERY_FILTER_CACHE_SIZE
も非推奨になりました。 - ポリシー管理型データベースの非推奨
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、ポリシー管理型データベースは非推奨になりました。 - 従来の監査の非推奨
従来の監査は、Oracle Database 20cで非推奨になりました。Oracle Database内で選択的でより効果的な監査を行うことができる、統合監査を使用することをお薦めします。 - DBMS_CRYPTO内の古いアルゴリズムの非推奨
Oracle Database 20c以降、DBMS_CRYPTO
内に含まれる古い暗号化アルゴリズムおよびハッシュ・アルゴリズムは非推奨になりました。 - クラスタ・ドメインの非推奨 - ドメイン・サービス・クラスタ
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、Oracleクラスタ・ドメイン・アーキテクチャに含まれるドメイン・サービス・クラスタ(DSC)は非推奨になりました。 - エンタープライズ・ユーザー・セキュリティ(EUS)ユーザー移行ユーティリティの非推奨
エンタープライズ・ユーザー・セキュリティ(EUS)ユーザー移行ユーティリティ(UMU)は、Oracle Database 20cで非推奨になりました。かわりにEUSマネージャ(EUSM)機能を使用してください。 - TLS 1.0 (Transport Layer Security)の非推奨
Oracle Database 20c以降、Transport Layer Securityプロトコル・バージョン1.0 (TLS 1.0)は非推奨になりました。 - ロジカル・スタンバイと新しいデータ型
ロジカル・スタンバイを使用する場合(DBMS_ROLLING
の一部として使用されていない場合)、使用できるのは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)より前に追加されたデータ型のみです - シャード・キューの非推奨
AQシャード・キューは、Oracle Database 20cでは非推奨です。かわりにトランザクション・イベント・キュー(TEQ)を使用してください。 - Oracle用MySQLクライアント・ライブラリ・ドライバの非推奨
Oracle用MySQLクライアント・ライブラリ・ドライバは、Oracle Database 20cでは非推奨です。
FILE_DATASTORE型の非推奨
Oracle Database 20c以降、Oracle TextのFILE_DATASTORE
型は非推奨になりました。かわりにDIRECTORY_DATASTORE
を使用してください。
FILE_DATASTORE
テキスト索引を、Oracle Database 20c以降で使用可能なDIRECTORY_DATASTORE
索引タイプに置き換えることをお薦めします。DIRECTORY_DATASTORE
によってディレクトリ・オブジェクトに基づいたファイル・アクセスが可能になるため、セキュリティが向上します。
URL_DATASTOREテキスト型の非推奨
Oracle Database 20c以降、Oracle TextのURL_DATASTORE
型は非推奨になりました。かわりにNETWORK_DATASTORE
を使用してください。
URL_DATASTORE
型は、インターネット上のファイル(HTTPまたはFTPを介してアクセス)に格納されているテキスト、およびローカル・ファイル・システムのファイル(ファイル・プロトコルを介してアクセス)に格納されているテキストに使用されます。これはNETWORK_DATASTORE
に置き換えられ、ACLを使用して特定のサーバーへのアクセスを許可します。この変更により、データベースからURLにアクセスするための標準的な運用およびセキュリティ・モデルに対して、Oracle Textの整合性が高まります。
AUTO OPTIMIZEフレームワークの非推奨
Oracle Databaseリリース20cでは、プロシージャADD_AUTO_OPTIMIZE
およびREMOVE_AUTO_OPTIMIZE
、ビューCTX_AUTO_OPTIMIZE_INDEXES
、CTX_USER_AUTO_OPTIMIZE_INDEXES
およびCTX_AUTO_OPTIMIZE_STATUS
が非推奨になりました。
基本的な最適化は、すべての索引に対して自動化されるようになりました。追加の最適化は、CREATE INDEX
文で宣言してスケジュールすることもできます。この拡張により、AUTO_OPTIMIZE
フレームワーク(プロシージャおよびビュー)は必要なくなりました。CTX_DDL
パッケージ内の2つのプロシージャ(ADD_AUTO_OPTIMIZE
およびREMOVE_AUTO_OPTIMIZE
)が非推奨になりました。また、ビューCTX_AUTO_OPTIMIZE_INDEXES
、CTX_USER_AUTO_OPTIMIZE_INDEXES
およびCTX_AUTO_OPTIMIZE_STATUS
は非推奨になりました。
CTXFILTERCACHE問合せ演算子の非推奨
Oracle Database Release 20c以降、CTXFILTERCACHE
が非推奨になり、CTX_FILTER_CACHE_STATISTICS
およびQUERY_FILTER_CACHE_SIZE
も非推奨になりました。
CTXFILTERCACHE
問合せ演算子は、問合せでよく使用される式を高速化するために設計されました。Oracle Databaseリリース20cでは、この機能は内部の改善された他の機能に置き換えられています。CTXFILTERCACHE
演算子は非推奨になりました(そのオペランドを通過して通常の問合せとして実行されます)。これらは機能しなくなったため、ビューCTX_FILTER_CACHE_STATISTICS
および記憶域属性QUERY_FILTER_CACHE_SIZE
も非推奨になりました。
ポリシー管理型データベースの非推奨
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、ポリシー管理型データベースは非推奨になりました。
既存のサーバー・プールは引き続き使用でき、新しいプールとポリシーを作成できます。既存のサーバー・プールを使用するリソースは、引き続きこれらを透過的に使用できます。
CRS構成ポリシーおよびCRSポリシー・セットの使用は、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。サーバー・プールおよびポリシー管理型データベースのかわりに、新しいマージ型管理スタイルの使用をお薦めします。
従来の監査の非推奨
従来の監査は、Oracle Database 20cで非推奨になりました。Oracle Database内で選択的でより効果的な監査を行うことができる、統合監査を使用することをお薦めします。
Oracle Databaseの標準の従来の監査は20年以上提供されてきました。従来の監査は、文、権限およびオブジェクトを監査するための組込みサポートを提供していました。長年、データ監査がデータ戦略を成功に導く重要な要素であったため、OracleはOracle Database内で選択的で効果的な監査を提供する必要があると認識していました。この必要性に対処するために、Oracle Database 12cでは統合監査が導入されました。統合監査は、組込みの監査操作をサポートするだけでなく、データベース内の監査の管理を簡素化し、条件に基づいて監査を高速化し、データベースによって生成される監査データのセキュリティを向上させます。統合監査と従来の監査(混合モード)は、Oracle Database 12c以降デフォルトの監査モードでした。混合モードの監査は、統合監査について理解し、従来の監査から移行できるようにするために提供されました。このリリースで従来の監査が非推奨になったため、統合監査に移行することをお薦めします。『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』の移行手順を参照してください。
DBMS_CRYPTO内の古いアルゴリズムの非推奨
Oracle Database 20c以降、DBMS_CRYPTO
内に含まれる古い暗号化およびハッシュ・アルゴリズムは非推奨になりました。
非推奨になったアルゴリズムには、MD4、MD5およびRC4関連のアルゴリズムがあります。古い安全性の低い暗号化アルゴリズムの削除により、これらのAPIが誤って使用されるのを防ぎます。セキュリティ要件を満たすために、最新の暗号化アルゴリズムを使用することをお薦めします。
この非推奨の結果として、Oracleは、RC4暗号テキストを復号化し、より安全なアルゴリズムで暗号化することをお薦めします。非推奨のアルゴリズムはサポートされていますが、Oracle Database 20cの使用中に復号化と再暗号化を完了する必要があります。将来のリリースでは、非推奨のアルゴリズムは削除されます。RC4サポートが削除された後、RC4で暗号化された暗号文は解読できなくなります。また、MD4およびMD5ハッシュ・アルゴリズムをより新しいバージョンに更新することもお薦めします。通常、これらのハッシュ・アルゴリズムは、整合性チェックの形式としてデータとともに使用されます。ただし、これらのハッシュ・アルゴリズムが削除された後、データの整合性のチェックが問題になります。Oracle Database 20cのリリース・フェーズを利用して、DBMS_CRYPTO
でサポートされている他のハッシュ・アルゴリズムのいずれかを使用してこれらのハッシュをすべて再生成することをお薦めします。
クラスタ・ドメインの非推奨 - ドメイン・サービス・クラスタ
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、Oracleクラスタ・ドメイン・アーキテクチャに含まれるドメイン・サービス・クラスタ(DSC)は非推奨になりました。
特定のクラスタ機能を非推奨にし、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。*Oracleクラスタ・ドメインは、ドメイン・サービス・クラスタ(DSC)とメンバー・クラスタで構成されます。メンバー・クラスタは、Oracle Grid Infrastructure 19cで非推奨になりました。DSCは、引き続き本番クラスタにサービスを提供できます。ただし、それらのサービスの大部分ではホスティングにDSCを必要としなくなったため、DSCのインストールは非推奨になり、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。該当する場合、以前にDSCでホストされていたサービスに、任意のクラスタまたはシステムを使用することをお薦めします。Oracleでは、代替システムで各サービスを使用できるようになるまで、共有サービスをホストするためのDSCのサポートを継続します。
エンタープライズ・ユーザー・セキュリティ(EUS)ユーザー移行ユーティリティの非推奨
エンタープライズ・ユーザー・セキュリティ(EUS)ユーザー移行ユーティリティ(UMU)は、Oracle Database 20cで非推奨になりました。かわりにEUSマネージャ(EUSM)機能を使用してください。
組織のディレクトリ・サービスにはすでにすべての従業員のレコードがあるため、データベース・ユーザーをディレクトリ・サービスに一括移行する必要はありません。EUSマネージャ(EUSM)には、EUS UMUと同じ機能が多数あります。EUS UMUのかわりに使用することをお薦めします。
TLS 1.0 (Transport Layer Security)の非推奨
Oracle Database 20c以降、Transport Layer Securityプロトコル・バージョン1.0 (TLS 1.0)は非推奨になりました。
セキュリティのベスト・プラクティスに従って、OracleはTLS 1.0.の使用を非推奨にしました。セキュリティ要件を満たすために、Oracleは、かわりにTLS 1.2を使用することをお薦めします。
ロジカル・スタンバイと新しいデータ型
ロジカル・スタンバイを使用する場合(DBMS_ROLLING
の一部として使用されていない場合)、使用できるのは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)より前に追加されたデータ型のみです
Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以降に追加された新しいデータ型は、Oracle Data Guardロジカル・スタンバイではサポートされません。たとえば、Oracle Data Guardロジカル・スタンバイは、長い識別子、複雑な抽象データ型(ADT)および空間データ型をサポートしていませんこの制限は、Oracle Data Guardフィジカル・スタンバイ・データベース、DBMS_ROLLING
またはOracle GoldenGateには存在しないことに注意してください。より新しいデータ型のスタンバイ・データベースの利点を得るために、フィジカル・スタンバイ・データベース、スナップショット・スタンバイ・データベースのいずれかの使用を検討するか、またはOracle GoldenGateの論理レプリケーション機能の使用を検討することをお薦めします。
シャード・キューの非推奨
AQシャード・キューは、Oracle Database 20cでは非推奨です。かわりにトランザクション・イベント・キュー(TEQ)を使用してください。
Oracle Database 20c以降、AQシャード・キューはトランザクション・イベント・キュー(TEQ)として再パッケージされています。Oracle Database 20cリリースでは、TEQはAQシャード・キューと共存します。ただし、AQシャード・キューは、将来のリリースではサポートされなくなり、TEQに置き換えられます。Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)でのスループットを向上させ、パフォーマンスを改善するためにTEQに移行することをお薦めします。
Oracle用MySQLクライアント・ライブラリ・ドライバの非推奨
Oracle用MySQLクライアント・ライブラリ・ドライバは、Oracle Database 20cでは非推奨です。
MySQLクライアント・ライブラリ・ドライバliboramysql
は非推奨です。将来のリリースでliboramysql
のサポートが終了する可能性があります。これに替わる機能はありません。この非推奨は、liboramysql
を使用してデータベースに接続する以前のOracle Databaseクライアント・リリースの機能に影響を与えることはありません。ただし、これらのクライアントで使用できる機能が最終的に制限される可能性があります。
Oracle Database 20cで非推奨になったビュー
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースから非推奨になったビューを確認してください。
- 従来の監査ビューの非推奨
従来の監査が非推奨になった結果、従来の監査に関連付けられたビューも非推奨になりました。
従来の監査ビューの非推奨
従来の監査が非推奨になった結果、従来の監査に関連付けられたビューも非推奨になりました。
-
静的データ・ディクショナリ・ビュー:
-
ALL_DEF_AUDIT_OPTS
-
AUDIT_ACTIONS
-
DBA_AUDIT_EXISTS
-
DBA_AUDIT_OBJECT
-
DBA_AUDIT_SESSION
-
DBA_AUDIT_STATEMENT
-
DBA_AUDIT_TRAIL
-
DBA_COMMON_AUDIT_TRAIL
-
DBA_FGA_AUDIT_TRAIL
-
DBA_OBJ_AUDIT_OPTS
-
DBA_PRIV_AUDIT_OPTS
-
DBA_STMT_AUDIT_OPTS
-
USER_AUDIT_OBJECT
-
USER_AUDIT_SESSION
-
USER_AUDIT_STATEMENT
-
USER_AUDIT_TRAIL
-
USER_OBJ_AUDIT_OPTS
-
-
動的パフォーマンス・ビュー:
-
V$XML_AUDIT_TRAIL
-
Oracle Database 20cで非推奨になったパラメータ
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースから非推奨になった初期化パラメータを確認してください。
- 従来の監査初期化パラメータの非推奨
従来の監査が非推奨になった結果、従来の監査に関連付けられた初期化パラメータも非推奨になりました。
Oracle Database 20cでサポートが終了した機能
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースでサポートが終了した機能を確認してください。
- DBMS_OBFUSCATION_TOOLKITパッケージのサポート終了
Oracle Database 20c以降、パッケージDBMS_OBFUSCATION_TOOLKIT
はサポート対象外になり、DBMS_CRYPTO
に置き換えられました。 - 複数のXML Database (XDB)機能のサポート終了
Oracle Database 20c以降、複数のXML Database機能はサポートされなくなりました。 - DBMS_LOB.LOADFROMFILEおよびLOBバッファリングのサポート終了
Oracle Database 20c以降、ラージ・オブジェクト(LOB)機能のDBMS_LOB.LOADFROMFILE
およびLOBバッファリングはサポートされなくなりました。 - Oracle Data Guard Brokerプロパティおよびロジカル・スタンバイのサポート終了
Oracle Data Guard Brokerプロパティおよびロジカル・スタンバイ・プロパティはサポートされなくなりました。これらの機能は、DGMGRLの新しいEDIT … SET PARAMETERコマンドに置き換えられます。 - DBMS_CRYPTO_TOOLKIT_TYPESおよびDBMS_CRYPTO_TOOLKITのサポート終了
Oracle Database 20c以降、データ型DBMS_CRYPTO_TOOLKIT_TYPES
およびパッケージDBMS_CRYPTO_TOOLKIT
はサポートされなくなりました。 - 非CDB Oracle Databasesのサポート終了
Oracle Database 20c以降、非CDB Oracle Databaseアーキテクチャのインストールはサポートされなくなりました。 - クラスタ・ドメインのメンバー・クラスタのサポート終了
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、Oracleクラスタ・ドメイン・アーキテクチャに含まれるメンバー・クラスタはサポートされなくなりました。 - Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合のサポート終了
Oracle Database 20c以降、Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合(UCA0610_*
)はサポートされなくなりました。かわりにUCA 12.1を使用してください。 - Microsoft WindowsでのACFSの使用のサポート終了
Oracle Database 20c以降、Microsoft WindowsでのOracle Grid Infrastructure機能のAutomatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)の使用はサポートされなくなりました - Oracle ACFSセキュリティ(Vault)およびACFS監査のサポート終了
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、Oracle ASM Cluster File System (ACFS)セキュリティ(Vault)およびACFS監査はサポートされなくなりました。 - メンバー・クラスタでのOracle ACFSの使用(ACFSリモート)のサポート終了
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、メンバー・クラスタでのOracle ASM Cluster File System (ACFS)の使用(ACFSリモート)はサポートされなくなりました。 - SolarisおよびWindowsでのACFS暗号化のサポート終了
Oracle Database 20c以降、Oracle SolarisおよびMicrosoft Windowsで代替機能がないため、Oracle ACFS暗号化はサポートされなくなりました。 - ACFSレプリケーションREPV1のサポート終了
Oracle Database 20c以降、Oracle ACFSレプリケーション・プロトコルrepv1
はサポートされなくなりました。 - Oracle Clusterwareとベンダー・クラスタウェアの統合のサポート終了
Oracle Clusterware 20c以降では、Oracle Clusterwareとベンダーまたはサード・パーティのクラスタウェアとの統合はサポートされなくなりました。 - VERIFY_FUNCTIONおよびVERIFY_FUNCTION_11Gのサポート終了
VERIFY_FUNCTION
およびVERIFY_FUNCTION_11G
パスワード検証関数は、Oracle Database 20cでサポートが終了しました。
DBMS_OBFUSCATION_TOOLKITパッケージのサポート終了
Oracle Database 20c以降、パッケージDBMS_OBFUSCATION_TOOLKIT
はサポート対象外になり、DBMS_CRYPTO
に置き換えられました。
DBMS_OBFUSCATION_TOOLKIT
はOracle Database 10gリリース2で非推奨になりました。また、Oracle Database 20cで削除されました。DBMS_OBFUSCATION_TOOLKIT
によって提供されていた機能は、DBMS_CRYPTO
に置き換えられます。DBMS_CRYPTO
には、セキュリティ要件に対応する最新かつセキュアな暗号化技術が組み込まれています。
複数のXML Database (XDB)機能のサポート終了
Oracle Database 20c以降、XML Databaseのいくつかの機能がサポートされなくなりました。
次の機能のサポートが終了します。
- パッケージ
DBMS_XDBT
。これに替わる機能はありません。 - Oracle XQuery関数
ora:contains
。かわりにXQuery Full Textを使用してください。 - Oracle SQL関数
XMLRoot
。かわりに、バージョン番号付きのSQL/XML関数XMLSerialize()
を使用してください。 - 索引構成表(IOT)として格納されたネストした表。これには、ネストした表の列
N
を持つ表を作成するときに、オプションDBMS_XMLSCHEMA.REGISTER_NT_AS_IOT
と句NESTED TABLE N STORE AS ... (ORGANIZATION INDEX)
の両方の使用が含まれます。かわりに、ネストした表の列はヒープ・ストレージを使用して格納してください(PL/SQLプロシージャDBMS_XMLSCHEMA.registerSchema
のデフォルトの動作)。 - PL/SQLプロシージャ
DBMS_XSLPROCESSOR.CLOB2FILE
。かわりにDBMS_LOB.CLOB2FILE
を使用してください。 - PL/SQL関数
DBMS_XSLPROCESSOR.READ2CLOB
。かわりにDBMS_LOB.LOADCLOBFROMFILE
を使用してください。 - Oracle XML DB Content Connector。
DBMS_LOB.LOADFROMFILEおよびLOBバッファリングのサポート終了
Oracle Database 20c以降、ラージ・オブジェクト(LOB)機能のDBMS_LOB.LOADFROMFILE
およびLOBバッファリングはサポートされなくなりました。
次の機能のサポートが終了します。
-
DBMS_LOB.LOADFROMFILE
プロシージャ。かわりに、DBMS_LOB.LoadClobFromFile
またはDBMS_LOB.LoadBlobFromFile
を使用してください。 -
LOBバッファリング・サブシステムAPI:
OCILobEnableBuffering()
OCILobDisableBuffering()
OCILobFlushBuffer()
これらのLOBバッファリング関数を使用するかわりに、LOBプリフェッチ機能を使用してください。
Oracle Data Guard Brokerプロパティおよびロジカル・スタンバイのサポート終了
Oracle Data Guard Brokerプロパティおよびロジカル・スタンバイ・プロパティはサポートされなくなりました。これらの機能は、DGMGRLの新しいEDIT … SET PARAMETERコマンドに置き換えられます。
次のOracle Data Guard BrokerプロパティはOracle Database 20cでサポートされなくなりました。
ArchiveLagTarget
DataGuardSyncLatency
LogArchiveMaxProcesses
LogArchiveMinSucceedDest
LogArchiveTrace
StandbyFileManagement
DbFileNameConvert
LogArchiveFormat
LogFileNameConvert
ロジカル・スタンバイに影響を与える次のOracle Data Guard Brokerプロパティは、Oracle Database 20cでサポートされなくなりました。
LsbyMaxEventsRecorded
LsbyMaxServers
LsbyMaxSga
LsbyPreserveCommitOrder
LsbyRecordAppliedDdl
LsbyRecordSkippedDdl
LsbyRecordSkipErrors
LsbyParameter
DBMS_CRYPTO_TOOLKIT_TYPESおよびDBMS_CRYPTO_TOOLKITのサポート終了
Oracle Database 20c以降、データ型DBMS_CRYPTO_TOOLKIT_TYPES
およびパッケージDBMS_CRYPTO_TOOLKIT
はサポートされなくなりました。
データ型DBMS_CRYPTO_TOOLKIT_TYPES
およびDBMS_CRYPTO_TOOLKIT
パッケージはOracle9i Databaseで非推奨になりました。これらのデータ型およびパッケージはOracle Database 20cから削除されました。
非CDB Oracle Databaseのサポート終了
Oracle Database 20c以降、非CDB Oracle Databaseアーキテクチャのインストールはサポートされなくなりました。
非CDBアーキテクチャはOracle Database 12cで非推奨になりました。Oracle Database 20cではサポートが終了しました。Oracle Universal Installerを非CDB Oracle Databaseインスタンスの作成に使用することはできなくなりました。
クラスタ・ドメインのメンバー・クラスタのサポート終了
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、Oracleクラスタ・ドメイン・アーキテクチャに含まれるメンバー・クラスタはサポートされなくなりました。
特定のクラスタ機能のサポートを終了し、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。Oracleクラスタ・ドメインは、ドメイン・サービス・クラスタ(DSC)とメンバー・クラスタで構成されます。これには、リモートOracle Automatic Storage Management Cluster File System (リモートACFS)も含まれます。まずメンバー・クラスタが導入され、大規模なクラスタの管理が簡素化され、特定の障害および構成の停止時間が最小限に抑えられました。ただし、スタンドアロン・クラスタに追加された拡張機能により同様のメリットが得られます。これらの拡張機能では、メンバー・クラスタを使用する必要がありません。そのため、現在メンバー・クラスタを使用している場合は、スタンドアロン・クラスタを使用することをお薦めします。
Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合のサポート終了
Oracle Database 20c以降、Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合(UCA0610_*
)はサポートされなくなりました。かわりにUCA 12.1を使用してください。
サポートされている最新バージョンのUnicode照合アルゴリズム(UCA)照合(Oracle Database 20cではUCA 12.1)を使用することをお薦めします。UCA 6.1照合は、Oracle Database 12cリリース2で非推奨になりました。UCA 12.1にはバージョン6.1以降のすべてのUCA拡張機能、およびUnicode 6.1以降に導入されたすべての新しい文字に対する適切な照合加重割当が組み込まれています。
Microsoft WindowsでのACFSの使用のサポート終了
Oracle Database 20c以降、Microsoft WindowsでのOracle Grid Infrastructure機能のAutomatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)の使用はサポートされなくなりました
Oracle ACFSは主に、次の2つのユースケースで使用されます。
- Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)のOracle Databaseファイル
- 複数のホスト間で共有する必要のある汎用ファイル(非構造化データ)。
Oracle Real Application Clustersファイルでは、Oracle ASMを使用することをお薦めします。汎用ファイルでは、ユースケースに応じて、Oracle Databaseファイル・システム(DBFS)にファイルを移動するか、Microsoft Windowsの共有ファイルにファイルを移動することをお薦めします。
Oracle ACFSセキュリティ(Vault)およびACFS監査のサポート終了
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、Oracle ASM Cluster File System (ACFS)セキュリティ(Vault)およびACFS監査はサポートされなくなりました。
セキュリティおよび監査を管理する場合は、オペレーティング・システムのアクセス制御および監査システムを使用することをお薦めします。たとえば、LinuxではLinux監査システムを使用できます。
メンバー・クラスタでのOracle ACFSの使用(ACFSリモート)のサポート終了
Oracle Grid Infrastructure 20c以降、メンバー・クラスタでのOracle ASM Cluster File System (ACFS)の使用(ACFSリモート)はサポートされなくなりました。
メンバー・クラスタでのOracle ASM Cluster File System (ACFS)の使用(ACFSリモート)はサポートされなくなりました。特定のクラスタ機能のサポートを終了し、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。特定のクラスタ機能を非推奨にし、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。
SolarisおよびWindowsでのACFS暗号化のサポート終了
Oracle Database 20c以降、Oracle SolarisおよびMicrosoft Windowsで代替機能がないため、Oracle ACFS暗号化はサポートされなくなりました。
Oracle SolarisおよびMicrosoft WindowsでのOracle ACFS暗号化は、RSAテクノロジに基づいています。RSAテクノロジのリタイアが通知されました。Linuxでは代替テクノロジを使用するため、Oracle ACFS暗号化はLinuxで引き続きサポートされ、この非推奨に影響を受けません。
ACFSレプリケーションREPV1のサポート終了
Oracle Database 20c以降、Oracle ACFSレプリケーション・プロトコルrepv1
はサポートされなくなりました。
初期ACFSレプリケーション・プロトコルrepv1
は、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)でリリースされました。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、replv2
プロトコルが必要でした。replv1
プロトコルは、12.2以降のリリースで必要なreplv2
へのアップグレード時にのみ使用可能でした。replv1
プロトコルは、Oracle Database 19cで非推奨になりました。Oracle Database 20cではサポートが終了しました。
Oracle Clusterwareとベンダー・クラスタウェアの統合のサポート終了
Oracle Clusterware 20c以降では、Oracle Clusterwareとベンダーまたはサード・パーティのクラスタウェアとの統合はサポートされなくなりました。
Oracle Clusterwareとベンダー・クラスタウェアの統合は、Oracle Database 20cでサポートされなくなりました。特定のクラスタ機能のサポートを終了し、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。異なるクラスタ・ソリューション間の統合がない場合、システムでクラスタ・ソリューションの競合の問題が生じることがあります。独立した各クラスタ・ソリューションでは、特定の障害が発生した場合に実行する必要がある修正処理が個別に決定される可能性があります。競合を回避するには、いつの時点においても1つのクラスタ・ソリューションのみがアクティブになるようにしてください。このため、次回のソフトウェアまたはハードウェアのアップグレードで、ベンダー・クラスタ・ソリューションを使用しない構成に移行することをお薦めします。
VERIFY_FUNCTIONおよびVERIFY_FUNCTION_11Gのサポート終了
VERIFY_FUNCTION
およびVERIFY_FUNCTION_11G
パスワード検証関数は、Oracle Database 20cでサポートが終了しました。
これらの古い関数は、以前のリリースからの脆弱なパスワード制限を強制するため、サポートされなくなりました。かわりに、ORA12C_VERIFY_FUNCTION
、ORA12C_STRONG_VERIFY_FUNCTION
またはORA12C_STIG_VERIFY_FUNCTIONS
関数を使用します。これらの関数は、より強力でより最新のパスワード検証制限を強化しています。
Oracle Database 20cでサポートが終了したパラメータ
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリース以降、サポートされなくなった初期化パラメータを確認してください。
- UNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZEのサポート終了
Oracle Database 20c以降、初期化パラメータUNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZE
はサポートされなくなりました。 - パスワードのIGNORECASEパラメータのサポート終了
Oracle Database 20c以降、orapwd
ファイルのIGNORECASE
パラメータはサポートされなくなりました。新しく作成されるすべてのパスワード・ファイルでは、大/小文字が区別されます。 - DISABLE_DIRECTORY_LINK_CHECKのサポート終了
Oracle Database 20c以降、DISABLE_DIRECTORY_LINK_CHECK
パラメータはサポートされなくなり、代替はありません。
UNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZEのサポート終了
Oracle Database 20c以降、初期化パラメータUNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZE
はサポートされなくなりました。
UNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZE
パラメータはOracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨になり、パラメータの値は使用できなくなりました。これは削除されました。
パスワードのIGNORECASEパラメータのサポート終了
Oracle Database 20c以降、orapwd
ファイルのIGNORECASE
パラメータはサポートされなくなりました。新しく作成されるすべてのパスワード・ファイルでは、大/小文字が区別されます。
大/小文字が区別されるパスワード・ファイルは、大/小文字が区別されない古いパスワード・ファイルよりもセキュリティが向上します。セキュリティを強化するために、大/小文字が区別されるパスワードを使用することをお薦めします。ただし、以前のOracle Databaseリリースからアップグレードされたパスワード・ファイルは、大/小文字が区別されない元のパスワードを保持できます。パスワード・ファイルで大/小文字が区別されるようにするため、次の構文を使用して、パスワード・ファイルをある形式から別の形式に移行することにより、大/小文字を区別することをお薦めします。orapwd input_file=input_password _file file=output_password_file
DISABLE_DIRECTORY_LINK_CHECKのサポート終了
Oracle Database 20c以降、DISABLE_DIRECTORY_LINK_CHECK
パラメータはサポートされなくなり、代替はありません。
DISABLE_DIRECTORY_LINK_CHECK
パララメータは無効になっています。以前このパラメータで管理されていたシンボリック・リンクは、新しいOracle Databaseリリースで失敗します。アップグレード後に影響を受ける機能を使用しようとして、その機能でシンボリック・リンクが使用された場合、ORA-29283: 無効なファイル操作です。: パスがsymlinkをトラバースしています
が発生します。
Oracle Database 19cでの動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 19cリリースの変更の説明を確認してください。
- Oracle Database 19cアップグレード計画の動作の変更
Oracle Database 19cへのアップグレードの計画に役立つ動作の変更を確認してください - Oracle Database 19cで非推奨となった機能
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースで非推奨となった機能を確認し、アプリケーション戦略に対する代替方法を確認してください。 - Oracle Database 19cで非推奨となった初期化パラメータ
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースで非推奨となった初期化パラメータを確認し、代替方法を確認してください。 - Oracle Database 19cでサポートが終了した機能
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースでサポートが終了した機能を確認してください。 - Oracle Database 19cでサポートが終了したパラメータ
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリース以降、サポートされなくなった初期化パラメータを確認してください。
Oracle Database 19cアップグレード計画の動作の変更
Oracle Database 19cへのアップグレードの計画に役立つ動作の変更を確認してください
- Oracle Data Guardプロパティ管理の変更点
Oracle Database 19c以上で、Oracle Data Guard構成のプロパティは、外部構成ファイルではなくOracle Databaseに格納されます。 - 高速ホーム・プロビジョニング(RHP)の名前の変更
Oracle Database 19cおよびOracle Grid Infrastructure 19c以上では、高速ホーム・プロビジョニングの名前がフリート・パッチ適用およびプロビジョニング(FPP)に変更されました。 - OCRおよび投票ディスクの直接ファイル配置の再サポート
Oracle Grid Infrastructure 19c以上では、共有ファイル・システム上のOCRおよび投票ファイルの直接配置のサポート終了は、Oracleスタンドアロン・クラスタに対して廃棄されます。 - グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリのオプションのインストール
Oracle Grid Infrastructure 19c以上では、グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(GIMR)は、Oracleスタンドアロン・クラスタの新規インストールでオプションです。Oracleドメイン・サービス・クラスタでは、GIMRをサービス・コンポーネントとしてインストールする必要があります。 - DBMS_JOBのサポート
DBMS_JOB
パッケージは引き続きサポートされます。ただし、DBMS_JOB
ジョブを発行するデータベース・スキーマにCREATE JOB
権限を付与する必要があります。
Oracle Data Guardのプロパティ管理の変更点
Oracle Database 19c位以上では、Oracle Data Guard構成のプロパティは外部構成ファイルではなく、Oracle Databaseに格納されます。
Oracle Data Guardのプロパティ名、記憶域の場所および動作は、Oracle Database 19cで変更されています。
プロパティ名の変更
表9-1 Oracle Data Guardのプロパティ名の変更
プロパティ | Oracle Database 18c以前のリリース | Oracle Database 19c以上のリリース |
---|---|---|
アーカイブの場所 |
|
|
代替の場所 |
|
|
スタンバイ・アーカイブの場所 |
|
|
スタンバイの代替の場所 |
|
|
プロパティ動作の変更
-
StandbyArchiveLocation
およびStandbyAlternateLocation
に空の文字列がある場合、ArchiveLocation
およびAlternateLocation
がオンライン・ログ・ファイルとスタンバイ・ログ・ファイルの両方の場所になります -
StandbyArchiveLocation
およびStandbyAlternateLocation
に空でない文字列がある場合、ArchiveLocation
およびAlternateLocation
がオンライン・ログ・ファイルのみの場所になります -
StandbyArchiveLocation
およびStandbyAlternateLocation
の動作は変更されません。これらのプロパティは、スタンバイ・ログ・ファイルの場所でのみ使用されます。
範囲の変更
Oracle Database 19c以上では、4つのOracle Data GuardプロパティすべてにDatabase
という範囲があります。以前のリリースでは、インスタンス
という範囲がありました。
インポートおよびアップグレード
Oracle Database 19c以上では、Oracle Data Guardによるプロパティのインポートおよびアップグレードの管理方法に対する次の変更に注意してください。
-
Oracle Data Guard Brokerは、ローカル・アーカイブの場所のプロパティを自動的にインポートしなくなりました。
-
Oracle Data Guard Brokerは、Oracle Database 18c以前のリリースのData Guard Brokerエクスポートから作成されたメタデータ・ファイルから、以前のリリースのプロパティ設定を自動的にアップグレードしなくなりました。
高速ホーム・プロビジョニング(RHP)の名前の変更
Oracle Database 19cおよびOracle Grid Infrastructure 19c以上では、高速ホーム・プロビジョニングの名前がフリート・パッチ適用およびプロビジョニング(FPP)に変更されました。
OCRおよび投票ディスクの直接ファイル配置の再サポート
Oracle Grid Infrastructure 19c以上では、共有ファイル・システム上のOCRおよび投票ファイルの直接配置のサポート終了は、Oracleスタンドアロン・クラスタに対して廃棄されます。
Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)では、直接、共有ファイル・システム上でOracle Grid InfrastructureのOracle Cluster Registry (OCR)および投票ファイルの配置がサポートされなくなることが発表されました。このサポート終了は現在破棄されました。Oracle Grid Infrastructure 19c (19.3)以上では、Oracleスタンドアロン・クラスタとともに、OCRおよび投票ディスク・ファイルを共有ファイル・システムに直接配置できます。ただし、Oracleドメイン・サービス・クラスタの場合、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)で管理される定数障害グループにOCRおよび投票ファイルを引き続き配置する必要があります。
グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリのオプションのインストール
Oracle Grid Infrastructure 19c以上では、グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(GIMR)は、Oracleスタンドアロン・クラスタの新規インストールでオプションです。Oracleドメイン・サービス・クラスタでは、GIMRをサービス・コンポーネントとしてインストールする必要があります。
Oracleスタンドアロン・クラスタは、GIMRをOracle ASMディスク・グループまたは共有ファイル・システムにローカルにホストし、このGIMRは単一プラガブル・データベース(PDB)を含むマルチテナント・データベースです。グローバルGIMRは、Oracleドメイン・サービス・クラスタで実行されます。Oracleドメイン・サービス・クラスタは、GIMRを別のOracle ASMディスク・グループにローカルにホストします。データベース用のOracleメンバー・クラスタなどのクライアント・クラスタは、Oracleドメイン・サービス・クラスタにあるリモートGIMRを使用します。2ノード・クラスタまたは4ノード・クラスタの場合、リモート・クラスタにクラスタのGIMRをホスティングすると、クラスタ上の追加のインフラストラクチャ・リポジトリを実行する際のオーバーヘッドが削減されます。Oracleドメイン・サービス・クラスタ用のGIMRは、1つのPDBと、追加される各メンバー・クラスタ用の追加のPDBを持つマルチテナント・データベースです。
Oracle Database 19cで非推奨となった機能
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースで非推奨となった機能を確認し、アプリケーション戦略に対する代替方法を確認してください。
- Oracle Data Guard Brokerの非推奨となったプロパティ
Oracle Database 19c以上では、初期化パラメータに関連付けられた複数のOracle Data Guard Brokerプロパティが非推奨になりました。これらの機能は、DGMGRL
の新しいEDIT … SET PARAMETER
コマンドに置き換えられています。 - Oracle Data Guardのロジカル・スタンバイ・プロパティの非推奨となった機能
Oracle Database 19c以上では、Oracle Data Guard Brokerのロジカル・スタンバイ・プロパティが非推奨になりました。 - コマンドラインのASMCMD PWCREATEの非推奨
Oracle ASMコマンドライン・ユーティリティのASMCMD
コマンド・オプションpwcreate password
を使用したASMパスワードの作成は、Oracle Grid Infrastructure 19c (19.1)では非推奨になりました。 - Addnodeスクリプトの非推奨
addnode
スクリプトはOracle Grid Infrastructure 19cで非推奨になりました。クラスタにノードを追加する機能は、インストーラ・ウィザードで使用できます。 - clone.plスクリプトの非推奨
clone.pl
スクリプトはOracle Database 19cで非推奨になりました。ゴールド・イメージを使用してソフトウェアのみのインストールを実行する機能は、インストーラ・ウィザードで使用できます。 - Oracle Fail Safeの非推奨
Oracle Fail SafeはOracle Database 19cで非推奨になりました。今後のリリースではサポートが終了し、使用できなくなる可能性があります。 - GDSCTLオペレーティング・システム・コマンドライン・パスワード・リセットの非推奨
セキュリティを強化するために、Oracle Database 19c以上では、オペレーティング・システム・プロンプトからコールされたときにグローバル・データ・サービス制御ユーティリティ(GDSCTL)のコマンドラインからパスワードを指定する機能は非推奨になりました。 - Oracle Enterprise Manager Expressの非推奨
フラッシュベースのEnterprise Manager ExpressはOracle Database 19cで非推奨になりました。Oracle Database 19c以上では、Enterprise Manager Expressはユーザー・インタフェースにJava JETテクノロジを使用します。 - DV_REALM_OWNERロールの非推奨
Oracle Data VaultロールのDV_REALM_OWNER
ロールは代替機能がないため非推奨になりました。 - DV_REALM_RESOURCEロールの非推奨
Oracle Data VaultロールのDV_REALM_RESOURCE
は代替機能がないため非推奨になりました。 - DV_PUBLICロールの非推奨
Oracle Data VaultロールのDV_PUBLIC
ロールは代替機能がないため非推奨になりました。 - Oracle ACFSレプリケーション・プロトコルREPV1の非推奨
Oracle Database 19c (19.3)以上では、Oracle ACFSレプリケーション・プロトコルrepv1は非推奨になりました。 - SolarisおよびWindowsでのOracle ACFS暗号化の非推奨
Oracle Database 19c (19.3)以上では、Oracle SolarisおよびMicrosoft Windowsで代替機能がないため、Oracle ACFS暗号化は非推奨になりました。 - WindowsでのOracle ACFSの使用の非推奨
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.5)以降では、Microsoft WindowsでのOracle ASM Cluster File System (ACFS)の使用は非推奨になりました。 - Oracle ACFSセキュリティ(Vault)とACFS監査の非推奨
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.5)以降では、Oracle ASM Cluster File System (ACFS)セキュリティ(Vault)およびACFS監査は非推奨になりました - メンバー・クラスタでのOracle ACFSの使用(ACFSリモート)の非推奨
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.5)以降では、メンバー・クラスタ(ACFSリモート)上のOracle ASM Cluster File System (ACFS)は非推奨になりました。 - クラスタ・ドメインの非推奨 - メンバー・クラスタ
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.5)以降、Oracleクラスタ・ドメイン・アーキテクチャに含まれるメンバー・クラスタは非推奨になりました。 - Oracle Clusterwareとベンダー・クラスタウェアの統合の非推奨
Oracle Clusterware 19c (19.5)以降では、Oracle Clusterwareとベンダーまたはサード・パーティのクラスタウェアとの統合は非推奨になりました。
Oracle Data Guard Brokerの非推奨となったプロパティ
Oracle Database 19c以上では、初期化パラメータに関連付けられた複数のOracle Data Guard Brokerプロパティが非推奨になりました。これらの機能は、DGMGRL
の新しいEDIT … SET PARAMETER
コマンドに置き換えられています。
次のOracle Data Guard BrokerプロパティがOracle Database 19cで非推奨になりました。
-
ArchiveLagTarget
-
DataGuardSyncLatency
-
LogArchiveMaxProcesses
-
LogArchiveMinSucceedDest
-
LogArchiveTrace
-
StandbyFileManagement
-
DbFileNameConvert
-
LogArchiveFormat
-
LogFileNameConvert
これらのプロパティを指定した現在のEDIT ... SET PROPERTY
コマンドは、引き続き使用できます。ただし、新しいコマンドでは更新が自動的に行われ、パラメータ・データはブローカのメタデータ・ファイルに格納されなくなりました。
InconsistentProperties
プロパティも非推奨になりました。矛盾する値がなくなる可能性があるため、このパラメータには常に値がありません。
新しいEDIT ... SET PARAMETER
コマンドでは、ブローカとデータベース間で構成データが矛盾する可能性がなくなります。新しいEDIT...SET PARAMETER
コマンドを使用する場合、新しいブローカ・コマンドを使用するか、標準のSQL*Plus ALTER SYSTEM
コマンドを使用して、これらのパラメータを変更できます。ただし、ブローカ・コマンドを使用する場合は、構成内の任意のデータベースに接続できます。また、構成内の他のデータベースに対してパラメータ変更を実行できます。
Oracle Data Guardのロジカル・スタンバイ・プロパティの非推奨となった機能
Oracle Database 19c以上では、Oracle Data Guard Brokerのロジカル・スタンバイ・プロパティは非推奨になりました。
ロジカル・スタンバイに影響する次のOracle Data Guard Brokerプロパティは非推奨になりました。
-
LsbyMaxEventsRecorded
-
LsbyMaxServers
-
LsbyMaxSga
-
LsbyPreserveCommitOrder
-
LsbyRecordAppliedDdl
-
LsbyRecordSkippedDdl
-
LsbyRecordSkipErrors
-
LsbyParameter
EDIT ... SET PROPERTY
コマンドは、引き続き使用できます。ただし、設定に関するデータはブローカのメタデータ・ファイルに格納されなくなりました。かわりに、SQL*PlusパッケージDBMS_LOGSTDBY
を使用してロジカル・スタンバイ・プロパティを変更することをお薦めします。Oracle Data Guard Brokerのロジカル・スタンバイ・プロパティは、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。
SQL*PlusパッケージDBMS_LOGSTDBY
を直接使用すると、ブローカとロジカル・スタンバイ・データベース間の構成データが矛盾する可能性がなくなり、ロジカル・スタンバイを管理するためのインタフェースが1つ提供されます。
コマンドラインのASMCMD PWCREATEの非推奨
Oracle ASMコマンドライン・ユーティリティのASMCMD
コマンド・オプションpwcreate password
を使用したASMパスワードの作成は、Oracle Grid Infrastructure 19c (19.1)では非推奨になりました。
コマンドラインでパスワードを指定するオプションは、引き続きOracle Database 19cで有効です。ただし、セキュリティを強化するために、Oracleではこの方法で新しいOracle ASMパスワードを作成することをお薦めしていません。今後のリリースでサポートが終了する可能性があります。ASMCMD
のpwcreate
オプションを指定すると、コマンドラインでパスワードを指定できます。ただし、コマンドasmcmd pwcreate
を実行してコマンドラインでパスワードを指定しない場合、パスワードの入力を求められます。
Addnodeスクリプトの非推奨
addnode
スクリプトはOracle Grid Infrastructure 19cで非推奨になりました。クラスタにノードを追加する機能は、インストーラ・ウィザードで使用できます。
addnode
スクリプトは今後のリリースで削除される可能性があります。addnode
スクリプト(addnode.sh
またはaddnode.bat
)を使用するのではなく、インストーラ・ウィザードを使用してノードを追加します。インストーラ・ウィザードには、addnode
スクリプトに対する多数の拡張機能が用意されています。インストーラ・ウィザードを使用すると、すべてのソフトウェア・ライフサイクル操作を1つのツールに統合することで管理が簡略化されます。
clone.plスクリプトの非推奨
clone.pl
スクリプトはOracle Database 19cで非推奨になりました。ゴールド・イメージを使用してソフトウェアのみのインストールを実行する機能は、インストーラ・ウィザードで使用できます。
clone.pl
スクリプトは今後のリリースで削除される可能性があります。clone.pl
スクリプトを使用するかわりに、インストーラ・ウィザードを使用して、抽出されたゴールド・イメージをホームとしてインストールすることをお薦めします。
Oracle Fail Safeの非推奨
Oracle Fail SafeはOracle Database 19cで非推奨になりました。今後のリリースではサポートが終了し、使用できなくなる可能性があります。
Oracle RAC One Nodeなどの単一ノード・フェイルオーバー・オプションを評価することをお薦めします。
GDSCTLオペレーティング・システム・コマンドライン・パスワード・リセットの非推奨
セキュリティを強化するために、Oracle Database 19c以上では、オペレーティング・システム・プロンプトからコールされたときにグローバル・データ・サービス制御ユーティリティ(GDSCTL)のコマンドラインからパスワードを指定する機能は非推奨になりました。
この非推奨機能は、ユーザー・コマンドライン・プロンプトからGDSCTLがコールされる場合にパスワードを変更する際にのみ適用されます。たとえば、次のコマンドは非推奨になりました。
$ gdsctl add database -connect inst1 -pwd gsm_password
GDSCTL
ユーティリティからのパスワードの指定は、引き続き有効です。たとえば、次のコマンドは有効です。
GDSCTL> add database -connect inst1 -pwd gsm_password
この非推奨機能では、オペレーティング・システム・プロンプトからコールされたGDSCTLコマンドでパスワードを指定する際のセキュリティの脆弱性に対処しています。GDSCTLで要求された場合のみ、グローバル・データ・サービスのパスワードを入力します。
Oracle Enterprise Manager Expressの非推奨
フラッシュベースのEnterprise Manager ExpressはOracle Database 19cで非推奨になりました。Oracle Database 19c以上では、Enterprise Manager Expressはユーザー・インタフェースにJava JETテクノロジを使用します。
業界標準に従って、OracleではフラッシュベースのOracle Enterprise Manager Express (Oracle EM Express)を非推奨にしています。Oracle Database 19c以上では、Oracle Databaseのデフォルト管理オプションであるOracle EM Expressは、Java JETテクノロジに基づいています。この初期リリースでは、フラッシュベースのOracle EM Expressで使用可能ないくつかのオプションがありますが、JETバージョンでは使用できなくなりました。必要に応じて、次のコマンドを使用すると、フラッシュのOracle EM Expressに戻ります。
SQL> @?/rdbms/admin/execemx emx
JET Oracle EM Expressに戻るには、次のコマンドを使用します。
SQL> @?/rdbms/admin/execemx omx
DV_REALM_OWNERロールの非推奨
Oracle Data VaultロールのDV_REALM_OWNER
ロールは代替機能がないため非推奨になりました。
DV_REALM_OWNER
ロールは、レルムを定義する複数のスキーマでデータベース・オブジェクトを管理するレルム管理に使用されます。Oracleでは、このロールの使用は非推奨になりました。今後のリリースで削除される可能性があります。
さらに、次のDV_REALM_OWNER権限はDV_REALM_OWNER
ロールから取り消されます: CREATE ROLE
、ALTER ANY ROLE
、DROP ANY ROLE
、GRANT ANY ROLE
、GRANT ANY PRIVILEGE
およびGRANT ANY OBJECT PRIVILEGE
。必要に応じて、DV_REALM_OWNER
ロールにこれらの権限を付与できます。次に例を示します。
SQL> GRANT CREATE ROLE ON tablename TO DV_REALM_OWNER;
DV_REALM_RESOURCEロールの非推奨
Oracle Data VaultロールのDV_REALM_RESOURCE
は代替機能がないため非推奨になりました。
DV_REALM_RESOURCE
ロールはレルム・リソースの管理のために使用します。Oracleでは、このロールの使用は非推奨になりました。今後のリリースで削除される可能性があります。
DV_PUBLICロールの非推奨
Oracle Data VaultロールのDV_PUBLIC
ロールは代替機能がないため非推奨になりました。
インストール時にDV_PUBLICロールは引き続き作成されますが、ロールや権限は付与されません。以前のリリースでDV_PUBLICに付与された権限はすべてPUBLICロールに直接付与されるようになりました。このロールは廃止されています。今後のリリースで削除される可能性があります。
Oracle ACFSレプリケーション・プロトコルREPV1の非推奨
Oracle Database 19c (19.3)以上では、Oracle ACFSレプリケーション・プロトコルrepv1は非推奨になりました。
初期ACFSレプリケーション・プロトコルrepv1
は、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)でリリースされました。Oracle Database 12cリリース2では、新しいACFSレプリケーション・プロトコルであるOracle ACFSスナップショットベースのレプリケーション(repv2
)が導入されました。同じ管理インタフェースが引き続き使用されます。Oracle Database 19c以上では、以前のACFSレプリケーション・プロトコル(repv1
)は非推奨になりました。スナップショットベースのレプリケーションに対して更新します。
SolarisおよびWindowsでのOracle ACFS暗号化の非推奨
Oracle Database 19c (19.3)以上では、Oracle SolarisおよびMicrosoft Windowsで代替機能がないため、Oracle ACFS暗号化は非推奨になりました。
Oracle SolarisおよびMicrosoft WindowsでのOracle ACFS暗号化は、RSAテクノロジに基づいています。RSAテクノロジのリタイアが通知されました。Linuxでは代替テクノロジを使用するため、Oracle ACFS暗号化はLinuxで引き続きサポートされ、この非推奨に影響を受けません。
WindowsでのOracle ACFSの非推奨
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.5)以降では、Microsoft WindowsでのOracle ASM Cluster File System (ACFS)の使用は非推奨になりました。
特定のクラスタ機能を非推奨にし、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。Microsoft WindowsでのACFSファイル・システムの使用は非推奨であり、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。ユース・ケースに応じて、現在のACFSファイルシステムを置き換えるために、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)、Oracle Databaseファイル・システム(DBFS)またはMicrosoft Windowsの共有に移行することをお薦めします。
Oracle ACFSセキュリティ(Vault)およびACFS監査の非推奨
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.5)以降では、Oracle ASM Cluster File System (ACFS)セキュリティ(Vault)およびACFS監査は非推奨になりました
特定のクラスタ機能を非推奨にし、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。Oracle ACFSセキュリティ(Vault)およびACFS監査は非推奨であり、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。
メンバー・クラスタでのOracle ACFSの使用(ACFSリモート)の非推奨
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.5)以降では、メンバー・クラスタでのOracle ASM Cluster File System (ACFS)の使用(ACFSリモート)は非推奨になりました。
メンバー・クラスタでのOracle ASM Cluster File System (ACFS)の使用(ACFSリモート)は非推奨であり、将来のリリースで削除される可能性があります。特定のクラスタ機能を非推奨にし、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。
クラスタ・ドメインの非推奨 - メンバー・クラスタ
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.5)以降、Oracleクラスタ・ドメイン・アーキテクチャに含まれるメンバー・クラスタは非推奨になりました。
特定のクラスタ機能を非推奨にし、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。Oracleクラスタ・ドメインは、ドメイン・サービス・クラスタ(DSC)とメンバー・クラスタで構成されます。メンバー・クラスタが非推奨になったことは、DSCと使用しているクラスタリングに影響を及ぼしますが、他の本番クラスタにサービスをホストする機能には影響しません。ソフトウェアまたはハードウェアを次にアップグレードする機会にあわせて、クラスタ・ドメイン-メンバー・クラスタをオフに移行することをお薦めします。
Oracle Clusterwareとベンダー・クラスタウェアの統合の非推奨
Oracle Clusterware 19c (19.5)以降、ベンダーまたはサード・パーティのクラスタウェアとOracle Clusterwareの統合は非推奨になっています。
Oracle Clusterwareとベンダー・クラスタウェアの統合は非推奨であり、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。特定のクラスタ機能を非推奨にし、制限付きの採用とすることにより、オラクル社では、すべての機能の中核となるスケーリング、可用性および管理性の向上に注力できます。異なるクラスタ・ソリューション間の統合がない場合、システムでクラスタ・ソリューションの競合の問題が生じることがあります。独立した各クラスタ・ソリューションでは、特定の障害が発生した場合に実行する必要がある修正処理が個別に決定される可能性があります。競合を回避するには、いつの時点においても1つのクラスタ・ソリューションのみがアクティブになるようにしてください。このため、次回のソフトウェアまたはハードウェアのアップグレードで、ベンダー・クラスタ・ソリューションを使用しない構成に移行することをお薦めします。
Oracle Database 19cで非推奨となった初期化パラメータ
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースで非推奨となった初期化パラメータを確認し、代替方法を確認してください。
- 非推奨となったCLUSTER_DATABASE_INSTANCES初期化パラメータ
Oracle Database初期化パラメータCLUSTER_DATABASE_INSTANCES
は、Oracle Database 19c (19.1)で非推奨になりました。 - SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATIONパラメータの非推奨
SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATIONsqlnet.ora
パラメータは、Oracle Database 19cで非推奨になりました。 - SERVICE_NAMES初期化パラメータの非推奨
Oracle Database 19c以降では、ユーザーによるSERVICE_NAMES
パラメータの使用は非推奨になりました。今後のリリースでサポートが終了する可能性があります。
非推奨となったCLUSTER_DATABASE_INSTANCES初期化パラメータ
Oracle Database初期化パラメータCLUSTER_DATABASE_INSTANCES
は、Oracle Database 19c (19.1)で非推奨になりました。
init.ora
パラメータCLUSTER_DATABASE_INSTANCES
では、構成済のOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)インスタンスの数を指定します。Oracle Database 19c以上のリリースでは、構成可能なOracle RACインスタンスの数がOracle Clusterwareリソース定義から自動的に導出されます。このパラメータを使用する理由はないため、このパラメータは置き換わりません。
SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATIONパラメータの非推奨
SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATION sqlnet.ora
パラメータは、Oracle Database 19cで非推奨になりました。
SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATION
パラメータは、透過的データ暗号化(TDE)のソフトウェア・キーストアの場所を定義します。SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATION
を設定するかわりにソフトウェア・キーストアの場所を構成する場合、WALLET_ROOT
初期化パラメータおよびTDE_CONFIGURATION
動的初期化パラメータを設定することをお薦めします。
できるだけ早くWALLET_ROOTインスタンス初期化パラメータを使用することをお薦めします。これは、インスタンスが起動されると値が読み取られるので、起動後にすべてのセッションおよびサーバーのバックグラウンド・プロセスが同じパスを共有するためです。SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATION
パラメータが使用されている場合、異なるセッションが異なるSQLNETパラメータ値を持つ可能性があるため、誤った構成につながり、混乱が生じる可能性があります。WALLET_ROOT
を使用するもう1つの理由は、これがOracle Enterprise User Securityやランスポート・レイヤー・セキュリティなどの他の機能のウォレットを配置できるディレクトリであるためです。この場所は、すべてのサーバー側ウォレットの主要な場所になる可能性があります。
SERVICE_NAMES初期化パラメータの非推奨
Oracle Database 19c以降では、ユーザーによるSERVICE_NAMES
パラメータの使用は非推奨になりました。今後のリリースでサポートが終了する可能性があります。
SERVICE_NAMES
パラメータの使用は、アクティブにはサポートされなくなりました。高可用性(HA)デプロイメントでは使用しないでください。HA操作ではサービス名パラメータの使用はサポートされません。この制限には、FAN、ロード・バランス、FAILOVER_TYPE
、FAILOVER_RESTORE
、SESSION_STATE_CONSISTENCY
などの用途が含まれます。
サービスの管理には、SRVCTL
またはGDSCTL
コマンドライン・ユーティリティ、あるいはDBMS_SERVICE
パッケージを使用することをお薦めします。
Oracle Database 19cでサポートが終了した機能
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースでサポートが終了した機能を確認してください。
- Oracle Data Provider for .NETの昇格可能なトランザクション設定のサポート終了
Oracle Data Provider for .NETのPromotableTransaction
設定は、不要になったためサポートが終了しました。すべての互換性のあるデータベース・サーバー・バージョンで、トランザクションの昇格がサポートされています。 - Oracle Multimediaのサポート終了
Oracle MultimediaはOracle Database 19cでサポートが終了し、実装が削除されています。 - LogMinerのCONTINUOUS_MINE機能のサポート終了
dbms_logmnr.start_logmnr
パッケージのcontinuous_mine
オプションはOracle Database 19cでサポートが終了し、使用できなくなりました。 - 拡張データ型サポート(EDS)のサポート終了
拡張データ型サポート(EDS)機能はOracle Database 19cでサポートが終了しました。EDS機能でサポートされるすべてのデータ型は、ロジカル・スタンバイとOracle GoldenGateの両方でネイティブにサポートされます。 - Data Guard BrokerのMaxConnectionsプロパティのサポート終了
Oracle Database 19c以上では、Oracle Data Guard BrokerのMAX_CONNECTIONS
属性のサポートが終了しました。 - フレックス・クラスタ・アーキテクチャでのリーフ・ノードのサポート終了
リリーフ・ノードはOracle Grid Infrastructure 19cのOracle Flex Clusterアーキテクチャでサポートされなくなりました。 - Oracle Streamsのサポート終了
Oracle Database 19c (19.1)以上では、Oracle Streamsはサポートが終了しました。Oracle GoldenGateがOracle Database用の代替ソリューションです。 - PRODUCT_USER_PROFILE表のサポート終了
Oracle Database 19c以上では、SQL*Plus表PRODUCT_USER_PROFILE
(PUP表)はサポートが終了しました。 - Standard Edition 2 (SE2)データベース・エディション用のOracle Real Application Clustersのサポート終了
Oracle Database 19c以上では、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)はOracle Database Standard Edition 2 (SE2)でサポートされなくなりました。
Oracle Data Provider for .NETの昇格可能なトランザクション設定のサポート終了
Oracle Data Provider for .NETのPromotableTransaction
設定は、不要になったためサポートが終了しました。すべての互換性のあるデータベース・サーバー・バージョンで、トランザクションの昇格がサポートされています。
Oracle Data Provider for .NETのレジストリ、構成およびプロパティ設定PromotableTransaction
は、アプリケーションでトランザクションをローカルとして維持するか、またはすべての単一接続トランザクションをローカルとして開始してから、2番目の接続の登録時にトランザクションを分散型に昇格するかどうかを指定します。これは、昇格可能なトランザクションの概念です。
PromotableTransaction
設定は、Oracle Data Provider for .NET 18cでサポートが終了しました。これは、このプロバイダ・バージョンと互換性のあるすべてのデータベース・バージョンが昇格可能なトランザクションをサポートしているためです。開発者が昇格可能なトランザクションを使用している場合、この設定を使用する必要がなくなりました。既存のアプリケーションは、昇格可能なトランザクションが使用されているかどうかに関係なく影響を受けません。
Oracle Multimediaのサポート終了
Oracle MultimediaはOracle Database 19cでサポートが終了し、実装が削除されています。
イメージ処理および変換のかわりに、SecureFiles LOBにマルチメディア・コンテンツを格納し、サード・パーティ製品(Pictionなど)を使用することをお薦めします。ORDIM
コンポーネントはレジストリに残り、VALID
ステータスのままです。Oracle Multimediaオブジェクトおよびパッケージはデータベースに残ります。ただし、これらのオブジェクトおよびパッケージは機能しなくなり、使用しようとすると例外が発生します。Oracle Locatorは、Oracle Multimediaのサポート終了による影響を受けません。
LogMinerのCONTINUOUS_MINE機能のサポート終了
dbms_logmnr.start_logmnr
パッケージのcontinuous_mine
オプションはOracle Database 19cでサポートが終了し、使用できなくなりました。
LogMinerパッケージのcontinuous_mine
機能は廃止されています。これは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨になっていました。かわりとなる機能はありません。
拡張データ型サポート(EDS)のサポート終了
拡張データ型サポート(EDS)は、Oracle Database 19cでサポートが終了しました。EDS機能でサポートされるすべてのデータ型は、ロジカル・スタンバイとOracle GoldenGateの両方でネイティブにサポートされます。
拡張データ型サポート(EDS)機能では、ネイティブなREDOベースのサポートが欠如した特定のOracleデータ型をサポートするためのロジカル・スタンバイ用のメカニズムが提供されます。たとえば、EDSは、SDO_GEOMETRY
列を持つ表のレプリケートに使用されていました。ただし、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、EDSでサポートされているOracleデータ型で、ロジカル・スタンバイまたはGoldenGateでネイティブにサポートされていないものはありません。この機能は、Oracle Database 19c (19.1)でサポートが終了しました。
Data Guard BrokerのMaxConnectionsプロパティのサポート終了
Oracle Database 19c以上では、Oracle Data Guard BrokerのMAX_CONNECTIONS
属性のサポートが終了しました。
Oracle Data Guard BrokerのMaxConnections
プロパティ(LOG_ARCHIVE_DEST_n
パラメータのMAX_CONNECTIONS
属性に関連)は、Oracle Database 19cではサポートが終了しました。これは削除されました。コマンドを使用してDGMGRLからこのプロパティを設定すると、エラーが返されます。
フレックス・クラスタ・アーキテクチャでのリーフ・ノードのサポート終了
リリーフ・ノードはOracle Grid Infrastructure 19cのOracle Flex Clusterアーキテクチャでサポートされなくなりました。
Oracle Grid Infrastructure 19c (19.1)以上のリリースでは、Oracle Flex Clusterのすべてのノードはハブ・ノードとして機能します。Oracle Flex Clusterアーキテクチャの元の実装でリーフ・ノードによって提供された機能は、ハブ・ノードで容易に提供できます。したがって、リーフ・ノードはサポートされなくなりました。
Oracle Streamsのサポート終了
Oracle Database 19c (19.1)以上では、Oracle Streamsはサポートが終了しました。Oracle GoldenGateがOracle Database用の代替ソリューションです。
Oracle Databaseアドバンスト・キューイングは非推奨ではなく、Oracle Database 19cで完全にサポートされています。Oracle Streamsは、マルチテナント・アーキテクチャ、LONG VARCHAR
およびその他の新機能など、Oracle Database 12c (12.1)以降のリリースに追加された機能をサポートしていませんでした。Oracle Streamsレプリケーション機能はGoldenGateによって置き換えられます。
PRODUCT_USER_PROFILE表のサポート終了
Oracle Database 19c以上では、SQL*Plus表PRODUCT_USER_PROFILE
(PUP表)はサポートが終了しました。
このSQL*Plusの製品レベルのセキュリティ機能は、Oracle Database 19cでは使用できません。Oracle Databaseの設定を使用してデータを保護し、すべてのクライアント・アプリケーション間で一貫したセキュリティを確保することをお薦めします。
Standard Edition 2 (SE2)データベース・エディション用のOracle Real Application Clustersのサポート終了
Oracle Database 19c以上では、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)はOracle Database Standard Edition 2 (SE2)でサポートされなくなりました。
Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)機能を使用するOracle Database Standard Editionデータベースを以前のリリースからOracle Database 19cにアップグレードすることはできません。これらのデータベースをOracle Database 19cにアップグレードするには、アップグレードを開始する前にOracle RAC機能を削除するか、Oracle Database Standard EditionからOracle Database Enterprise Editionにアップグレードします。アップグレード後のシステムの再構成方法を含む各ステップの詳細は、My Oracle Supportノート2504078.1「Oracle Database Standard Edition 19cでのOracle Real Application Clusters(RAC)のサポート終了」を参照してください。
Oracle Database 19cでサポートが終了したパラメータ
アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリース以降、サポートされなくなった初期化パラメータを確認してください。
- EXAFUSION_ENABLED初期化パラメータのサポート終了
Oracle Exadata Database Machine初期化パラメータEXAFUSION_ENABLED
は、Oracle Database 19cでサポートが終了しました。 - LOG_ARCHIVE_DEST_nパラメータのMAX_CONNECTIONS属性のサポート終了
Oracle Data GuardのREDOトランスポートのLOG_ARCHIVE_DEST_n
パラメータのMAX_CONNECTIONS
属性は廃止されています。Oracle Database 19cではサポートが終了しました。 - O7_DICTIONARY_ACCESSのサポート終了
初期化パラメータO7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY
は、Oracle Database 19cでサポートが終了しました。
EXAFUSION_ENABLED初期化パラメータのサポート終了
Oracle Exadata Database Machine初期化パラメータEXAFUSION_ENABLED
は、Oracle Database 19cでサポートが終了しました。
Exafusion機能はOracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)で導入されましたが、デフォルトでは無効になっています。これはLinuxオペレーティング・システム用にのみ使用でき、Oracle Exadata Database Machineでのみ使用できます。この機能を有効にするには、EXAFUSION_ENABLED
初期化パラメータを1
に設定します。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で、この機能はOracle Linux上で動作するOracle Exadata Database Machineでデフォルトで有効になりました。この機能を無効にするには、EXAFUSION_ENABLED
パラメータ設定を0
に変更します。ただし、Oracle Database 18c以上のリリースでは、Exafusion機能を無効にすることはできません。この理由のため、EXAFUSION_ENABLED
パラメータは機能を提供していないため、Oracle Database 19cでサポートが終了しました。
LOG_ARCHIVE_DEST_nのMAX_CONNECTIONS属性のサポート終了
Oracle Data Guard REDOトランスポートのLOG_ARCHIVE_DEST_n
パラメータのMAX_CONNECTIONS
属性は廃止されています。Oracle Database 19cではサポートが終了しました。
MAX_CONNECTIONS
属性は、Oracle Database 11gで導入された新しいREDOトランスポート・ストリーミング・メカニズムと干渉し、ギャップの解決に必要な時間が増える可能性があります。これらのタイプのエラーを防止するために、Oracleではこの属性のサポートを終了し、削除しました。
O7_DICTIONARY_ACCESSのサポート終了
初期化パラメータO7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY
は、Oracle Database 19cでサポートが終了しました。
SYSが所有するオブジェクトにシステム権限でアクセスする場合の制限は、O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY
パラメータによって制御されていました。これは、以前のリリースのアプリケーションの特定の下位互換性を保つために維持されています。廃止された機能のサポートを終了することにより、オラクル社では、すべての機能におけるセキュリティに注力できます。標準のセキュリティのベスト・プラクティスに従って、システム権限を管理することをお薦めします。
Oracle Database 18cでの動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 18cリリースの変更の説明を確認してください。
- Oracle Database 18cアップグレード計画の動作の変更
Oracle Database 18cへのアップグレードの計画に役立つ動作の変更を確認してください - Oracle Database 18cで非推奨となった機能
この項にリストされている非推奨となった機能を参照して、アップグレード後に使用する代替方法を準備してください。 - Oracle Database 18cでサポートが終了した機能
アップグレード計画の一環として、このサポートが終了した機能のリストを参照してください。 - Oracle Database 18cでサポートが終了した初期化パラメータ
このリリースのパラメータ設定の変更および代替機能については、サポートが終了した初期化パラメータのリストを確認してください。 - Oracle Multimediaの非推奨
Oracle Database 18c以降、Oracle Multimediaは非推奨になりました。Oracle Multimediaは、Oracle Database 19cではサポートされなくなります。 - Oracle Streamsの最終リリース
Oracle Database 18cは、Oracle Streamsのサポートの最終リリースです。Oracle Streamsは、Oracle Database 19c以降サポートされなくなります。
Oracle Database 18cアップグレード計画の動作の変更
Oracle Database 18cへのアップグレードの計画に役立つ動作の変更を確認してください
- 簡素化されたイメージベースのOracle Databaseのインストール
Oracle Database 18c以降では、Oracle Databaseソフトウェアのインストールおよび構成が、イメージベースのインストールにより簡素化されています。 - 64文字を超えるJSONキー名の索引付けのサポート
JSONキーを使用すると、長いキー名を使用してHASH MAP形式の構造から生成されたJSONドキュメントの検索効率が向上します。 - 既存のデータベースのアップグレードにかわるイメージ・インストール
Oracle Database 18c以上では、既存のサービスはインストールで移行されなくなりました。Database Upgrade Assistant (DBUA)を使用してサービスを移行します。 - RPMベースのOracle Databaseのインストールについて
Oracle Database18c以降では、RPMパッケージを使用して単一インスタンスのOracle DatabaseまたはOracle Database Instant Clientソフトウェアをインストールできます。 - Oracle Text索引のトークン制限
Oracle Databaseリリース18c以上では、索引付けされたトークンの最大サイズがシングルバイト文字セットで255文字まで拡張されています。 - /ALL/USER/DBAユーザー・ビューおよびPL/SQL外部ライブラリの変更
Oracle Database 18c以上では、/USER/ALL/DBA_ARGUMENTS
ビューと/USER/ALL/DBA_IDENTIFIERS
ビュー、およびPDBでのLIBRARY
オブジェクトの作成方法が変更されています。 - シンボリック・リンクおよびUTL_FILE
シンボリック・リンクでUTL_FILE
を使用することはできません。かわりに、ディレクトリ・オブジェクトを使用してください。 - DBCAを使用したリスナーの直接登録の非推奨
Database Configuration Assistant (DBCA)を使用したOracle DatabaseのOracle Internet Directory (OID)への登録は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。 - INIT.ORA内のUNIFORM_LOG_TIMESTAMP_FORMATの変更
デフォルトでは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上のタイムスタンプの書式は異なります。アラート・ログを表示するには、Oracle Databaseユーティリティである自動診断リポジトリ・コマンド・インタプリタ(ADRCI)ユーティリティを使用します。
簡素化されたイメージベースのOracle Databaseのインストール
Oracle Database 18c以降では、Oracle Databaseソフトウェアのインストールおよび構成が、イメージベースのインストールにより簡素化されています。
Oracle Database 18c以降、Oracle Databaseソフトウェアは、イメージ・ファイルとしてダウンロードおよびインストールできます。Oracleホームを配置するディレクトリにイメージ・ソフトウェアを抽出し、runInstaller
スクリプトを実行して、Oracle Databaseインストールを開始します。詳細は、ご使用のオペレーティング・システム・プラットフォームの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。
注意:
Oracle Databaseホームを配置するディレクトリにイメージ・ソフトウェア(db_home.zip
)を抽出し、runInstaller
スクリプトを実行して、Oracle Databaseのインストールおよび構成を開始します。作成したOracleホームのディレクトリ・パスがOracle Optimal Flexible Architectureの推奨事項に準拠することをお薦めします。
64文字を超えるJSONキー名の索引付けのサポート
JSONキーを使用すると、長いキー名を使用してHASH MAP形式の構造から生成されたJSONドキュメントの検索効率が向上します。
JSON検索索引で索引付けできるJSONキー名の上限が引き上げられています。Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.2)以降のリリースでのJSONキー名の上限は、255バイトです。以前のリリースで作成されたJSON検索索引では、64バイトを超えるキー名は索引付けされませんでした。
既存のデータベースのアップグレードにかわるイメージ・インストール
Oracle Database 18c以上では、既存のサービスはインストールで移行されなくなりました。Database Upgrade Assistant (DBUA)を使用してサービスを移行します。
既存のOracle Databaseで使用されているサービスを移行する必要がある場合は、Oracleホームに新しいリリースのOracle Databaseソフトウェアをインストールしてから、DBUAを起動する必要があります。
Windowsの場合、Microsoft Transaction Serviceを新しいOracleホームに移行するには、コマンド%ORACLE_HOME%\bin\oramtsctl.exe -new
も実行する必要があります
RPMベースのOracle Databaseのインストールについて
Oracle Database18c以降では、RPMパッケージを使用して単一インスタンスのOracle DatabaseまたはOracle Database Instant Clientソフトウェアをインストールできます。
RPMベースのインストールでは、インストール前チェックを実行し、データベース・ソフトウェアを展開し、展開したソフトウェアの所有権を事前構成済のユーザーおよびグループに再度割り当て、Oracleインベントリを保持し、単一インスタンスのOracleデータベースの作成と構成のためのOracle Databaseソフトウェアの構成に必要なすべてのルート操作を実行します。
RPMベースのインストール・プロセスでは、インストールの最小要件が満たされていない場合にこれを検出し、これらのインストールの最小前提条件を完了するように求めます。
RPMベースのインストールでは、ソフトウェアのみのOracle Databaseインストールが実行され、Oracleホームが作成されます。Oracleホームの作成後、Oracle Database Configuration Assistant (Oracle DBCA)を使用してOracle Databaseを作成できます。
RPMベースのインストール・プロセスでは、/etc/init.d/oracledb_ORCLCDB-20c
サービスの構成スクリプトを使用して、デフォルト設定でデータベースを作成できます。
Oracle Text索引のトークン制限
Oracle Databaseリリース18c以上では、索引付けされたトークンの最大サイズがシングルバイト文字セットで255文字まで拡張されています。
Oracle Databaseリリース18cより前では、SDATA
セクションを除くすべてのOracle Text索引タイプで、VARCHAR2
(64 BYTE)型の表列にトークンが格納されていました。Oracle Databaseリリース18c以上では、CTXCAT
およびCTXRULE
索引を除くすべてのOracle Text索引タイプで、VARCHAR2
(255 BYTE)型の表列にトークンが格納されます。この変更では、索引付けされたトークンの最大サイズがシングルバイト文字セットで255文字まで拡張されています。サイズの拡張は、マルチバイト文字セットや可変長文字セットではこれより短くなります。255バイトより長いトークンは切り捨てられます。トークンが切り捨てられたとしても、トークン文字列全体の検索が妨げられることはありません。ただし、システムでは最初の255バイトが同じ2つのトークンを区別できません。
注意:
Oracle Databaseリリース18cより前では、64バイトを超えるトークンは64バイトに切り捨てられていました。Oracle Databaseリリース18cにアップグレードすると、トークン表が64バイトから255バイトに拡張されます。検索トークン(つまり、検索文字列の1語)が64バイトを超える検索では、64バイトに切り捨てられたトークンを見つけることができません。この問題を回避するには、索引を再構築します。64バイトを超える検索トークンを使用しない場合は、索引を再構築する必要はありません。
SDATA
セクションでは、VARCHAR2
(249 BYTE)型の表列にトークンが格納されます。CTXCAT
およびCTXRULE
索引では、VARCHAR2
(64 BYTE)型の表列にトークンが格納されます。
/ALL/USER/DBA_ユーザー・ビューおよびPL/SQL外部ライブラリの変更
Oracle Database 18c以上では、/USER/ALL/DBA_ARGUMENTS
ビューと/USER/ALL/DBA_IDENTIFIERS
ビュー、およびPDBでのLIBRARY
オブジェクトの作成方法が変更されています。
作業に影響する可能性のある変更を確認してください。
ALL/USER/DBA_ARGUMENTSユーザー・ビューの変更点
ARGUMENTS
ビュー内の行数が減りました。具体的には、最上位(DATA_LEVEL=0
)の項目のみがARGUMENTS
ビューに格納されます。
以前のOracle Databaseリリースでは、PL/SQLコンパイラにより、PL/SQLデータ型のネストされたすべてのタイプに関するメタデータが収集されていました。DATA_LEVEL
は、タイプのネスト・レベルを表していました。Oracle Database 18c以上では、最上位のタイプのメタデータ(DATA_LEVEL=0
)のみがARGUMENTS
ビューに格納されます。
例として、create-or-replaceパッケージNestedTypesExample
の変更点に注目します。
Type Level2Record is RECORD (Field1 NUMBER);
Type Level1Collection is TABLE of Level2Record index by binary_integer;
Type Level0Record is RECORD (Field1 Level1Collection);
Procedure NestedTypesProc (Param1 Level0Record);
以前のOracle Databaseリリースでは、NestedTypeProc
プロシージャの最上位のタイプ(パラメータParam1、Level0Record
)とともに、Level0Record
内のネストされたすべてのタイプの詳細な説明が返されます。次に例を示します。
SQL> select argument_name,type_subname,position,sequence,data_level from user_arguments where object_name='NESTEDTYPESPROC';
ARGUMENT_NAME TYPE_SUBNAME POSITION SEQUENCE DATA_LEVEL
--------------- ----------------- ---------- ---------- ---------
PARAM1 LEVEL0RECORD 1 1 0
FIELD1 LEVEL1COLLECTION 1 2 1
LEVEL2RECORD 1 3 2
FIELD1 1 4 3
それに対し、18.1データベースで同じ問合せを使用した場合は、次の結果が返されます。
ARGUMENT_NAME TYPE_SUBNAME POSITION SEQUENCE DATA_LEVEL
--------------- ----------------- ---------- ---------- ---------
PARAM1 LEVEL0RECORD 1 1 0
Oracle Database 12c (12.1)より前のリリースでは、PL/SQLパッケージ・タイプの説明的なメタデータには、最上位のオブジェクト・タイプのメタデータにアクセスする場合と同じ方法ではアクセスできませんでした。最上位のオブジェクト・タイプとコレクションについては、ALL_TYPES
に加え、関連するユーザー・ビューALL_TYPE_ATTRS
およびALL_COLL_TYPES
を問い合せて、タイプのメタデータを取得できます。一方、Oracle Database 12.1より前では、レコードやパッケージ化されたコレクションなど、PL/SQLパッケージ・タイプのメタデータを取得できませんでした。関数またはプロシージャのパラメータでこれらのPL/SQLパッケージ・タイプを参照していた場合は、ARGUMENTSビューでこれらのタイプ(ネストされたタイプを含む)に関するすべてのメタデータが公開されていました。
このアプローチの問題は、深くネストされたタイプがSYS表領域で大量のメモリーを消費する可能性があることです。また、ARGUMENTSビューでタイプのメタデータを共有する方法がないため、深くネストされたタイプを持つ各パラメータには、タイプのメタデータの冗長コピーがそれぞれ個別に必要でした。ARGUMENTS
ビューおよびSYS
表領域内のメタデータの量によっては、PL/SQLコンパイラのパフォーマンス低下など、様々な問題を生じる可能性があります。パフォーマンス低下の原因は、PL/SQLが基礎となるディクショナリ表の行を更新するのに多くの時間を要することです。
Oracle Database 12.1リリースでは、PL/SQLでのパッケージ・タイプに対するサポートが拡張され、新しいユーザー・ビューALL_PLSQL_TYPES
、ALL_PLSQL_TYPE_ATTRS
およびALL_PLSQL_COLL_TYPES
が追加されています。これらのビューは、名前が示すとおり、ALL_TYPES
ビュー・ファミリに類似しています。ただし、拡張されたPL/SQLタイプ・ビューを使用して、最上位のオブジェクト・タイプおよびコレクション・タイプのかわりに、PL/SQLパッケージ・タイプに関するメタデータを問い合せることができます。
Oracle Database 12.1ではパッケージ・タイプが追加されているため、説明的なメタデータを大量にARGUMENTSビューに挿入する必要がなくなりました。各パラメータ・タイプについてARGUMENTSビューで必要になるのは、タイプ名を含む1行のメタデータのみです。PL/SQLタイプ・ビューおよびネストされたタイプに対する問合せでは、タイプ名の完全な説明を取得できます。
OCIDescribeAny()
は、ARGUMENTS
ビューで使用されるものと同じメタデータに基づきます。また、OCIDescribeAny()
では、各パラメータ・タイプについてそれぞれ1行のみが返されます(Oracle Database 12.1で変更されるまでは一般に複数の行が返されていました)。
ALL/DBA/USER_ARGUMENTS
には、新しい列タイプTYPE_OBJECT_TYPE
が含まれています。TYPE_OWNER
、TYPE_NAME
およびTYPE_SUBNAME
で表されるタイプのタイプを調べるには、TYPE_OBJECT_TYPE
列を使用します。候補となる値は、TABLE
、VIEW
、PACKAGE
およびTYPE
です。
ARGUMENTSビューで引き続きALL_TYPES
とそれに関連するユーザー・ビュー(ALL_TYPE_ATTRS
およびALL_COLL_TYPES)を収集する場合は、イベントをevents='10946, level 65536'
に設定できます。このイベントを設定すると、ARGUMENTS
ビューが12.1より前のOracle Databaseリリースの動作に戻ります。つまり、DATA_LEVELを0
より大きくすることができ、タイプおよびネストされたタイプに関する説明的なメタデータがビューに含まれます。このように変更する場合は、イベントを設定した後で、影響を受けるパッケージを再コンパイルする必要があります。影響を受けるパッケージの再コンパイル時には、コンパイラによって追加のメタデータが再収集されます。また、このイベントを設定すると、OCIDescribeAny()
が12.1より前のOracle Databaseリリースの動作に戻ります。
Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)以上では、引数なしでプロシージャを入力すると、ARGUMENTS
ビューに行は含まれません。この変更は、ARGUMENTS
ビューの行削減とは別に加えられたものです。Oracle Database 12.1.0.2より前では、引数なしのプロシージャもARGUMENTS
ビューに1行として表示されていました。
USER/ALL/DBA_IDENTIFIERSユーザー・ビューの変更点
Oracle Database 18c以上では、PL/Scopeが拡張され、PL/SQLコード内のユーザー識別子に関する追加情報が取得されるようになりました。追加情報には、識別子に適用されている制約、関数がPL/SQLのSQLビルトインであることを示すインジケータなどが含まれます。
次の列は、Oracle Database 18cのUSER/ALL/DBA_IDENTIFIERSビューに新規に追加されました。
-
CHARACTER_SET
: この列には、列が変数識別子宣言で使用されている場合に文字セット句の値が格納されます。候補となる値は、CHAR_CS
、NCHAR_CS
およびIDENTIFIER
(文字セットが別の変数識別子から派生している場合)です。 -
ATTRIBUTE
: この列には、%attribute
が変数宣言で使用されている場合に属性値が格納されます。候補となる値は、ROWTYPE
、TYPE
およびCHARSET
です。 -
CHAR_USED
: この列には、制約が文字列長制約宣言で使用されている場合に長さ制約のタイプが格納されます。候補となる値は、CHAR
およびBYTE
です。 -
LENGTH
: この列には、文字列長制約宣言の長さ制約の値が格納されます。 -
PRECISION
: この列には、数値精度が変数宣言で使用されている場合にその精度が格納されます。 -
PRECISION2
: この列には、変数宣言で使用されている第2精度値(間隔タイプなど)が格納されます。 -
SCALE
: この列には、変数宣言で使用されているスケール値が格納されます。 -
LOWER_RANGE
: この列には、範囲制約付きの変数宣言で使用されている範囲の下限値が格納されます。 -
UPPER_RANGE
: この列には、範囲制約付きの変数宣言で使用されている範囲の上限値が格納されます。 -
NULL_CONSTRAINT
: この列は、NULL
制約が変数宣言で使用されている場合に設定されます。候補となる値は、NULL
またはNOT NULL
です。 -
SQL_BUILTIN
: PL/SQLから発行されたSQL文で使用されるSQLビルトインを識別子としている場合、この列はYES
に設定されます。識別子がSQLビルトインでない場合、列はNO
に設定されます。
PL/SQL外部ライブラリの変更点
Oracle Database 18c以上では、PATH_PREFIX
が事前定義されたOracle Database 18c PDBにLIBRARYオブジェクトを作成する方法が変更されています。
-
PATH_PREFIX
が事前定義されたPDBに新しいLIBRARY
オブジェクトを作成する場合、LIBRARY
でDIRECTORY
オブジェクトを使用する必要があります。DIRECTORY
オブジェクトにより、LIBRARY
オブジェクトに対してPATH_PREFIX
のルールが適用されます。LIBRARY
オブジェクトでDIRECTORY
オブジェクトを使用しないと、PLS-1919
コンパイル時エラーが発生します。 -
PATH_PREFIX
が事前定義されたPDBとしてデータベースをCDBに接続する場合に、DIRECTORYオブジェクトを使用していないLIBRARY
オブジェクトを使用しようとすると、ORA-65394
ランタイム・エラーが発生します。LIBRARY
オブジェクトは無効化されません。ただし、(ランタイム・エラーが常に発行されるのとは対照的に)LIBRARY
を有効に活用するには、DIRECTORY
オブジェクトを使用するようにLIBRARY
オブジェクトを再作成する必要があります。
このように変更すると、ファイル・システムにおけるLIBRARY
ダイナミック・リンク・ライブラリ(DLL)の場所を示すPATH_PREFIX
の値が考慮されるようになり、PDBでのLIBRARY
オブジェクトのセキュリティと管理性が向上します。また、DIRECTORYオブジェクトを使用すると、管理者はDLLディレクトリへのアクセスを許可するユーザーを指定できます。
シンボリック・リンクおよびUTL_FILE
シンボリック・リンクでUTL_FILE
を使用することはできません。かわりに、ディレクトリ・オブジェクトを使用してください。
Oracle Database 18c以降のリリースでは、UTL_FILE_DIR
のシンボリック・リンク・パスがサポートされなくなりました。アップグレード後、アプリケーションでUTL_FILE
を介したシンボリック・リンクを使用してデータベースを操作しようとすると、これらのリンクは失敗します。ディレクトリ・オブジェクトを使用することをお薦めします。必要に応じて、UTL_FILE
内のファイル名のターゲットとなる実際のファイルを作成できます。
このサポート終了は、Oracle Data Pump、BFILE
および外部表を含む(ただし、これに制限されない)、シンボリック・リンクを使用する以前のリリースの機能に影響する可能性があります。アップグレード後に影響を受ける機能を使用しようとして、その機能でシンボリック・リンクが使用された場合、ORA-29283: 無効なファイル操作です。: パスがsymlinkをトラバースしています
が発生します。アップグレードする前に、修正が必要なシンボリック・リンクを特定するために、アップグレード前情報ツール(preupgrade.jar
)を使用します。シンボリック・リンクのかわりにディレクトリ・オブジェクトを使用することをお薦めします。
例9-1 UTL_FILEおよびシンボリック・リンクによるエラー・メッセージの例
UTL_FILEのアドレスを指定するシンボリック・リンクを使用するアプリケーションで、エラーが発生しました。たとえば、次のようなシンボリック・リンクを作成しようとするとします。Ia.c
はシンボリック・リンク・ファイルです。
create or replace directory TEMP as '/home/PLSQL/TEMP';
declare
f utl_file.file_type;
begin
f := utl_file.fopen('TEMP','la.c','r');
end;
/
このコマンドは、次のエラーが発生して失敗します。
ERROR at line 1:
ORA-29283: invalid file operation
ORA-06512: at "SYS.UTL_FILE", line 536
ORA-29283: invalid file operation
ORA-06512: at line 4
DBCAを使用したリスナーの直接登録の非推奨
Database Configuration Assistant (DBCA)を使用したOracle DatabaseのOracle Internet Directory (OID)への登録は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。
アップグレード時に、DBCAを使用してデータベース・ホームにリスナーを移行または登録するかわりに、Net Configuration AssistantまたはNet Managerを使用して、新しいリリースのOracleホームにLISTENER.ORAファイルを作成してからこのリスナーを起動します。DBCAを使用してリスナーを登録解除し、OIDに再び登録することもできます。
INIT.ORA内のUNIFORM_LOG_TIMESTAMP_FORMATの変更
デフォルトでは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上のタイムスタンプの書式は異なります。アラート・ログを表示するには、Oracle Databaseユーティリティである自動診断リポジトリ・コマンド・インタプリタ(ADRCI)ユーティリティを使用します。
スクリプトを使用してタイムスタンプ日付のアラート・ログを解析する場合は、タイムスタンプ書式のデフォルト値はinit.ora
パラメータUNIFORM_LOG_TIMESTAMP_FORMATで設定されていることに注意してください。このパラメータのデフォルト値はTRUEです。TRUEの場合、タイムスタンプ書式は「日-月-年-時刻」書式から「年-月-日-時刻」書式に変更されます。たとえば、2017-05-17T10:00:54.799968+00:00
のようになります。
UNIFORM_LOG_TIMESTAMP_FORMATの値をFALSEに変更することで、以前のリリースで使用されていたタイムスタンプ書式に変更できます。アラート・ログではなくlog.xml
を解析するスクリプトを使用することもできます。
Oracleでは、Oracleエラーやトレース・ファイルを検索して分析できるように、自動診断リポジトリ・コマンド・インタプリタ(ADRCI)と呼ばれる専用のコマンドライン・ユーティリティを提供しており、このADRCIユーティリティを使用してエラーを管理することをお薦めしています。
たとえば、ADRCIコマンドshow alert
を使用してアラート・ログを表示できます。
$ oracle@user> adrci
adrci> show alert -tail -f
また、ADRCIでは、show log
コマンドを使用して、問合せの述語を渡すこともできます。次に例を示します。
adrci> show log -p "message_text like '%tablespace%'"
ADRCIユーティリティを使用する方法の詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。
Oracle Database 18cで非推奨となった機能
この項にリストされている非推奨となった機能を参照して、アップグレード後に使用する代替方法を準備してください。
注意:
非CDBアーキテクチャはOracle Database 12cで非推奨になりました。Oracle Database 19cの後のリリースではサポート対象から外れ、使用できなくなる可能性があります。
- Data GuardのMAX_CONNECTIONS属性の非推奨化
Data GuardのREDOトランスポートのLOG_ARCHIVE_DEST_n
パラメータのMAX_CONNECTIONS
属性は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。 - 拡張データ型サポート(EDS)の非推奨化
拡張データ型サポート(EDS)は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。 - DBMS_DATA_MININGパッケージのGET_*ファンクションの非推奨化
Oracle Database 18c以降、DBMS_DATA_MINING
のGET_*
ファンクションは非推奨になりました。かわりに、Oracle Data Mining (ODM)のモデル・ディテール・ビューを使用します。 - パッケージDBMS_XMLQUERYの非推奨化
PL/SQLパッケージDBMS_XMLQUERY
は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。かわりにDBMS_XMLGEN
を使用してください。 - パッケージDBMS_XMLSAVEの非推奨化
PL/SQLパッケージDBMS_XMLSAVE
は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。かわりにDBMS_XMLSTORE
を使用してください。 - Oracle Label Securityビューで非推奨となった列
Oracle Database 18c以降、ALL_SA_USER_LABELSビューおよびDBA_SA_USER_LABELSビューでLABELS列が非推奨になりました。 - NUMBERを使用したTrueまたはFalseのJSON戻り値の非推奨化
Oracle Database 18c以降、JSON値のtrueまたはfalseの戻り値として、SQL NUMBERの値(1または0)を指定するオプションは非推奨になりました。 - Oracle TextのMAIL_FILTERの非推奨
Oracle Database 18c以降、Oracle TextのMAIL_FILTER
の使用は非推奨になりました。データベースに電子メールを追加する前に、電子メールを索引付け可能プレーン・テキストまたはHTMLにフィルタ処理します。 - asmcmd showversionオプションの非推奨
Oracle Database 18c以降、asmcmd showversion
のコマンド・オプションは、新しいasmcmd
オプションに置き換えられました。 - Oracle TextのNEWS_SECTION_GROUPの非推奨
Oracle Database 18c以降、Oracle TextのNEWS_SECTION_GROUP
の使用は非推奨になりました。かわりに外部処理を使用します。 - Oracle Net ServicesのSDPのサポートの非推奨化
Oracle Database 18c以降、Oracle Net Servicesのソケット・ダイレクト・プロトコル(SDP)のサポートは非推奨になりました。 - フレックス・クラスタ(ハブ/リーフ)アーキテクチャの非推奨
Oracle Database 18c以降、リーフ・ノードはOracle Flex Clusterアーキテクチャの一部として非推奨になりました。 - PRODUCT_USER_PROFILE表の非推奨
Oracle Database 18c以降、SQL*Plus表PRODUCT_USER_PROFILE
(PUP)表は非推奨になりました。
Data GuardのMAX_CONNECTIONS属性の非推奨化
Data GuardのREDOトランスポートのLOG_ARCHIVE_DEST_n
パラメータのMAX_CONNECTIONS
属性は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。
Oracle Database 11gリリース1 (11.1)で、REDOトランスポートに新しいストリーミング非同期モデルが導入されました。Oracle Data Guardでアーカイブ・ログ・ファイルのギャップが解消されると、MAX_CONNECTIONS
属性設定を使用するメリットがなくなります。
拡張データ型サポート(EDS)の非推奨化
拡張データ型サポート(EDS)は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。
拡張データ型サポート(EDS)機能では、ネイティブなREDOベースのサポートが欠如した特定のOracleデータ型をサポートするためのロジカル・スタンバイ用のメカニズムが提供されます。たとえば、EDSは、SDO_GEOMETRY列を持つ表のレプリケートに使用されていました。ただし、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降では、EDSでサポートされているOracleデータ型で、論理データまたはGoldenGateでネイティブにサポートされていないものはありません。この機能は現在では廃止されています。
DBMS_DATA_MININGパッケージのGET_*ファンクションの非推奨化
Oracle Database 18c以降、DBMS_DATA_MINING
のGET_*
ファンクションは非推奨になりました。かわりに、Oracle Data Mining (ODM)のモデル・ディテール・ビューを使用します。
Oracle Database 12cリリース1以前のリリースでは、DBMS_DATA_MINING
パッケージは、データ・マイニング・アルゴリズムごとに個別のGET_MODEL_DETAILS
ファンクションをサポートしています。一般化線形モデル、期待値最大化、単一値分解および相関ルールについては、グローバル詳細も使用できます。多くのDBMS_DATA_MINING
Get_*
ファンクションがあります。次に例を示します。
-
GET_MODEL_DETAILS
-
DBMS_DATA_MINING.GET_MODEL_TRANSFORMATIONS
たとえば、ディシジョン・ツリーのモデル・ディテール・ビューは、分岐情報ビュー、ノード統計ビュー、ノード説明ビューおよびコスト・マトリックス・ビューを説明しています。
Oracle Database 18c以降では、GET_MODEL_DETAILS_XML
ファンクションのかわりにOracle Data Miningのモデル・ディテール・ビューを使用することをお薦めします。分岐情報ビューDM$VPmodel_name
は、ビューの接頭辞にOracle Data Miningモデルの名前を付加する意思決定ツリー階層を表します。
パッケージDBMS_XMLQUERYの非推奨化
PL/SQLパッケージDBMS_XMLQUERY
は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。かわりにDBMS_XMLGEN
を使用してください。
DBMS_XMLQUERYは、データベースからXMLTypeへの変換機能を提供します。DBMS_XMLQUERY
ではなくDBMS_XMLGEN
を呼び出すことをお薦めします。DBMS_XMLGEN
はCで作成されてカーネルにコンパイルされるため、優れたパフォーマンスが得られます。
パッケージDBMS_XMLSAVEの非推奨化
PL/SQLパッケージDBMS_XMLSAVE
は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。かわりにDBMS_XMLSTORE
を使用してください。
DBMS_XMLSAVE
パッケージは、Oracle XML SQL Utilityに含まれています。これは、オブジェクト・リレーショナル表のXML文書に対するデータの挿入、更新および削除に使用されます。DBMS_XMLSAVE
ではなくDBMS_XMLSTORE
を呼び出すことをお薦めします。DBMS_XMLSTORE
はCで作成されてカーネルにコンパイルされるため、優れたパフォーマンスが得られます。
例: DBMS_XMLSAVE
を使用しないようにするために、以前のリリースのOracle DatabaseでDBMS_XMLSAVE
を呼び出すために使用していたラッパー・ファンクションまたはプロシージャを作成して、DBMS_XMLSTORE
の呼出しに変更できます。または、シノニムを作成できます。
例: DBMS_XMLSAVE
を使用しないようにするために、以前のリリースのOracle DatabaseでDBMS_XMLSAVE
を呼び出すために使用していたラッパー・ファンクションまたはプロシージャを作成して、DBMS_XMLSTORE
の呼出しに変更できます。または、シノニムを作成できます。
CREATE OR REPLACE PUBLIC SYNONYM DBMS_XMLSAVE FOR DBMS_XMLSTORE;
GRANT EXECUTE ON DBMS_XMLSAVE TO PUBLIC;
Oracle Label Securityビューで非推奨となった列
Oracle Database 18c以降、ALL_SA_USER_LABELSビューおよびDBA_SA_USER_LABELSビューでLABELS列が非推奨になりました。
表9-2 Oracle Label Securityビューで非推奨となった列
データ・ディクショナリ・ビュー | 非推奨となった列 |
---|---|
|
|
|
|
|
|
|
|
LABELS
とUSER_LABELS
の列の情報は重複します。この情報は、これらのデータ・ディクショナリ・ビューの他の列に表示されます。
NUMBERを使用したTrueまたはFalseのJSON戻り値の非推奨化
Oracle Database 18c以降、JSON値のtrueまたはfalseの戻り値として、SQL NUMBERの値(1または0)を指定するオプションは非推奨になりました。
Oracle Database 12cリリース1 (12.1)では、返される列の型としてNUMBERを指定する関数を含むJSONデータのサポートが提供されました。NUMBERを指定するオプションは非推奨です。true/false問合せのJSONデータの出力としてNUMBERを指定するのではなく、JSONのブール値に対して返されたデフォルトのSQL値を使用して、trueまたはfalseとして文字列を指定できます。数値を必要とするアプリケーションを使用している場合は、ブールのJSON値をSQL VARCHAR2値として返し、その値をテストし、そのテストの結果としてSQL NUMBERの値を返すことができます。
Oracle TextのMAIL_FILTERの非推奨
Oracle Database 18c以降、Oracle TextのMAIL_FILTER
の使用は非推奨になりました。データベースに電子メールを追加する前に、電子メールを索引付け可能プレーン・テキストまたはHTMLにフィルタ処理します。
MAIL_FILTER
は廃止された電子メール・プロトコルRFC-822に基づいています。最新の電子メール・システムはRFC-822をサポートしていません。これに替わる機能はありません。
asmcmd showversionオプションの非推奨
Oracle Database 18c以降、asmcmd showversion
のコマンド・オプションは、新しいasmcmd
オプションに置き換えられました。
コマンドasmcmd showversion --softwarepatch
のかわりに、新しいオプションasmcmd showpatches -l
を使用します。コマンドasmcmd showversion --releasepatch
のかわりに、新しいオプションasmcmd showversion --active
を使用します。
Oracle TextのNEWS_SECTION_GROUPの非推奨
Oracle Database 18c以降、Oracle TextのNEWS_SECTION_GROUP
の使用は非推奨になりました。かわりに外部処理を使用します。
USENET投稿に索引を付ける場合、Oracle Text内でBASIC_SECTION_GROUP
またはHTML_SECTION_GROUP
を使用するように投稿を前処理します。USENETは、商用ではあまり使用されません。
USENETは現在、重大な目的はあまり使用されません。このセクション・グループ・タイプを使用して実行する索引処理は廃止されています。
Oracle Net ServicesのSDPのサポートの非推奨化
Oracle Database 18c以降、Oracle Net Servicesのソケット・ダイレクト・プロトコル(SDP)のサポートは非推奨になりました。
かわりにTCPを使用することをお薦めします。
フレックス・クラスタ(ハブ/リーフ)アーキテクチャの非推奨
Oracle Database 18c以降、リーフ・ノードはOracle Flex Clusterアーキテクチャの一部として非推奨になりました。
障害発生時の再構成時間を短縮化するためにOracle Clusterwareスタックを継続的に改善してきたことにより、オンプレミスまたはクラウドで、お客様のニーズを満たすクラスタの実装にリーフ・ノードが不要になりました。
PRODUCT_USER_PROFILE表の非推奨
Oracle Database 18c以降、SQL*Plus表PRODUCT_USER_PROFILE
(PUP)表は非推奨になりました。
PRODUCT_USER_PROFILE
(PUP)表でのみ使用するのは、SQL*Plusの製品レベル・セキュリティを制御するメカニズムを提供するためです。Oracle Database 18c以降、このメカニズムは関連しません。このSQL*Plusの製品レベル・セキュリティ機能は、Oracle Database 19cでは使用できません。Oracle Databaseの設定を使用してデータを保護し、すべてのクライアント・アプリケーション間で一貫したセキュリティを確保することをお薦めします。
Oracle Database 18cでサポートが終了した機能
アップグレード計画の一環として、サポートが終了した機能をこのリストで確認してください。
- Oracle Administration Assistant for Windowsのサポート終了
Windows用Oracle Administration Assistantツールは、Oracle Database 18cでサポートが終了しました。 - Oracle Multimedia DICOMのサポート対象外機能
いくつかのOracle Multimedia DICOMの機能は、Oracle Database 18cでサポートが終了しました。DICOMは、Oracle SecureFilesおよびサードパーティのDICOM製品に置き換わります。 - Oracle Multimedia Java Clientクラスのサポート終了
Oracle Multimediaプロキシ・クラスとOracle MultimediaサーブレットおよびJSPクラスのサポートが終了しました。 - Oracle XML DBのサポート対象外機能
Oracle Database 18c以降、DBMS_XMLSCHEMA
のスキーマ・サブプログラム、多数のDBMS_XDB
サブプログラムおよびその他の多くのOracle XML DBスキーマ機能がサポートされなくなりました。 - ODP.NET管理対象ドライバの分散トランザクションのDLLのサポート終了
Oracle Database 18cでOracle.ManagedDataAccessDTC.dll
ファイルのサポートは終了しました。 - Data Guard Broker DGMGRL ALTER構文のサポート終了
Oracle Database 18c以上では、DGMGRLのOracle Data Guard BrokerのALTERコマンドのサポートが終了しました。 - Microsoft WindowsシステムでのCRSUSERのサポート終了
Windowsサービス・ユーザーを変更するためのcrsuser
ユーティリティおよびCRSToken
メソッドは、Oracle Database 18cでサポートが終了しました。
Oracle Administration Assistant for Windowsのサポート終了
Windows用Oracle Administration Assistantツールは、Oracle Database 18cでサポートが終了しました。
Oracle Administration Assistant for Windowsは、現行のデータベースのリリースではサポートされていません。Oracle Administration Assistant for Windowsは、Windows上でデータベース管理者、オペレータ、ユーザーおよびロールを作成するツールでした。Oracle Administration Assistantでは、データベース・サービス、起動と停止設定、そしてWindowsレジストリ・パラメータの管理もできました。これに替わる機能はありません。
Oracle Multimedia DICOMのサポート対象外機能
いくつかのOracle Multimedia DICOMの機能は、Oracle Database 18cでサポートが終了しました。DICOMは、Oracle SecureFilesおよびサードパーティのDICOM製品に置き換わります。
Digital Imaging and Communications in Medicine (DICOM)とは、放射線デバイスの接続性をサポートする医療用画像処理テクノロジです。OracleのネイティブのDICOM機能が非推奨になり、その一部がこのリリースでサポートされなくなりました。Oracle Multimedia DICOMのサポートが終了する機能は、次のとおりです。
-
Oracle Multimedia DICOMプロトコル
-
Oracle Multimedia DICOM中間層サポート
-
WebCenter統合用のOracle Multimedia Oracle DICOMコンポーネント(DICOM/UCM)
次のOracle Multimedia DICOM機能は引き続き推奨されません。
-
Oracle Multimedia ORDImageオブジェクトのDICOMサポート
-
Oracle Multimedia DICOMオブジェクトおよびパッケージ
Oracle Multimedia DICOMの代替機能はありません。Oracle Multimedia DICOMのかわりに、DICOM機能を持つサードパーティ製品とともにOracle SecureFilesを使用することをお薦めします。例: サードパーティのDICOM機能を使用して、メタデータ管理、DICOM画像の変換などを実行します。
Oracle Multimedia Javaクライアント・クラスのサポート終了
Oracle Multimediaプロキシ・クラスとOracle MultimediaサーブレットおよびJSPクラスのサポートが終了しました。
Oracle Multimedia Javaクライアントの次のクラスについては、Oracle Database 18cでサポートが終了しました。
-
DICOMプロキシ・クラスを含むOracle Multimediaプロキシ・クラス
-
Oracle Multimediaサーブレット/JSPクラス
Oracle Database内でマルチメディア・コンテンツを管理するJavaアプリケーションを開発する場合は、JavaにPL/SQLブロックを埋め込むことをお薦めします。
Oracle XML DBのサポート対象外機能
Oracle Database 18c以降、DBMS_XMLSCHEMA
のスキーマ・サブプログラム、多数のDBMS_XDB
サブプログラムおよびその他の多くのOracle XML DBスキーマ機能がサポートされなくなりました。
Oracle Database 12cリリース1 (12.1)で、PL/SQLパッケージDBMS_XDB_CONFIG
が導入されました。同時に、パッケージDBMS_XDB
からDBMS_XDB_CONFIG
に移行したOracle XML DBのすべての構成関数、プロシージャおよび定数が非推奨になり、さらに他の一連のDBMS_XMLSCHEMA
、DBMS_XDB
サブプログラムおよびその他のスキーマ機能が非推奨になりました。これらのコンポーネントは、現在サポートされていません。
サポートが終了したパッケージDBMS_XMLSCHEMA内のPL/SQLサブプログラム
パッケージDBMS_XMLSCHEMA内の次のPL/SQLサブプログラムは、サポートが終了しました。
-
generateSchema
-
generateSchemas
これらの構造体の代用はありません。この変更に対する回避策はありません。
サポートが終了したOracle XML DBの構成関数、プロシージャおよび定数
パッケージDBMS_XDB
からDBMS_XDB_CONFIG
に移行したOracle XML DBの構成に関する関数、プロシージャおよび定数はすべてサポートが終了しました。DBMS_XDB_CONFIG
を使用します。
次のリストに示すサブプログラムは、パッケージDBMS_XDBでのサポートが終了しました。
-
ADDHTTPEXPIREMAPPING
-
ADDMIMEMAPPING
-
ADDSCHEMALOCMAPPING
-
ADDSERVLET
-
ADDSERVLETMAPPING
-
ADDSERVLETSECROLE
-
ADDXMLEXTENSION
-
CFG_GET
-
CFG_REFRESH
-
CFG_UPDATE
-
DELETEHTTPEXPIREMAPPING
-
DELETEMIMEMAPPING
-
DELETESCHEMALOCMAPPING
-
DELETESERVLET
-
DELETESERVLETMAPPING
-
DELETESERVLETSECROLE
-
DELETEXMLEXTENSION
-
GETFTPPORT
-
GETHTTPPORT
-
GETLISTENERENDPOINT
-
SETFTPPORT
-
SETHTTPPORT
-
SETLISTENERENDPOINT
-
SETLISTENERLOCALACCESS
次の定数は、パッケージDBMS_XDB
でのサポートが終了しました。
-
XDB_ENDPOINT_HTTP
-
XDB_ENDPOINT_HTTP2
-
XDB_PROTOCOL_TCP
-
XDB_PROTOCOL_TCPS
サポートが終了したOracle XQuery関数
次のOracle XQuery関数はサポートが終了しました。かわりに、対応する標準のXQuery関数を使用します。対応する関数は同じ名前を持つ関数ですが、それは名前空間接頭辞fn
を使用します。
-
ora:matches
。かわりにfn:matches
を使用します。 -
ora:replace
。かわりにfn:replace
を使用します。
ODP.NET管理対象ドライバの分散トランザクションのDLLのサポート終了
Oracle Database 18cでOracle.ManagedDataAccessDTC.dll
ファイルのサポートは終了しました。
Oracleは、Oracle.ManagedDataAccessDTC.dll
を使用するOracle Data Provider for .NET (ODP.NET
)管理対象ドライバについて、ネイティブの管理対象分散トランザクション・サポートを提供していました。.NET Framework 4.5.2で、Microsoft社は、管理対象ODP.NET
で使用できる、独自のネイティブ管理対象分散トランザクション実装を導入しました。新しい.NET Frameworkでは、Oracle.ManagedDataAccessDTC.dll
は不要になりました。さらに、Microsoft社では、4.5.2より前のすべての.NET Framework 4バージョンがサポートされなくなりました。Microsoft社の方針に従い、Oracle.ManagedDataAccessDTC.dll
ファイルのサポートは終了しました。
このサポート終了には、UseManagedDTC .NET
構成ファイル・パラメータとOracle.ManagedDataAccessDTC.dll
の削除が含まれます。
Data Guard Broker DGMGRL ALTER構文のサポート終了
Oracle Database 18c以上では、DGMGRLのOracle Data Guard BrokerのALTERコマンドのサポートが終了しました。
Data Guard BrokerのDGMGRLコマンドライン・インタフェースのALTERコマンド構文は、Oracle Database 10gリリース1では非推奨で、EDIT CONFIGURATION、EDIT DATABASEおよびEDIT INSTANCEの構文に置き換えられました。
Microsoft WindowsシステムでのCRSUSERのサポート終了
Windowsサービス・ユーザーを変更するためのcrsuser
ユーティリティおよびCRSToken
メソッドは、Oracle Database 18cでサポートが終了しました。
リリース12c (12.1)より前のOracle Grid Infrastructureリリースでは、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)でのcrsuser
ユーティリティを使用した、LocalSystem
からユーザーIDへのOracle Databaseサービスのデータベース・ログオン・プロパティの変更がサポートされていました。
Oracle Grid Infrastructure 12cリリース1 (12.1)では、DBホームのOracleホーム・ユーザーのシステム権限ロールが導入されました。このロールにより、crsuser
機能が不要になります。また、crsuser
機能は、以前はLocalSystem
以外のWindowsユーザーとして実行されたユーザー定義のCRSリソースの作成にも使用されていました。ただし、Oracle Grid Infrastructure 12cリリース1 (12.1)以降のリリースでは、crsctl add wallet -type OSUSER
と同じ機能が提供されます。crsuser
機能は動作しなくなりました。これは開発またはサポートされなくなりました。
crsctl add wallet -type OSUSER
コマンドの詳細は、Oracle Clusterware管理およびデプロイメントを参照してください。
Oracle Database 18cのサポートが終了した初期化パラメータ
パラメータ設定の変更および代替機能については、サポートが終了した初期化パラメータのこのリストを参照してください。
- STANDBY_ARCHIVE_DEST初期化パラメータのサポート終了
Oracle Database 18cでは、初期化パラメータSTANDBY_ARCHIVE_DEST
のサポートが削除されました。 - UTL_FILE_DIR初期化パラメータのサポート終了
Oracle Database 18c以降では、UTL_FILE_DIR
パラメータがサポート対象外になりました。かわりに、ディレクトリ・オブジェクトの名前を指定します。
STANDBY_ARCHIVE_DEST初期化パラメータのサポート終了
Oracle Database 18cでは、初期化パラメータSTANDBY_ARCHIVE_DEST
がサポート対象外になりました。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、パラメータLOCAL
およびREMOTE
を使用したアーカイブのLOG_ARCHIVE_DEST_n
の数が31個まで拡張されています。この拡張に加え、ALTERNATE
属性も拡張されたことで、ローカルおよびリモート・アーカイブの可用性が高まり、アーカイブ先に障害が発生しても結果をより詳細に制御できるようになりました。これらの拡張により、STANDBY_ARCHIVE_DEST
は必須ではなくなり、実質的に使用しなくなりました。
UTL_FILE_DIR初期化パラメータのサポート終了
Oracle Database 18c以降では、UTL_FILE_DIR
パラメータがサポート対象外になりました。かわりに、ディレクトリ・オブジェクトの名前を指定します。
UTL_FILE_DIR
初期化パラメータは、V$SYSTEM_PARAMETER
および関連するビューにリストされなくなりました。このパラメータを設定しようとすると、試行は失敗します。UTL_FILE.FOPEN
のLOCATION
パラメータを使用するか、またはFOPEN_NCHAR
のLOCATION
パラメータを使用して、オペレーティング・システム・ファイルを直接指定しようとすると、その試行も失敗します。かわりに、ディレクトリ・オブジェクトの名前を指定します。
UTL_FILE
およびその他のOracle Databaseサブシステムにディレクトリ・オブジェクトを使用するためのセキュリティ・モデルは、明確な権限モデルがあることから安全です。ただし、明示的なオペレーティング・システム・ディレクトリの使用は、関連する権限モデルがないことから安全ではありません。UTL_FILE_DIR
初期化パラメータの非推奨は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で通知されました。Oracle Database 18cでは、このパラメータは現在サポートが終了しています。
サポートされていないディレクトリ・パスでのUTL_FILEパッケージのシンボリック・リンク
UTL_FILE
パッケージを使用したシンボリック・リンクへのアクセスは、新しいOracle Databaseリリースでは失敗します。この問題を回避するには、シンボリック・リンクが含まれないようにディレクトリ・オブジェクトとファイル名を変更する必要があります。このサポート終了は、Oracle Data Pump、BFILE
および外部表を含む(ただし、これに制限されない)、シンボリック・リンクを使用する以前のリリースの機能に影響する可能性があります。アップグレード後に影響を受ける機能を使用しようとして、その機能でシンボリック・リンクが使用された場合、ORA-29283: 無効なファイル操作です。: パスがsymlinkをトラバースしています
が発生します。
Oracle Multimediaの非推奨
Oracleデータベース18c以降では、Oracle Multimediaは非推奨になりました。Oracle Multimediaは、Oracle Database 19cではサポートされなくなります。
SecureFiles LOBにマルチメディア・コンテンツを格納し、イメージ処理および変換にオープン・ソースまたはPictionなどのサードパーティ製品を使用することをお薦めします。Oracle Locatorは、Oracle Multimediaの非推奨による影響を受けません。
Oracle Streamsの最終リリース
Oracle Database 18cは、Oracle Streamsのサポートの最終リリースです。Oracle Streamsは、Oracle Database 19c以降サポートされなくなります。
Oracle Streamsは、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)で非推奨になりました。これは、Oracle Database 12c以降のリリースで導入された機能(マルチテナント・アーキテクチャ、LONG VARCHARデータ型、長い識別子およびその他の機能を含む)をサポートしていません。Oracle GoldenGateがOracle Database用の代替ソリューションです。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)での動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)の変更の説明を確認してください。
- Oracle Database 12cリリース2 (12.2)での動作の変更
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)へのアップグレードの計画に役立つ動作の変更を確認してください - Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となった初期化パラメータ
パラメータ設定の変更および代替機能を理解するには、12.2リリースで非推奨となったパラメータを参照してください。これらのパラメータは、以降のリリースで削除される可能性があります。 - Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となった機能
この項にリストされている非推奨となった機能を参照して、アップグレード後に使用する代替方法を準備してください。 - Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポートが終了した初期化パラメータ
このリリースのパラメータ設定の変更および代替機能については、サポートが終了した初期化パラメータのこのリストを参照してください。 - Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポートが終了した機能
アップグレード計画の一環として、このサポートが終了した機能のリストを参照してください。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)での動作の変更
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)へのアップグレードの計画に役立つ動作の変更を確認してください
- Oracle Database 12cリリース2 (12.2)の初期化パラメータのデフォルトの変更
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)の、初期化パラメータのデフォルト設定のこの変更リストを参照してください。 - Database Upgrade Assistant (DBUA)の拡張機能と変更点
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)にはDBUAに対するいくつかの拡張機能が含まれており、また、一部の機能は削除または変更されています。 - Oracle Data Guard Brokerおよびローリング・アップグレードの拡張機能
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、Oracle Data Guard Brokerにローリング・アップグレードを支援する機能がさらに含まれます。 - Oracle DatabaseのデフォルトのSGA権限の変更について
Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)以降、デフォルトでは、システム・グローバル領域(SGA)への読取りおよび書込み権限はOracleソフトウェア・インストール所有者のみに限定されます。 - ネットワーク・アクセス制御リストおよびOracle Database 12cへのアップグレード
ネットワーク・アクセス制御リスト(ACL)は、12cでReal Application Security ACLとして実装され、既存のACLは、アップグレード中にXML DB ACLから移行されて名前が変更されます。 - パラレル・アップグレード・ユーティリティのバッチ・スクリプト
Oracle Database 12cリリース2以上のリリースでは、コマンドラインのバッチ・スクリプトを使用してパラレル・アップグレード・ユーティリティを実行できます。catupgrd.sql
は、配布されなくなりました。 - 統合監査のAUDIT_ADMINおよびAUDIT_VIEWERロールの変更
場合によっては、アップグレードの前にAUDIT_ADMIN
およびAUDIT_VIEWER
ロールを名前変更するか、削除する必要があります。 - Oracleバッチ更新のバッチ・サイズ設定の無効化
Oracleバッチ更新設定はOracle Database 12cリリース2 (12.2)では無効になりました。かわりにJDBCバッチ処理を使用します。 - Oracle管理タイプに依存する表のアップグレードの概要
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)から、表に設定する-T
オプションをREAD ONLYに指定して、パラレル・アップグレード・ユーティリティを実行できます。 - パスワードの大/小文字の区別およびORA-1017無効なユーザー名またはパスワード
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)のデフォルトの認証プロトコルは12
(排他モード)です。このプロトコルでは認証に大/小文字のパスワードが必要です。以前のリリースのパスワード・バージョンがある場合は、オプションを確認してください。 - Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用したOracle Grid Infrastructureのデプロイについて
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング(Oracle FPP)を使用して、Oracleホームをプロビジョニングし、ソフトウェア・ライフサイクルを管理する方法を学習します。 - Zero Data Loss Recovery Applianceリリース12.1のバックアップに関する使用上の制限
Zero Data Loss Recovery Applianceリリース12.1は、Oracle Database 12c リリース2 (12.2)を使用している保護されたデータベース・クライアントからのバックアップをサポートしていません。 - クライアントおよびフォアグラウンド・サーバーのプロセス・メモリーの変更
最適化およびパフォーマンスを向上させるために、Oracle Databaseクライアントとサーバーのプロセス・メモリーの要件は以前のリリースよりも大きい値になっています。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)での初期化パラメータのデフォルトの変更
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)の、初期化パラメータのデフォルト設定のこの変更リストを参照してください。
OPTIMIZER_ADAPTIVE_PLANSおよびOPTIMIZER_ADAPTIVE_STATISTICS
OPTIMIZER_ADAPTIVE_FEATURE関数は、次の2つの新しいパラメータで置き換えられました: OPTIMIZER_ADAPTIVE_PLANS、OPTIMIZER_ADAPTIVE_STATISTICS。
OPTIMIZER_ADAPTIVE_PLANSは適応計画を制御します。デフォルトではTRUEに設定されます。TRUEに設定された場合、このパラメータは問合せ実行時に収集された統計に基づいて、代替選択肢で構築される実行計画を指定します。
OPTIMIZER_ADAPTIVE_STATISTICSは適応統計を制御します。デフォルトではFALSEに設定されます。TRUEに設定された場合、オプティマイザはSQL実行計画を改善するためにSQL文の解析時に収集された適応統計を補充して、データベースで収集された統計を増やします。一部の問合せは、ベース表統計だけを使用するには複雑すぎます。オプティマイザは最適なSQL実行計画をより正確に決定するために、適応統計を補充してそれらを増やします。
SQL92_SECURITY初期化パラメータのデフォルトはTRUE
SQL標準では、セキュリティ管理者には次の権限が必要であると定めています: WHERE句またはSET句により表列値を参照するUPDATE文またはDELETE文の実行において、表に対するSELECT権限の所持を実行ユーザーに要求する権限。SQL92_SECURITYでは、ユーザーに、UPDATE文やDELETE文などを実行するために、SELECTオブジェクト権限を付与する必要があるかどうかを指定します。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、このパラメータのデフォルト設定はFALSEからTRUEに変更されます。
このパラメータをTRUEに設定した場合、ユーザーは削除または更新するオブジェクトに対するSELECT権限が必要です。
Database Upgrade Assistant (DBUA)の機能拡張と変更点
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)にはDBUAに対するいくつかの拡張機能が含まれており、また、一部の機能は削除または変更されました。
お客様の要望に応え、また、機能向上のために、Database Upgrade Assistant (DBUA)には新しい機能とコード拡張が含まれています。また、以前のリリースの一部の機能は削除されました。
DBUAの新機能
DBUAにはOracle Database 12cリリース2 (12.2)の次の新機能が含まれています。
-
選択的PDBのプラグイン・アップグレード: 以前のリリースで作成されたPDBをリリース12.2マルチテナント・アーキテクチャのCDB環境に接続し、リリース12.2のCDBホームから起動したDBUAを使用してPDBをアップグレードできます。
CDBからPDBを切断し、CDBおよびCDBに接続されたPDBをアップグレードしてから、以前のリリースのPDBに接続してDBCAを使用してそれらをアップグレードできます。
-
優先度に基づくPDBアップグレード: 優先度の高いPDBを先にアップグレードするように、PDBのアップグレードに優先度を設定できます。
-
再試行と無視の機能: エラーを修正してからアップグレードを再試行するか、または、特定のエラーを無視してアップグレードを継続することを選択できます。
-
中断と継続機能: アップグレードを中止し、後でアップグレードを続行できます。
-
スタンドアロンの前提条件チェック: 新しい
-executePrereqs
オプションを指定してDBUAを実行し、いつでもアップグレードの前提条件を確認できます。 -
データベース移動中のリスナーの構成: データベースの移動操作中に新しいリスナーを持つデータベースを構成できます。
-
ロギング機構の向上: DBUAにタイム・スタンプ付きのログが導入されました。
-
パフォーマンスの向上: DBUAには、アップグレード・プロセス中のインスタンス再起動の回数を低減するコード拡張が含まれています。
-
拡張されたエラー報告: すべてのDBUAエラーはエラー・コード接頭辞
DBT
を使用して報告され、また、すべてのエラーはメッセージ・ウィンドウに表示されるかわりにプログレス・ページにリストで報告されます。
DBUAの削除された機能
以前のリリースで使用可能だったDBUAの次の機能は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で削除されました。
-
データ・ファイルの移動: アップグレード中のデータ・ファイルの移動はできなくなりました。
-
アップグレード中のデータベースの名前変更: アップグレード中のOracle Databaseの名前変更はサポートされなくなりました。
-
並列度選択はDBUAから削除: ユース・ケースに応じてデフォルトの並列度が計算されます。
-
アップグレード: DBUAを使用するデフォルトの並列度は、パラレル・アップグレード・ユーティリティで手動アップグレードに使用される値と同じです。ただし、アップグレード操作時に、使用するコアの数を指定することにより、このデフォルト値をオーバーライドできます。
-
再コンパイル: オブジェクトの再コンパイルについてのデフォルトの並列度は、手動アップグレードで使用される
utlrp
スクリプトにより決まります。
-
-
再コンパイルの並列度はデフォルトで、アップグレード並列度と同じ値です。
-
診断および監査保存先の変更不可: 診断および監査の保存先の変更は、DBUAコマンドラインのオプション
-initParam
を使用してのみ、可能です。 -
リモートDBUAがサポート対象外に: 以前のリリースでは、DBUAはWindowsプラットフォームでOracle Databaseリモート・アップグレードをサポートするオプションがありました。この機能はサポート対象外になりました。
Oracle Data Guard Brokerおよびローリング・アップグレードの拡張機能
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、Oracle Data Guard Brokerにローリング・アップグレードを支援する追加機能が含まれます。
Oracle Data Guard Brokerでは、現在、Oracle Active Data Guardのローリング・アップグレードがサポートされます。Oracle Active Data Guardのローリング・アップグレードは、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)で導入されました。これにより、多くの手動ステップを単純なPL/SQLパッケージ(DBMS_ROLLING)で自動化することで、一時ロジカル・データベースのローリング・アップグレード処理の実行が容易になります。データベースのローリング・アップグレードが容易になるだけでなく、自動化処理により信頼性も大幅に向上します。Oracle Data Guard Brokerでは、現在、DGMGRLコマンドライン・インタフェースからOracle Active Data Guardのローリング・アップグレードを制御できます。また、ブローカのサポートによって、REDOトランスポート宛先の設定などの作業が透過的に処理され、ローリング・アップグレード処理が大幅に簡略化されます。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上のリリースでは、DBMS_ROLLING PL/SQLパッケージを使用してローリング・アップグレードを実行する場合、ブローカを無効にする必要がなくなりました。また、ブローカによって、ローリング・アップグレードの適用時期がレポートされ、そのステータスが追跡されるようになりました。ステータス情報は、DGMGRLコマンドのSHOW CONFIGURATIONおよびSHOW DATABASEの出力に表示されます。
Oracle Data Guard Brokerを使用してデータベースのローリング・アップグレードを管理することで、本番環境に変更を導入する際の停止時間とリスクが最小化され、アップグレード処理が簡略化されます。
Oracle DatabaseのデフォルトのSGA権限の変更について
Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)以降、デフォルトでは、システム・グローバル領域(SGA)への読取りおよび書込み権限はOracleソフトウェア・インストール所有者のみに制限されます。
以前のリリースでは、Oracleインストール所有者アカウントとOSDBAグループのメンバーの両方が、共有メモリーに対するアクセス権を持っていました。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降のリリースでは、デフォルトでOracleインストール所有者アカウントにアクセス権が制限されるように変更され、以前の構成よりセキュリティが強化されています。ただし、この変更によって、Oracleインストール所有者アカウントへのアクセス権を持たないDBAは、データベースを管理できなくなる可能性があります。
Oracle Databaseの初期化パラメータALLOW_GROUP_ACCESS_TO_SGAは、Oracle Databaseインストール所有者アカウント(Oracleドキュメントの例ではoracle
)のみがデータベースのシステム・グローバル領域(SGA)への読取りおよび書込みを行えるか、またはOSDBAグループのメンバーがSGAの読取りを行えるかどうかを決定します。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降のリリースでは、このパラメータのデフォルト値はFALSEで、Oracle Databaseインストール所有者のみがSGAへの読取りおよび書込み権限を持っています。SGAに対するグループ・アクセス権は、デフォルトで削除されています。この変更は、すべてのLinuxおよびUNIXプラットフォームに影響します。
OSDBAグループのメンバーがSGAに対する読取り権限を必要とする場合は、初期化パラメータALLOW_GROUP_ACCESS_TO_SGAの設定をFALSEからTRUEに変更します。SGAへのアクセスをoracle
ユーザー・アカウントに制限する、デフォルトの権限を受け入れることをお薦めします。
ネットワーク・アクセス制御リストおよびOracle Database 12cへのアップグレード
ネットワーク・アクセス制御リスト(ACL)は、12cでReal Application Security ACLとして実装され、既存のACLは、アップグレード中にXML DB ACLから移行されて名前が変更されます。
Oracle Databaseの12cリリース1 (12.1)以上のリリースへのアップグレード中に、Oracle Databaseのネットワーク・アクセス制御は、Real Application Securityのアクセス制御リスト(ACL)を使用して実装されます。XDBの既存のACLは、アップグレード中に移行されます。DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN
PL/SQLパッケージの既存のAPIおよびカタログ・ビューは、非推奨です。これらの非推奨のビューは、Oracle Database 12cで同等の新しい項目に置き換えられました。
Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以上では、DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.APPEND_HOST_ACE
を使用してホストACLにアクセス制御エントリ(ACE)を追加することで、ネットワーク権限を付与できます。既存のホストACLが存在しないホストにACEを追加すると、新しいホストACLが暗黙的に作成されます。ホストACLが存在する場合、ACEはその既存のACLに追加されます。
Real Application Security ACLの変更による影響
アップグレード中に次の変更が行われます。
-
既存のネットワークACLは、Oracle Database 11g XML DBからOracle Database 12c Real Application Securityに移行されます。既存のACLの権限は、すべてこの移行で保持されます。
-
既存のACLの名前は変更されます。
アップグレード前に実行する必要があること
-
アップグレード前に既存のネットワークACLを確認してください。
-
既存のネットワークACLおよび権限(
DBA_NETWORK_ACLS
およびDBA_NETWORK_ACL_PRIVILEGES
)を中間ステージング表に保持してください。既存の権限を表に保持することで、自動移行が失敗した場合や、アップグレードをロールバックする場合に、それらをリストアできます。
パラレル・アップグレード・ユーティリティのバッチ・スクリプト
Oracle Database 12cリリース2以上のリリースでは、コマンドラインのバッチ・スクリプトを使用してパラレル・アップグレード・ユーティリティを実行できます。catupgrd.sql
は、配布されなくなりました。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降では、LinuxおよびUnixではシェル・コマンドdbupgrade
を使用して、また、Microsoft Windowsではdbupgrade.com
を使用して、コマンドラインから直接パラレル・アップグレード・ユーティリティ(catctl.pl
)を実行できます。これらのシェル・スクリプトによって、アップグレード・バイナリ・ホームからcatctl.pl
スクリプトがコールされます。これらのスクリプトは、デフォルト値を使用して実行するか、Perlプロンプトからcatctl.pl
を実行する際に使用するものと同じ入力パラメータを使用して実行できます。
統合監査のAUDIT_ADMINおよびAUDIT_VIEWERロールの変更
場合によっては、アップグレードの前にAUDIT_ADMIN
およびAUDIT_VIEWER
ロールを名前変更するか、削除する必要があります。
Oracle Database 12cでは、統合監査を使用する場合、アップグレードに影響する2つのAUDSYSロール(AUDIT_ADMIN
およびAUDIT_VIEWER
)がOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)以下のリリースに存在する可能性があります。これらのロールは変更されたため、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以上にアップグレードする前に、これらの以前のリリースのユーザーまたはユーザー・ロールを削除する必要があります。
AUDIT_ADMIN
およびAUDIT_VIEWER
ユーザーまたはロールをOracle Database 12cリリース1 (12.1)で作成した場合、それらのユーザーまたはロールを削除する必要はありません。
次の両方の条件を満たす場合にのみ、AUDSYS
スキーマとAUDIT_ADMIN
ロールおよびAUDIT_VIEWER
ロールを削除します。
-
アップグレードの対象となるバージョンがOracle Database 12cリリース1 (12.1)より前である。
-
AUDSYS
という名前のカスタム・スキーマを作成した
この要件による影響を受けるが、これらのAUDSYS
ロールを削除できない場合、UNIFIED_AUDIT_TRAIL
ビューを選択し、同様の定義を使用して独自の表を作成し、その表を使用して統合監査データをバックアップしてください。以前のリリースのデータベースにダウングレードする機能を保持する場合は、この手順も実行することをお薦めします。
アップグレード前情報ツールおよびDBUAは、アップグレード前チェックを実行して、データベースにこのようなユーザーまたはロールが存在しないことを確認します。データベースでそれらの名前を使用しないことをお薦めします。これらのユーザーまたはロールが存在する場合は、Oracle Database 12cにアップグレードする前に、必要に応じて、それらの名前を変更するか削除してください。
参照:
データベースのセキュリティに関する権限およびロール認証の構成の詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください
Oracleバッチ更新のバッチ・サイズ設定の無効化
Oracleバッチ更新設定はOracle Database 12cリリース2 (12.2)では無効になりました。かわりにJDBCバッチ処理を使用します。
Oracleバッチ更新は、Oracle Database 12c リリース1 (12.1)で非推奨となりました。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、Oracleバッチ更新はオペレーション・コードなし(no-op)になりました。つまり、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)のJDBCドライバを使用してアプリケーションでOracleバッチ更新を実装すると、指定したバッチ・サイズが設定されず、バッチ・サイズが1になるということです。バッチがこの設定の場合、アプリケーションは一度に1行ずつを処理します。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)のJDBCドライバを使用する場合は、標準のJDBCバッチを使用することを強くお薦めします。
Oracle管理タイプに依存する表のアップグレードの概要
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)から、表に設定する-T
オプションをREAD ONLYに指定して、パラレル・アップグレード・ユーティリティを実行できます。
-T
オプションを指定してパラレル・アップグレード・ユーティリティを実行した場合、Oracle管理オブジェクトを含まないすべての表領域はREAD ONLYに設定されます。これらの表をREAD ONLYに設定すると、データベースをアップグレードする前にバックアップが必要なデータ量を減らすことができます。
Oracle管理タイプに依存するユーザー表(AQキュー表など)がデータベースに含まれる場合、アップグレード後に手動でそれらの表をアップグレードする必要があります。
アップグレードが完了した後でOracle管理タイプに依存する表をアップグレードするには、スクリプトutluptabdata.sql
を実行して、アップグレード中にREAD ONLYに設定された表領域の表に対してALTER TABLE UPGRADEコマンドを実行します。
Oracle Database 12cリリース2以降では、ALTER TYPE文の動作も変更されています。アクセス可能な表領域に従属表がある場合は、それが自動的に新しいバージョン・タイプにアップグレードされます。従属表がREAD ONLY表領域にある場合は、自動的にアップグレードされません。utluptabdata.sql
スクリプトを実行して、アップグレード中にREAD ONLY表領域状態に設定された表をアップグレードします。utluptabdata.sql
スクリプトを実行する必要があるのは、-T
オプションを指定してパラレル・アップグレード・ユーティリティを実行し、アップグレードする場合だけです。
注意:
これらの表をREAD ONLY
に設定すると、表領域内のすべての表は、ユーザーの更新権限レベルに関係なく更新できません。たとえば、SYSDBAとして接続しているユーザーは、アプリケーション・データを変更できません。
パスワードの大/小文字の区別およびORA-1017無効なユーザー名またはパスワード
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)のデフォルトの認証プロトコルは12
(排他モード)です。このプロトコルでは認証に大/小文字のパスワードが必要です。以前のリリースのパスワード・バージョンがある場合は、オプションを確認してください。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、SQLNET.ORAパラメータALLOWED_LOGON_VERSION_SERVERのデフォルト値は12
に変更されました。このパラメータはOracle Databaseリリースにではなく、サーバーに使用されるログオン認証プロトコルのことです。
デフォルトで、Oracleでは大/小文字を区別しないパスワードに基づく認証はもうサポートせず、新しいパスワード・バージョン(11G
および12C
)のみ使用できます。大/小文字を区別しない10G
のパスワード・バージョンはもう生成されません。
次の条件が当てはまる場合は、12.2へのアップグレード後にデータベースにログインできないアカウントがある可能性があります。
-
以前のOracle Databaseリリースで作成されたユーザー・アカウントがあるサーバーをアップグレードしている。
-
以前のリリースで作成されたユーザー・アカウントでは、以前のリリースの認証プロトコルの大/小文字を区別しないパスワード・バージョン(
10G
パスワード・バージョンなど)を使用している。 -
以前のリリースのユーザー・アカウントでパスワードを再設定していない。
-
サーバーは、SEC_CASE_SENSITIVE_LOGONをFALSEに設定して構成されているため、
10G
の大/小文字の区別のないパスワード・バージョンを持つユーザーだけを認証できる。
10G
パスワード・バージョンが必要なアカウントがある場合は、そのパスワードを使用しているアカウントがデータベースでロックされないように、排他モードではなく、より許容度の高い認証プロトコルに変更できます。
注意:
排他モードで実行している間は、大/小文字を区別しないパスワードに基づく認証はサポートされません。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)のデフォルトの認証プロトコルは排他モードです。Oracleでは次の条件付きでのみ、大/小文字の区別のない認証をサポートしています。
-
サーバーが排他モード以外のモードで実行されている
-
10G
パスワード・バージョンがある
10Gパスワード・バージョンのみを使用したアカウントがあるサーバーのオプション
10G
パスワード・バージョンを使用したアカウントを有効にするには、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)にアップグレードした後で次の手順を実行します。
-
管理者としてログインします。
-
SQLNET.ORAファイルを編集して、SQLNET.ALLOWED_LOGON_VERSION_SERVER設定をデフォルトの
12
から、11
以下に変更します。次に例を示します。SQLNET.ALLOWED_LOGON_VERSION_SERVER=11
より許容度の高いSQLNET.ALLOWED_LOGON_VERSION_SERVER設定に変更したら、ユーザーがパスワードを変更する必要が発生するように、そうしたユーザーのパスワードを期限切れにします。詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用したOracle Grid Infrastructureのデプロイについて
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング(Oracle FPP)を使用して、Oracleホームをプロビジョニングし、ソフトウェア・ライフサイクルを管理する方法を学習します。
注意:
Oracle Grid Infrastructure 19c以上では、以前は高速ホーム・プロビジョニング(RHP)と呼ばれていた機能がOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング(Oracle FPP)になりました。Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング(Oracle FPP)は、Oracleホームのプロビジョニングとメンテナンスのためのソフトウェア・ライフサイクル管理方法です。Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングにより、データベース、クラスタ、およびユーザー定義ソフトウェア・タイプの標準的な操作環境の一括デプロイメントおよびメンテナンスが可能になります。
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングにより、クラスタのインストールと、Oracle Grid Infrastructure、Oracle RestartおよびOracle Databaseホームのプロビジョニング、パッチ適用、スケール変更およびアップグレードを行うことができます。サポートされているリリースは、11.2、12.1、12.2、18cおよび19cです。アプリケーションおよびミドルウェアもOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用してプロビジョニングできます。
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングは、次のいずれかのモードで使用できるOracle Grid Infrastructureのサービスです。
-
セントラルOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーは、ゴールド・イメージという標準化されたイメージを格納および管理します。ゴールド・イメージは、データ・センターの任意の数のノードにデプロイできます。デプロイされたホームに新しいクラスタおよびデータベースを作成し、それらを使用して、既存のインストールのパッチ適用、アップグレードおよびスケール変更を行うことができます。
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでは、次のタイプのインストールを管理できます。- Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー自体をホストするクラスタ上のソフトウェア・ホーム。
- Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)、18cおよび19cを実行しているOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント。
- Oracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2)および12cリリース1 (12.1)を実行しているインストール。
- Oracle Grid Infrastructureなしで実行しているインストール。
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーは、新規インストールをプロビジョニングし、既存のインストールに変更を加える必要なく、既存のインストールを管理できます。Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーにより、自動的にピア・サーバー間でゴールド・イメージを共有して、地理的に分散したデータ・センターを持つ企業をサポートできます。
-
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントは、Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーから管理することも、クライアント自体でコマンドを実行することで直接管理することもできます。Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントは、Oracle Grid Infrastructureに組み込まれているサービスであり、Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)以上のリリースで使用できます。Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントは、Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーからゴールド・イメージを取得し、ポリシーに基づいて新しいイメージをアップロードし、メンテナンス操作をそれ自体に適用できます。
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング
Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用したOracleソフトウェアのデプロイには、次の利点があります。
- デプロイされるソフトウェアのゴールド・イメージおよび系統の管理により、標準化および高レベルの自動化が可能になります。
- アクティブ・データベースまたはクラスタを中断させることなく、アウトオブプレースでイメージ(ゴールド・イメージと呼ばれます)として新しいホームをデプロイすることで、停止時間を最小限に抑えられます。
- データベース・バージョンおよびデプロイメント・モデル間で一貫性のある単純なAPIを使用して起動される自動化が提供されるため、メンテナンスが簡単になります。
- 組込みの検証と、操作をテストするテスト実行モードにより、メンテナンス・リスクが低くなります。
- 予期せぬ問題が発生した場合にコマンドを再開または再起動できるため、メンテナンス操作のリスクが低くなります。
- 次の機能により、パッチ適用およびアップグレードの影響が最小化、また通常は解消されます。
- 追加のノードまたは外部ストレージを必要とせずにデプロイメント内で完全に実行される完全自動化アップグレードによる、停止時間ゼロのデータベース・アップグレード。
- ローリング・パッチ適用中のデータベース・セッションおよびOJVMのアダプティブ管理。
- 一括デプロイメントの管理オプション。
- デプロイメントおよびメンテナンス操作により、自動化されたワークフローに環境固有のアクションを含めるようにカスタマイズできます。
Zero Data Loss Recovery Applianceリリース12.1のバックアップに関する使用上の制限
Zero Data Loss Recovery Applianceリリース12.1は、Oracle Database 12c リリース2 (12.2)を使用している保護されたデータベース・クライアントからのバックアップをサポートしていません。
Zero Data Loss Recovery Applianceリリース12.2 (Recovery Appliance)は、保護されたリリース12.2データベース・クライアントからのバックアップをサポートしていません。
データベースをRecovery Applianceにバックアップする場合は、Recovery Applianceをリリース12.2にアップグレードするまで、データベースをリリース12.2にアップグレードしないことをお薦めします。
クライアントおよびフォアグラウンド・サーバーのプロセス・メモリーの変更
最適化およびパフォーマンスを向上させるために、Oracle Databaseクライアントとサーバーのプロセス・メモリーの要件は以前のリリースよりも大きい値になっています。
Oracle Databaseのすべてのリリースには、新機能が含まれています。拡張されたデータベースの機能に対して最適なパフォーマンスを提供するために、Oracle Databaseクライアントで拡張できます。また、Oracle Databaseサーバーはいずれかのリリースから次のリリースまで拡張できます。メモリー要件の増加は、プラットフォームによって異なる場合があります。
アップグレード計画の一部として、新しいOracle Databaseリリースに存在する可能性のあるメモリー要件の拡張を確認して決定します。たとえば、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)と比較すると、一部のプラットフォーム上のOracle Database 12cはクライアントごとに5MBのメモリー増加、サーバーごとに10MBの増加を行うことができます。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となった初期化パラメータ
パラメータ設定の変更および代替機能を理解するには、12.2リリースで非推奨となったパラメータを参照してください。これらのパラメータは、以降のリリースで削除される可能性があります。
O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY初期化パラメータ
初期化パラメータO7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY
は、SYSTEM
権限の制限を制御します。このパラメータがTRUE
に設定されている場合、SYSスキーマ内のオブジェクトに対するアクセスが許可されます。デフォルト設定はFALSEです。このデフォルト設定の場合、すべてのスキーマ内のオブジェクトにアクセスできるシステム権限は、SYSスキーマ内のオブジェクトにアクセスできません。O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY
パラメータは非推奨になりました。
ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータ
ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS
初期化パラメータはOracle Automatic Storage Management 12cリリース2 (12.2.0.1)では非推奨になりました。Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM) 12cリリース2 (12.2.0.1)以上では、優先読取り失敗グループの指定が自動的に行われるようになったため、ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS
初期化パラメータの使用は不要になりました。優先読取り機能を制御するには、PREFERRED_READ.ENABLEDディスク・グループ属性を使用します。
PARALLEL_ADAPTIVE_MULTI_USER初期化パラメータ
初期化パラメータPARALLEL_ADAPTIVE_MULTI_USER
は、パラレル実行を使用するマルチユーザー環境で、パフォーマンスを改善するための適応アルゴリズムを使用するかどうかを指定します。このパラメータは非推奨となり、デフォルト値はFALSE
になりました。このパラメータの代替機能はありません。Oracle Database機能のパラレル文キューイングを使用して、パラレル実行のパフォーマンスを向上することをお薦めします。
UTL_FILE_DIR初期化パラメータ
初期化パラメータUTL_FILE_DIR
は、PL/SQLファイルのI/O用にアクセス可能なディレクトリを指定します。このパラメータは非推奨となったため、UTL_FILE_DIR
のアクセスは指定しないことをお薦めします。かわりにディレクトリ・オブジェクト機能を使用することをお薦めします。この機能によって、UTL_FILE_DIR
が置き換えられます。ディレクトリ・オブジェクトには次のメリットがあります。
-
UTL_FILE
アプリケーション管理者に対してより高い柔軟性と詳細な制御を提供します -
データベースを停止せずに動的に管理できます
-
他のOracleツールと一貫性があります。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となった機能
この項にリストされている非推奨となった機能を参照して、アップグレード後に使用する代替方法を準備してください。
- ALTER TYPE REPLACEの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)以降、ALTER TYPEのREPLACE句は非推奨になりました。 - configToolAllCommandsスクリプトの非推奨
インストール後チェック・スクリプトconfigToolAllCommandsはOracle Database 12cリリース1 (12.1)で非推奨になりました。 - DBMS_DEBUGパッケージの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)では、DBMS_DEBUGパッケージの使用は非推奨です。DBMS_DEBUG_JDWPの使用をお薦めします。 - インテリジェント・データ配置(IDC)の非推奨
インテリジェント・データ配置は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となりました。 - CONTINUOUS_MINEオプションの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)からは、LogMiner CONTINUOUS_MINEオプションが非推奨になりました。 - 非CDBアーキテクチャの非推奨
非CDBアーキテクチャはOracle Database 12cで非推奨になりました。Oracle Database 19cの後のリリースではサポート対象から外れ、使用できなくなる可能性があります。 - Oracle Administration Assistant for Windowsの非推奨
Oracle Administration Assistant for WindowsはOracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨になりました。 - Oracle Data Provider for .NETのPromotableTransaction設定の非推奨
Oracle Data Provider for .NETのPromotableTransaction
設定は、不要になったため非推奨となりました。 - oracle.jdbc.OracleConnection.unwrap()の非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、Javaパッケージoracle.jdbc.OracleConnection.unwrap()
は非推奨となりました。 - oracle.jdbc.rowsetパッケージの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、Javaoracle.jdbc.rowset
パッケージは非推奨となりました。 - oracle.sql.DatumWithConnectionクラスの非推奨
クラスはOracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨になり、oracle.sql.DatumWithConnection
を拡張するoracle.sqloracle.jdbc
拡張機能にかわりました。 - Oracle Multimedia Java APIの非推奨
Oracle Multimedia Java APIは、Oracle Database 12cリリース2では非推奨になっています。 - Oracle MultimediaのDICOMサポートの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降では、Oracle Multimedia DICOM機能が非推奨になっています。 - Multimedia SQL/MM Still Image標準サポートの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、Oracle Multimedia SQL/MM Still Image標準サポートは非推奨です。 - Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合の廃止
Oracle Database 12cリリース2以降、Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合は廃止されています。 - UNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZEの非推奨
Oracle Database 12cリリース2以降、初期化パラメータUNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZEは非推奨になりました。 - VERIFY_FUNCTIONおよびVERIFY_FUNCTION_11Gの非推奨
VERIFY_FUNCTION
およびVERIFY_FUNCTION_11G
パスワード検証機能は、以前のリリースのより脆弱なパスワード制限を強化しているため、非推奨になりました。 - V$MANAGED_STANDBYの非推奨
V$MANAGED_STANDBYビューはOracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)で非推奨になりました。新しいビューV$DATAGUARD_PROCESSの使用をお薦めします。 - 一部のXML DB関数の非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)から、このトピックでリストされているオプションは非推奨になりました。 - Oracle XML Databaseの非推奨となった機能
これらの機能は、Oracle Database 12cリリース1では非推奨になり、将来のリリースでサポートが終了する可能性があります。
ALTER TYPE REPLACEの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)以降、ALTER TYPEのREPLACE句は非推奨になりました。
かわりに、ALTER TYPEメソッドのADDおよびDROP、またはALTER TYPEメソッド
ADDの使用をお薦めします。
configToolAllCommandsスクリプトの非推奨
インストール後チェック・スクリプトconfigToolAllCommandsはOracle Database 12cリリース1 (12.1)で非推奨になりました。
configToolAllCommands
スクリプトは、インストール後のOracle製品を構成するためにレスポンス・ファイル・モードで実行します。別のパスワード・レスポンス・ファイルを使用します。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、configToolAllCommands
は非推奨です。今後のリリースでサポートが終了する予定です。
インストール・プロセスの一環として、インストール後のチェックを入手できるようになりました。Oracleではオプション-executeConfigTools
を指定して、Oracle DatabaseまたはOracle Grid Infrastructureインストーラを実行することをお薦めしています。インストール時に作成されるものと同じレスポンス・ファイルを使用して、インストール後の構成を実行できます。
DBMS_DEBUGパッケージの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)では、DBMS_DEBUGパッケージの使用は非推奨です。DBMS_DEBUG_JDWPの使用をお薦めします。
以前のリリースではPL/SQLにDBMS_DEBUGパッケージが含まれ、社内ツールやサードパーティのツールでPL/SQLプログラムのデバッグが可能でした。DBMS_DEBUGパッケージではブレークポイントの設定、変数値の取得などのAPIを提供しています。この機能は、複数のリリースでDBMS_DEBUG_JDWPパッケージにより提供されてきました。DBMS_DEBUG_JDWPは同等のPL/SQLデバッグ機能を提供し、Javaストアド・プロシージャによりサーバー側のJava (OJVM)への呼出しまたはそこからの呼出しの際に、PL/SQLルーチンのシームレスなデバッグを可能にします。
インテリジェント・データ配置(IDC)の非推奨
インテリジェント・データ配置は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となりました。
インテリジェント・データ配置により、最高のパフォーマンスを実現するためにOracle ASMディスク上のディスク・リージョンを指定できます。ディスク・リージョン設定を使用すると、アクセス頻度の高いデータを、より高速でバンド幅も大きい一番外側の(ホット)トラックに確実に配置できます。また、アクセス・パターンが似ているファイルは物理的に近くに配置され、待機時間が短縮されます。異なるホット・リージョンまたはコールド・リージョンに、プライマリ・エクステントおよびミラー・エクステントを配置することもできます。
この機能は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となりました。
CONTINUOUS_MINEオプションの非推奨
Oracle Database 12c リリース2 (12.2.0.1)からは、LogMiner CONTINUOUS_MINEオプションが非推奨になりました。
LogMiner CONTINUOUS_MINE
オプションは、下位互換性のために引き続きサポートされています。ただし、使用を停止することをお薦めします。かわりとなる機能はありません。
非CDBアーキテクチャの非推奨
非CDBアーキテクチャはOracle Database 12cで非推奨になりました。Oracle Database 19cの後のリリースではサポート対象から外れ、使用できなくなる可能性があります。
CDBアーキテクチャの使用をお薦めします。
Oracle Administration Assistant for Windowsの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)では、Oracle Administration Assistant for Windowsの使用は非推奨です。
Oracle Administration Assistant for Windowsは、Windows上でデータベース管理者、オペレータ、ユーザーおよびロールを作成するツールです。また、データベース・サービス、起動と停止設定、そしてWindowsレジストリ・パラメータの管理もできます。
Oracle Administration Assistant for Windowsを使用するかわりに、ネイティブのWindows管理ツールを使用してください。
Oracle Data Provider for .NETのPromotableTransaction設定の非推奨
Oracle Data Provider for .NETのPromotableTransaction
設定は、不要になったため非推奨となりました。
昇格可能なトランザクションそのものは非推奨ではありません。この特定の設定だけが非推奨です。
Oracle Data Provider for .NETのレジストリ設定PromotableTransaction
は、アプリケーションでトランザクションをローカルとして維持するか、またはすべての単一接続トランザクションをローカルとして開始してから、2番目の接続の登録時にトランザクションを分散型に昇格するかどうかを指定します。これは、昇格可能なトランザクションの概念です。
PromotableTransaction設定は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となりました。昇格可能なトランザクションを使用しない理由はありません。デフォルト値のpromotable
を受け入れることをお薦めします。
oracle.jdbc.OracleConnection.unwrap()の非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、Javaパッケージoracle.jdbc.OracleConnection.unwrap()
は非推奨となりました。
Javaパッケージoracle.jdbc.OracleConnection.unwrap()
は、Oracle Database 12cリリース2以上のリリースで非推奨となりました。このパッケージの代替機能はありません。
アプリケーションに含まれるこのJDBCメソッドは、標準のJavaメソッドに置き換えることをお薦めします。
oracle.jdbc.rowsetパッケージの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、Java oracle.jdbc.rowset
パッケージは非推奨となりました
この機能にかわる標準のJDBC RowSetパッケージを使用することをお薦めします。
oracle.sql.DatumWithConnectionクラスの非推奨
oracle.sql.DatumWithConnection
を拡張するoracle.sql
クラスはOracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨になり、oracle.jdbc
拡張機能にかわりました。
以前のリリースのOracle Databaseには、oracle.sql
とoracle.jdbc
の両方のJavaパッケージで特定のタイプの拡張機能およびパフォーマンス強化を提供するOracle JDBCドライバが含まれていました。Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、oracle.sql.DatumWithConnection
を拡張するoracle.sql
クラスは非推奨になりました。oracle.jdbc
拡張機能は、引き続きサポートされます。
例として、次に、非推奨となったoracle.sql
クラスの一部のリストを示します。
-
ARRAY
-
BFILE
-
BLOB
-
CLOB
-
OPAQUE
-
REF
-
STRUCT
アプリケーションに含まれる、oracle.sql.DatumWithConnection
を拡張するoracle.sql
クラスは、標準のJavaタイプ、またはoracle.jdbc
拡張機能で置き換えることをお薦めします。
Oracle Multimedia Java APIの非推奨
Oracle Multimedia Java APIは、Oracle Database 12c リリース2では非推奨になっています。
次のJava APIは、Oracle Database 12c リリース2 (12.2)では非推奨であり、将来のリリースではサポートされなくなる可能性があります。
-
Oracle Multimedia Java API
-
Oracle Multimedia Servlets and JSP Java API
-
Oracle Multimedia DICOM Java API
-
Oracle Multimedia中間層Java API
Oracle MultimediaのDICOMのサポートの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降では、Oracle Multimedia DICOM機能が非推奨になっています。
Oracle Databaseには、DICOMサポートを代替する機能はありません。
Multimedia SQL/MM Still Image標準サポートの非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、Oracle Multimedia SQL/MM Still Image標準サポートは非推奨です。
画像処理操作の場合、Oracle Multimedia開発者は新しいORD_IMAGE PL/SQLパッケージ、またはORDImageメソッドを呼び出すことができます。
画像照合の場合、Oracle Database開発者はOpenCVなどのオープン・ソース・パッケージを使用できます。
Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合の廃止
Oracle Database 12cリリース2以降、Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合は廃止されています。
Unicode照合アルゴリズム(UCA) 6.1照合(UCA0610_*)は廃止されています。今後のリリースではサポート対象外になり、使用できなくなる可能性があります。多言語データのソートには、サポート対象の最新バージョンのUCA照合を使用することをお薦めします。
UNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZEの非推奨
Oracle Database 12cリリース2以降、初期化パラメータUNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZEは非推奨になりました。
UNIFIED_AUDIT_SGA_QUEUE_SIZEパラメータは非推奨となり、このパラメータの値はもう使用できなくなります。ただし、このパラメータは後方互換性のため、現在は保留されています。
統合監査の詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。
VERIFY_FUNCTIONおよびVERIFY_FUNCTION_11Gの非推奨
VERIFY_FUNCTION
およびVERIFY_FUNCTION_11G
パスワード検証機能は、以前のリリースのより脆弱なパスワード制限を強化しているため、非推奨になりました。
関数ORA12C_VERIFY_FUNCTION
およびORA12C_STRONG_VERIFY_FUNCTION
の使用をお薦めします。これらの関数は、より強力でより最新のパスワード検証制限を強化しています。
V$MANAGED_STANDBYの非推奨
V$MANAGED_STANDBYビューはOracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)で非推奨となりました。新しいビューV$DATAGUARD_PROCESSの使用をお薦めします。
V$DATAGUARD_PROCESSビューにはOracle Data Guardで使用されるプロセスについて、はるかに多くの情報が含まれています。
一部のXML DB関数の非推奨
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)から、このトピックでリストされているオプションは非推奨になりました。
次のオプションが非推奨になりました。
-
Oracle XQuery関数
ora:contains
。かわりにXQuery Full Textを使用してください。 -
Oracle SQL関数XMLRoot。かわりに、バージョン番号付きのSQL/XML関数
XMLSerialize()
を使用してください。 -
索引構成表(IOT)として格納されたネストした表。これには、ネストした表の列
N
を持つ表を作成するときに、オプションDBMS_XMLSCHEMA.REGISTER_NT_AS_IOT
と句NESTED TABLE N STORE AS ... (ORGANIZATION INDEX)
の両方の使用が含まれます。かわりに、ネストした表の列はヒープ・ストレージを使用して格納してください(PL/SQLプロシージャDBMS_XMLSCHEMA.registerSchema
のデフォルトの動作)。 -
PL/SQLプロシージャ
DBMS_XSLPROCESSOR.CLOB2FILE
。かわりにDBMS_LOB.CLOB2FILE
を使用してください。 -
PL/SQL関数
DBMS_XSLPROCESSOR.READ2CLOB
。かわりにDBMS_LOB.LOADCLOBFROMFILE
を使用してください。 -
Oracle XML DBでのXLinkの使用。
-
Oracle XML DB Content Connector。
詳細は、『Oracle XML DB開発者ガイド』を参照してください。
Oracle XML Databaseの非推奨となった機能
これらの機能は、Oracle Database 12cリリース1では非推奨になり、将来のリリースでサポートが終了する可能性があります。
-
XMLType
のCLOB
記憶域(非構造化記憶域とも呼ばれる)は非推奨になりました。かわりにXMLType
のバイナリXML記憶域を使用してください。XMLファイルで空白を保持するには、元のXML文書の2つのコピーを格納します。一方のファイルは、データベースでの使用やXML処理のための
XMLType
インスタンスとして使用し、他方のファイルは、文書の忠実性を実現するためのCLOB
インスタンスとして使用します。 -
オブジェクト・リレーショナル
XMLType
データに埋め込まれているCLOB
インスタンスとして格納されたXMLフラグメントに対するXMLIndex
索引の作成は、非推奨になりました。このようなフラグメントのデータを索引付けする必要がある場合は、オブジェクト・リレーショナル記憶域のかわりに、バイナリXML記憶域を使用して文書を格納します。 -
次に示す、パッケージ
DBMS_XMLSCHEMA
内のPL/SQLサブプログラムは非推奨になりました。-
generateSchema
-
generateSchemas
これらの構造体の代用はなく、この変更に対する回避策はありません。
-
-
DBMS_XDB_CONFIG
は新しいPL/SQLパッケージです。Oracle XML DBのすべての構成関数、プロシージャおよび定数は、パッケージDBMS_XDB
からDBMS_XDB_CONFIG
に移動されています。これらの関数、プロシージャおよび定数は、パッケージDBMS_XDB
では非推奨になりました。かわりにパッケージDBMS_XDB_CONFIG
でこれらを使用してください。次に、パッケージ
DBMS_XDB
で非推奨となったサブプログラムのリストを示します。-
ADDHTTPEXPIREMAPPING
-
ADDMIMEMAPPING
-
ADDSCHEMALOCMAPPING
-
ADDSERVLET
-
ADDSERVLETMAPPING
-
ADDSERVLETSECROLE
-
ADDXMLEXTENSION
-
CFG_GET
-
CFG_REFRESH
-
CFG_UPDATE
-
DELETEHTTPEXPIREMAPPING
-
DELETEMIMEMAPPING
-
DELETESCHEMALOCMAPPING
-
DELETESERVLET
-
DELETESERVLETMAPPING
-
DELETESERVLETSECROLE
-
DELETEXMLEXTENSION
-
GETFTPPORT
-
GETHTTPPORT
-
GETLISTENERENDPOINT
-
SETFTPPORT
-
SETHTTPPORT
-
SETLISTENERENDPOINT
-
SETLISTENERLOCALACCESS
次に、パッケージ
DBMS_XDB
で非推奨となった定数のリストを示します。-
XDB_ENDPOINT_HTTP
-
XDB_ENDPOINT_HTTP2
-
XDB_PROTOCOL_TCP
-
XDB_PROTOCOL_TCPS
-
-
XMLデータを更新するためのOracle SQL関数はすべて非推奨になっています。これらの関数のかわりにXQuery Updateを使用してください。次に、非推奨となったXML更新関数のリストを示します。
-
updateXML
-
insertChildXML
-
insertChildXMLbefore
-
insertChildXMLafter
-
insertXMLbefore
-
insertXMLafter
-
appendChildXML
-
deleteXML
-
-
Oracle SQL関数
sys_xmlgen
は非推奨になりました。かわりにSQL/XML生成関数を使用してください。 -
次のOracle XQuery関数は非推奨になりました。かわりに、対応する標準のXQuery関数(同じ名前に名前空間接頭辞
fn
の付いた関数)を使用してください。-
ora:matches
: かわりにfn:matches
を使用 -
ora:replace
: かわりにfn:replace
を使用
-
-
XML変換をサポートする次のOracle構造体は非推奨になりました。
-
PL/SQLパッケージ
DBMS_XMLTRANSLATIONS
-
Oracle XPath関数
ora:translate
-
XML Schema注釈
xdb:maxOccurs
、xdb:srclang
およびxdb:translate
これらの構造体の代用はなく、この変更に対する回避策はありません。
-
-
次のXML Schema注釈は非推奨になりました。
-
xdb:defaultTableSchema
-
xdb:maintainOrder
-
xdb:mapUnboundedStringToLob
-
xdb:maxOccurs
-
xdb:SQLCollSchema
-
xdb:SQLSchema
-
xdb:srclang
-
xdb:storeVarrayAsTable
-
xdb:translate
これらの構造体の代用はなく、この変更に対する回避策はありません。
-
-
エクスポート・パラメータdata_optionsの値
xml_clobs
は、Oracle Database 12cから非推奨になりました。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポートが終了した初期化パラメータ
パラメータ設定の変更および代替機能については、サポートが終了した初期化パラメータのこのリストを参照してください。
GLOBAL_CONTEXT_POOL_SIZE初期化パラメータ
GLOBAL_CONTEXT_POOL_SIZE
初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。
GLOBAL_CONTEXT_POOL_SIZE
は、グローバル・アプリケーション・コンテキストの格納および管理用に、SGAに割り当てるメモリー量を指定していました。このパラメータのデフォルト値はNULLでした。このパラメータはOracle Database 10gリリース2 (10.2)で非推奨となっていました。
MAX_ENABLED_ROLES初期化パラメータ
MAX_ENABLED_ROLES
初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。
このパラメータの代替機能はありません。Oracle Databaseは、Oracle Database 10gリリース2 (10.2)以降、このパラメータを使用していません。
OPTIMIZER_ADAPTIVE_FEATURES初期化パラメータ
OPTIMIZER_ADAPTIVE_FEATURES
初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。
このパラメータの機能は2つの新しいパラメータに置き換わっています。OPTIMIZER_ADAPTIVE_PLANS
のデフォルト値はTRUE
です。TRUE
に設定された場合、このパラメータは問合せ実行時に収集された統計に基づいて代替の実行計画を指定します。OPTIMIZER_ADAPTIVE_STATISTICS
はデフォルトでFALSE
に設定されています。TRUE
に設定された場合、オプティマイザはSQL実行計画を改善するためにSQL文の解析時に収集された適応統計を補充して、データベースで収集された統計を増やします。
PARALLEL_AUTOMATIC_TUNING初期化パラメータ
PARALLEL_AUTOMATIC_TUNING
初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。
PARALLEL_AUTOMATIC_TUNING
初期化パラメータは、パラレル処理を制御するパラメータのデフォルト値を決定していました。これは、Oracle Database 10gリリース2 (10.2)で非推奨となっていました。
PARALLEL_IO_CAP_ENABLED初期化パラメータ
PARALLEL_IO_CAP_ENABLED
初期化パラメータは、Oracle Databaseによるデフォルトの並列度の制限を、サポートされるI/Oシステム以下のレベルに設定するかどうかを決定していました。このパラメータは、Oracle Databaseリリース11.2で非推奨となっていました。このパラメータの機能は、PARALLEL_DEGREE_LIMIT
パラメータによって置き換えられました(このパラメータがIO
に設定されている場合)。
PARALLEL_SERVER初期化パラメータ
PARALLEL_SERVER
初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。
PARALLEL_SERVER
初期化パラメータは、Oracle Parallel Serverモードでデータベースを起動するために使用されていました。このパラメータは、Oracle9i Databaseリリース1 (9.0.1)で非推奨になりました。Oracle Parallel Serverは、CLUSTER_DATABASE
初期化パラメータを使用するOracle Real Application Clustersで置き換えられました。
PARALLEL_SERVER_INSTANCES初期化パラメータ
PARALLEL_SERVER_INSTANCES
初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました
PARALLEL_SERVER_INSTANCES
初期化パラメータは、Oracle Parallel Serverモードの構成済インスタンスの数を指定していました。このパラメータは、Oracle9i Databaseリリース1 (9.0.1)で非推奨になりました。Oracle Parallel Serverは、CLUSTER_DATABASE_INSTANCES初期化パラメータを使用するOracle Real Application Clustersで置き換えられました。
USE_INDIRECT_DATA_BUFFERS初期化パラメータ
初期化パラメータUSE_INDIRECT_DATA_BUFFERS
は、このリリースで削除され、サポートが終了しました。
このパラメータは32ビット・プラットフォームのVery Large Memory機能を有効にするために使用されていました。これらのプラットフォームはサポートされなくなりました。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポートが終了した機能
アップグレード計画の一環として、サポートが終了した機能をこのリストで確認してください。
- アドバンスト・レプリケーションのサポート終了
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)から、Oracle Databaseのアドバンスト・レプリケーション機能のサポートが終了しました。 - OCRおよび投票ファイルのファイル・システムへの直接配置のサポート終了
Oracle ASMへのファイルの配置が優先され、OCRおよび投票ディスク・ファイルの共有ファイル・システムへの配置のサポートは終了しました。 - JPublisherのサポート終了
Oracle JPublisherのすべての機能は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)でサポート対象外となりました。 - preupgrd.sqlおよびutluppkg.sqlのサポート終了
preupgrd.sql
およびutluppkg.sql
スクリプトは、アップグレード前情報ツール(preupgrade.jar
)によって置き換えられました。 - トランザクション・ガード用Oracle Data Provider for .NET APIのサポート終了
ここにリストされたトランザクション・ガード用アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポート対象外になりました。 - Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でのビューのサポート終了
このトピックにリストされているビューは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポートが終了しました。 - Oracle Database内のSQLJのサポート
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、サーバー側のSQLJコードの実行はサポート対象外になります。 - 一部のXML DB機能のサポート終了
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、ここにリストしたXML DB機能はサポート対象外になります。
アドバンスト・レプリケーションのサポート終了
Oracle Database 12c リリース2 (12.2)から、Oracle Databaseのアドバンスト・レプリケーション機能のサポートが終了しました。
Oracle Databaseのアドバンスト・レプリケーション機能は、全面的にサポートが終了しました。この機能のサポート終了には、この機能に関連するすべての機能(マルチマスター・レプリケーション、更新可能なマテリアライズド・ビュー、デプロイメント・テンプレートなど)が含まれます。読取り専用のマテリアライズド・ビューは、引き続き、ベーシック・レプリケーションでサポートされます。
アドバンスト・レプリケーションの使用は、Oracle GoldenGateに置き換えることをお薦めします。
OCRおよび投票ファイルのファイル・システムへの直接配置のサポート終了
Oracle ASMへのファイルの配置が優先され、OCRおよび投票ディスク・ファイルの共有ファイル・システムへの配置のサポートは終了しました。
Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)以上では、Oracle ClusterwareファイルがOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)によって管理されるようになり、Oracle Clusterwareファイルの配置(共有ファイル・システムでのOracle Cluster Registry (OCR)や投票ファイルの直接配置)がサポート対象外になりました。Oracle Clusterwareファイルは共有ファイル・システムに直接配置できません。サポート対象の共有ファイル・システム(ネットワーク・ファイル・システムまたは共有クラスタ・ファイル・システム)をネイティブ・ディスク・デバイスのかわりに使用する必要がある場合は、Oracle Grid Infrastructureをインストールする前に、Oracle Clusterwareファイルをホストするために使用する予定のサポート対象のネットワーク・ファイル・システム上に、Oracle ASMディスクを作成する必要があります。これにより、Oracle ASMディスク・グループでOracle ASMディスクを使用して、Oracle Clusterwareファイルを管理できます。
使用しているOracle Databaseファイルが共有ファイル・システムに保存されている場合は、Oracle ASMストレージに移動せずに、引き続き同じファイル・システムを使用できます。
JPublisherのサポート終了
Oracle JPublisherのすべての機能は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)でサポート対象外となりました。
次の代替機能の使用をお薦めします。
-
引き続きWebサービス・コールアウトを使用するには、Webサービス・コールアウト・ユーティリティのかわりとなるOracle JVM Webサービス・コールアウト・ユーティリティを使用することをお薦めします。
-
他のJPublisher自動化機能(ユーザー定義SQLタイプまたはSQLタイプのマッピング、PL/SQLパッケージのラッピング、その他類似機能など)を置き換えるには、開発者がSQLJプリコンパイラを使用して事前コンパイルする、Java STRUCTクラスを構築する、または他の、事前構成されたオプションを使用するなど、明示的なステップを採用することをお薦めします。
参照:
JDeveloperの非推奨とサポート終了の詳細は、My Oracle Supportノート1937939.1を参照してください。
preupgrd.sqlおよびutluppkg.sqlのサポート終了
preupgrd.sql
およびutluppkg.sql
スクリプトは、アップグレード前情報ツール(preupgrade.jar
)によって置き換えられました。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上では、アップグレード前情報ツールのスクリプトpreupgrd.sql
およびutluppkg.sql
は、Oracle Databaseリリースの一部として提供されなくなりました。これらのファイルは、両方ともアップグレード前情報ツールのpreupgrade.jar
によって置き換えられました。
preupgrade.jar
アップグレード前情報ツールは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)に付属しています。このスクリプトは、置き換えられたスクリプトと同じ機能を持っています。これは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)への直接のアップグレードがサポートされるOracle DatabaseリリースとともにインストールされたJava Development Kit (JDK)を使用して実行できます。
トランザクション・ガード用Oracle Data Provider for .NET APIのサポート終了
ここにリストされたトランザクション・ガード用アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポート対象外になりました。
トランザクション・ガード用の次のOracle Data Provider for .NETアプリケーション・プログラミング・インタフェースは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で、サポート対象が終了します。
-
OracleLogicalTransactionStatus
クラス -
OracleConnection.GetLogicalTransactionStatus
メソッド -
OracleConnection.LogicalTransactionId
プロパティ -
OracleConnection.OracleLogicalTransaction
プロパティ -
OracleLogicalTransaction.DataSource
プロパティ -
OracleLogicalTransaction.GetOutcome()
メソッド -
OracleLogicalTransaction.GetOutcome(文字列、文字列、文字列)
メソッド -
OracleLogicalTransaction.UserId
プロパティ
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でのビューのサポート終了
このトピックにリストされているビューは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポートが終了しました。
次のビューを使用しているSQL文は、すべて修正してください。
DBA_REGISTERED_MVIEW_GROUPSビュー
V$REPLPROPビュー
V$REPLQUEUEビュー
Oracle Database内のSQLJのサポート
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、サーバー側のSQLJコードの実行はサポート対象外になります。
クライアント側SQLJを使用してサポートされます。ただし、データベース環境でのストアド・プロシージャ、関数、トリガーの実行など、サーバー側のSQLJの使用はサポートされていません。
一部のXML DB機能のサポート終了
Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、ここにリストしたXML DB機能はサポート対象外になります。
次の機能のサポートが終了します。
-
パッケージ
oracle.xdb.dom
のJavaクラス -
Oracle XPath関数
ora:instanceof
。かわりにXQuery演算子instance of
を使用してください。 -
Oracle XPath関数
ora:instanceof-only
。かわりにXMLスキーマ属性xsi:type
を使用してください。 -
XMLTypeに対する関数ベースの索引。かわりに構造化コンポーネントではXMLIndexを使用してください。
-
Oracle XQuery関数
ora:view
。かわりにXQuery関数fn:collection
を使用してください。 -
PL/SQLプロシージャ
DBMS_XDB_ADMIN.CreateRepositoryXMLIndex
-
PL/SQLプロシージャ
DBMS_XDB_ADMIN.XMLIndexAddPath
-
PL/SQLプロシージャ
DBMS_XDB_ADMIN.XMLIndexRemovePath
-
PL/SQLプロシージャ
DBMS_XDB_ADMIN.DropRepositoryXMLIndex
-
XMLスキーマの注釈(属性)
csx:encodingType
-
ハイブリッドXMLType記憶域のCLOB部分(オブジェクト・リレーショナル記憶域内に埋込みのCLOBデータの索引)