7 Oracle WebLogic Serverでの組込みEJBコンテナの使用方法

この章では、Oracle WebLogic Serverで組込み可能なEJBコンテナを使用する方法の概要を説明します。

この章の内容は次のとおりです:

組込み可能なEJBコンテナの概要

従来のJava EEサーバーベースの実行とは異なり、組込み可能なコンテナを使用することで、クライアント・コードとそれに対応するエンタープライズBeanをJava EEサーバーにデプロイしなくてもJava SE環境で実行できます。これにより、テスト、オフライン処理(バッチ・ジョブなど)、およびデスクトップ・アプリケーションのEJBプログラミング・モデルの使用に対するサポートが向上します。

Java EEサーバーのエンタープライズBeanコンテナに存在するほとんどのサービスは、注入、コンテナ管理のトランザクションおよびセキュリティを含め、組込みエンタープライズBeanコンテナで使用できます。エンタープライズBeanコンポーネントは組込みでもJava EE環境でも同様に実行されるため、同じエンタープライズBeanをスタンドアロンおよびネットワーク・アプリケーションの両方で容易に再利用できます。

Java SE環境で組込みEJBコンテナを使用する詳細な例は、「EJB 3.1: Java SEで組込み可能なEJBコンテナを使用するサンプル」を参照してください

組込みEJBコンテナでサポートされるEJB Liteの機能

組込みEJBコンテナでは、EJB 3.2 APIのEJB Liteサブセットがサポートされます。EJB Liteは、定義上、機能のサブセットであり、新しい機能を記述するものではありません。この項では、EJB 3.2仕様で定義されているEJB Liteのサポート要件の概要を説明します。

表7-1は、EJB 3.2仕様で定義されているEJB Lite機能の正式な要件を表します。

表7-1 EJB LiteとEJB 3.2全機能の要件

要件 EJB Lite EJB 3.2全機能

コンポーネント

セッションBean (ステートフル、ステートレス、シングルトン)

はい

はい

メッセージドリブンBean

いいえ

はい

2.x/1.1 CMP/BMPエンティティBean

いいえ

はい

JPA 2.1

はい

はい

セッションBeanクライアント・ビュー

ローカル/インタフェースなし

はい

はい

3.xリモート

いいえ

はい

2.xリモート・ホーム/コンポーネント

いいえ

はい

JAX-WS Webサービス・エンドポイント

いいえ

はい

JAX-RPC Webサービス・エンドポイント

いいえ

はい

サービス

EJBタイマー・サービス(非永続)

はい

はい

非同期セッションBeanの呼出し(ローカル)

はい

はい

インターセプタ

はい

はい

RMI-IIOPの相互運用性

いいえ

はい

コンテナ管理のトランザクション/Bean管理のトランザクション

はい

はい

宣言によるセキュリティとプログラムによるセキュリティ

はい

はい

その他

組込み可能なAPI

はい

はい