スタイルのカスタマイズ

カスタム・スタイルを作成するには、ファイルを1つ以上編集する必要があります。

スタイル・ディレクトリが抽出されるbicustom.warフォルダ構造では、アプリケーション・リソース(res)ディレクトリ内(./res/)は次のようになっており、関連ファイルが格納されています。

  • ./res/filemap.xml

  • ./res/s_Custom/

  • ./res/s_Custom/master/

  • ./res/s_Custom/master/master.css

  • ./res/s_Custom/master/graph.xml

  • ./res/s_Custom/master/custom.css

  • ./res/s_Custom/master/styleproperties.res

  • ./res/s_Custom/master/*.png

  • ./res/s_Custom/master/*.gif

接頭辞としてs_が付いているスタイル・ディレクトリには、スタイル・シート、イメージ・ファイルおよびgraph.xmlファイルが格納されます。

クラスはすべて、CSSまたはgraph.xmlファイル内にあります。

次の表に、"res"フォルダ構造の内容について説明します。

フォルダまたはファイル名 説明

filemap.xml2

filemap.xmlファイルを使用すると、スタイルまたはスキンによって別のスタイルまたはスキンを拡張することを指定できるようになります。デフォルトでは、s_Custom1がs_Skyrosを拡張しますが、これはfilemap.xmlファイルに定義されています。つまり、カスタムのスタイルまたはスキンの一部としてファイルが見つからない場合、プレゼンテーション・サービスはそのファイルを次にどこで探せばよいか認識しています。filemap.xmlファイルの内容は、次のようになっています。

<FileMap>
   <Styles Default="s_blafp">
      <Hierarchy>s_Skyros/s_Custom</Hierarchy>
   </Styles
   <Skins Default="sk_blafp">
      <Hierarchy>sk_Skyros/sk_Custom</Hierarchy
   </Skins>
</FileMap>

s_Custom

s_Customは、Customという名前のスタイルを定義するファイルが格納されているフォルダです。接頭辞s_は、フォルダにスタイルが格納されることを示します。この名前は、「ダッシュボードのプロパティ」ダイアログの「スタイル」オプションに表示されます。

instanceconfig.xmlファイルを使用してデフォルト・スタイルを手動で変更する場合、instanceconfig.xmlファイルに指定するスタイル名はこのフォルダ名の一部として指定したスタイル名と一致する必要があります。スタイルには好きな名前を付けることができますが、s_で始める必要があります。カスタム・スタイルの名前を変更する場合は、filemap.xmlファイルも新しいスタイル名で更新する必要があります。

新しいスタイル・フォルダに追加するファイルおよびフォルダが、基本スタイルのファイルおよびフォルダと同じ名前(filemap.xmlファイルで定義)を共有する場合、これらの新しいファイルおよびフォルダは基本スタイルのファイルのかわりに使用されます。基本スタイルのファイルおよびフォルダを参考にしてカスタム・スタイル・フォルダを作成します。

必要な数だけ様々なスタイルを定義できます。s_Customフォルダのコピーを同じフォルダに作成し、接頭辞としてs_を付けて名前を付けます(s_Corporateなど)。追加のカスタム・スタイルを作成した場合は、filemap.xmlファイルのスタイル階層にそれらを追加する必要もあります。

sk_Custom

sk_Custom1は、スタイルだけでなくフル・スキンをカスタマイズするために作成するフォルダです。sk_Customは、s_Customフォルダの兄弟として作成します。sk_Customは、bicustom-template.earファイルの一部として提供されません。接頭辞sk_は、フォルダにスキンが格納されることを示します。

instanceconfig.xmlファイルを使用してデフォルト・スキンを手動で変更する場合、instanceconfig.xmlファイルに指定するスキン名はこのフォルダ名の一部として指定したスキン名と一致する必要があります。スキンには好きな名前を付けることができますが、sk_で始める必要があります。カスタム・スキンの名前を変更する場合は、filemap.xmlファイルも新しいスキン名で更新する必要があります。

新しいスキン・フォルダに追加するファイルおよびフォルダが、基本スキンのファイルおよびフォルダと同じ名前(filemap.xmlファイルで定義)を共有する場合、これらの新しいファイルおよびフォルダは基本スキンのファイルのかわりに使用されます。基本スキンのファイルおよびフォルダを参考にしてカスタム・スタイル・フォルダを作成します。

必要な数だけ様々なスキンを定義できます。sk_Customフォルダのコピーを同じフォルダに作成し、接頭辞としてsk_を付けて名前を付けます(sk_Corporateなど)。追加のカスタム・スキンを作成した場合は、filemap.xmlファイルのスキン階層にそれらを追加する必要もあります。

master

masterフォルダには、カスタム・スタイルの作成に必要なファイルがすべて格納されます。

master.css

master.cssファイルには、スタイルで使用されるCSSクラスがすべて含まれ、プレゼンテーション・サービスおよびパブリッシャ全体で使用されるCSSクラスおよびスタイルのほとんどが定義されます。このファイルに含まれるクラスに定義されているスタイルを変更すると、システムの広範囲に影響します。

このファイルのCSSクラス・セレクタ(CSSクラス名)の変更はお薦めしません。各CSSクラス内に定義されているスタイルを変更してください。master.cssファイルには、どのクラスが適用され、ユーザー・インタフェースのどの部分に適用されるかを理解するのに役立つコメントも含まれます。

custom.css

custom.cssファイルは、master.cssファイルによってインポートされる空(空白)のファイルです。custom.cssファイルを使用すると、master.cssを変更せずに(たとえば、スタイルを分析に適用するために)独自のCSSクラスを追加したり、master.cssファイルのクラスをオーバーライドできます。別ファイルであるcustom.cssファイルで変更を維持すると、パッチおよびアップグレードで適用されるmaster.cssファイルに対する今後の改善を利用できるようになります。

graph.xml

graph.xmlファイルを使用すると、分析での各種グラフに適用するデフォルト・スタイルをすべて定義できます。graph.xmlファイルにはコメントが付いています。このようなコメントでは、各設定の有効な値とそのスタイルの要素について説明しています。

styleproperties.res

styleproperties.resファイルにより、ユーザー・インタフェースの要素のいくつかを詳細に制御できます。たとえば、ダッシュボードのレンダリング時に使用するデータ・ロード・アニメーションのバージョンを指定できます。データ・ロード・アニメーションは、Webページでサーバーからデータをロードする際に、ページの"ステータス・インジケータ"領域で使用されます。データ・ロード・アニメーションには異なるバージョンが2つあり、明るい背景で使用するために暗い前景色を使用しているアニメーションと、その反対のアニメーションです。

styleproperties.resファイルにはコメントが付いています。このようなコメントでは、要素を説明しています。

.pngおよび.gif (イメージ・ファイル)

masterディレクトリには、必要なすべてのイメージと最も一般的なイメージがあります。これらのイメージは、主に.png形式と.gif形式です。これらのイメージは、独自のファイル(できれば同じサイズのイメージ)で置き換えることができます。

  1. s_Customなどのファイル名は、大/小文字が区別され、Linuxでは小文字です。

  2. filemap.xmlファイルを使用した拡張対象のスタイルまたはスキンの指定は、プレゼンテーション・サービスに対してのみ適用されます。