ログ・ファイル・メッセージのカテゴリとレベルの概要

ログ・ファイル・メッセージのカテゴリとレベルによって、ログ・ファイルに書き込まれるメッセージの詳細度と重要度のレベルが決まります。

Fusion Middleware Controlを使用すると、logconfig.xmlファイル内のこれらの設定を制御できます。

ログ・ファイル内の各メッセージ・カテゴリは、1-32の間の固有のデフォルト値に設定されており、ログ・レベル以下のレベルのメッセージのみがログ記録されます。

この表は、ログ・ファイル・メッセージのカテゴリを示しています。

カテゴリ:レベル 説明

IncidentError:1

原因不明の重大な問題が発生しました。問題を解決するには、Oracleサポート・サービスに問い合せてください。

パフォーマンスへの影響はありません。

Error:1

システム管理者による対応が必要な問題が発生しました。

パフォーマンスへの影響はありません。

Warning:1

エラーの発生を回避するための確認を必要とし、場合によっては対応が必要となる処理が実行されたか、状況が検出されました。

パフォーマンスへの影響はありません。

Notification:1

通常のアクションまたはイベントのレポートが発生しました。ログイン完了などのユーザー操作や、ログ・ファイルのローテーションなどの自動操作です。

パフォーマンスへの影響はありません。

Notification:16

構成関連のメッセージが生成されたか、問題が発生しました。

パフォーマンスへの影響はわずかです。本番環境でこのレベルを広範囲にわたって有効にしても、ソフトウェアのパフォーマンスに大きな影響はありません。

Trace:1

デバッグやパフォーマンス監視に使用されるトレースまたはデバッグ・メッセージが書き込まれました。通常、このメッセージには詳細なイベント・データが含まれており、内部の実装の詳細がわからなくても理解できます。

パフォーマンスに少し影響します。このレベルは、ソフトウェアに関する問題をデバッグするために、本番環境で広範囲にわたって有効にすることもできます。このレベルのロギングを有効にすると、パフォーマンスに少し影響する場合がありますが、ソフトウェアが使用できなくなるほどではありません。

Trace:16

かなり詳細なトレースまたはデバッグ・メッセージが書き込まれました。メッセージは明確に記述されており、製品に関する豊富な知識を持つOracleサポート・サービスの技術者であれば、内部の実装の詳細を完全に把握していなくても理解できます。

パフォーマンスに大きく影響します。このレベルは、ソフトウェアの問題をデバッグする特別な状況を除いて、本番環境では有効にしないでください。

Trace:32

非常に詳細なトレースまたはデバッグ・メッセージが書き込まれました。このソフトウェアを使用し、メッセージを生成するサブシステムの実装の詳細を十分に把握しているOracle開発者を対象としています。

パフォーマンスに非常に大きな影響があります。このレベルは本番環境では有効にしないでください。開発者がテスト環境または開発環境でソフトウェアをデバッグするときのみ使用してください。

次のログ構成ファイルの例の場合、Notificationメッセージ・カテゴリではレベル1のメッセージのみが記録されます。ログ・レベルが0に設定されている場合、そのメッセージ・カテゴリでは何も記録されません。

   <Level>
      <IncidentError>1</IncidentError>
      <Error>1</Error>
      <Warning>1</Warning>
      <Notification>1</Notification>
      <Trace>1</Trace>
    </Level>

ログ・ファイル内のデフォルト設定を手動で変更することは避けてください。変更する場合は、Fusion Middleware Controlを使用します。ログ・ファイルのローテーション・ポリシーを構成しログ・レベルを指定するためのFusion Middleware Controlの使用を参照してください。