データベース・スキーマの作成

Oracle Analytics Serverドメインを構成する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareで使用する動作保証されたデータベースに必要なスキーマをインストールする必要があります。

動作保証されたデータベースのインストールと構成

データベース・スキーマを作成する前に、動作保証されたデータベースをインストールおよび構成し、データベースが起動されて稼働していることを確認しておく必要があります。

リポジトリ作成ユーティリティの起動

動作保証されたJDKがシステムにインストールされていることを確認してから、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を起動します。

RCUを起動するには:

  1. コマンドラインからjava -versionを実行して、動作保証されたJDKがすでにシステムにあることを確認します。
  2. JAVA_HOME環境変数が、動作保証されたJDKの場所に設定されていることを確認します。
    例:
    • (Linux) setenv JAVA_HOME /home/Oracle/Java/jdk1.8.0_221

    • (Windows) set JAVA_HOME=C:\home\Oracle\Java\jdk1.8.0_221

  3. 次のディレクトリに変更します。
    • (Linux) ORACLE_HOME/oracle_common/bin

    • (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\bin

  4. 次のコマンドを入力します。
    • (Linux) ./rcu

    • (WINDOWS) rcu.bat

「リポジトリ作成ユーティリティ」画面をナビゲートしてスキーマを作成

RCU画面に必要な情報を入力して、データベース・スキーマを作成します。

RCUの概要

「ようこそ」画面はRCUを起動して最初に表示される画面です。

「次」をクリックします。

スキーマ作成の方法の選択

「リポジトリの作成」画面を使用して、コンポーネント・スキーマをデータベースに作成およびロードする方法を選択します。

「リポジトリの作成」画面では、次の操作を実行します。
  • データベースでDBAアクティビティを実行するために必要な権限を持っている場合は、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。この手順は、SYSDBA権限があることを前提としています。

  • データベースでDBAアクティビティを実行するために必要な権限を持っていない場合は、この画面で「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択する必要があります。このオプションによってSQLスクリプトが生成され、それをデータベース管理者が使用します。リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成システム・ロードと製品ロードについてを参照してください。

  • DBAがシステム・ロードに対してすでにSQLスクリプトを実行している場合、「製品ロードの実行」を選択します。

データベース接続の詳細の提供

「データベース接続の詳細」画面で、RCUがデータベースに接続できるようにするために、データベース接続の詳細を指定します。

データベースのサービス名が不明な場合は、データベースの初期化パラメータ・ファイル内のSERVICE_NAMESパラメータから取得できます。

Oracleデータベースでは、初期化パラメータ・ファイルにSERVICE_NAMESパラメータが含まれていない場合、サービス名は、DB_NAMEおよびDB_DOMAINパラメータに指定されているグローバル・データベース名と同じになります。

データベース接続の詳細を指定するには:

  1. 「データベース接続の詳細」画面で、選択したデータベース・タイプに基づいて、次の詳細を指定します。

    表4-1 データベース接続の詳細

    データベース・タイプ フィールド名

    Oracleデータベース

    接続文字列の書式

    「接続パラメータ(A)」または「接続文字列(T)」

    接続文字列(T)

    examplehost.exampledomain.com:1521:Orcl.exampledomain.com

    ホスト名

    examplehost.exampledomain.com

    ポート

    1521

    サービス名

    Orcl.exampledomain.com

    ユーザー名

    sys

    パスワード

    ******

    ロール

    SYSDBA

    Microsoft SQL Server

    中間層データベースがMicrosoft SQL Serverである場合は、SQL Serverエージェントを有効にする必要があります。詳細は、Oracle Analytics Server用のMicrosoft SQL Serverデータベースの構成を参照してください。

    接続文字列の書式

    「接続パラメータ(A)」または「接続文字列(T)」

    接続文字列(T)

    examplehost.exampledomain.com:1433:dbname

    サーバー名

    examplehost.exampledomain.com

    ポート

    1433

    データベース名

    dbname

    ユーザー名

    sa

    パスワード

    ******

  2. 「次へ」をクリックして続行し、データベースへの接続が成功したことを通知するダイアログ・ウィンドウで「OK」をクリックします。

スキーマ・パスワードの指定

「スキーマ・パスワード」画面で、データベースでのスキーマ・パスワードの設定方法を指定した後、パスワードを入力して確認します。

この画面で設定するパスワードは、メモしておく必要があります。このパスワードは、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

「次」をクリックします。

スキーマの作成の完了

残りのRCU画面を最後までナビゲートし、スキーマ作成を完了します。

RCUを起動したときに、データベース(OracleまたはOracle EBR)で「透過的データ暗号化」(TDE)を使用可能にした場合のみ、「表領域のマップ」画面に「表領域の暗号化」チェック・ボックスが表示されます。

スキーマの作成を完了するには:
  1. RCUによって作成されるすべての新しい表領域を暗号化する場合は、「表領域のマップ」画面で「表領域の暗号化」を選択します。
  2. 「完了サマリー」画面で、「閉じる」をクリックしてRCUを終了します。

Oracle Analytics Server用のMicrosoft SQL Serverデータベースの構成

Microsoft SQL ServerデータベースにOracle Analytics Serverスキーマをインストールした場合は、SQL Serverエージェントの自動起動を構成し、エージェントが機能していることを確認する必要があります。

SQL Serverエージェントを有効にするには:

  1. 「スタート」メニューで、「プログラム」→「SQL Server 2019」「Configuration Tools」に移動し、「SQL Server Configuration Manager」をクリックします。
  2. 「+」をクリックして、サービスを管理するSQL Serverを展開します。
  3. 「SQL Server Agent」を右クリックして、「Properties」をクリックします。
    デフォルト・インスタンスの場合、SQL Serverエージェント・サービスは「SQL Server Agent」と表示され、名前付きインスタンスの場合、SQL Serverエージェント・サービスは「SQL Server Agent (インスタンス名)」と表示されます。
  4. 「SQL Server Agent」ダイアログ・ボックスの「Service」タブで、「Start Mode」リストから「Automatic」を選択し、「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
    この設定により、システムの再起動時にSQL Serverエージェントが自動的に起動されます。
  5. 「SQL Server Agent」を右クリックして、「Start」をクリックします。
  6. 「User Account Control」ダイアログ・ボックスで、「Yes」をクリックして確定します。