リポジトリ・メタデータの問合せおよび管理

リポジトリ問合せを使用してリポジトリ・メタデータを管理し、大きい複雑な問合せを処理するようにリポジトリを設定できます。

このセクションには次のトピックが含まれます:

関連オブジェクトの問合せ

「問合せ関連オブジェクト」では、「物理」レイヤー、「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーまたは「プレゼンテーション」レイヤーから選択した1つ以上のオブジェクトと関連するオブジェクトの問合せを実行できます。

この機能は、同じレイヤーから選択したオブジェクトでのみ使用できます。たとえば、「物理」レイヤーのオブジェクトと「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーのオブジェクトの両方と関連するオブジェクトの問合せは実行できません。「リポジトリ問合せのオプション」を参照してください。

  1. 管理ツールで、リポジトリを開きます。
  2. 単一のレイヤーから同じタイプのオブジェクトを1つ以上選択します(たとえば「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーから一連の論理列)。
  3. オブジェクトを右クリックし、「問合せ関連オブジェクト」を選択します。
  4. オブジェクト・タイプを選択して特定のタイプのオブジェクトに検索を絞り込むか、または「すべてのタイプ」を選択してソース・オブジェクトに関連するオブジェクトすべての問合せを実行します。

オブジェクト・タイプを選択すると、「問合せ関連オブジェクト」ダイアログが表示され、「名前」リストにソース・オブジェクトに関連するオブジェクトが表示されます。

リポジトリ問合せのオプション

「リポジトリの問合せ」ダイアログで使用できるオプションの詳細は、このトピックを確認してください。

オプション 説明

マーク

選択したオブジェクトにマークを付けるには、「名前」リストで1つ以上のオブジェクトを選択し、「マーク」をクリックします。オブジェクトのマークを取るには、オブジェクトを選択し、「マーク」を再クリックします。オブジェクトにマークを付けると、メタデータを作成するときに、視覚的な識別が簡単になります。

アイコンの設定

オブジェクトに別のアイコンを選択するには、「名前」リストで1つ以上のオブジェクトを選択し、「アイコンの設定」をクリックします。オブジェクトに特定のアイコンを設定すると、共通の特性を持つオブジェクトを視覚的に識別できます。たとえば、特定のアイコンを選択し、特定のユーザー・グループのみが使用する列を識別できます。

元のアイコンに戻すには、オブジェクトを選択し、「アイコンの設定」を再クリックします。次に、「関連アイコンの削除」を選択し、「OK」をクリックします。

修飾名の表示

問合せで検出されたオブジェクトの完全修飾名を表示するには、このオプションを使用します。

たとえば、論理列を問い合せる場合、「名前」リストのデフォルト値は、列名です。ただし、「修飾名の表示」を選択した場合、「名前」リストの値はbusinessmodel.logicaltable.columnに変わります。

親の表示

オブジェクトの親階層を表示するには、「名前」リストでオブジェクトを選択し、「親の表示」をクリックします。オブジェクトに親がない場合、メッセージが表示されます。「親の表示」は、ユーザーまたはアプリケーション・ロールとともには使用できません。

「親階層」ダイアログでは、オブジェクトを編集または削除できます。このダイアログでオブジェクトを削除すると、選択したオブジェクトの子オブジェクトもすべて削除されます。

移動

リポジトリの管理ツール・ビューのオブジェクトに移動するには、「名前」リストで1つ以上のオブジェクトを選択して、「移動」をクリックします。選択したオブジェクトは、「物理」レイヤー、「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーまたは「プレゼンテーション」レイヤーにハイライト表示されます。

このオプションを選択すると、「問合せ関連オブジェクト」ダイアログは閉じます。

リポジトリの問合せ

リポジトリのオブジェクトを問い合せて、リポジトリの内部構造を調査して更新します。

リポジトリを問い合せ、論理ソースにマップされたすべての表、特定の物理列へのすべての参照、論理ソース用のコンテンツ・フィルタ、初期化ブロック、セキュリティ権限、ユーザー権限などの項目を示すレポートを表示します。リポジトリに影響を及ぼす可能性があるデータベース内の物理変更を行う前に、レポートを実行します。レポートは、ファイルにカンマ区切り形式(CSV)またはタブ区切り形式で保存できます。

フィルタを作成して特定の値を表示するための結果の制限、問合せの保存、以前に保存した問合せの実行、または新しいリポジトリ・オブジェクトの作成を実行できます。問合せ結果に対するフィルタの作成を参照してください。

  1. 管理ツールで、リポジトリを開きます。
  2. ツール」→「リポジトリの問合せ」を選択します。
  3. 「リポジトリの問合せ」ダイアログで、表を参考にして問合せ情報をすべて入力します。
  4. 「問合せ」をクリックします。

問合せ結果に対するフィルタの作成

「リポジトリ・フィルタの問合せ」ダイアログを使用して、結果で返すデータを選択する基準を作成します。

複雑なフィルタを作成している場合、各制約を追加してフィルタ構造が各制約に対して有効であることを確認してから「OK」をクリックする必要がある場合があります。

複数のフィルタを作成できます。このようにすると、「演算子」フィールドがアクティブになります。「演算子」フィールドがアクティブのとき、「AND」条件および「OR」条件を設定できます。

「問合せのフィルタの例」を参照してください。

「一般」タブの「オプション」ダイアログで「問合せリポジトリにアップグレードIDを表示」を選択し、「アップグレードID」によるフィルタを有効化します。

  1. 管理ツール「ツール」を選択してから、「リポジトリの問合せ」を選択します。
  2. 「リポジトリの問合せ」ダイアログで、「結果」リストの項目を選択するか、または「タイプ」リストから項目を選択し、「フィルタ」をクリックします。
  3. 「リポジトリ・フィルタの問合せ」ダイアログで、「項目」フィールドをクリックします。「項目」リストには、フィルタ処理できる項目が含まれています。
  4. 「項目」リストで、前のステップで選択した「結果」または「タイプ」オブジェクトに適用するフィルタを選択します。
  5. 必要に応じて、「値」列に情報を入力します。
  6. OK」をクリックして、「リポジトリの問合せ」ダイアログに戻ります。

問合せのフィルタの例

例を確認して、問合せでフィルタを使用する方法を理解してください。

ビジネス・モデルで参照されるすべてのデータベースの表示

次の例は、特定のビジネス・モデルで参照されるデータベースをすべて表示するフィルタの作成方法を示します。

  1. 「リポジトリの問合せ」ダイアログで、「タイプ」リストから「データベース」を選択し、「フィルタ」をクリックします。

  2. 「リポジトリ・フィルタの問合せ」ダイアログで、「項目」フィールドをクリックし、「関連先」を選択します。

  3. 」フィールドの右側の省略記号ボタンをクリックし、このリストで「オブジェクトの選択」を選択します。

  4. 「選択」ダイアログで、フィルタ処理するビジネス・モデルを選択し、「選択」をクリックします。選択項目が「」フィールドに表示されます。

  5. OK」をクリックして、「リポジトリの問合せ」ダイアログに戻ります。「フィルタ」ボタンの左側のボックスにフィルタが表示されます。

  6. 「問合せ」をクリックします。「結果」リストに、選択したビジネス・モデルが参照するデータベースが表示されます。

論理列にマップされるすべてのプレゼンテーション列の表示

次の例は、特定の論理列にマップされるプレゼンテーション列をすべて表示するフィルタの作成方法を示します。

  1. 「リポジトリの問合せ」ダイアログで、「タイプ」リストから「プレゼンテーション列」を選択し、「フィルタ」をクリックします。

  2. 「リポジトリ・フィルタの問合せ」ダイアログで、「項目」フィールドをクリックし、「」を選択します。

  3. 」フィールドの右側の省略記号ボタンをクリックし、このリストで「オブジェクトの選択」を選択します。

  4. 「選択」ダイアログで、フィルタ処理する列を選択し、「選択」をクリックします。選択項目が「」フィールドに表示されます。

  5. OK」をクリックして、「リポジトリの問合せ」ダイアログに戻ります。「フィルタ」ボタンの左側のボックスにフィルタが表示されます。

  6. 「問合せ」をクリックします。「結果」リストに、選択した論理列にマップされるプレゼンテーション列が表示されます。

ネストされた問合せ

次の例は、フィルタ自身が別の問合せであるネストされた問合せを示します。

  1. 「リポジトリの問合せ」ダイアログで、「タイプ」リストから「論理列」を選択し、「フィルタ」をクリックします。

  2. 「リポジトリ・フィルタの問合せ」ダイアログで、「項目」フィールドをクリックし、「関連先」を選択します。

  3. 」フィールドの右側の省略記号ボタンをクリックし、このリストで「物理列の条件の設定」を選択します。

  4. 新しい「リポジトリ・フィルタの問合せ」ダイアログで、「項目」フィールドをクリックし、「ソース列」を選択します。
  5. 」フィールドの右側の省略記号ボタンをクリックし、このリストで「オブジェクトの選択」を選択します。

  6. 「参照」ダイアログで、ソース物理列(たとえば、列A)を選択し、「選択」をクリックします。

  7. サブ問合せ条件の「リポジトリ・フィルタの問合せ」ダイアログで「OK」をクリックします。サブ問合せは、選択したソース列に対してすべてのエイリアスを問い合せます。

  8. メイン問合せの「リポジトリ・フィルタの問合せ」ダイアログで、次の行の「項目」フィールドをクリックし、「関連先」を選択します。

  9. 」フィールドの右側の省略記号ボタンをクリックし、このリストで「オブジェクトの選択」を選択します。

  10. 「参照」ダイアログで、同じソース物理列(たとえば、列A)を選択し、「選択」をクリックします。

  11. 演算子」リストから、「OR」を選択します。

  12. OK」をクリックして、「リポジトリの問合せ」ダイアログに戻ります。「フィルタ」ボタンの左側のボックスにフィルタが表示されます。

  13. 「問合せ」をクリックします。「結果」リストに、列Aまたは列Aのエイリアスのいずれかに関連する論理列のリストが表示されます。

大きい複雑な問合せのためのリポジトリの構成

Oracle BIサーバーによるメモリー制限を超える複雑で長い問合せをサポートするには、obis.propertiesファイルのOBIS_DISABLE_QUERY_GOVERN_MEMORYパラメータ値を変更します。

OBIS_DISABLE_QUERY_GOVERN_MEMORYの値を変更しても、再帰的問合せによってOracle BIサーバーが中断するのを防ぐわけではありません。デフォルトでは、サービスの中断を防ぐために、すべての問合せに対してメモリー制限が適用されます。ただし、問合せが組込み制限を超える場合には、制限によって複雑な大きい問合せを実行できなくなる場合もあります。OBIS_DISABLE_QUERY_GOVERN_MEMORY値を1に設定して問合せガバナーのメモリー制限を無効化すると、複雑な大きい問合せの実行が許可される場合があります。ただし、Oracle BIサーバーは、その可用性を中断する可能性のある再帰的問合せから保護されなくなります。

次のエラー・メッセージが表示された場合は、OBIS_DISABLE_QUERY_GOVERN_MEMORY値を変更してメモリー制限をバイパスすることを検討してください。

State: HY000. Code: 43119. [nQSError: 43119] Query Failed: (HY000)
State: HY000. Code: 59151. [nQSError: 59151] The user query with request
id:request_ID and logical hash:hash_number exceeded the maximum query governing
memory limit. (HY000)
  1. 次の場所から編集するobis.propertiesファイルを開きます。

    obiee_home/user_projects/domains/bi/config/fmwconfig/bienv/OBIS/obis.properties

  2. ファイルに次の情報を付加します。

    OBIS_DISABLE_QUERY_GOVERN_MEMORY=1

  3. Oracle BIサーバーを再起動し、問合せを再試行します。