移行後のタスク

Oracle BIメタデータの移行後、コンポーネント(WebLogicとEnterprise Managerのセキュリティ、BIサーバーおよびBIプレゼンテーション・サービスなど)の構成設定を手動で移行します。

カタログ・グループの移行

カタログ・グループは、管理者がセキュリティ管理目的でユーザー・ロールとアプリケーション・ロールを編成できるようにするOracle BI EEの機能でした。

Oracle Analytics Serverでは、カタログ・グループは廃止されました。カタログ・グループは、アプリケーション・ロールへのアップグレード・プロセスによって移行されます。

構成の移行

データ移行後、構成情報をOracle Business IntelligenceシステムからOracle Analytics Serverに手動で移行します。これには、WebLogicセキュリティ、Enterprise Managerセキュリティ、管理対象BI構成、BIログ、BIサーバーおよびBIプレゼンテーション・サーバー構成設定が含まれます。

Oracle WebLogic Serverによるセキュリティ構成の移行

Oracle Analytics Serverは、外部アイデンティティ・プロバイダまたは組込みのOracle WebLogic Server埋込みLDAP (デフォルト・オーセンティケータ)にユーザー認証とグループ・メンバーシップ認可を委任します。

セキュリティ構成を移行するには:
  1. Oracle Business Intelligence WebLogicコンソールにアクセスして、セキュリティ・プロバイダの現在のセキュリティ構成を調査します。
  2. Oracle Analytics ServerのWebLogicコンソールで同じセキュリティ構成を手動で構成します。

ポリシーおよび資格証明ストア構成の移行

アプリケーション・ロール、セキュリティ権限およびアプリケーション・ポリシーに関連するセキュリティ構成のほとんどは、移行プロセス中に移行されます。デフォルトのポリシー・ストア・プロバイダおよび資格証明ストア・プロバイダは、資格証明、アプリケーション・ロールおよびアプリケーション・ポリシーをドメインのファイルに格納します。特殊なセキュリティ・プロバイダ構成を調査し、Oracle Analytics Serverで手動で適用する必要があります。

ポリシーおよび資格証明構成を移行するには:
  1. Oracle Business IntelligenceのOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlでセキュリティ・プロバイダ構成を調査します。
  2. アプリケーション・ポリシーおよび該当するユーザーを検索して、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlセキュリティ設定を検証します。
  3. Oracle Analytics ServerのOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで特殊なセキュリティ・プロバイダ構成を適用します。
  4. grantPermissionSetsToBIRoleおよびrevokePermissionSetsFromBIRoleスクリプトを使用して、アプリケーション・ロールの権限の付与または取消しを行います。権限割当ての付与または取消しを参照してください。
    スナップショット(BARファイル)を使用して移行を実行した場合は、Oracle Analytics Serverによってアプリケーション・ロールにどのように権限が割り当てられたかを確認し、管理者アプリケーション・ロールにアプリケーション・ポリシーを明示的に追加する必要があります。BI管理者アプリケーション・ロールまたは独自の管理者ロールについては、必ず、pod.adminおよびva.admin権限セットを追加して、Oracle Analytics Serverコンソール・ページへのアクセスを有効にし、システム設定を編集してください。
  5. ユーザー、グループおよびアプリケーション・ロールがOracle Analytics Serverに適切に表示されることを確認します。

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlが管理するBusiness Intelligence構成の移行

Fusion Middleware Controlは、Oracle BIのいくつかの重要な構成を管理するために使用されます。Oracle Business IntelligenceシステムのFusion Middleware Controlの「一般」セクション、「プレゼンテーション」セクション、「パフォーマンス」セクションおよび「メール」セクションの構成を手動で調査し、同じ設定をOracle Analytics Serverシステムに適用する必要があります。

Fusion Middleware Controlが管理するBI構成を移行するには:
  1. Oracle Business IntelligenceシステムのFusion Middleware Controlで、ビジネス・インテリジェンス構成リンクに移動し、「構成」タブを調査します。
  2. Fusion Middleware ControlのOracle Analytics Serverの構成タブで、同じ構成設定を適用します。
    Oracle Analytics Serverコンソールを使用して、システム設定および電子メール・サーバーを構成できます。
    「一般」セクション、「プレゼンテーション」セクション、「パフォーマンス」セクションおよび「メール」セクションの構成設定が適切に適用されていることを確認します。

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlが管理するBusiness Intelligenceログ構成の移行

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは、Oracle BIコンポーネントのログ構成の管理に使用されます。Oracle Business Intelligenceシステムでログ構成設定を手動で調査し、同じ設定をOracle Analytics Serverシステムに適用する必要があります。

Fusion Middleware Controlが管理するOracle BIログ構成を移行するには:
  1. Oracle Business IntelligenceのFusion Middleware Controlで、「Business Intelligence」リンクに移動し、「診断」タブの設定を調査します。
  2. 構成設定をメモして、Oracle Analytics ServerでOracle BIコンポーネント・ログ構成およびコンポーネント・ログ・レベルを適用します。

Oracle BI Server構成の移行

BIサーバーの様々なファイル(odbc.iniおよびtnsnames.ora)に構成情報が入っています。odbc.iniファイルには非Oracleデータ・ソース(DSN)接続情報が含まれています。tnsnames.oraファイルには、ディスクリプタをローカル・ネーミング・メソッドに接続するネットワーク・サービス名またはリスナー・プロトコル・アドレスにマップされているネット・サービス名が含まれます。これらのOracle Business Intelligenceファイルを調査して、構成情報をそれぞれのOracle Analytics Serverファイルに手動でコピーする必要があります。

BIサーバー構成詳細を移行するには:
  1. Oracle Business Intelligenceインスタンスの次の場所にあるodbc.iniファイルのBIサーバー情報を表示します。
    • (Linux) SOURCE_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/bienv/core
    • (Windows) SOURCE_DOMAIN_HOME\config\fmwconfig\bienv\core
  2. Oracle Business Intelligenceのodbc.iniファイルからOracle Analytics ServerのファイルにBIサーバー構成をコピーします。
  3. 既存のOracle Analytics Serverのodbc.iniファイルに、Oracle Business IntelligenceのODBCエントリを統合します。
  4. Oracle Analytics Serverでtnsnames.oraファイルを構成する場合は、tnsnames.oraファイルについてステップ1から3を繰り返します。

Oracle BIプレゼンテーション・サーバー構成の移行

Oracle BIプレゼンテーション・サービスのプロセスは、ほとんどのWebサーバーのビジネス・ロジックをホストし、ビジネス・インテリジェンス・データをWebクライアントに提示するためのフレームワークとインタフェースを提供します。userpref_currencies.xmlファイルは、「マイ・アカウント」ダイアログの「プリファレンス」タブの「通貨」ボックスに表示される通貨オプションを定義します。bridgeconfig.propertiesファイルにはプレゼンテーション・サービス・プラグイン情報が含まれます。これらのOracle Business Intelligenceファイルを調査して、構成情報をそれぞれのOracle Analytics Serverファイルに手動でコピーします。

Oracle BIプレゼンテーション・サーバー構成を移行するには:
  1. 次の場所にあるuserpref_currencies.xmlファイルの構成情報を表示します。
    (UNIX) SOURCE_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/biconfig/OBIPS/
  2. 該当する構成情報をOracle Business Intelligenceuserpref_currencies.xmlファイルからOracle Analytics Serverのファイルにコピーします。
    Oracle Business Intelligenceで通貨設定を確認し、Oracle Analytics Serverコンソールを使用して通貨タイプを設定できます。
  3. 次の場所にあるbridgeconfig.propertiesファイルの構成情報を表示します。
    (UNIX) SOURCE_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/biconfig
  4. 該当する構成情報をOracle Business Intelligencebridgeconfig.propertiesファイルからOracle Analytics ServerDOMAIN_HOME/config/fmwconfig/biconfig/bridgeconfig.propertiesファイルにコピーします。

ODBCドライバを使用するためのデータ・ソース接続の構成

適切なODBCドライバを使用するようにデータ・ソース接続を再構成する必要があります。Oracle Business IntelligenceでODBCドライバを使用するように構成済のデータ・ソース接続を使用する場合は、適切なODBCドライバを使用するようにOracle Analytics Serverでデータ・ソース構成のodbc.iniファイルを変更します。

データ・ソースへの接続を設定する手順は、Oracle Analytics Serverメタデータ・リポジトリの管理を参照してください。

ODBCドライバを使用するようにデータ・ソース接続を構成するには:
  1. 次の場所にあるodbc.iniファイルを開きます。
    • (Linux) DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/bienv/core/odbc.ini
    • (Windows)レジストリ・エディタを開き、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ODBC\odbc.iniに移動します
    DOMAIN_HOMEの値を、Oracle Analytics Serverソフトウェアのインストール時に作成したOracle Analytics Serverのドメイン・ホームへの実際のパスに置き換えます。
  2. 適切なドライバを使用するようにODBCエントリを更新します。
  3. 既存のデータ・ソース名(DSN)すべてを正しいODBCドライバ・バージョンに更新します。
  4. odbc.iniファイルを保存して閉じます。

使用状況トラッキングの構成

Oracle Analytics Serverでは、使用状況トラッキング・データの収集がサポートされています。使用状況トラッキングが有効な場合、Oracle Analytics Serverは各問合せについて使用状況トラッキング・データを収集します。次に、統計情報が使用状況トラッキング・ログ・ファイルに書き込まれるか、データベース表に直接挿入されます。Oracle Analytics Serverシステムの移行と構成を完了した後、Oracle Analytics Serverコンソールで使用状況トラッキングを有効にする必要があります。

使用状況トラッキングを構成するには:
  1. Oracle Analytics Serverのホーム・ページで、「ナビゲータ」をクリックし、「コンソール」を選択します。
  2. 使用状況トラッキング・パラメータを設定します。使用状況トラッキング・パラメータの設定を参照してください。

JavaHost構成の確認

XMLPおよびOracle BI JavaHostの設定が、Oracle Business Intelligenceシステムの構成で指定した設定と一致することを確認します。

XMLPとBI JavaHost構成を確認するには:
  1. Oracle Business IntelligenceおよびOracle Analytics Serverのconfig.xmlファイルを表示します。
    このファイルは、Oracle Business Intelligenceの次の場所にあります。
    • (Linux) BI_DOMAIN_HOME/config/OracleBIJavaHostComponent/coreapplication_obijh1/config.xml
    • (Windows) BI_DOMAIN_HOME\config\OracleBIJavaHostComponent\coreapplication_obijh1\config.xml
    このファイルは、Oracle Analytics Serverの次の場所にあります。
    • (Linux) NEW_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/biconfig/OBIJH/config.xml
    • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\config\fmwconfig\biconfig\OBIJH\config.xml
  2. Oracle Business IntelligenceOracle Analytics Serverの両方のシステム上のXMLP構成が次のコード・ブロックのようになっていることを確認します。
    <XMLP> 
    <InputStreamLimitInKB>8192</InputStreamLimitInKB> 
    <ReadRequestBeforeProcessing>true</ReadRequestBeforeProcessing>
    </XMLP>
  3. Oracle Analytics ServerのsetOBIJHEnv.shファイルのOBIJH_ARGS="-server -Xmx1024M -Xrs"パラメータが、Oracle Business Intelligenceのopmn.xmlファイルの"start-args" value="-server -Xmx1024M -Xrsパラメータと一致することを確認します。
    opmn.xmlファイルは、Oracle Business Intelligenceシステムの次の場所にあります。
    MW_HOME/instances/config/OPMN/opmn/opmn.xml
    <process-type id="OracleBIJavaHostComponent" module-id="CUSTOM"> 
    <module-data> 
    <category id="start-parameters"> 
    <data id="start-executable" value="$ORACLE_HOME/jdk/bin/java"/> 
    <data id="start-args" value="-server -Xmx4096M -Xrs 
    .
    .
    .
    setOBIJHEnv.sh|.cmdファイルは、Oracle Analytics Serverシステムの次の場所にあります。
    • (Linux) DOMAIN_HOME/bi/modules/oracle.bi.cam.obijh/setOBIJHEnv.sh
    • (Windows) DOMAIN_HOME\bi\modules\oracle.bi.cam.obijh\setOBIJHEnv.cmd
    obijh.propertiesファイルの場所:
    • (Linux) [DOMAIN_HOME]/config/fmwconfig/bienv/OBIJH/obijh.properties
    • (Windows) [DOMAIN_HOME]\config\fmwconfig\bienv\OBIJH\obijh.properties

クラスタの有効化

データの移行後、Oracle Analytics Serverのクラスタ・インスタンスをオンにするには、ClusterConfig.xmlファイルでClusterEnabledパラメータを手動で有効にする必要があります。

クラスタを有効化するには:
  1. 次の場所にあるClusterConfig.xmlファイルを開いて編集します。
    • (Linux) DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/biconfig/core
    • (Windows) DOMAIN_HOME\config\fmwconfig\biconfig\core
  2. 次の行を探します。
    <ClusterEnabled>false</ClusterEnabled> 
    この行を次のように変更します。
    <ClusterEnabled>true</ClusterEnabled> 
  3. ファイルを保存して閉じます。

互換性フレームワークの設定

互換性フレームワークによって、Oracle Analytics Serverが互換性モードで動作できるように柔軟なフレームワークが提供されると同時に、Oracle Business Intelligenceリリースと互換性がない新しい機能をOracle Analytics Serverに追加することもできます。個々の機能およびバグ修正は、互換性フラグを使用して個別に有効化または無効化することができます。また、Oracle Analytics Serverが以前のリリースと互換性を持つように、単一のCOMPATIBLE_RELEASEフラグを使用して、すべての互換性フラグをデフォルト値に設定することもできます。移行したOracle Analytics Server環境が可能なかぎりOracle Business Intelligence環境と近い動作をするようにするには、COMPATIBLE_RELEASEパラメータをNQSConfig.INIファイルに追加します。

Oracle Analytics Serverコンソールを使用してOBIEE互換性リリースを構成することをお薦めします。パフォーマンスおよび互換性のオプションを参照してください。

ノート:

COMPATIBLE_RELEASEパラメータが設定されていない場合、システムはデフォルトで現在のリリース(Oracle Analytics Serverなど)の動作を実行します。

フレームワークは個々のバンドルを区別しません(バージョン番号の最初の4桁のみが互換性を判断するのに重要です)。

本質的に後方互換性のない、新しい機能、拡張機能またはバグ修正を適用する場合、この項で説明しているガイドラインを使用して互換性フラグを指定してください。

ノート:

NQSConfig.INIファイルには、デフォルトではCOMPATIBLE_RELEASEパラメータはありません。グローバルのbi:compat-mode-11gはデフォルトのフラグで、すべてのOracle Analytics Serverコンポーネントに適用されます。bi-config.xmlファイルのbi:compat-mode-11g要素がtrueに設定されている場合、BI Server互換性フレームワークはCOMPATIBLE_RELEASEが11.1.1.9に設定されているように動作し、Oracle Business IntelligenceからOracle Analytics Serverへの移行中に主要な互換性の問題を引き起こすあらゆる機能またはバグ修正を無効にします。ただし、 COMPATIBLE_RELEASEパラメータまたはその他任意の互換性フラグを設定するために明示的にNQSConfig.INIファイルを編集した場合、NQSConfig.INIファイルの設定は、bi-config.xmlファイルに指定されたグローバルの bi:compat-mode-11g フラグより優先します。

一般的なCOMPATIBLE_RELEASEパラメータを設定する以外に、特定の機能またはバグ修正を対象に接頭辞"OBIS_"で始まる互換性フラグを設定できます。これらの特定の互換性フラグを設定する指示は、必要に応じて特定の問題を解決するためにサポート・チームによって提供されます。次に例を示します。

[ COMPATIBILITY ]
COMPATIBLE_RELEASE=11.1.1.9;
OBIS_ENABLE_DIMENSIONALITY=0;

COMPATIBLE_RELEASEパラメータまたはNQSConfig.INIファイルの特定の互換性フラグを設定すると、システム全体に変更が適用されます。互換性モードが特定のレポートまたはダッシュボードに設定されるように、COMPATIBLE_RELEASEパラメータまたは特定の機能フラグをセッション変数または関係変数として設定できます。これは、分析リクエストに問合せの接頭辞を追加することで実現できます。変数設定の例を次に示します。

set variable COMPATIBLE_RELEASE='11.1.1.9':

Fusion Middleware MapViewer構成の移行

Oracle Fusion Middleware MapViewer (MapViewer)は、Oracle Spatial and GraphまたはOracle Locator (Locatorとも呼びます)によって管理される空間データを使用してマップをレンダリングするための、プログラム可能なツールです。MapViewerには、空間データの問合せおよび地図レンダリングの複雑さを意識させず、より上級のユーザーに対してはカスタマイズ可能なオプションを提供するツールが備わっています。これらのツールは、プラットフォームに依存しない方法でデプロイでき、マップ・レンダリング・アプリケーションと統合するように設計されています。データの移行後、Oracle Analytics ServerのMapViewer構成ファイルを手動で変更して、Oracle Business Intelligenceのファイルと同じ内容(Loggingセクションを除く)を含める必要があります。

MapViewer構成を移行するには:
  1. Oracle Analytics Server Fusion Middleware MapViewer管理コンソール(http://AnalyticsServer_host:port/mapviewer)に移動します。
  2. デフォルトのOracle Analytics Server MapViewer構成ファイルのコピーを作成します。
  3. Oracle Analytics Server MapViewer構成ファイルのコピーの内容を、Oracle Business Intelligence MapViewerインストールのmapViewerConfig.xmlファイルの内容で上書きします。
  4. MapViewer構成ファイルのコピーのLoggingセクションを、デフォルトのOracle Analytics Server MapViewer構成ファイルの設定に置き換えます。
  5. MapViewer構成ファイルのロギング設定のログ・レベルを、Oracle Analytics Serverの必要に応じて更新します。
  6. Oracle Analytics Server MapViewer管理コンソールで「保存」をクリックし、次に再起動をクリックします。

移行後の認証問題の解決

移行後の認証の問題を回避するには、「認証のために必要」オプションが有効になっている初期化ブロックを確認し、更新する必要があります。

移行後の認証の問題を解決するには:
  1. リポジトリをオフライン・モードで開きます。
    1. Oracle Analytics Serverで次のディレクトリに移動します。
      (Linux) DOMAIN_HOME/bitools/bin/
      (Windows) DOMAIN_HOME\bitools\bin\
      DOMAIN_HOMEの値をOracle Analytics Serverの実際のドメイン・ホームに置き換えます。
    2. 次のコマンドを実行します。
      sh data-model-cmd.sh downloadrpd –u uname –p pwd –o downloaded.rpd –w rpd_password
      ここで、

      -oは出力RPD
      -w rpd_password  はRPDパスワード(たとえば、Admin123)

    3. クライアント・インストーラでインストールしたBI管理ツールで、ダウンロードされたリポジトリをオフラインで開きます。
  2. 次のステップを実行します。
    1. BI管理ツールの「管理」メニューで「変数」を選択します。
    2. 「変数マネージャ」ダイアログで、「アクション」メニューから「セッション」「初期化ブロック」の順に選択します。
    3. 変数初期化ブロック・ダイアログで、「認証のために必要」が構成されている初期化ブロックを確認します。
    4. DYNAMIC_OLAP_LOGINを探し、DYNAMIC_OLAP_LOGINプロパティを開いて、「認証のために必要」チェック・ボックスの選択を解除します。
    5. 「適用」をクリックしてリポジトリを保存します。
  3. uploadrpdコマンドを使用してオンライン・モードでリポジトリを開きます。
    DOMAIN_HOME/bitools/bin/data-model-cmd.sh uploadrpd –u uname –p pwd –i downloaded.rpd –w rpd_password

構成ファイルのコピー

移行後に構成ファイル(writebacktemplate.xml、userpref_currencies.xmlおよびbicustom.ear)を手動でコピーする必要があります。

Oracle Analytics Serverコンソールの「システム設定」を使用して、ライトバックと通貨を構成することをお薦めします。分析およびダッシュボードのデフォルトのロゴ、色および見出しのスタイルを変更するには、「テーマの管理」を使用します。

次の構成ファイルをOracle Business Intelligenceインスタンスから新しいOracle Analytics Serverインスタンスにコピーします。
  1. 次のディレクトリに変更します。
    • (Linux) DOMAIN_HOME/bi/bifoundation/web/msgdb/messages
    • (Windows) DOMAIN_HOME\bi\bifoundation\web\msgdb\messages
  2. writebacktemplate.xmlファイルをOracle Analytics Serverインスタンスにコピーします。
  3. 次のディレクトリに変更します。
    • (Linux) APPLICATION_HOME/bi/bidata/components/OBIPS/
    • (Windows) APPLICATION_HOME\bi\bidata\components\OBIPS\
  4. bicustom.earファイルをOracle Analytics Serverインスタンスにコピーします。
  5. 次のディレクトリに変更します。
    • (Linux) DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/biconfig/OBIPS
    • (Windows) DOMAIN_HOME\config\fmwconfig\biconfig\OBIPS
  6. userpref_currencies.xmlファイルをOracle Analytics Serverインスタンスにコピーします。
  7. userpref_currencies.xmlファイルを開き、編集して次の行を追加します。
    <Config>
    <UserCurrencyPreferences currencyTagMappingType="static">
      <UserCurrencyPreference sessionVarValue="gc1" displayText="Global Currency 1" currencyTag="int:USD" />
      <UserCurrencyPreference sessionVarValue="gc2" displayText="Global Currency 2" currencyTag="int:euro-l" />
      <UserCurrencyPreference sessionVarValue="gc3" displayText="Global Currency 3" currencyTag="loc:ja-JP" />
      <UserCurrencyPreference sessionVarValue="orgc" displayText="Org Currency" currencyTag="loc:en-BZ" />
      <UserCurrencyPreference sessionVarValue="lc1" displayTag="int:DEM" currencyTag="int:DEM" />
    </UserCurrencyPreferences>
    </Config>
    保存してファイルを閉じます。
  8. 次のディレクトリに変更します。
    • (Linux) DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/biconfig/OBIPS
    • (Windows) DOMAIN_HOME\config\fmwconfig\biconfig\OBIPS
  9. instanceconfig.xmlファイルを開き、編集して次の行を追加します。
    <UserprefCurrenciesConfigFile>DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/biconfig/OBIPS/userpref_currencies.xml</UserprefCurrenciesConfigFile>
    保存してファイルを閉じます。
  10. サービスを再起動します。

カスタマイズされた「結果なし」メッセージでのHTMLコードの表示の削除

分析において、コンテンツ開発者は分析の結果でデータが戻されない場合に表示されるテキストを制御できます。コンテンツ開発者は、デフォルトのメッセージを受け入れるか、またはメッセージにHTML形式のコードを挿入するなどして、メッセージのテキストをカスタマイズできます。

コンテンツ開発者によってOracle Business Intelligenceでメッセージがカスタマイズされ、HTMLコードが組み込まれている場合、Oracle Analytics Serverではその機能を実行してメッセージを書式設定するのではなく、判読可能なテキストとしてコードを表示してメッセージが表示されます。この問題を回避するには、カスタムメッセージにHTMLコードが組み込まれている分析ごとに「分析プロパティ」ダイアログを開き、「HTMLマークアップを含みます」オプションを選択します。

書式設定を適用できる各種ダイアログやエディタに「HTMLマークアップを含みます」オプションを表示する場合は、Oracle Analytics Serverコンソールの「システム設定」を使用して、HTMLコンテンツの許可を有効にします。

Oracle Analytics Publisherの移行後のタスク

データ移行を完了後、Publisher構成、スケジューラ・ジョブおよびジョブ履歴を移行する必要があります。JMSResourceセキュリティ構成からBISystemUserポリシーも削除する必要があります。

スケジューラ・ジョブおよびジョブ履歴の移行

Oracle Business Intelligence構成を新しいOracle Analytics Server環境に移行した後、スケジューラ・ジョブおよびジョブ履歴のデータをOracle Business Intelligence BIPLATFORMスキーマからBIPLATFORMスキーマに移行する必要があります。SQL*PLUSなどのツールを使用してBIPLATFROMスキーマに接続し、スクリプトを実行できます。

bip_12c_scheduler_migration.sqlスクリプトには、Oracle Business Intelligence BIPLATFROMスキーマのユーザーID、パスワードおよび接続文字列が必要です。スクリプトはBIP11g_DBLINKと呼ばれるデータベース・リンクを作成し、そのリンクを使用するすべてのスケジュール・オブジェクトをインポートします。スクリプトを実行するには、データベース管理者権限が必要です。

ノート:

スケジューラ・データをDB2データベースおよびSQL Serverデータベースから移行することはできません。スケジューラ・データはOracleデータベースからのみ移行が可能です。
スケジューラ・ジョブおよびジョブ履歴を移行するには:
  1. 使用しているプラットフォームの適切なディレクトリに移動します。
    • (Linux) NEW_ORACLE_HOME/bi/modules/oracle.bi.publisher/upgradeutil
    • (Windows) NEW_ORACLE_HOME\bi\modules\oracle.bi.publisher\upgradeutil
    NEW_ORACLE_HOMEを、Oracle Analytics Serverのインストール時に作成したOracle Analytics Serverのホームへの実際のパスに置き換えます。
  2. 次のコマンドを入力して、SQLPLUSまたはSQL DeveloperからターゲットのOracle Analytics ServerのBIPLATFORMスキーマに接続します。
    sqlplus userid/password@connectionString -- 12cのRCUスキーマの場合
    次に例を示します。
    sqlplus username/password@hostname.yourcompany.com:1521/pdborcl.yourcompany.com
  3. コマンドライン・パラメータ11g_RCU_SCHEMA11G_PASSWORD11G_CONNECTION_STRINGおよび12C_BIPLATFORM_SCHEMAを渡して、bip_12c_scheduler_migration.sqlスクリプトを実行します。
    使用方法:

    SQL> @bip_12c_scheduler_migrationg.sql 11g_userid 11g_password 11g_connection_string

    サンプル・コマンド:

    SQL> bip_12c_scheduler_migration.sql 11g_RCU_USERNAME 11g_PASSSWORD 11G_hostname.yourcompany.com:1521/orcl.yourcompany.com 12C_BIPLATFROM_SCHEMA_NAME
    System output:
    old 1: &&1
    new 1: adc00ccq_biplatform
    old 2: &&2
    new 2: your_password
    old 3: '&&3'
    new 3: 'bipdev4.yourcompany.com:1521/ora11g.yourcompany.com'
    old 4: '&&4'
    new 4: 12C_BIPLATFROM_SCHEMA_NAME
    Database link created.
    9979 rows created.
    9769 rows created.
    9739 rows created.
    4159 rows created.
    6 rows created.
    6 rows created.
    6 rows created.
    Commit complete.
    Database link dropped.
    SQL>

インポート操作が完了すると、データベース・リンクは削除されます。

JMSResourceセキュリティ構成からのBISystemUserポリシーの削除

Oracle Analytics Server環境では、BISystemUserはサポートされません。ユーザーおよびポリシーがOracle Business Intelligenceインスタンスから移行される際に、JMSResourceポリシーはスケジュールされたジョブをブロックします。そのため、このポリシーをJMSResourceセキュリティ構成から削除する必要があります。BISystemUserポリシーはWebLogicコンソールから手動で削除できます。また、このタスクを完了させるためにWLST (Python)スクリプトを実行することもできます。

BISystemUserポリシーの手動削除

このトピックでは、WebLogicコンソールからBISystemUserポリシーを削除するプロシージャを説明します。

BISystemUserポリシーを手動で削除するには:
  1. WebLogicコンソールにサインインします。
  2. 「サービス」「メッセージング」「JMSModules」の順にクリックし、「BipJmsResource」を選択します。
  3. 「セキュリティ」タブで「ポリシー」をクリックします。
  4. 「ポリシー条件」で、「ユーザー: BISystemUser」チェック・ボックスを選択し、「削除」をクリックします。

    図3-2 BipJmsResourceの設定

    図3-2の説明が続く
    「図3-2 BipJmsResourceの設定」の説明
  5. Oracle Analytics Publisherを再起動し、スケジュールされたジョブを確認します。
WLSTスクリプトを使用したBISystemUserポリシーの削除

このトピックでは、WLSTスクリプトを使用してBISystemUserポリシーを削除するプロシージャを説明します。

BISystemUserポリシーを削除するには:
  1. 次の場所からBIPRemoveJMSResourcePolicy.pyスクリプトをコピーします。
    • (Linux) NEW_ORACLE_HOME/bi/modules/oracle.bi.publisher
    • (Windows) NEW_ORACLE_HOME\bi\modules\oracle.bi.publisher
  2. NEW_ORACLE_HOME/server/binディレクトリに移動します。
  3. WLS環境を設定します。次のように入力します
    source ./setWLSEnv.sh
  4. スクリプトを実行してJMSリソース・ポリシーを削除します。次のように入力します
    java weblogic.WLST BIPRemoveJMSResourcePolicy.py <WL Admin Username> <WL Admin Password> <Admin Server URL: t3://localhost:port>
  5. WebLogicコンソールにサインインして、ポリシーが削除されたかどうかを確認します。