サーバーの検出および昇格

サーバーの検出および追加は、個別に実行することも、ホスト検出の一環として実行することもできます。ホストが昇格されると、そのホストをサポートするサーバーの検出および自動昇格がトリガーされます。ホストの検出、昇格およびホストを昇格するステップの詳細は、「ホスト・ターゲットと非ホスト・ターゲットの検出および追加」を参照してください。

ILOMサーバーを検出および昇格するには、次を参照してください。

ILOMサーバーを検出後、表示名を変更するには、「検出されたILOMサーバーの表示名の変更」を参照してください。

ノート:

ターゲットを自動昇格するには、sudo権限を持つEMエージェントをデプロイするか、または手動でroot.shスクリプトをインストールして実行します。

ILOMがホストの前に検出され、HMPパッケージがホスト上にインストールされている場合、システム・インフラストラクチャ・サーバーはILOMサーバー名で表示されます。それ以外の場合は、システム・インフラストラクチャ・サーバーは、<ホスト名>/serverという名前で表示されます。

一部のサーバーでは、パフォーマンスを向上させるために、ファームウェアのバージョンを最小にすることが推奨されます。

ノート:

SPARC M6-32サーバーでは、システム・ファームウェア9.4.2.E以上をお薦めします。

ユーザー・インタフェースを介したILOM-SSHを使用したILOMサーバーの検出

ILOM-SSHを使用してILOMサーバーを検出するには、次のステップを実行します。

  1. 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」を選択します。

  2. 「ターゲットの手動追加」をクリックします。

  3. 「ガイド付きプロセスを使用して非ホスト・ターゲットを追加」に表示される「ガイド付きプロセスを使用した追加」をクリックします。

    「ガイド付きプロセスを使用した追加」ウィンドウが、ガイドされた検出および検出済ターゲット・タイプのリストとともに表示されます。

  4. 「ガイド付きプロセスを使用した追加」ウィンドウのリストから、「システム・インフラストラクチャ・サーバーILOM」を選択します。

  5. 「追加」をクリックします。

  6. デフォルトのオプションである「ILOM SSH資格証明」を選択します。

  7. 「サーバー・ターゲットの検出」をクリックします。

  8. ターゲットの場合、次の詳細を入力します。

    1. ターゲット名: ILOMサーバーの名前を入力します。

    2. サーバーILOM DNS名またはIPアドレス: サーバーDNS名またはIPアドレスを入力します。

  9. モニタリング・エージェントの場合、次の詳細を入力します。

    1. モニタリング・エージェントEMD URLを入力します。

    2. (オプション): バックアップ・エージェントEMD URLを入力します。

  10. 「モニタリング資格証明」には、次のSSHモニタリング資格証明を入力します。

    1. 「ILOM SSH資格証明」として、資格証明タイプを選択します。

    2. 「ユーザー名」フィールドにrootユーザー名を入力します。

    3. 「パスワード」および「パスワードの確認」の各フィールドにrootパスワードを入力します。

  11. SNMP v1およびv2の構成の場合、次の資格証明パラメータを入力します。

    1. 「SNMP V1/V2資格証明」として資格証明タイプを選択します。

    2. 「コミュニティ文字列」および「コミュニティ文字列の確認」フィールドにコミュニティ文字列を入力します。

  12. SNMP v3構成の場合、次のパラメータを入力します。
    1. ユーザー名

    2. 認可パスワード

    3. 認可パスワードの確認

    4. 認可プロトコル(MD5またはSHA)

    5. プライバシ・パスワード

    6. プライバシ・パスワードの確認

    7. プライバシ・プロトコル

  13. 「追加」をクリックします。

ターゲットが正常に追加された場合には、確認ウィンドウが表示されます。

ノート:

ILOMサーバーでSNMP構成の発生を明示的に無効化する場合でも、少なくともSNMP V1/V2コミュニティ文字列を指定する必要があります。

SNMPモニタリング構成を無効化する場合、「SNMPサブスクリプションのスキップ」フィールドにtrueと入力します。

ユーザー・インタフェースを介したRESTを使用したILOMサーバーの検出

ノート:

  • 完全なモニタリング用のILOM-SSH資格証明を使用して、システム・インフラストラクチャ・サーバーが検出されることを確認します。

  • RESTモニタリングは、ILOMバージョン5.0.1以上でのみ使用できます。

  • SPARCベースのマシンでは、RESTアクセス・ポイントはサポートされていません。

RESTを使用してILOMサーバーを検出するには、次のステップを実行します。

  1. 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」を選択します。

  2. 「ターゲットの手動追加」をクリックします。

  3. 「ガイド付きプロセスを使用して非ホスト・ターゲットを追加」に表示される「ガイド付きプロセスを使用した追加」をクリックします。

    「ガイド付きプロセスを使用した追加」ウィンドウが、ガイドされた検出および検出済ターゲット・タイプのリストとともに表示されます。

  4. リストから「システム・インフラストラクチャ・サーバーILOM」を選択します。

  5. 「追加」をクリックします。

  6. 「HTTPS資格証明」オプションを選択します。

  7. デフォルトのHTTPSポート443に設定されています。サーバーでデフォルト以外のHTTPSポートを使用する場合は、「HTTPSポート」テキスト・ボックスに入力します。

  8. 「サーバー・ターゲットの検出」をクリックします。

  9. ターゲットの場合、次の詳細を入力します。

    1. ターゲット名: ILOMサーバーの名前を入力します。

    2. DNS名またはIPアドレス: サーバーのDNS名またはIPアドレスを入力します。

  10. モニタリング・エージェントの場合、次の詳細を入力します。

    1. モニタリング・エージェントEMD URLを入力します。

    2. (オプション): 「バックアップ・エージェントEMD URL」を入力します。

  11. モニタリング資格証明の場合、次の詳細を入力します。

    1. 「別名」「パスワード」を各フィールドに入力します。

    2. 「パスワードの確認」フィールドにもう一度パスワードを入力します。

コマンドライン・インタフェースを使用したILOMサーバーの検出

サーバーを検出するには、emcliコマンドライン・ツールを使用します。コマンドを発行する前に、コマンドライン・インタフェースを構成する必要があります。詳細を確認するには、「設定」メニューをクリックしてから、「コマンドライン・インタフェース」をクリックします。ダウンロードおよびデプロイの手順に従います。

emcliを使用してサーバーを検出するには、次のステップを実行します。

  1. OMSを実行中のホスト上で、コマンドラインを開きます。
  2. コマンドemcli login –username=<自分のユーザー名>を使用して、emcliにログインします。
  3. 要求されたら、パスワードを入力します。
  4. コマンドemcli syncを実行します。
  5. emcli add_targetコマンドを使用して次のオプションを定義し、新しいサーバーを検出します。
    • -name=Enterprise Manager内に表示するサーバーの名前

    • -type=oracle_si_server_map

    • -host=モニタリング対象のサーバー・ターゲットを検出するホスト名

    • -access point name=EM内に表示するアクセス・ポイント名

    • -access_point_type=oracle_si_server_ilom ILOM-SSHアクセス・ポイントの場合

      -access_point_type=oracle_si_server_http RESTアクセス・ポイントの場合

    • -properties=検出で使用するkey:ILOM IPアドレス。次に例を示します。

      • -properties='dispatch.url=ilom-ssh://<ILOM_IP_ADDRESS>' ILOM-SSHアクセス・ポイントの場合
      • -properties='dispatch.url=https://<ILOM_IP_ADDRESS>' RESTアクセス・ポイントの場合
    • -subseparator=サブセパレータ文字列を含むプロパティ(たとえば、キーと値のペア間のセパレータとして=を使用できます)。または、区切る必要のあるプロパティ(キーと値のペア)が複数存在する場合には、-separatorオプションを使用することもできます。

    • -monitoring_cred=検索対象のサーバーILOMの資格証明

例16-1 SNMP資格証明ベースの構成

ユーザーは、次の例に示すようにSNMPV1Credsおよび目的のSNMPコミュニティ文字列を指定して、"snmpv1v2_v3"モニタリング資格証明を指定する必要があります。

emcli add_target -name=<target name> -type=oracle_si_server_map -host=<EM Agent>  -access_point_name=<ILOM Access Point Name> -access_point_type=oracle_si_server_ilom -subseparator=properties== -properties=dispatch.url=ilom-ssh://<ILOM server host name> '-monitoring_cred=ilom_creds_set;oracle_si_server_ilom;ilom_creds;username:<ILOM user name>;password:<ILOM user password>' '-monitoring_cred=snmp_v1v2_v3;oracle_si_server_ilom;SNMPV1Creds;COMMUNITY:<SNMP Community string>'

例16-2 従来のコミュニティ文字列プロパティベースの構成

これは推奨されていませんが、次の例のようにSNMPコミュニティ文字列をプロパティとして使用してILOM検出を実行できます。

emcli add_target -name=<target name> -type=oracle_si_server_map -host=<EM Agent> -access_point_name=<ILOM server Access Point name>  -access_point_type=oracle_si_server_ilom -subseparator=properties== '-properties=SNMPCommunity=<SNMP Community String>;dispatch.url=ilom-ssh://<ILOM Server host name>' '-monitoring_cred=ilom_creds_set;oracle_si_server_ilom;ilom_creds;username:<ILOM user name>;password:<ILOM User password>'

例16-3 SNMPサブスクリプションを使用しない検出

 UI検出フローと同様に、ユーザーは、次に示すように"SkipSnmpSubscription"プロパティを"true"に設定して、ILOMサーバーでの自動SNMPルール構成を無効化できます。

emcli add_target -name=<target name> -type=oracle_si_server_map -host=<EM Agent> -access_point_name=<ILOM server Access Point name>  -access_point_type=oracle_si_server_ilom -subseparator=properties== '-properties=SkipSnmpSubscription=true;dispatch.url=ilom-ssh://<ILOM Server host name>' '-monitoring_cred=ilom_creds_set;oracle_si_server_ilom;ilom_creds;username:<ILOM user name>;password:<ILOM User password>'

例16-4 SNMP V3モニタリング構成

ユーザーは、ILOMサーバーでSNMP V3サブスクリプションを実行するには、"snmp_v1v2_v3"モニタリング資格証明構成を指定する必要があります。次のパラメータを構成します。

  • authUser

  • authPwd

  • authProtocol (MD5またはSHA)

  • privProtocol (オプション)

  • privPwd (オプション)

emcli add_target -name=<target name> -type=oracle_si_server_map -host=<EM Agent> -access_point_name=<ILOM server Access Point name> -access_point_type=oracle_si_server_ilom -subseparator=properties='=' -properties='dispatch.url=ilom-ssh://<ILOM Server host name>' -monitoring_cred='ilom_creds_set;oracle_si_server_ilom;ilom_creds;username:<ILOM user name>;password:<ILOM User password>' -monitoring_cred='snmp_v1v2_v3;oracle_si_server_ilom;SNMPV3Creds;authUser:<SNMP Authorization User>;authPwd:<SNMP Authorization User password>;authProtocol:<auth protocol>;privPwd:<SNMP privacy password>;privProtocol:<privacy protocol>'

例16-5 REST資格証明ベースの検出

次の例に示すように、emcliを使用してシステム・インフラストラクチャ・サーバーのRESTアクセス・ポイントを検出できます。

emcli add_target -name=<target name> -type=oracle_si_server_map -host=<EM Agent> -access_point_name=<REST Access Point name> -access_point_type=oracle_si_server_http -subseparator=properties='=' -properties='dispatch.url=https://<ILOM Server host name>' -monitoring_cred='ServerHttpCredentialSet;oracle_si_server_http;AliasCredential;Alias:<REST user name>;Password:<REST user password>’

検出されたILOMサーバーの表示名の変更

CLIを使用して、検出されたサーバーの表示名を変更するには、emcliコマンドを実行してターゲット名を変更します。次に例を示します。

emcli modify_target -name="Server Target Name" -type="oracle_si_server_map" -display_name="New Display Name"