24 Oracle Management Serviceとリポジトリへのパッチ適用

ノート:

この章で説明するパッチ適用の手法は、Enterprise Manager Cloud Controlリリース13.2.0.0.0以上でのみ使用できます。

OMSPatcherでは、特定の環境に基づいてカスタムのパッチ適用手順を生成して、そのパッチを自動的に適用することによって、パッチ適用プロセスを自動化します。

この章の構成は、次のとおりです。

OMSPatcherの自動化

OMSPatcherを使用すると、一般的なOMS構成(コア、プラグイン・ホーム)に最小限の操作で自動的にパッチを適用できます。

OMSPatcherは次のような多くのパッチ適用前チェックを実行します。

  • 構成ベースの前提条件チェック

  • パッチベースのバイナリ前提条件チェック

OMSPatcherはエンドツーエンドの構成パッチ適用を実行します。構成パッチ適用は、構成に基づいてターゲットにパッチを適用するプロセスです。構成情報をパッチ適用プロセスに組み込むことにより、OMSPatcherはステップのほとんどを自動化し、パッチ適用タスクの単純化を可能にしています。

サポートされるOMS構成およびOMSPatcherパッチ適用機能

  • 単一OMS – システムの単一OMSインスタンスから実行されるOMSアプリケーション。OMSPatcherはパッチ適用およびデプロイメント操作を実行します

  • 複数OMS – 複数のマシンで実行されるOMSアプリケーション。OMSはOracle WebLogicドメインおよび個別の管理対象サーバーによって接続されます。管理対象サーバーと単一マシンにある個別のOMSビットの間には、1対1のマッピングがあります。OMSPatcherは、UNIXベースのシステム用に、自動生成されたbashスクリプト(OMSインスタンスごとに1つ)を提供します。Windowsベースのシステムの場合は、コンテキスト依存のステップ(テキストおよびHTML)のみが提供されます。どちらのシステムの場合でも、管理者はOMSPatcherにより提供されるステップに従う必要があります。

  • 単一インスタンス・データベースまたはReal Application Cluster - 共有またはReal Application Cluster (RAC)

例: 複数OMSシステム

次の図は複数OMSデプロイメントを示しています。次の用語が使用されています。

  • 管理者: パッチをOMSのコアおよびプラグイン・ホームにインストールしている個人。

  • ローカルOMS: 管理者がOMSPatcherを実行するOMSインスタンス。

  • リモートOMS: 管理者がパッチ適用操作を開始していない、(ローカルOMSと同じOMSドメイン内の)他のマシン上のOMSインスタンス。

図24-1 単純な複数OMSシステム


OMSアーキテクチャ

単一OMSシステム(プライマリ)の場合、OMSPatcherがパッチ適用ステップを実行します。複数OMSのUNIXシステムでは、OMSPatcherは実行用のbashスクリプトをOMSインスタンスごとに1つずつ生成します。これらのスクリプトを見つけるには、OMSPatcherにより提供される手順に従います。複数OMSのWindowsシステムの場合、OMSPatcherは、環境に合せてカスタマイズされたパッチ適用手順/コマンドをテキストおよびHTML形式で生成します。管理者はこれらの手順を実行して、様々なOracle Management Serviceにパッチを適用する必要があります。

NextGen OUIインベントリ構成

ターゲットまたはインスタンスベースの構成とは別に、OMSPatcherでは、コアおよびプラグイン機能セットとしてNextGen OUIインベントリで確立されたインストール構成の関係を利用します。OMS 13cホームは一般的に次のように編成されています。

<Middleware Home>
    |_____<CORE_BITS>         
    |_____<PLUGINS_DIRECTORY>
        	|_____oracle.sysman.db.oms.plugin_13.3.1.0.0
        	|_____oracle.sysman.emas.oms.plugin_13.3.1.0.0
        	     .
               .
               .

サポートされるパッチの形式

Enterprise Manager リリース12.1.0.3から、Enterprise Managerのパッチは、パッチ自動化をサポートするためにシステム・パッチ形式に変換されました。

システム・パッチとは

システム・パッチには複数のサブパッチが含まれ、それらの場所はパッチの最上位レベル・ディレクトリ内のbundle.xmlというファイルによって決定されます。サブパッチは、OMSのコアおよびプラグイン・ホーム編成に対応するシステムの別のサブシステム用です。

標準的なシステム・パッチの形式は次のように編成されています。

<System patch location - directory>
|_____ Readme.txt (or) Readme.html
       bundle.xml
       automation
	      |_____ apply_automation.xml
         |_____rollback_automation.xml
       Sub-patch1
                |_____ etc
                       |_____config  
                                |_____ inventory.xml
                                |_____ actions.xml
                                |_____ artifact_apply.xml
                                |_____ artifact_rollback.xml
                |_____ files/Subpatch1 'payload'
       Sub-patch2
                |_____ etc
                       |_____config  
                                |_____ inventory.xml
                                |_____ actions.xml
                                |_____ artifact_apply.xml
                                |_____ artifact_rollback.xml
                |_____ files/Subpatch1 'payload'

Enterprise Managerリリース12.1.0.2以前では、OMSPatcher (旧opatchauto)はリリース済の個別パッチではサポートされていません。これらの古いリリースについては、OPatchを使用してパッチのREADME手順に従う必要があります。

サポートされるパッチ適用手法

OMSPatcherは、自動化のないシステム・パッチについてのみローリング・モードをサポートします(OMSPatcherによるバイナリ専用パッチ適用)。他のすべてのアーティファクト(MRS、SQL)については、OMSPatcherは、完全なシステム停止のパッチ適用操作のみをサポートします。

サポートされるパッチ適用手法の明示的な情報は、パッチのREADMEを参照してください。

必須OMSPatcherパラメータ

Enterprise Manager OMSのOMSPatcherは、パッチ適用操作の実行時に次の入力パラメータを要求します。これらのパラメータは、Enterprise Managerのインストール時に決定されています。

  • Oracle WebLogic管理サーバーのURLとポート番号

  • Oracle WebLogic管理サーバーのユーザー名

  • Oracle WebLogic管理サーバーのパスワード

OMSPatcherでは各パッチ適用操作に対してこの入力が要求されるため、WebLogic暗号化APIを使用してユーザー名およびパスワードを暗号化し、OMSPatcherのapplyおよびrollback操作の実行時にプロパティ・ファイルを使用してこの情報を渡す機能がOMSPatcherで提供されています。次の項では、プロパティ・ファイルの作成方法を説明します。

プロパティ・ファイルの作成

OMSPatcherを使用して実行される自動パッチ適用機能は、パッチ適用および構成検出操作の入力として、WebLogic管理サーバーのURLおよび資格証明を必要とします。主に、WebLogic管理サーバーはOMSインスタンスがデプロイされる管理対象サーバーを管理するホストです。OMSへのパッチの適用時に要求されるたびに資格証明を設定したくない場合、プロパティ・ファイルを更新できます。OMSPatcherでは、プロパティ・ファイルのオプションを使用して入力を繰返し指定することができます。

ノート:

OMSが仮想ホスト名で構成されている場合は、createkeys.shコマンドを実行する前に、次の環境変数を設定する必要があります(ステップ1)。

export WLST_PROPERTIES="-Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true"
  1. WebLogicの暗号化構成およびキー・ファイルを作成するために次のスクリプトを実行します。

    UNIXの場合:

    $ OMSPatcher/wlskeys/createkeys.sh -oh <full path of platform home> -location <location to put the encrypted files>

    Windowsの場合:

    $ OMSPatcher\wlskeys\createkeys.cmd -oh <full path of platform home> -location <location to put the encrypted files>

    要求されたら、OMSインスタンスがデプロイされる管理対象サーバーを管理するOracle WebLogic管理サーバーの資格証明を入力します。2つのファイルはconfigおよびkeyというファイル名で生成されます。

  2. 次のエントリでプロパティ・ファイルを作成します。:
    AdminServerURL=t3s://<host address from where admin server is running>:<port of the admin server>
    AdminConfigFile=<'config' file location>
    AdminKeyFile=<'key' file location>
    

    管理サーバーのホスト・アドレス値およびポート値は、次のemctlコマンドをOracleホームで実行して見つけることができます。


    OMSPatcherのサンプル出力

    次に、(前述のガイドラインによって構築された)プロパティ・ファイルの表示例を示します。

    AdminServerURL=t3s://my_admin_server.oracle.com:7101
    AdminConfigFile=/scratch/patch/oms_install_dir/middleware/oms/config/config
    AdminKeyFile=/scratch/patch/oms_install_dir/middleware/oms/config/key
    

    ノート:

    WebLogic管理サーバーのURL詳細を検索するには、パッチを適用するOMSホーム上で、次のコマンドを実行します。

    UNIXの場合:

    $ORACLE_HOME/bin/emctl status oms -details

    Windowsの場合:

    %ORACLE_HOME%\bin\emctl.bat status oms -details

    コマンド出力にはWebLogic管理サーバーの詳細が表示されます。これらの出力の詳細でURLを構築する方法の例は次のとおりです。

    :

    WLS Domain Information
     
    Domain Name : GCDomain
    Admin Server Host : my_wls.oracle.com
    Admin Server HTTPS Port: 7103

    管理者サーバーのURLを構成するには、次の構文を使用します。

    t3s://<admin server host>:<port>

    この例では、URLは次のように変換されます。

    t3s://my_wls.oracle.com:7103

OMSPatcherの実行の前提条件

OMSPatcherパッチ適用セッションの実行前に、次の構成およびインベントリベースの前提条件を満たしていることを確認する必要があります。OMS自動化のために守る必要がある構成ベースの条件は、次のとおりです。

  • Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリを構成する必要があります。

  • 管理対象サーバーを通して(現在パッチを適用する)OMSインスタンスを制御するOracle WebLogic管理サーバーが稼働中である必要があります。

  • OMS管理リポジトリとリスナーを含むOracle Databaseが稼働していることを確認します。

  • 各ホストのOMSプラットフォーム・ホームに最新バージョンのOMSPatcherがあることを確認します。

    最新のOMSPatcherバージョンがない場合は、次のURLのMy Oracle Supportノート2135028.1の手順に従います。

    https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?_afrLoop=529643231574036&id=2135028.1&_adf.ctrl-state=c5dyo92tl_489#REF

  • パッチのREADMEを確認し、パッチおよびパッチ適用手法に基づいて実行する固有の前提条件があるかどうか判断します。

システム前提条件の確認

ノート:

omspatcherコマンドを実行するには、ORACLE_HOME/OMSPatcherがPATH環境変数に含まれている必要があります。

すべての前提条件の確認で問題がなく、OMSPatcherパッチ適用セッション中にエラーが発生しないことを確認するために、各OMSインスタンス(OMSシステム内)で次のコマンドを実行することをお薦めします。

omspatcher apply <PATCH_LOC> -analyze

システム・パッチの場所から実行する必要があります(apply操作の場合)

ノート:

apply -analyzeの実行時に、OMSシステムを停止する必要はありません。

ノート:

選択したパッチ適用手法に指定されているパッチのREADMEおよび手順を確認します。

または

omspatcher rollback -analyze -id <comma (,) separated list of sub-patches to be rolled back for System patch>  

ノート:

すべてのサブパッチをまとめてロールバックするには、すべて同じシステム・パッチからのサブパッチである必要があります。


パッチ出力

例24-1 OMSPatcher rollback -analyzeの出力

-------------------------------


omspatcher rollback -id 1111137 -analyze
OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2015, Oracle Corporation.  All rights reserved.
 
 
OMSPatcher version : 13.8.0.0.0
OUI version        : 13.8.0.0.0
Running from       : /scratch/mw
Log file location  : /scratch/mw/cfgtoollogs/omspatcher/1111137_Nov_11_2015_22_54_57/rollback2015-11-11_22-54-57PM_1.log
 
OMSPatcher log file: /scratch/mw/cfgtoollogs/omspatcher/SystemPatch/omspatcher_2015-11-11_22-55-02PM_analyze.log
 
Please enter OMS weblogic admin server URL(t3s://myserver.myco.com:7101):> 
Please enter OMS weblogic admin server username(weblogic):> 
Please enter OMS weblogic admin server password:> 
 
Sub-patch(es) " 1111137 " are part of the OMS System patch.
Oracle Home: /scratch/mw, Sub-patch(es): [1111137, 1111126]
Do you want to rollback sub-patch(es) "1111137" only? [y|n]
y
User Responded with: Y
 
Configuration Validation: Success
 
Running rollback prerequisite checks for patch(es) "1111137" and Oracle Home "/scratch/mw"...
Sub-patch(es) "1111137" are successfully analyzed for Oracle Home "/scratch/mw"
 
Complete Summary
================
 
All log file names referenced below can be accessed from the directory "/scratch/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2015-11-11_22-54-57PM_SystemPatch_1111192_1"
 
Prerequisites analysis summary:
-------------------------------
 
The following sub-patch(es) are rollbackable:
 
Featureset   Sub-patches                Log file
----------   -----------                --------
oracle.sysman.top.oms       1111137   1111137_RollbackPrereq2015-11-11_22-55-25PM_2.log
 
Log file location: /scratch/mw/cfgtoollogs/omspatcher/SystemPatch/omspatcher_2015-11-11_22-55-02PM_analyze.log
 
OMSPatcher succeeded.
bash-3.2$

ノート:

分析が終了すると、OMSPatcherログを参照して、OMSPatcherによって分析以外のモードで実行されるステップを確認できます。ログ・ファイルには、詳細ステップを含むHTMLおよびテキスト出力ファイルHTMLへの参照が含まれます。

OMSPatcherの使用

OMSPatcherは、パッチを適用しているOMSのプラットフォーム・ホームから実行する必要があります。任意のディレクトリからOMSPatcherコマンドを実行するには、<ORACLE_HOME__PATH>/OMSPatcherをPATH環境変数に含めます。ORACLE_HOME環境変数は、プラットフォーム・ホームとして設定するか、omspatcherの"–oh"オプションを使用して指定する必要があります。次に例を示します。

omspatcher apply <patch>

最低限必要なOMSPatcherのバージョン: 13.8.0.0.0

最新バージョンのOMSPatcherがあることの確認

OMSPatcherは、OMSパッチのパッチ適用手順を始めから終わりまで実行するパッチ適用ユーティリティです。OMSプラットフォーム・ホームのすべてのインスタンスで最新バージョンのOMSPatcherが使用可能であることを確認します。

システムに存在するOMSPatcherのバージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。

omspatcher version

最新のOMSPatcherバージョンを入手するには、次のURLのMy Oracle Supportノート2135028.1の手順に従います。

https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?_afrLoop=277259559046496&id=2135028.1&_afrWindowMode=0&_adf.ctrl-state=4eefxg576_200

最新バージョンのOPatchがあることの確認

OMSPatcherは、OPatchユーティリティを使用してパッチを適用します。このため、OMSプラットフォーム・ホームのすべてのインスタンスに最新バージョンのOPatchがあることを確認する必要があります。システムに存在するOPatchのバージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。必ずコマンドはORACLE_HOME/OPatchをPATH環境変数に含めた後に実行します。

opatch version

最新バージョンのOPatchをダウンロードするには、次の場所のMy Oracle Supportノート224346.1の手順に従います。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=224346.1

最低限必要なOPatchのバージョン: 13.8.0.0.0

Quickstartのパッチ適用

OMSPatcherの使用には、一般的に次のフェーズが含まれます。

1.システムがOMSPatcherシステム要件を満たすかどうかの判断

omspatcher apply -analyzeの実行

apply -analyzeコマンドは、システム(ビットまたは構成のいずれか)を変更することなく、(可能な場合は)すべての前提条件チェックを実行することにより、OMSPatcherのセッション適用をシミュレートします。このコマンドは、パッチは適用しません。

詳細は、「OMSPatcherの実行の前提条件」を参照してください。

2.現在システムに存在するシステム・パッチの決定

omspatcher lspatchesの実行

詳細は、「lspatches」を参照してください。

3.My Oracle Support (MOS)からのパッチの取得

OMSPatcherでは、必要なプラットフォームまたはプラグインのシステム・パッチをMy Oracle Supportから取得して、OMSPatcherを実行する予定のOMSインスタンスにダウンロードすることが要求されます。

詳細は、「My Oracle Support: パッチの検索」を参照してください。

4.パッチの適用

omspatcher apply <patch>の実行

applyコマンドは、指定したシステム・パッチ内のすべてのパッチを、omspatcherコマンドが実行されるプラットフォーム・ホームに適用します。

詳細は、「omspatcher applyの実行」を参照してください。

5.システム・パッチの個別のサブパッチのアンインストール

omspatcher rollback -id <list of comma separated sub-patches of System patch>の実行

ノート:

システム・パッチのサブパッチの完全なリストは、パッチのREADMEを参照してください。

パッチの適用後にシステムが不安定な場合、パッチそのものに原因がある可能性があります。Oracleサポートに連絡してください。omspatcher rollbackコマンドを使用してパッチを削除することをお薦めします。

詳細は、「omspatcher rollbackの実行」を参照してください。

My Oracle Support: パッチの検索

パッチ適用の最初のステップは、My Oracle Support (MOS)から必要なパッチを決定することです。MOSは、パッチ適用についての情報がわかる単一ソースです。次の場所からMOSにアクセスできます。

https://support.oracle.com

ログインすると、ユーザーのOracle環境に必要なパッチの検索および取得を簡単にするインタラクティブなサポート・ツールおよび情報にアクセスできます。

My Oracle Supportには多数の機能が含まれており、これらの機能はアプリケーションの上部に表示されるタブでグループ化されています。最も興味深いのは、「パッチと更新版」タブです。このタブから、OMSパッチ領域(コア、プラグイン、または組合せ)に基づいてパッチを検索できます。

omspatcher applyの実行

パッチをダウンロードしたら、明示的なパッチ詳細およびパッチの適用手順についてパッチのREADMEを確認してください。READMEは次の場所にあります

<System patch location>/README.txt (または) README.html

READMEにあるパッチ適用操作を順に行う際に、(パッチ適用される構成がプライマリかスタンバイかに応じて) omspatcher applyを実行すると、プライマリ・サイトの複数OMSまたはスタンバイ・サイトのOMSシステム用のパッチ適用操作に対して、カスタムの環境固有バージョンのREADMEが生成されます。プライマリ・サイトの単一OMSシステムについては、omspatcher applyを実行するとパッチ適用およびデプロイメント操作が実行されます。

ローカルOMSインスタンスでは、最上位のシステム・パッチ・ディレクトリから次のコマンドを実行します。

omspatcher apply <patch>

ノート:

omspatcher analyzeとは異なり、omspatcher applyはすべてのOMSインスタンス上では実行しないでください。OMSPatcherは、すべてのパッチ適用およびデプロイメント操作を実行するか、システムの完全な構成側面を含む環境固有のステップを生成します。

複数OMSのUNIXシステムでは、OMSPatcherは実行用のbashスクリプトをOMSインスタンスごとに1つずつ生成します。これらのスクリプトを見つけるには、OMSPatcherにより提供される手順に従います。複数OMSのWindowsシステムの場合、OMSPatcherは、環境に合せてカスタマイズされたパッチ適用手順/コマンドをテキストおよびHTML形式で生成します。管理者はこれらの手順を実行して、様々なOMSにパッチを適用する必要があります。

バンドル・パッチの適用

Oracleホームで13cリリース4に使用できるバンドル・パッチを適用する場合は、次のステップを実行します。

ノート:

omspatcherが$ORACLE_HOME/OMSPatcherにあるため、コマンドを実行する前に、このディレクトリがパスに含まれていることを確認してください。
  1. bitonlyモードで、バンドル・パッチのomspatcherを実行します。

    次に例を示します。
    $ORACLE_HOME/OMSPatcher/omspatcher apply -bitonly
    
    OMSPatcher Automation Tool
    Copyright (c) 2017, Oracle Corporation.  All rights reserved.
    OMSPatcher version : 13.8.0.0.3
    OUI version        : 13.9.4.0.0
    Running from       : $ORACLE_HOME
    Log file location  : $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/opatch<timestamp>_1.log
    OMSPatcher log file: $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/1111141/omspatcher_<timestamp>_deploy.log
    
    WARNING: OMSPatcher has been invoked with 'bitonly' option but the System patch provided has deployment metadata. 
    Invocation in 'bitonly' mode will prevent OMSPatcher from deploying artifacts. 
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
    
    Running apply prerequisite checks for sub-patch(es) "1111141" and Oracle Home "$ORACLE_HOME"...
    Sub-patch(es) "1111141" are successfully analyzed for Oracle Home "$ORACLE_HOME"
    To continue, OMSPatcher will do the following:
    [Patch and deploy artifacts]   : 
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
    Applying sub-patch(es) "1111141"
    Please monitor log file: $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/opatch/opatch<timestamp>_1.log
    
    Complete Summary
    ================
    All  log file names referenced below can be accessed from the directory "$ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/<timestamp>_SystemPatch_1111141_1"
    Patching summary:
    -----------------
    Binaries of the following sub-patch(es) have been applied successfully:
    Featureset   Sub-patches      Log file                        
    ----------   -----------      --------  
    oracle.sysman.top.oms_13.4.0.0.0       1111141      1111141_opatch<timestamp>_1.log
    --------------------------------------------------------------------------------
    The following warnings have occurred during OPatch execution:
    1) OMSPatcher has been invoked with 'bitonly' option but the System patch provided has deployment metadata.
    Invocation in 'bitonly' mode will prevent OMSPatcher from deploying artifacts.
    --------------------------------------------------------------------------------
    OMSPatcher Session completed with warnings.
    Log file location:$ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/1111141/omspatcher_<timestamp>_deploy.log
    OMSPatcher completed with warnings.
    
    
  2. omspatcher lspatchesコマンドを実行して、ステップ1で適用したサブバッチをすべてリストします。

    構文: omspatcher lspatches | grep "bp_id"

    次に例を示します。
    ************omspatcher Trace for reference
    $omspatcher lspatches | grep 30684860
    oracle.help.ohw.rcf/12.2.1.3.0                     Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    oracle.jrf.adfrt.javatools/12.2.1.3.0              Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    oracle.jrf.adfrt/12.2.1.3.0                        Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    oracle.help.ohw.share/12.2.1.3.0                   Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    oracle.jrf.adfrt.help/12.2.1.3.0                   Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    

    ノート:

    最後の列はバンドル・パッチで適用されたサブパッチをすべてリストします。
  3. 適用されたサブパッチIDのいずれかを指定して、omspatcher commitコマンドを実行します。

    ノート:

    ステップ2の出力で、適用されたすべてのサブパッチがリストされます。サブパッチIDのいずれかを選択して、omspatcher commitコマンドを実行します。

構文: omspatcher commit -id <subpatch_id>

次に例を示します。
OMSPatcher/omspatcher commit -id 30684860

OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2017, Oracle Corporation.  All rights reserved.

OMSPatcher version : 13.8.0.0.3
OUI version        : 13.9.4.0.0
Running from       : /scratch/XXX
Log file location  : /scratch/XXX/cfgtoollogs/omspatcher/opatch<timestamp>_1.log

OMSPatcher will now mark the patch "30684860" as auto-executed.
Log file location: /scratch/XXX/cfgtoollogs/omspatcher/opatch<timestamp>_1.log
OMSPatcher succeeded.

omspatcher rollbackの実行

明示的なパッチ詳細およびパッチのアンインストール手順についてパッチのREADMEを確認してください。READMEは次の場所にあります

<System patch location>/README.txt (または) README.html

READMEにあるパッチのアンインストール操作を順に行う際に、(パッチ適用される構成がプライマリかスタンバイかに応じて) omspatcher rollbackを実行すると、プライマリ・サイトの複数OMSまたはスタンバイ・サイトのOMSシステム用のパッチ適用操作に対して、カスタムの環境固有バージョンのREADMEが生成されます。プライマリ・サイトの単一OMSシステムについては、omspatcher rollbackを実行するとアンインストール操作が実行されます。

ローカルOMSインスタンスでは、最上位のシステム・パッチ・ディレクトリから次のコマンドを実行します。

omspatcher rollback -id <list of comma separated sub-patches of System patch

ノート:

  • omspatcher analyzeとは異なり、omspatcher rollbackコマンドはすべてのOMSインスタンス上では実行しないでください。OMSPatcherは、すべてのパッチ適用およびデプロイメント操作を実行するか、システムの完全な構成側面を含む環境固有のステップを生成します。

  • システム・パッチ内のサブパッチのリストは、パッチのREADMEから取得できます。

    システム・パッチのREADMEにリストされるサブパッチのリストは、実際にインストールされているパッチとは異なる場合があります。システム・パッチのインストール中に、いくつかのサブパッチはスキップされる(インストールされない)ことがあります。

複数OMSのUNIXシステムでは、OMSPatcherは実行用のbashスクリプトをOMSインスタンスごとに1つずつ生成します。これらのスクリプトを見つけるには、omspatcherにより提供される手順に従います。複数OMSのWindowsシステムの場合、OMSPatcherは、環境に合せてカスタマイズされたパッチ適用手順/コマンドをテキストおよびHTML形式で生成します。管理者はこれらの手順を実行して、様々なOMSにパッチを適用する必要があります。

omspatcher lspatchesの実行

パッチが適用またはロールバックされた後、omspatcher lspatchesコマンドを実行して、OMSホームとインストール済パッチの包括的なコンポーネント・タイプ - パッチ・マップを生成できます。

bash-3.2 omspatcher lapatches
OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2017, Oracle Corporation. All rights reserved.

OMSPatcher version : 13.8.0.0.2
OUI version : 13.9.1.0.0
Running from : /scratch/em22495213/mw
Log file location : /scratch/em22495213/mw/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2018-06-18_23-01-52PM_1.log

Component Name/Version                   Component Type   System Patch   (Sub)-Patches   Patch Description
------------------------                 -------------    -------------  --------------  ------------------
oracle.wls.shared.with.cam/12.1.3.0.0    Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417

oracle.webcenter.pageeditor/12.1.3.0.0   Core             N/A             20882747        One-off

oracle.xdk.jrf.jaxp/12.1.3.0.0           Core             N/A             19345252        One-off

oracle.wls.libraries/12.1.3.0.0          Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417
                                                          N/A             23527146        One-off
                                                          N/A             25832897        One-off

oracle.css.mod/12.1.3.0.0                Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417

oracle.opss.wls/12.1.3.0.0               Core             N/A             27074880        OPSS Bundle Patch 12.1.3.0.171124

oracle.xdk.jrf.xmlparserv2/12.1.3.0.0    Core             N/A             19345252        One-off
dponnapp: oracle.jrf.iau/12.1.3.0.0      Core             N/A             27074880        OPSS Bundle Patch 12.1.3.0.171124

oracle.opss.jrf/12.1.3.0.0               Core             N/A             27074880        OPSS Bundle Patch 12.1.3.0.171124

oracle.ldap.rsf/12.1.3.0.0               Core             N/A             27369653        One-off

oracle.perlint/5.14.4.0.0                Core             N/A             25412962

oracle.webservices.base/12.1.3.0.0       Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417

oracle.wls.admin.console.en/12.1.3.0.0   Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417
oracle.wls.core.app.server/12.1.3.0.0    Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417
                                                          N/A             19982906        One-off

oracle.wls.workshop.code.completion.supp Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417
ort/12.1.3.0.0

oracle.webservices.orawsdl/12.1.3.0.0    Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417

oracle.wls.wlsportable.mod/12.1.3.0.0    Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417

oracle.rcu.iau/12.1.3.0.0                Core             N/A             27074880        OPSS Bundle Patch 12.1.3.0.171124

oracle.wls.server.shared.with.core.engin Core             N/A             27419391        WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417
e/12.1.3.0.0

oracle.jrf.adfrt/12.1.3.0.0              Core             N/A             27839641        One-off




oracle.javavm.jrf/12.1.0.2.0             Core             N/A            28042003       One-off
                                                          N/A            20741228       JDBC 12.1.3.1 BP1
                                                          N/A            26933408       One-off

oracle.bi.xdo/12.1.3.0.0                 Core             N/A            23519804       One-off

oracle.wls.clients/12.1.3.0.0            Core             N/A            27419391       WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417
                                                          N/A            25832897       One-off

oracle.fmwconfig.common.wls.shared/12.1. Core             N/A            27419391       WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417
3.0.0
oracle.bali.cabo/12.1.3.0.0              Core             N/A            18814458       One-off

oracle.fmwconfig.common.shared/12.1.3.0. Core             N/A            27419391       WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417
0

oracle.webservices.wls/12.1.3.0.0        Core             N/A            27419391       WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417

oracle.ohs2/12.1.3.0.0                   Core             N/A            27244723       One-off

oracle.wls.libraries.mod/12.1.3.0.0      Core             N/A            27419391       WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417

oracle.wls.common.nodemanager/12.1.3.0.0 Core             N/A            27419391       WLS PATCH SET UPDATE 12.1.3.0.180417

oracle.wlsplugins/12.1.3.0.0             Core             N/A            20442348       One-off

oracle.opss.core/12.1.3.0.0              Core             N/A            27074880       OPSS Bundle Patch 12.1.3.0.171124


NOTE: N/A indicates that the subpatch mentioned in the Subpatches column was applied as a one-off patch and not as part of any system patch.

OMSPatcher has saved inventory details for the above component at below location.
"/scratch/em22495213/mw"

For more details on installed patch(s), run the following command:  "/scratch/em22495213/mw/OPatch/opatch lsinventory -details"

OMSPatcher succeeded.


omspatcher versionの実行

システムに存在する様々なOMSPatcherユーティリティ(OPlan、OsysModel)のバージョン番号を特定するには、omspatcher versionを実行できます。

bash-3.2$ omspatcher version
OMSPatcher Version: 13.8.0.0.0
OPlan Version: 12.1.0.2.2
OsysModel build: Wed Mar 21 18:20:48 PDT 2018

スタンバイOMSシステムへのパッチ適用

高可用性用のスタンバイOMSを構成する場合は、Oracle Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイドの「Enterprise Manager障害時リカバリ」の章と、付録の「スタンバイWebLogicドメインを使用するスタンバイOMS」を参照してください。

OMSPatcherコマンド構文

この項では、OMSへのパッチ適用に使用するすべてのOMSPatcherコマンドの包括的なリストおよび説明を提供します。

ノート:

OMSPatcherコマンドは、OMSミドルウェア・ホームから実行する必要があります。

OMSPatcherコマンド

OMSPatcherコマンドは、OMSミドルウェア・ホームのOMSPatcherディレクトリから実行されます。ミドルウェア・ホームは$ORACLE_HOMEとして設定する必要があります。次の一般的な例では、OMSPatcherコマンドはミドルウェア・ホームから実行されています。

omspatcher apply <PATH_TO_PATCH_DIRECTORY>

ここで<PATH_TO_PATCH_DIRECTORY>は、システム・パッチの最上位ディレクトリへのフルパスです。

-helpオプションを指定することにより、任意のコマンド(version以外)のオンライン・ヘルプを表示できます。

OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2016, Oracle Corporation.  All rights reserved.


 Usage: omspatcher [ -help ] [ -analyze ] [ command ]

            command := apply
                       rollback
                       checkApplicable
                       lspatches
                       version
                       saveConfigurationSnapshot
 
 <global_arguments> := -help       Displays the help message for the command.
                       -analyze    Print the actions, steps to be performed without any execution.

 example:
   'omspatcher -help'
   'omspatcher apply -help'
   'omspatcher rollback -help'
   'omspatcher checkApplicable -help'
   'omspatcher lspatches -help'
   'omspatcher saveConfigurationSnapshot -help'


OMSPatcher succeeded.

omspatcherは、6つの主なコマンドで構成されます。

  • apply

  • rollback

  • checkapplicable

  • saveConfigurationSnapshot

  • lspatches

  • version

Apply

システム・パッチをOMSインスタンス・ホームに適用します。パッチの場所を指定する必要があり、または現在のディレクトリがパッチの場所として使用されます。

ノート:

OMSPatcherは、プラットフォーム・ホームから実行する必要があります。ORACLE_HOME環境変数は、プラットフォーム・ホームとして設定するか、–ohオプションを使用して指定する必要があります。

システム・パッチの場所からApplyコマンドを直接実行する必要があります。

omspatcher applyを実行すると、次の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  • プライマリOMS(またはスタンバイOMS)のWebLogic管理サーバーのURL

  • ユーザー名およびパスワード

silentオプションとproperty_fileオプションを使用すると、サイレント・モードでの対話がサポートされます。standbyオプションは、スタンバイOMSシステムにパッチ適用する場合に使用する必要があります。OMSPatcherは、コマンドラインからx=yプロパティを渡します。表24-2を参照してください。

構文

omspatcher apply <System patch location>
							[-custCertPath <Path to customer optional certificate>]
							[-jre <Path to JRE>] [-nonrolling]
							[-invPtrLoc <Path to oraInst.loc>]
							[-property_file <Path to property file>]
							[-analyze] [-silent] [-oh <Platform home path>]
							[-standby]

パラメータ

<システムのパッチの場所>

パッチの場所へのパスです。パッチの場所を指定しない場合は、現在のディレクトリがパッチの場所として使用されます。パッチはシステム・パッチになります。

applyコマンドのオプション

表24-1 apply

オプション 説明

jre

このオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定の場所のJRE (Java)を使用するようにOMSPatcherに指示します。

invPtrLoc

oraInst.locファイルを見つける際に使用します。インストールで-invPtrLocフラグを使用した場合に必要です。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

property_file

OMSPatcherが使用する、ユーザー定義のプロパティ・ファイル。プロパティ・ファイルのパスは絶対パスにする必要があります。

omspatcherのキーは次のとおりです。

AdminConfigFile - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバー・ユーザーの暗号化ファイル。

AdminKeyFile - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバー・パスワードの暗号化ファイル。

AdminServerURL - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバーURL。

(例: t3s://<host address>:<port number>)

キー、値のペアは'x=y'の形式であり、ここで'x'はomspatcherが理解するキーで、各ペアはプロパティ・ファイル内で改行で区切られます。このオプションは、通常はサイレント操作に使用されます。

このオプションは、サイレント・モードでomspatcherを起動した場合に有用です。WebLogic管理サーバーのユーザー名およびパスワードの暗号化ファイルを作成するには、次のようにします。

$ORACLE_HOME/OMSPatcher/wlskeys/createkeys.sh (Windowsの場合は.cmd)を使用してファイルを取得し、カスタム・ファイルで'property_file'オプションを指定してロードします。

ノート: Windowsの場合、プロパティ・ファイル内のパスではディレクトリとファイルを"\\"で区切ります。

analyze

omspatcherから、構成変更/バイナリ変更のいずれも使用しないアクションの出力のみを行います。

silent

ユーザーとの対話を出力しません。

oh

EMプラットフォーム・ホームの場所。これはORACLE_HOME環境変数をオーバーライドします。

custCertPath

このオプションは、指定の場所からの証明書を使用するようにOMSPatcherに指示します。

nonrolling

非ローリング・モードでパッチを適用し、デプロイします(提供のパッチでサポートされている場合)。

standby

このオプションは、スタンバイOMSパッチ適用操作に使用する必要があります。

applyコマンドのプロパティ

表24-2 applyプロパティ

オプション 説明

OMSPatcher.OMS_DISABLE_HOST_CHECK=true

WebLogic管理サーバーのホストの検証チェックを無効化するために使用します。OMS構成が仮想ホストを基にしている場合は、このプロパティをtrueに設定します。

OMSPatcher.OMS_USER=<installed OMS user>

このプロパティは、OMSPatcherがインストールされているOMSの管理者名を取得できない場合に使用します。このスイッチはWindowsにのみ適用可能です。

OMSPatcher.OMS_SCRIPTS_DIR=<existing directory>

このスイッチはUNIXシステム環境にのみ適用可能です。既存のディレクトリを指定することで、管理者が指定したディレクトリの下に新しく作成されタイムスタンプが付けられたサブディレクトリに、OMSPatcherによって生成された複数OMS用のbashスクリプトがコピーされます。これによってOMS管理者は、各OMSボックスにコピーされた手動スクリプトではなく、事前定義した共有の場所にスクリプトがあれば、そのスクリプトを実行することができます。

Rollback

システム・パッチのサブパッチをOMSインスタンス・ホームからロールバックします。管理者がシステム・パッチのサブパッチIDを指定します。omspatcher lspatchesコマンドの実行によってサブパッチIDを取得できます。「omspatcher lspatchesの実行」を参照してください。

重要: OMSPatcherは、ミドルウェア・ホームから実行する必要があります。ORACLE_HOME環境変数は、プラットフォーム・ホームとして設定するか、–ohオプションを使用して指定する必要があります。

omspatcher rollbackを実行すると、次の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  • プライマリOMS(またはスタンバイOMS)のWebLogic管理サーバーのURL

  • ユーザー名およびパスワード

silentオプションとproperty_fileオプションを使用すると、サイレント・モードでの対話がサポートされます。standbyオプションは、スタンバイOMSシステムにパッチ適用する場合に使用する必要があります。OMSPatcherは、コマンドラインからx=yプロパティを渡します。表24-2を参照してください。

構文

omspatcher rollback -id <sub patches ID of System patch>
									[-custCertPath <Path to customer optional certificate>]
									[-idFile <file contains list of sub-patch IDs of System patch>]
									[-invPtrLoc <Path to oraInst.loc>
									[-jre <LOC>] [-silent] [-nonrolling]
									[-property_file <path to property file>]
									[-analyze] [-oh <Platform home path>]
									[-standby]

パラメータ

ロールバックするシステム・パッチのサブ・パッチID。システム・パッチ全体をロールバックする場合は、システム・パッチの全サブパッチのIDを指定する必要があります。

ロールバック・オプション

表24-3 rollback

オプション 説明

id

システム・パッチ・バンドルに関連するコア・ホームとプラグイン・ホームの両方について、すべてのパッチIDを表示するには、omspatcher lspatchesオプションを使用します。パッチidは1セッションに1バンドルからのみ可能です。リストはカンマで区切られます。

idFile

システム・パッチのサブパッチIDのリストを含むファイルです。

invPtrLoc

oraInst.locファイルを見つける際に使用します。インストールでinvPtrLocフラグを使用した場合に必要です。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

jre

このオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定の場所のJRE (Java)を使用するようにomspatcherに指示します。

silent

このオプションは、ユーザーとの対話を出力しません。

nonrolling

非ローリング・モードでロールバックし、デプロイします(パッチでサポートされている場合)。

property_file

omspatcherが使用する、管理者定義のプロパティ・ファイル。プロパティ・ファイルのパスは絶対パスにする必要があります。

omspatcherのキーは次のとおりです。

AdminConfigFile - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバー・ユーザーの暗号化ファイル。

AdminKeyFile - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバー・パスワードの暗号化ファイル。

AdminServerURL - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバーURL。

(例: t3s://<host address>:<port number>)

キー、値のペアは'x=y'の形式であり、ここで'x'はomspatcherが理解するキーで、各ペアはプロパティ・ファイル内で改行で区切られます。このオプションは、通常はサイレント操作に使用されます。

このオプションは、サイレント・モードでomspatcherを起動した場合に有用です。WebLogic管理サーバーのユーザー名およびパスワードの暗号化ファイルを作成するには、$ORACLE_HOME/OMSPatcher/wlskeys/createkeys.sh (Windowsの場合はcommand)を使用してファイルを取得し、カスタム・ファイルで'property_file'オプションを指定してロードします。

ノート: Windowsの場合、プロパティ・ファイル内のパスではディレクトリとファイルを"\\"で区切ります。

analyze

'omspatcher'から、構成変更/バイナリ変更のいずれも使用しないアクションを出力します。

custCertPath

このオプションは、指定の場所からの証明書を使用するようにOMSPatcherに指示します。

oh

EMプラットフォーム・ホームの場所。これはORACLE_HOME環境変数をオーバーライドします。

standby

このオプションは、スタンバイOMSパッチ適用操作に使用する必要があります。

rollbackコマンドのプロパティ

表24-4 rollbackプロパティ

オプション 説明

OMSPatcher.OMS_DISABLE_HOST_CHECK=true

WebLogic管理サーバーのホストの検証チェックを無効化するために使用します。OMS構成が仮想ホストを基にしている場合は、このプロパティをtrueに設定します。

OMSPatcher.OMS_USER=<installed OMS user>

このプロパティは、OMSPatcherがインストールされているOMSの管理者名を取得できない場合に使用します。このスイッチはWindowsにのみ適用可能です。

OMSPatcher.OMS_SCRIPTS_DIR=<existing directory>

このスイッチはUNIXシステム環境にのみ適用可能です。既存のディレクトリを指定することで、管理者が指定したディレクトリの下に新しく作成されタイムスタンプが付けられたサブディレクトリに、OMSPatcherによって生成された複数OMS用のbashスクリプトがコピーされます。これによってOMS管理者は、各OMSボックスへのコピーに使用される手動スクリプトではなく、事前定義した共有の場所にスクリプトがあれば、そのスクリプトを実行することができます。

lspatches

OMSホームに適用されるパッチのリストを表示します。これにより、パッチが適用されているコンポーネント名/バージョン、コンポーネント・タイプ、システム・パッチ、サブパッチおよびパッチの説明が表示されます。OMSPatcherは、システム・パッチの適用にのみ使用されることに注意してください。ただし、OMSには、Enterprise Managerのインストール時にすでに適用されている個別パッチを含めることができます。OMSPatcherでは、パッチがシステム・パッチか個別パッチかに関する情報を提供して、システム・パッチである場合には、システム・パッチに含まれるその他のパッチもすべて表示されます。

構文

omspatcher lspatches   [ -invPtrLoc <Path to oraInst.loc> ]
                       [-jre <LOC> ]
			                       [-oh]
                       

オプション

表24-5 lspatches

オプション 説明

jre

このjreオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定のJRE (Java)の場所を使用するようにOMSPatcherに指示します。

invPtrLoc

invPtrLocオプションは、中央インベントリ・ポインタ・ファイル(oraInst.loc)の検索に使用されます。このオプションで入力するのは、oraInst.locファイルへのパスです。

oh

ミドルウェア・ホームの場所。これはORACLE_HOME環境変数をオーバーライドします。

version

versionコマンドは、OPatchユーティリティ、依存OPlanバージョンおよびosysmodelバージョンの現在のバージョン番号を表示します。

重要: OMSPatcherは、ミドルウェア・ホームから実行する必要があります。

構文

omspatcher version [-invPtrLoc <Path to oraInst.loc>]
               [-jre <LOC>]
               [-oh <ORACLE_HOME>]
               [-help] [-h]

オプション

次の表では、versionコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表24-6 versionコマンドのオプション

オプション 説明

-invPtrLoc

invPtrLocオプションは、中央インベントリ・ポインタ・ファイル(oraInst.loc)の検索に使用されます。このオプションで入力するのは、oraInst.locファイルへのパスです。

-jre

このjreオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定のJRE (Java)の場所を使用するようにOMSPatcherに指示します。

-oh

ohオプションは、処理するOracleホームを指定します。環境変数ORACLE_HOMEよりも優先されます。

checkApplicable

checkApplicableコマンドは、システム・パッチの適用可否および(または)システム・パッチのサブパッチをロールバックできるかどうかを判断するために、OMSプラットフォーム・ホームおよびプラグイン・ホームで前提条件のバイナリ・チェックを実行します。

構文

omspatcher checkApplicable
										[-id <singleton or System Patch ID to be rolled back>]
										[-custCertPath <Path to customer optional certificate>]
										[-invPtrLoc <Path to oraInst.loc>]
										[-jre <LOC>]
										[-ph <System patch that is to be installed>] [-silent]

オプション

次の表では、checkApplicableコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表24-7 checkApplicableコマンドのオプション

オプション 説明

id

このオプションは、OMSプラットフォーム・ホームまたはプラグイン・ホームからロールバックされるサブパッチIDを指定するために使用されます。

invPtrLoc

oraInst.locファイルを見つける際に使用します。インストールで-invPtrLocフラグを使用した場合に必要です。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

jre

このオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定の場所のJRE (Java)を使用するようにOMSPatcherに指示します。

ph

このオプションは、パッチの場所のパスを指定するために使用できます。入力はシステム・パッチの場所である必要があります。

silent

ユーザーとの対話を出力しません。

custCertPath

このオプションは、指定の場所からの証明書を使用するようにOMSPatcherに指示します。

saveConfigurationSnapshot

saveConfigurationSnapshotコマンドは、プライマリOMS (およびOMSリポジトリ)のスナップショット構成を生成し、それをOMSPatcherで読取り可能なXMLファイルに保存します。

ファイルを指定しない場合は、次の場所のデフォルト・ファイル(configData.xml)に保存されます。

ORACLE_HOME/cfgtoollogs/opatch/sysconfig/configData.xml

saveConfigurationSnapshotコマンドを実行すると、次の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  • プライマリOMSのWebLogic管理サーバーのURL

  • ユーザー名とパスワード

silentオプションとproperty_fileオプションによって、サイレント・モード(ユーザーとの対話処理を抑止する)でコマンドを実行することができます。

このコマンドはプライマリOMSシステムに属するOMSインスタンスから実行する必要があります。OMS構成を仮想ホストで実行する場合、コマンドラインからOMSPatcher.OMS_DISABLE_HOST_CHECK=trueオプションを設定する必要があります。

構文

omspatcher saveConfigurationSnapshot 
     [-configFile <File to save configuration snapshot> ] 
     [-oh <ORACLE_HOME> ]
     [-invPtrLoc <Path to oraInst.loc> ]
     [-jre <LOC> ]
     [-silent ]
     [-property_file <path to file> ] 
 

オプション

次の表では、versionコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表24-8 saveConfigurationSnapshotコマンド・オプション

オプション 説明

configFile

OPatchが指定した製品の構成をXMLファイルに記述できるようにします。XMLファイルはOracle System Model APIでのみ認識可能であり、Enterprise Manager SDKによってアクセス可能です。

oh

作業するOracleホームを指定します。指定したOracleホームが、環境変数ORACLE_HOMEよりも優先されます。

invPtrLoc

oraInst.locファイルを見つける際に使用します。インストールで-invPtrLocフラグを使用した場合に必要です。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

jre

Oracleホーム下のデフォルトの場所のかわりに、指定した場所のJRE (Java)を使用するようにOMSPatcherに指示します。

silent

ユーザーとの対話を出力しません。

property_file

OMSPatcherが使用する、ユーザー定義のプロパティ・ファイル。プロパティ・ファイルへのパスは絶対パスである必要があります。

OMSPatcherのキーは次のとおりです。

  • AdminConfigFile - GCドメインの管理サーバー・ユーザーのための暗号化ファイル。

  • AdminServerURL' - GCドメインの管理サーバーURL(例: t3s://<host address>:<port number>)

  • AdminKeyFile - GCドメインの管理サーバー・パスワードのための暗号化ファイル。

キー、値のペアはx=yの形式であり、ここでxはOMSPatcherが理解するキーで、各ペアはプロパティ・ファイル内で改行で区切られます。

property_fileオプションは、通常、サイレント・モード操作(ユーザーとの対話処理を抑える)でOMSPatcherを実行する場合に使用されます

WebLogic管理サーバーのユーザー名およびパスワードの暗号化ファイルを作成するには、次のスクリプトを実行します。

$MW_HOME/OMSPatcher/wlskeys/createKeys.sh

(Windows用のcreateKeys.cmdは)、property_fileオプションを使用してファイルを取得し、カスタム・ファイルを介してそれらをロードします。

ノート: Windowsの場合、プロパティ・ファイル内のパスで、ディレクトリ、ファイルを\\で区切ります。

トラブルシューティング

この章では、パッチ適用操作または分析フェーズ中に発生する可能性がある一般的なOMSPatcherの問題について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

OMSPatcherトラブルシューティング・アーキテクチャ

OMSPatcherは、パッチ適用プロセスを十分に自動化するために、様々なツール/ユーティリティにアクセスし、それらの個別のフェーズで様々なパッチ適用タスクを実行します。OMSPatcher以外の主なツール/ユーティリティは次のとおりです。

  • emctl stop oms - ライフ・サイクル

  • emctl start oms - ライフ・サイクル

  • emctl applypatchemctl rollbackpatch – OMSリポジトリのSYSMANスキーマ内のSQL変更を個別に適用、ロールバックします

  • emctl registeremctl deregister – パッチ・メタデータ指示に従い、MRSアーティファクトに対する適切なXMLでメタデータ・サービスを個別に登録、登録解除します

これらのツール/ユーティリティはパッチ適用プロセス中にアクセスされます。これらのユーティリティの呼出し中に失敗が発生する可能性もありますが、これらのコマンドのエラーおよび処置はこのドキュメントで説明していません。Oracleサポートで詳細を調査する必要があります。ただし、OMSPatcherはこれらのコマンド出力からエラーをトラップし、適切なログにプッシュして管理者そして最終的にはサポートに通知します。

外部ツール/ユーティリティに加えて、OMSPatcherでは次の内部ユーティリティを使用してバイナリ・パッチ適用操作を実行します。それらには、OMSPatcherによって生成された個別のログ・ファイルがあります。内部ユーティリティはパッチ・バイナリ前提条件チェックであり、パッチ・バイナリのapply、rollback操作です。

OMSPatcherログ管理アーキテクチャ

この項では、OMSPatcherのパッチ適用操作の一部として発行されたログの情報を参照します。この知識は、管理者が正しい領域から適切なログを取得してトラブルシュートし、さらに分析するためにOracleサポートに通知するのに必要です。次の注釈付きの例は、OMSPatcherの実行時に作成される様々なログ・ファイルを表示するOMSPatcher applyの出力を示しています。

OMSPatcher applyのサンプル出力

$ OMSPatcher/omspatcher apply  /scratch/dev_patches/13_3/1111191
OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2018, Oracle Corporation.  All rights reserved.


OMSPatcher version : 13.8.0.0.0
OUI version        : 13.8.0.0.0
Running from       : /scratch/oms/mw
Log file location  : /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2018-05-30_03-21-43AM_1.log

OMSPatcher log file: /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/1111191/omspatcher_2018-05-30_03-21-48AM_deploy.log

Please enter OMS weblogic admin server URL(t3s://myhost.myco.com:7101):> 
Please enter OMS weblogic admin server username(weblogic):> 
Please enter OMS weblogic admin server password:> 



Configuration Validation: Success


Running apply prerequisite checks for sub-patch(es) "1111126,1111155,1111137" and Oracle Home "/scratch/oms/mw"...

To continue, OMSPatcher will do the following:
[Patch and deploy artifacts]   : Apply sub-patch(es) [ 1111126 1111137 1111155 ]
                                 Register MRS artifact "eventsaux";
                                 Register MRS artifact "VCPUUtilization";
                                 Register MRS artifact "mpcui"


Do you want to proceed? [y|n]
y
User Responded with: Y

Applying sub-patch(es) "1111126,1111137,1111155"
Please monitor log file: /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/opatch/opatch2018-05-30_03-23-31AM_3.log


Registering service "eventsaux" with register file "/scratch/oms/mw/sysman/metadata/events/auxiliary/metric_alert_aux.xml"...
Please monitor log file: /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2018-05-30_03-21-43AM_SystemPatch_1111191_1/emctl_register_eventsaux_2018-05-30_03-24-20AM.log


Registering service "VCPUUtilization" with register file "/scratch/oms/mw/plugins/metadata/vcpu/vcpu-exalogic-registration.xml"...
Please monitor log file: /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2018-05-30_03-21-43AM_SystemPatch_1111191_1/emctl_register_VCPUUtilization_2018-05-30_03-24-28AM.log


Registering service "mpcui" with register file "/scratch/oms/mw/plugins/test_mpcui_1.xml"...
Please monitor log file: /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2018-05-30_03-21-43AM_SystemPatch_1111191_1/emctl_register_mpcui_2018-05-30_03-24-34AM.log


Registering service "mpcui" with register file "/scratch/oms/mw/plugins/test_mpcui_2.xml"...
Please monitor log file: /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2018-05-30_03-21-43AM_SystemPatch_1111191_1/emctl_register_mpcui_2018-05-30_03-24-40AM.log


Complete Summary
================


All log file names referenced below can be accessed from the directory "/scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2018-05-30_03-21-43AM_SystemPatch_1111191_1"

Patching summary:
-----------------

Binaries of the following sub-patch(es) have been applied successfully:

                        Featureset               Sub-patches                                                    Log file
                        ----------               -----------                                                    --------
  oracle.sysman.top.oms_13.3.0.0.0   1111126,1111137,1111155   1111126,1111137,1111155_opatch2018-05-30_03-23-31AM_3.log

Deployment summary:
-------------------

The following artifact(s) have been successfully deployed:

            Artifacts                                                   Log file
            ---------                                                   --------
        MRS-eventsaux         emctl_register_eventsaux_2018-05-30_03-24-20AM.log
  MRS-VCPUUtilization   emctl_register_VCPUUtilization_2018-05-30_03-24-28AM.log
            MRS-mpcui             emctl_register_mpcui_2018-05-30_03-24-34AM.log
            MRS-mpcui             emctl_register_mpcui_2018-05-30_03-24-40AM.log


Log file location: /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/1111191/omspatcher_2018-05-30_03-21-48AM_deploy.log

OMSPatcher succeeded.
bash-3.2$ 

統合ディレクトリへのログ出力

前述の例に示すように、統合ログ・ディレクトリに対するすべてのログのプッシュへの参照があります。トレース例の次の行は、この統合ログ・ディレクトリを示しています。

...

All log file names referenced below can be accessed from the directory "/scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2018-05-30_03-21-43AM_SystemPatch_1111191_1"

...

この統合ログ・ディレクトリには、次のファイルが含まれます(ここではrollbackの例を参照しています)。

$ ls -l /scratch/oms/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2018-05-30_03-21-43AM_SystemPatch_1111191_1 

-rw-r--r-- 1 skkurapa g900 39975 May 30 03:24 1111126,1111137,1111155_opatch2018-05-30_03-23-31AM_3.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900 13219 May 30 03:24 1111126,1111155,1111137_opatch2018-05-30_03-22-01AM_2.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900   120 May 30 03:22 AdminServerStatusPrerequisites_2018-05-30_03-22-01AM.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900    66 May 30 03:22 RepositoryStatusPrerequisites_2018-05-30_03-22-01AM.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900    71 May 30 03:22 Swlib_Prerequisite_2018-05-30_03-22-01AM.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900   456 May 30 03:24 emctl_register_VCPUUtilization_2018-05-30_03-24-28AM.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900   451 May 30 03:24 emctl_register_eventsaux_2018-05-30_03-24-20AM.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900   418 May 30 03:24 emctl_register_mpcui_2018-05-30_03-24-34AM.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900   418 May 30 03:24 emctl_register_mpcui_2018-05-30_03-24-40AM.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900 12574 May 30 03:24 opatch2018-05-30_03-21-43AM_1.log
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900  3938 May 30 03:24 temp_apply_automation.xml
-rw-r--r-- 1 skkurapa g900  3149 May 30 03:24 temp_rollback_automation.xml

あらゆる呼出しコマンドの個別のログ・ファイルはすべて、前述で強調表示されているように最後に統合場所にコピーされます。各コマンドの命名規則は自己説明的であり、自動化で実行されている実際の操作を示します。管理者が失敗を参照するために個別のファイルに簡単に接続できるように、omspatcherログ・ファイルは個別のログ・ファイルを参照します。

Oracleサポートのログ

管理者がOracleサポートに連絡する場合、次のリファレンスをサポートに提供する必要があります。

  • 管理者インタフェースのトレース。

  • 統合ログ・ディレクトリのzip

  • OPatchログ・ファイル

  • OMSPatcherログ・ファイル

  • すべてのOMSインスタンス・ホームでのomspatcher lspatchesコマンドの出力。

OMSPatcher: ケース分析、エラー・コードおよび処置/提案

一般的なOMSPatcherエラー・コードは、次の表を参照してください。

表24-9 OMSPatcherエラー・コード

エラー・コード 説明 処置/提案

231

Oracle WebLogic管理サーバーのURLが正しくないか、または資格証明が無効(あるいはその両方)です

インタビュー入力を修正し、OMSPatcherを再実行します。

234

Oracle WebLogic管理サーバーのURLの形式が正しくありません

Oracle WebLogic管理サーバーのURLがすでにデフォルト設定されている(値を指定されている)場合、<enter>と入力します。指定されていない場合、t3s://<WebLogic Administration Server host address>:<WebLogic Administration Server port>.OMSがデプロイされている管理対象サーバーを制御するドメイン、としてOracle WebLogic管理サーバーのURLを構築します。

235

OMSリポジトリに接続できません

SYSMAN管理者に対するOMSリポジトリの接続性を確認し、OMSPatcherを再実行します。

236

OUI中央インベントリの読取り問題

OUIインベントリが他のプロセスによってロックされているか確認します。OUIインベントリが読取り可能であるか確認します。

238

パッチ・バイナリ前提条件チェックの失敗

OMSPatcher、OPatch、パッチ・バイナリ前提条件のログ・ファイルでエラーの詳細を確認します。解決できない場合、Oracleサポートに連絡してください。

240 - 251

バイナリ更新(または)デプロイメントの失敗

  • 単一OMSシステムのケースです。OMSPatcherによってパッチ適用ステップが決定されましたが、ステップの実行に失敗しました。OMSPatcherは、失敗した実行済ステップと、パッチ適用操作の完了のために実行する予定の残りのステップを出力します。管理者は、ログを準備してOracleサポートに連絡し、失敗した理由を解決し、失敗したステップおよび操作を完了するためにOMSPatcherによって参照されているステップ(OMSPatcherログ・ファイル内)を手動で実行する必要があります。

  • 複数OMS (または)スタンバイOMSのパッチ適用操作の場合、テキスト/html出力を通して実行された個別のコマンドの失敗は、詳細な診断のためにサポートに通知する必要があります。失敗の状態が解決されると、管理者は失敗したステップと、HTML (または)テキスト出力で言及されているパッチ適用操作を完了するための残りのステップを実行する必要があります。

233

ソフトウェア・ライブラリが構成されていません

OMSリポジトリの接続に成功していません。(資格証明入力中の同じものに対する成功後チェック)

Oracle WebLogic管理サーバーに到達できません(資格証明入力中の同じものに対する成功後チェック)

OMSPatcherログ・ファイルで失敗を確認します。

OMSPatcher: 外部ユーティリティ・エラー・コード

次の表に、OMSPatcherがライフ・サイクルおよびデプロイメントに使用する外部ユーティリティの終了コードをリストします。OMSPatcherによるデプロイメント(または)ライフ・サイクルが失敗した場合、管理者は個別のログ・ファイルで「エラー・メッセージ/推奨」列に示すエラー・メッセージを検索できます。

表24-10 OMSPatcher外部ユーティリティ・エラー・コード

終了コード エラー・メッセージ / 推奨

34

コマンドの使用方法を表示します。

35

パスワードを読み取れません。終了しています...

36

リポジトリへの接続を取得できません。終了しています...

37

プラグインはこの管理サーバーにデプロイされていません。プラグインのメタデータを登録するには、まずそのプラグインをデプロイする必要があります。

38

入力ファイルが存在しません

39

この操作はサービスでサポートされていません。

40

メタデータ操作はスキップされます。

41

メタデータの登録中にエラーが発生しました。

42

メタデータの登録解除中にエラーが発生しました。

OMSPatcher OMS自動化の特別なエラー・ケース

この項では、OMSPatcher使用時の特別なケースの問題解決情報を提供します。この情報を使用すると、管理者がこのような問題を容易に処理できるようになり、サポート・チームの介入の必要性も少なくなります。

Windowsがパッチ適用の失敗の原因をOracle WebLogic管理サーバーによるファイルのロックと分析

Windowsオペレーティング・システムでは、Enterprise Manager関連のファイルのいくつか(パッチ適用に使用)が、Oracle WebLogic管理サーバーの実行によってロックされることが通知されています。OMSPatcherでは、構成の検出のためにOracle WebLogic管理サーバーが実行中になることが要求されるため、次のステップを実行して環境およびパッチ適用に関するこの競合が取り除かれることを確認する必要があります。

  1. ORACLE_HOMEに移動します。

  2. OMSPatcherを非分析モードで実行します。詳細な手順は、パッチのREADMEおよび管理者ガイドを参照してください。

    OMSPatcherを非分析モードで実行すると、アクティブなファイルがOracle WebLogic管理サーバーによって再びロックされているかが確認され、次に示すようなプロンプトが表示されます(サイレント・モードの場合は自動的にyesになります)。

    Running prerequisite checks to verify if any files or services are locked by admin server process...
    Please monitor OPatch log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\opatch\1111112_Jun_
    26_2014_08_16_19\ApplyPrereq2014-06-26_08-16-57AM_8.log
     
    The details are:
     
    Following files are active :
    c:\MW_130518\oms\sysman\jlib\emCoreConsole.jar
     
    Due to active files to be patched, OMSPatcher will stop all OMS processes so tha
    t lock on active files may be released...
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
    OMSPatcher has stopped all OMS processes successfully.
    

    OMSプロセスの停止中に失敗があった場合、OMSPatcherはそれに応じてエラーを出力します。詳細は、OMSPatcherログ・ファイルを参照してください。

  3. OMSPatcherはスタックを停止してから、パッチ・バイナリの前提条件チェックを続行するか管理者に確認を要求します(サイレント・モードの場合は自動的にyesになります)。

    OMSPatcher has stopped all OMS processes successfully. Please make sure the above listed active files are unlocked by all windows processes.
    Do you want to proceed? [y|n] y
     
    User Responded with: Y
     

    ノート:

    管理者は、プロセス・エクスプローラのようなオープン・ソース・ユーティリティを使用し、(2)の出力に示されるファイル文字列を検索して、まだアクティブなファイルがあるかどうかをチェックする必要があります。ある場合は、OPatchが自動化要素の確認、パッチ適用およびデプロイを実行するように、これらのファイルのプロセス・ツリーをkillします。

  4. OMSPatcherはスタックの再起動を試行しません。管理者は必要に応じてスタックを再起動する必要があります。

    このケースの完全なサンプル・トレースを次に示します。

    C:\MW_130518\oms\OPatch_June26>omspatcher apply ..\patches\cmdRcu\1111112
    OMSPatcher Automation Tool
    Copyright (c) 2016, Oracle Corporation.  All rights reserved.
    
    
    OMSPatcher version : 13.8.0.0.0
    OUI version        : 13.8.0.0.0 
    Running from       : c:\MW_130518\oms
    Log file location: 
    c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\omspatcher2014-06-26_08-16-19AM_1.log
     
    omspatcher log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112\opatch_oms_2014-06-26_08-16-23AM_deploy.log
     
    Please enter the WebLogic Admin Server URL for primary OMS:> t3s://example.o
    racle.com:7101
    Please enter the WebLogic Admin Server username for primary OMS:> weblogic
    Please enter the WebLogic Admin Server password for primary OMS:>
     
    Configuration Validation: Success
     
     
    Running prerequisite checks to verify if any files or services are locked by admin server process...
    Please monitor OPatch log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112_Jun_26_2014_08_16_19\ApplyPrereq2014-06-26_08-16-57AM_8.log
     
    The details are:
     
    Following files are active:
    c:\MW_130518\oms\sysman\jlib\emCoreConsole.jar
     
    Due to active files to be patched, omspatcher will stop all OMS processes so that lock on active files may be released...
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
    omspatcher has stopped all OMS processes successfully.
     
    omspatcher has stopped all OMS processes successfully. Please make sure the above listed active files are unlocked by all windows processes.
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
     
    Running apply prerequisite checks for patch(es) "1111112" and Oracle Home "c:\MW
    _130518\oms"...
    Please monitor omspatcher log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112_Jun_26_2014_09_01_33\ApplyPrereq2014-06-26_09-03-41AM_10.log
    Patches "1111112" are successfully analyzed for Oracle Home "c:\MW_130518\oms"
     
    To continue, OMSPatcher will do the following:
    [Patch and deploy patch(es) binaries]   : Apply patch(es) [ 1111112 ] to Oracle
    Home "c:\MW_130518\oms";
    Apply RCU artifact with patch "c:\MW_130518\oms\.omspatcher_storage \1111112_Feb_21_2014_06_30_38\original_patch"
     
     
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
     
    Applying patch "1111112" to Oracle Home "c:\MW_130518\oms"...
    Please monitor OMSPatcher log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112_Jun_26_2014_09_01_33\apply2014-06-26_09-04-17AM_12.log
     
    Updating repository with RCU reference file "c:\MW_130518\oms\.omspatcher_storage\1111112_Feb_21_2014_06_30_38\original_patch"
     
    Copying all logs to: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\2014-06-26_09-01-32AM_SystemPatch_1111112_1
     
    Patching summary:
    Following patch(es) are successfully applied (Oracle home:patch list):
    c:\MW_130518\oms:1111112
     
     
    Log file location: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112\omspatcher_oms_2013-06-26_09-01-36AM_deploy.log
     
    OMSPatcher succeeded.

UNIXベースのシステムでの複数OMS実行

この項では、複数OMS (UNIXベースのシステム)環境で、OMSPatcherにより生成されたbashスクリプトを実行する際に発生する可能性のある問題について説明します。OMSPatcherにより生成された次の出力例は、様々なスクリプトベースの問題を示します。

例24-2 OMSPatcher出力: 複数OMS (UNIXベース)環境

omspatcher apply /net/myhost/scratch/patch_2nd_nov/em13_1/bundle_patches/1111191
OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2018, Oracle Corporation.  All rights reserved.
 
 
OMSPatcher version : 13.8.0.0.0
OUI version        : 13.8.0.0.0
Running from       : /scratch/myadmin/oms_install/mw
Log file location  : /scratch/myadmin/oms_install/mw/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2015-11-11_23-27-35PM_1.log
 
OMSPatcher log file: /scratch/myadmin/oms_install/mw/cfgtoollogs/omspatcher/1111191/omspatcher_2015-11-11_23-27-46PM_deploy.log
 
Please enter OMS weblogic admin server URL(t3s://rwsv1452.myco.com:7101):> 
Please enter OMS weblogic admin server username():> weblogic
Please enter OMS weblogic admin server password:> 
 
 
WARNING: Could not apply the patch "1111155" because the "oracle.samples.xohs.oms.plugin with version 13.1.4.0.0" core component of the OMS or the plug-in for which the patch is intended is either not deployed or deployed with another version in your Enterprise Manager system.
 
Configuration Validation: Success
 
WARNING:You have a multi-OMS setup. The patch application is not complete until the following steps are executed successfully.
 
 
Please perform the following steps to complete patching operations.
-------------------------------------------------------------------     
        1. Please copy the script "/scratch/myadmin/oms_install/mw/.omspatcher_storage/oms_session/scripts_2015-11-11_23-28-33/run_script#1_on_host_rwsv1452_us_oracle_com_as_user_myadmin.sh" to "rwsv1452.myco.com" and execute the script on host "rwsv1452.myco.com".     
        2. Please execute the script "/scratch/myadmin/oms_install/mw/.omspatcher_storage/oms_session/scripts_2015-11-11_23-28-33/run_script#2_on_host_rwsv1451_us_oracle_com_as_user_myadmin.sh" on local host.
 
 
Complete Summary
================
 
 
All log file names referenced below can be accessed from the directory "/scratch/hkumars/oms_install/mw/cfgtoollogs/omspatcher/2015-11-11_23-27-35PM_SystemPatch_1111191_1"
 
Patching summary:
-----------------
 
The following sub-patches are incompatible with components installed in the OMS system:
1111155
 
--------------------------------------------------------------------------------
The following warnings have occurred during OPatch execution:
1)  Could not apply the patch "1111155" because the "oracle.samples.xohs.oms.plugin with version 13.1.4.0.0" core component of the OMS or the plug-in for which the patch is intended is either not deployed or deployed with another version in your Enterprise Manager system.
2) You have a multi-OMS setup. The patch application is not complete until the following steps are executed successfully.
 
--------------------------------------------------------------------------------
OMSPatcher Session completed with warnings.
Log file location: /scratch/myadmin/oms_install/mw/cfgtoollogs/omspatcher/1111191/omspatcher_2015-11-11_23-27-46PM_deploy.log
 
OMSPatcher completed with warnings.

ノート:

警告: 複数OMS設定が含まれています。次のステップが正常に実行されるまで、パッチ適用は完了しません

このメッセージは、OMSPatcherにより生成されたbashスクリプトの実行手順を管理者が実行するまで、パッチ適用およびデプロイは完了しないことを意味します。

管理者は、OMSPatcherによって生成されたbashスクリプトをセカンダリOMS上で実行するとき、資格証明を提示する必要があります。

:

/net/host00/scratch/myadmin/work/omshome1967/.omspatcher_storage/oms_session/scripts_2015-11-19_06-40-51/run_script#1_on_host_myhost_com_as_user_myadmin.sh
Verifying embedded script host-address "myhost.mycompany.com" against the network interface for a match...
Trying for a match with: fe80:0:0:0:221:f6ff:fe6f:9ac1%2(fe80:0:0:0:221:f6ff:fe6f:9ac1%2)
Trying for a match with: myhost.mycompany.com(10.248.10.100)
Script-host address matched with host network interface.
Creating session file /scratch/myadmin/work/omshome1967/.omspatcher_storage/oms_session/oms_session_2015-11-18_22-40-19PM...
Copying your script to OMSPatcher defined path /scratch/myadmin/work/omshome1967/.omspatcher_storage/oms_session/scripts_2015-11-19_06-40-51/run_script#1_on_host_myhost_com_as_user_myadmin.sh...
The System Patch directory already exists in the machine (this could mean that System Patch is already downloaded). Do you want to overwrite it (y|n)?  
n
User provided n for patch transfer. Ignoring patch transfer...
The Patch backup location /scratch/myadmin/work/omshome1967/.omspatcher_storage/1111126_Sep_7_2015_02_06_54/original_patch does not exists in the machine (this could mean that the patch automation data are not present on this host and which is mandatory to rollback this patch later from this host). You need to provide host credential to copy it. 
Executing command: mkdir -p /scratch/myadmin/work/omshome1967/.omspatcher_storage/1111126_Sep_7_2015_02_06_54;scp -r host00.myco.com:/scratch/myadmin/work/omshome1967/.omspatcher_storage/1111126_Sep_7_2015_02_06_54/original_patch /scratch/myadmin/work/omshome1967/.omspatcher_storage/1111126_Sep_7_2015_02_06_54
myadmin@host00.myco.com's password:

この場合、管理者はユーザー資格証明を提示して、パッチのロールバック時に使用されるセカンダリOMS上の自動化データをコピーする必要があります。

bashスクリプト実行のトラブルシューティング

次の項では、複数OMS (UNIXベースのシステム)環境で、OMSPatcherにより生成されたbashスクリプトを実行する際に発生する可能性のある最も一般的な問題について説明します。

Windowsはサポート対象外

Microsoft Windowsでは、bashスクリプトの実行はサポートされていません。このため、この最適化(ステップ削減)は、Windows OMS環境には適用できません。OMSPatcherを通して出力される、より旧式の状況依存の個々のステップは、Windowsで引き続きサポートされます。

bashスクリプト・プログラムの可用性

スクリプトは、bashが/bin/bashに配置されていることを想定します。これ以外の場所に配置されている場合、スクリプトの先頭行がwhereis bashの出力で更新されていることを確認します。

bashスクリプトでのコマンド間障害

bashスクリプトのコマンド実行の間で障害が発生すると、スクリプトは実行を停止します。OMS管理者は障害を選別し、スクリプトの実行済の部分をコメント・アウトして(行頭に#文字を挿入)、bashスクリプトの実行を再開する必要があります。スクリプト内のプロンプトまたはプロンプト関連のコードをコメント・アウトしないように注意します。

すべてのbashスクリプトの実行を完了させることが必要

すべてのbashスクリプト・ステップを実行する必要があります。すべてのスクリプトおよびスクリプト内のすべてのステップを、障害が発生した場合でも、省略せずに実行する必要があります。すべてのbashスクリプトのすべてのステップが、指定されたとおりに正しく実行された場合のみ、パッチ適用は正常に完了します。

パッチの場所(マウントする場合)

マウントした場所から、パッチを入力できます。bashスクリプトは、ローカルOMS (OMSPatcher Perlスクリプトが起動された場所)から、セキュア・コピー(SCP)を実行しようとします。SCP試行は、マウントした場所から入力が行われる場合に失敗することがあります。bashスクリプトは、SCP障害を無視します。

OMSリポジトリのSYSMANパスワードおよびプロンプト

実行対象となる自動化ステップがスクリプトにある場合、sysmanパスワードの入力が求められるので、注意して要求された情報を指定します。

bashスクリプトのプロンプトは、次に示すとおりに表示されます。

Please provide credential for OMS repository SYSMAN user:

自動化メタデータ・ファイルをリモート・ノードにコピーするためのユーザー資格証明

リモート・ノード用のスクリプトの実行中に、自動化メタデータ・ファイルをプライマリ・ノードからこのノードにコピーするためにユーザー資格証明全体の入力を求めらるので、注意して要求された情報を指定します。

bashスクリプトのプロンプトは、次に示すとおりに表示されます。

myadmin@host00.mycompany.com's password:

パッチ転送/ダウンロード

リモート・ノードが関連するスクリプト用に、スクリプトのオプションを使用してパッチをローカルOMSからリモート・ノードにダウンロードできます。パッチが共有の場所に存在するか、またはスクリプトで指定されている場所にすでにダウンロードされている場合、プロンプトでnを入力して、この転送を無視できます。