1 ソフトウェアの入手

この章では、Enterprise Manager Cloud ControlソフトウェアおよびOracle Management Agentソフトウェアを入手する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。

Enterprise Manager Cloud Controlの利用可能なリリース

表1-1に、これまでにリリースされたEnterprise Manager Cloud Controlを示します。

表1-1 Enterprise Manager Cloud Controlのリリース

リリース番号 リリース・タイプ リリース日 実装方法 説明

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4

メジャー・リリース

2020年1月

  • 13cリリース4の新規インストール

  • 13c リリース3、13c リリース2からアップグレード

13cの4回目のリリース。

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3

メジャー・リリース

2018年5月

  • 13cリリース3の新規インストール

  • 13cリリース2、12cリリース5 (12.1.0.5)、12cリリース4 (12.1.0.4)からアップグレード

13cの3回目のリリース。

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース2

メジャー・リリース

2016年6月

  • 13cリリース2の新規インストール

  • 13cリリース1、12cリリース5 (12.1.0.5)、12cリリース4 (12.1.0.4)からアップグレード

13cの2回目のリリース。

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース1

基本リリース

2015年12月

  • 13cリリース1の新規インストール

  • 12cリリース5 (12.1.0.5)、12cリリース4 (12.1.0.4)、12cリリース3 (12.1.0.3)からアップグレード

13cの最初のリリース。

ノート:

これらのリリースおよびサポートしているプラットフォームの詳細は、Enterprise Manager Cloud Controlの動作保証マトリックスにアクセスしてください。このマトリックスにアクセスする手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアの入手

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアは、製品DVDまたはOracle Software Downloadsサイトで入手できます。この項では、これらのソースとその入手方法について説明します。

DVDからEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェアにアクセスする方法

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアは、オラクル社のサービス統括責任者または販売代理店を通して入手可能な製品DVDから取得できます。このソフトウェアは、オペレーティング・システムに応じて1枚または複数のDVDに収録されています。

この項の内容は次のとおりです。

DVDからソフトウェアへのアクセス

ソフトウェアが1枚のDVDに収録されている場合は、そのDVDをDVDドライブに挿入し、.binファイルを実行します。

ソフトウェアが複数のDVDに収録されている場合は、アーカイブされているソフトウェアを各DVDからローカル・ディスク内にコピーします。その後、.binファイルを実行します。アーカイブされたファイル(ZIP)を抽出する必要はありません。.binファイルおよび.zipファイルとして保持します。

DVDのマウント・ポイントの設定

共有DVDドライブからDVDにアクセスする場合、DVDドライブのマウント・ポイントを設定します。

ほとんどのLinuxオペレーティング・システムでは、DVDをDVDドライブに挿入するとディスクが自動的にマウントされます。ただし、一部のLinuxオペレーティング・システムでは、ディスクを手動でマウントする必要があることがあります。ディスクが自動的にマウントされるかどうかを確認し、自動的にマウントされない場合はディスクを手動でマウントするには、次のステップを実行します。

  1. DVDをディスク・ドライブに挿入します。

  2. ディスクが自動的にマウントされるかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。

    • Red Hat Enterprise Linuxの場合:

      # ls /mnt/cdrom

    • SUSE Linux Enterprise Serverの場合:

      # ls /media/cdrom

  3. ステップ(2)のコマンドによりディスクの内容が表示されない場合は、次のコマンドを実行します。

    • Red Hat Enterprise Linuxの場合:

      # mount -t nfs <host name>:/mnt/<full path to the dvdrom>

    • SUSE Linux Enterprise Serverの場合:

      # mount -t nfs <host name>:/media/<full path to the dvdrom>

ほとんどのAIXオペレーティング・システムでは、DVDをDVDドライブに挿入するとディスクが自動的にマウントされます。ただし、一部のAIXオペレーティング・システムでは、ディスクを手動でマウントする必要があることがあります。ディスクが自動的にマウントされず、手動でマウントする場合、次のステップに従います。

  1. 次のコマンドを実行して、ユーザーをrootユーザーに切り替えます。

    $ su -root

  2. ディスクをドライブに挿入します。

    ノート:

    必要に応じて、次のコマンドを入力して、現在マウントされているディスクを取り出し、ドライブから取り除きます。

    # /usr/sbin/umount /<SD_DVD>

  3. 次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/mount -rv cdrfs /dev/cd0 /SD_DVD

    このコマンド例の/SD_DVDはディスク・マウント・ポイント・ディレクトリで、/dev/cd0はディスク・デバイスのデバイス名です。

  4. ディスクの場所を指定するように要求されたら、ディスク・マウント・ポイント・ディレクトリのパスを指定します。たとえば、/SD_DVDのように指定します。

OracleからEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェアを入手する方法

Enterprise Manager Cloud ControlソフトウェアはOracle Software Downloadsサイトで入手できます。入手可能なソフトウェアは、Info-ZIPの移植性の高いZIPユーティリティを使用してアーカイブされています。ソフトウェアは、ZIPファイルに収録されています。ソフトウェアをダウンロードした後、ファイルを抽出するためにUNZIPユーティリティが必要になります。

この項の内容は次のとおりです。

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアのダウンロード

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアをダウンロードするには、次のステップに従います。

  1. 製品をインストールするインストール・ユーザーとして、Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・ファイルをダウンロードして格納するためのディレクトリを作成します。
  2. Oracle Software DownloadsサイトからEnterprise Managerのダウンロードにアクセスします。
  3. 次のファイルをダウンロードします。
    • UNIXプラットフォームの場合:

      • em13400_<platform>.bin

      • em13400_<platform>-2.zip

      • em13400_<platform>-3.zip

      • em13400_<platform>-4.zip

      • em13400_<platform>-5.zip

      • em13400_<platform>-6.zip

      • em13400_<platform>-7.zip

    • Microsoft Windowsプラットフォームの場合:

      • setup_em13400_win64.exe

      • setup_em13400_win64-2.zip

      • setup_em13400_win64-3.zip

      • setup_em13400_win64-4.zip

      • setup_em13400_win64-5.zip

      • setup_em13400_win64-6.zip

      • setup_em13400_win64-7.zip

    警告:

    以前のリリースのEnterprise Manager Cloud Controlで行ったように、ダウンロードしたアーカイブ済ファイル(ZIP)の内容は抽出しないでください。.binファイルおよび.zipファイルとして保持します。

  4. 製品をインストールするインストール・ユーザーとして、.binまたは.exeファイルのexecute権限を設定します。

    たとえば、UNIXプラットフォームでは、em13400_linux64.binファイルのexecute権限を設定します。

    chmod +x em13400_linux64.bin

  5. execute権限が.binファイルまたは.exeファイルに正しく設定されていることを確認します。

    たとえば、UNIXプラットフォームでは、次のコマンドを実行します。

    ls -ltr

    次のようにファイル権限をリスト表示する出力が表示されます。

    -r-xr-xr-x 1 user1 group1 2032373759 Jul 14 03:57 em13400_linux64.bin
    -r--r--r-- 1 user1 group1 2022925751 Jul 14 03:57 em13400_linux64-2.zip
    -r--r--r-- 1 user1 group1 2046336073 Jul 14 03:57 em13400_linux64-3.zip
    -r--r--r-- 1 user1 group1 653990632 Jul 14 03:57 em13400_linux64-4.zip
    -r--r--r-- 1 user1 group1 653990632 Jul 14 03:57 em13400_linux64-5.zip
    -r--r--r-- 1 user1 group1 653990632 Jul 14 03:57 em13400_linux64-6.zip
    -r--r--r-- 1 user1 group1 653990632 Jul 14 03:57 em13400_linux64-7.zip
    
    
Enterprise Manager Zipファイルのファイル・サイズの確認

ZIPファイルをダウンロードした後、そのZIPファイルに対してcksumコマンドを実行し、ダウンロードしたソフトウェアのファイル・チェックサムと、Oracle Software Downloadsサイトで表示されているファイル・チェックサムが同じであるかどうかを確認します。

UNIXプラットフォーム用13cリリース4には、次のZIPファイルの形式がリリースされています。ここで、<platform>はオペレーティング・システム、NはZIPファイルの番号です。たとえば、em13400_linux64-2.zip, em13400_linux64-3.zip, em13400_linux64-4.zip, em13400_linux64-5.zip, em13400_linux64-6.zipおよびem13400_linux64-7.zipです。

em13400_<platform>-N.zip (<value> bytes) (cksum - <value>)

同様に、Microsoft Windowsプラットフォーム用13cリリース4には、次のZIPファイルの形式がリリースされています。ここでNはZIPファイルの番号です。たとえば、setup_em13400_win64-2.zip, setup_em13400_win64-3.zip, setup_em13400_win64-4.zip, setup_em13400_win64-5.zip,setup_em13400_win64-6.zipおよびsetup_em13400_win64-7.zipです。

setup_em13400_win64-N.zip (<value> bytes) (cksum - <value>)

(cksum - <value>)の値が、確認する必要のあるファイル・チェックサムです。最初のZIPファイルのチェックサムを確認するには、次のコマンドを実行します。

$ cksum em13400_<platform>-N.zip

次に例を示します。

$ cksum em13400_linux64-2.zip

Oracle Management Agentソフトウェアの入手

Oracle Management Agent (管理エージェント)は、Enterprise Manager Cloud Controlのコア・コンポーネントの1つであるため、そのソフトウェアはEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェアの一部です。Enterprise Manager Cloud Controlをインストールすると、インストール・ウィザードにより自動的に管理エージェントがインストールされます。

追加の管理エージェントは、Enterprise Manager Cloud Controlコンソール(Cloud Controlコンソール)に組み込まれたホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用すればインストールできます。ウィザードでは、OMSホームにすでに存在する管理エージェント・ソフトウェアを使用します。

ただし、OMSホームにすでに存在する管理エージェント・ソフトウェアは常に、OMSが実行されているバージョンおよびプラットフォーム用のものです。たとえば、OMSがOracle Management Service 13cリリース2であり、Linuxプラットフォーム上で実行されている場合、この場所に存在する管理エージェント・ソフトウェアもそのリリースおよびそのプラットフォーム用のものです。

OMSが稼働しているプラットフォームとは別のプラットフォーム用の管理エージェントをインストールする場合、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールに組み込まれている自己更新コンソールを使用して、必ずそのソフトウェアをダウンロードしてください。

自己更新の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。ソフトウェアのダウンロード手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のCloud Controlの更新に関する章を参照してください。