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20 Enterprise Managerのログイン・ページのカスタマイズのサポート

Enterprise Managerを使用すると、企業のポリシーと標準に対応するためにEMログイン・ページをカスタマイズできます。

この章の構成は、次のとおりです。

Enterprise Managerのログイン・ページのロゴ

EM 13cリリース3以降では、ロゴをEnterprise Managerログイン・ページの左上隅に配置できます。サポートされているイメージの形式は、jpeg、jpg、png、gifです。イメージ・ファイルのロゴの比率は、割り当てられた領域に応じて調整されます。指定された領域の現在のサイズは、"width:200px;height:70px"です。提供された領域に収まるように、ロゴ・イメージを変更することをお薦めします。

図20-1 割り当てられた領域に対応するロゴ・イメージの変更


割り当てられた領域に対応するロゴ・イメージの変更

イメージ・ファイルは、Weblogicサーバーを含む任意のWebサーバーでホストできます。Weblogicサーバーでの設定方法の例は、「イメージをホストするためのWeblogic Serverの設定」を参照してください。

イメージをホストするためのWeblogic Serverの設定

Enterprise Managerのログイン・ページに、カスタム・ロゴのイメージ・ファイルをロードするには、静的イメージ・ファイルを含むWebアプリケーションが管理サーバー上のWebLogicドメインにデプロイされている必要があります。Webアプリケーションをインストールする手順は、https://docs.oracle.com/middleware/1213/wls/WLACH/taskhelp/web_applications/InstallWebApplications.htmlを参照してください。

カスタム・ロゴ・イメージ・ファイルをデプロイするには、次のステップを実行します。

  1. OMSホスト上で、EMログイン・ページに使用されるロゴのイメージ・ファイルを格納するディレクトリを作成します。たとえば、/u01/oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/temp

  2. ロゴ・イメージ・ファイルを新しく作成されたディレクトリにコピーします。たとえば、/u01/oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/temp/custom_logo.png

  3. 新しく作成したディレクトリ内に、WEB-INFディレクトリを作成します。たとえば、/u01/oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/temp/WEB-INF

  4. WEB-INFディレクトリ内に、次の内容でweb.xmlと呼ばれるファイルを作成します。

    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE web-app PUBLIC
"-//Sun Microsystems, Inc.//DTD Web Application 2.3//EN"
"http://java.sun.com/j2ee/dtds/web-app_2_3.dtd">
<web-app>
</web-app>

  5. Weblogicコンソールにログインします。デフォルトのユーザー名はweblogic、パスワードは、sysmanパスワードです。

    URL: https://hostname:port/console

    例: https://<fully_qualified_host_name>:7102/console

    ノート:

    WeblogicコンソールのURL (管理サーバーのURL)は、Enterprise Managerコンソールと同じURLではありません。ここで、hostとportは、emgc.propertiesファイルで、パラメータのAS_HOSTとAS_HTTPS_PORTにそれぞれ指定されている値です。このプロパティ・ファイルは、第1のOMSのOracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所にあります。たとえば、/u01/oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/emgc.propertiesです。管理サーバーのURLは<EM Home Dir>/install/setupinfo.txtファイルにもあります。

  6. 管理サーバーの'http'ポートを有効にします。これは、管理サーバーの設定から実行できます。

    1. ツリー・ビューから、「環境」を開き、「サーバー」を選択します。表でEMGC_ADMINSERVER (admin)を探してクリックします。

      ノート:

      複数OMSデプロイメントの場合、各OMSサーバーでカスタム・ロゴ・イメージをホストできます。パッチ適用やアップグレードのためにOMSサーバーを使用できない場合でも、実行中のOMSサーバーは引き続き、独自のOMS層によってホストされているロゴ・イメージにアクセスできます。この方法でロゴ・イメージを構成するには、EMGC_ADMINSERVERのかわりに、EMGC_OMS1、EMGC_OMS2、EMGC_OMS3などの各OMS層にイメージをデプロイします。

    2. EMGC_ADMINSERVERの設定ページが開きます。まだ開いていない場合は「一般」タブに移動します。「リスニング・ポート有効」チェック・ボックスを選択します。

    3. 必要に応じて、ポート番号を編集します。デフォルトのポート番号は7001です。「リスニング・ポート」の値は、後で、emctlコマンドを実行してイメージ・ファイルを設定するために使用されるhttpポートとなります。

    4. 「保存」をクリックします。次のメッセージが画面の上部に表示されます。

      すべての変更がアクティブ化されました。再起動は不要です。

      設定が正常に更新されました。

      図20-2 Weblogic Server管理コンソールのhttpリスニング・ポートの設定


      Weblogic Server管理コンソールのhttpリスニング・ポートの設定

  7. 左側の「デプロイメント」メニューをクリックします。「インストール」ボタンはデフォルトで無効になっています。

  8. 「ロックして編集」をクリックして「インストール」ボタンを有効にします。

  9. 「デプロイ」画面で、「インストール」ボタンをクリックします。

  10. ステップ1 ( /u01/oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/temp)から作成されたディレクトリへのパスを設定します。

  11. 「次へ」をクリックします。

  12. 次の画面で、選択したオプションのデフォルト値を受け入れます。デフォルトでは、「このデプロイメントをアプリケーションとしてインストールする」オプションが選択されます。

  13. 「次へ」をクリックします。

  14. 次の画面で、EMGC_ADMINSERVERをターゲットとして選択します。

  15. 「次へ」をクリックします。

  16. 次の画面でデフォルト値を受け入れます。

  17. 「終了」をクリックします。

    アプリケーションが正常にデプロイされると、次のメッセージが表示されます。

    すべての変更がアクティブ化されました。再起動は不要です。

    デプロイメントは正常にインストールされました。

  18. デプロイされた前述のWebアプリケーション'temp'のステータスが「アクティブ」状態であることを確認します。そうでない場合は、左上隅の「変更のアクティブ化」をクリックしてアクティブ化します。

  19. 'temp'のステータスがステップ18の後でも「準備済」と表示された場合は、表から'temp'を選択して、「起動」をクリックします。

    ノート:

    'temp'のステータスが「デプロイメント」表で「アクティブ」と表示されていることを確認してください。

    図20-3 Weblogic Server管理コンソールへのWebアプリケーションのデプロイ


    Weblogic Server管理コンソールへのWebアプリケーションのデプロイ

  20. ファイル・パスにアクセスしてイメージがブラウザ画面に表示されていることを確認します。

    URL: http://hostname:port/console/<newly created directory>/<logo image filename>

    例: http://<fully_qualified_host_name>:7001/temp/custom_logo.png

    httpベースとhttpsベースの両方のイメージの場所がサポートされています。

ロゴ・イメージを設定するためのEMCTLコマンドの実行

ログイン・ページのロゴは、EMCTLコマンドを使用して設定できます。詳細は、EMCTLコマンドの実行を参照してください。新しいプロパティ値を反映するためにOMSの再起動は必要ありません。

ロゴ・イメージを設定するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageLogo –value '<HTTP URL to the image file>' -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageLogo –value ‘http://page.example.com:7001/temp/custom_logo.png’ -sysman_pwd password
EMCTLコマンドを実行してロゴ・イメージを設定した後のサンプル出力を次に示します。
bash-4.2$ ./emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageLogo –value ‘http://page.example.com:7001/temp/custom_logo.png’ -sysman_pwd password

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c Release 4
Copyright (c) 1996, 2019 Oracle Corporation.  All rights reserved.
Property oracle.sysman.core.uifwk.loginPageLogo has been set to value http://page.example.com:7001/temp/custom_logo.png for all Management Servers
OMS restart is not required to reflect the new property value
ロゴ・イメージの設定を解除するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageLogo -value null -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageLogo -value null -sysman_pwd password

ロゴを表示するためのEMログイン・ページへのアクセス

ブラウザから、https://<hostname>:<port>/em/faces/logon/core-uifwk-console-loginにアクセスします。

ノート:

 Enterprise Managerのログイン・ページにカスタム・ロゴが表示されない場合は、ブラウザのキャッシュをクリアする必要があります。

図20-4 カスタム・ロゴを使用するEnterprise Managerのログイン・ページ


カスタム・ロゴを使用するEnterprise Managerのログイン・ページ

ライセンス契約ポップアップ

ライセンス契約ポップアップがEnterprise Managerのログイン・ページから「ログイン」ボタンをクリックした後に表示されるように構成できます。「ログイン」を押したときに、「同意する」か「同意しない」かをユーザーに確認するポップアップ・メッセージが表示されます。「同意する」を押すと、ユーザーは正常にログインできるようになります。「同意しない」または「閉じる」を押すと、ユーザーはログイン・ページに入ったままとなります。デフォルトでは、ポップアップ・タイトルは「サービス基本契約条項」で、ボタンのラベルは「同意する」および「同意しない」です。「ライセンス契約」ポップアップ・タイトル、メッセージ、ボタン・ラベルは、EMCTLコマンドを使用してカスタマイズできます。新しいプロパティ値を反映するためにOMSの再起動は必要ありません。

「ライセンス契約」ポップアップ・タイトルを設定するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessagePopupTitle -value ‘<popup title>' -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessagePopupTitle -value ‘ABC Company License Agreement’ -sysman_pwd password
「ライセンス契約」ポップアップ・メッセージを設定するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessage -value ‘<popup message>’ -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessage -value ‘Do you agree to the License Agreement?’ -sysman_pwd password

ポップアップ・メッセージはHTMLタグをサポートします。サポートされるHTMLタグのリストは、https://docs.oracle.com/html/E12419_09/tagdoc/af_outputFormatted.htmlを参照してください。

次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessage -value '<H2 align=center>ABC Company </H2>
Warning: You are accessing a system operated by ABC Company. Unauthorized access or use of this system is prohibited and may constitute an offense under the Computer Misuse Act 1990. 
</b> <br><br> ABC Company will take appropriate actions if information is disclosed without prior authorization. This may include legal proceedings, prosecution and disciplinary action up to and including dismissal.
<br><br> <b>Click &quot;Agree&quot; if you are authorized to access this application and agree to the stated Terms of Service Agreement. 
</b>' -sysman_pwd password
「ライセンス契約」ポップアップ・メッセージの設定を解除するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessage -value null -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessage -value null -sysman_pwd password
「ライセンス契約」ポップアップの「同意する」ボタン・ラベルを設定するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessageAgreeButton -value ‘<Agree button label>’ -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessageAgreeButton -value ‘Yes’ -sysman_pwd password
「ライセンス契約」ポップアップの「同意しない」ボタン・ラベルを設定するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessageDisagreeButton -value '<Disagree button label>' -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.licenseAgreementMessageDisagreeButton -value ‘No’ -sysman_pwd password

図20-5 Enterprise Managerライセンス契約ポップアップ


Enterprise Managerライセンス契約ポップアップ

Enterprise Managerのログイン・ページの情報テキスト

情報テキストは、Enterprise Managerのログイン・フィールドの左側に配置できます。情報テキストは、サイトを使用するコンテキスト・ヘルプを提供するために使用できます。使用方法の例として、アクセス、パスワード・リセット・ポリシーを適用する手順、およびサポートの手順などがあります。ライセンス契約ポップアップ・メッセージと同様に、情報テキストもHTMLタグをサポートします。新しいプロパティ値を反映するためにOMSの再起動は必要ありません。

情報テキストを設定するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageInformationText -value ‘<informational text>’ -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageInformationText -value ‘<b> Please use your IUSER credentials to log into OEM </b> <br><br> For lost/forgotten passwords, please use the reset facility: http://page.example.com <br><br> To apply for access please complete this application form: http://page.example.com <br>' -sysman_pwd password
情報テキストを設定解除するためのEMCTLコマンドは次のとおりです。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageInformationText -value null -sysman_pwd <sysman password>
次に例を示します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.loginPageInformationText -value null -sysman_pwd password

図20-6 Enterprise Managerのログイン・ページの情報テキスト


Enterprise Managerのログイン・ページの情報テキスト