1 Enterprise Manager Cloud Controlのハードウェア要件
この章では、Oracle Management Service(OMS)、Oracle Management Agent(管理エージェント)、およびOracle Management Repository(管理リポジトリ)をインストールするために満たす必要のある最小ハードウェア要件について説明します。
この章の具体的な内容は次のとおりです。
ノート:
この章で説明されているハードウェア要件は、物理ハードウェアまたは仮想ハードウェアに関連します。仮想リソースを割り当てる場合、基礎となる物理ハードウェアが過剰サブスクライブになっておらず、割り当てられた仮想リソースをサポートできることを確認する必要があります。
Oracle Management ServiceのCPU、RAM、ヒープ・サイズおよびハード・ディスク領域要件
表1-1に、OMS(一緒に提供される管理エージェントを含む)のインストールに必要な、最小のCPU、物理メモリー(RAM)、ヒープ・サイズ、およびハード・ディスク領域要件を示します。
ノート:
OMSと管理リポジトリを同じホストに置くことを計画している場合は、表1-1および表1-3で説明している要件を満たし、CPU、RAMおよびハード・ディスク領域要件が両方の表に記載されている値の組合せとなるようにします。
注意:
表1-1に記載された要件は、インストール時に必要な最小構成を示しています。当然、時間の経過とともに、Enterprise Managerのリソースの使用状況に応じて、インストール時に維持した構成を上回る構成にアップグレードする必要がある場合があります。たとえば、インストール時に必要なハードディスク領域は18GBですが、Oracleソフトウェア・ライブラリの使用状況、ログ・ファイルの生成などに応じて、最終的にさらに多くの領域が必要になる場合があります。
表1-1 各OMSの最小のCPU、RAM、ヒープ・サイズ、ハードディスク領域の要件
- | 評価または簡易インストール | 拡張インストール(小) | 拡張インストール(中) | 拡張インストール(大) | |
---|---|---|---|---|---|
デプロイメントの規模 |
評価または簡易 |
小 |
中 |
大 |
|
構成 |
(1 OMS、100未満のターゲット、10未満のエージェント、3未満の同時ユーザー・セッション) |
(1 OMS、1000未満のターゲット、100未満のエージェント、10未満の同時ユーザー・セッション) |
(2 OMS、1000以上10,000未満のターゲット、100以上1000未満のエージェント、10以上25未満の同時ユーザー・セッション) |
(2つのOMS、10,000以上のターゲット、1000以上のエージェント、25以上50以下の同時ユーザー・セッション) |
(4つのOMS、10,000以上のターゲット、1000以上のエージェント、25以上50以下の同時ユーザー・セッション) |
CPUコア/ホスト (他のプロセスと共有できます) |
2 |
4 |
6 |
12 |
6 |
RAM脚注1 (Oracle BI PublisherおよびJVMDエンジンを使用) |
10 GB |
10 GB |
12 GB |
24 GB |
12 GB |
ハード・ディスク領域 (Oracle Software Library、Oracle BI PublisherおよびJVMDエンジンを使用) |
28 GB |
28 GB |
28 GB |
28 GB |
28 GB |
一時ディレクトリのハード・ディスク領域 |
14 GB |
14 GB |
14 GB |
14 GB |
14 GB |
Oracle WebLogic Server JVMヒープ・サイズ |
1 GB |
1.7 GB |
4 GB |
8 GB |
4 GB |
脚注1
ここに記載した物理メモリーには、Oracle BI Publisherに必要な.5 GBのRAMが含まれています。インストール時に、Oracle BI Publisherを構成しないように選択した場合、必要な実際の物理メモリーは、ここに記載した数値よりも.5GB少なくなることがあります。
Oracle Management Agent、Hybrid CloudエージェントおよびHybrid Cloud GatewayエージェントのCPU、RAMおよびハード・ディスク領域要件
Oracle Management Agent (管理エージェント)、Hybrid CloudエージェントおよびHybrid Cloud GatewayエージェントをインストールするためのCPU、RAMおよびハード・ディスク領域の最小要件は次のとおりです。
注意:
この項に記載された要件は、インストール時に必要な最小構成を示しています。当然、時間の経過とともに、Enterprise Managerのリソースの使用状況に応じて、インストール時に維持した構成を上回る構成にアップグレードする必要がある場合があります。たとえば、共有エージェントのインストール時に必要なハードディスク領域は15MBですが、使用状況、ログ・ファイルの生成などに応じて、最終的にさらに多くの領域が必要になる場合があります。
ノート:
-
CPUコアは他のプロセスと共有できます。
-
Hybrid CloudエージェントおよびHybrid Cloud Gatewayエージェントの要件は、スタンドアロン管理エージェントについて記載された要件と同じです。
表1-2 Oracle Management Agent、Hybrid CloudエージェントおよびHybrid Cloud GatewayエージェントのCPU、RAMおよびハード・ディスク領域要件
- | ホスト当たりのCPUコア数 | RAM | エージェント・ベース・ディレクトリ領域 | スワップ領域 | 一時ディレクトリ領域 | ステージ/作業ディレクトリ領域 | エージェント・インスタンス・ホーム |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはサイレントな方法を使用したエージェント・インストール |
2 |
512 MB |
1.5 GB |
500 MB |
1 GB |
N/A |
エージェント・ベース・ディレクトリ領域の一部として含まれます。 |
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはサイレントな方法を使用したエージェント・クローニング |
2 |
512 MB |
1.5 GB |
500 MB |
500 MB |
N/A |
エージェント・ベース・ディレクトリ領域の一部として含まれます。 |
エージェント・ゴールド・イメージを使用したエージェント・インストール |
2 |
512 MB |
1.5 GB |
500 MB |
500 MB |
750 MB |
エージェント・ベース・ディレクトリ領域の一部として含まれます。 |
エージェント・ゴールド・イメージの作成 |
N/A |
N/A |
N/A |
N/A |
N/A |
1 GB |
N/A |
エージェント・ゴールド・イメージのステージング |
N/A |
N/A |
N/A |
N/A |
N/A |
1 GB |
N/A |
エージェント・ゴールド・イメージの更新 |
2 |
512 MB |
1.5 GB |
500 MB |
500 MB |
1 GB |
エージェント・ベース・ディレクトリ領域の一部として含まれます。 |
共有エージェントのインストール - マスター・エージェント |
2 |
512 MB |
1.5 GB |
500 MB |
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはサイレントな方法を使用してマスター・エージェントをインストールした場合は、1GB。 エージェント・ゴールド・イメージを使用してマスター・エージェントをインストールした場合、またはホスト・ターゲットの追加ウィザードかサイレントな方法を使用して既存の管理エージェントをクローニングすることによりマスター・エージェントをインストールした場合は、500MB。 |
エージェント・ゴールド・イメージを使用してマスター・エージェントをインストールした場合は、750MB。 それ以外の方法を使用してマスター・エージェントをインストールした場合は、N/A。 |
エージェント・ベース・ディレクトリ領域の一部として含まれます。 |
共有エージェントのインストール - 共有エージェント |
2 |
512 MB |
N/A |
N/A |
500 MB |
N/A |
16 MB |
Oracle Management RepositoryのCPU、RAM、ヒープ・サイズおよびハード・ディスク領域要件
表1-3は、管理リポジトリを構成するための最小のRAMおよびハード・ディスク領域要件を示しています。
ノート:
管理リポジトリとOMSを同じホストに置くことを計画している場合は、表1-3および表1-1で説明している要件を満たし、CPU、RAMおよびハード・ディスク領域要件が両方の表に記載されている値の組合せとなるようにします。
注意:
表1-3に記載された要件は、インストール時に必要な最小構成を示しています。当然、時間の経過とともに、Enterprise Managerのリソースの使用状況に応じて、インストール時に維持した構成を上回る構成にアップグレードする必要がある場合があります。たとえば、インストール時に必要なハード・ディスク領域は19GBですが、経時的な管理リポジトリの使用状況に応じて、最終的にさらに多くの領域が必要になる場合があります。
表1-3 管理リポジトリの最小のCPU、RAMおよびハード・ディスク領域要件
- | 評価または簡易インストール | 拡張インストール(小) | 拡張インストール(中) | 拡張インストール(大) |
---|---|---|---|---|
デプロイメントの規模 |
- |
小 |
中 |
大 |
構成 |
(1 OMS、100未満のターゲット、10未満のエージェント、3未満の同時ユーザー・セッション) |
(1 OMS、1000未満のターゲット、100未満のエージェント、10未満の同時ユーザー・セッション) |
(2 OMS、1000以上10,000未満のターゲット、100以上1000未満のエージェント、10以上25未満の同時ユーザー・セッション) |
(3以上のOMS、10,000以上のターゲット、1000以上のエージェント、25以上50以下の同時ユーザー・セッション) |
CPUコア/ホスト脚注 2 |
- |
4 |
6 |
12 |
RAM |
- |
7 GB |
10 GB |
18 GB |
ハード・ディスク領域 |
23 GB (SYSTEM: 600MB、MGMT_TABLESPACE: 15GB、MGMT_ECM_DEPOT_TS: 1GB、MGMT_AD4J_TS: 3GB、TEMP 3GB、ARCHIVE LOG OFF) |
147 GB (SYSTEM: 600MB、MGMT_TABLESPACE: 100GB、MGMT_ECM_DEPOT_TS: 1GB、MGMT_AD4J_TS: 10GB、TEMP 10GB、ARCHIVE LOG AREA: 25GB) |
455 GB (SYSTEM: 600MB、MGMT_TABLESPACE: 300GB、MGMT_ECM_DEPOT_TS: 4GB、MGMT_AD4J_TS: 30GB、TEMP 20GB、ARCHIVE LOG AREA: 100GB) |
649 GB (SYSTEM: 600MB、MGMT_TABLESPACE: 400GB、MGMT_ECM_DEPOT_TS: 8GB、MGMT_AD4J_TS: 50GB、TEMP 40GB、ARCHIVE LOG AREA: 150GB) |
脚注2
高可用性を実現するためには、Oracle Real Application Cluster(Oracle RAC)データベースのセットアップが必要です。