upgrade_database

データベースをアップグレードします。

書式

emcli upgrade_database 
	  -dbTargetName="target_to_be_upgraded"
	  -dbTargetType="oracle_database|rac_database"
	  -newOracleHome="directory_full_path"
	  -hostCreds="named_credentials"
	  -sysdbaCreds="named_credentials"
	  [-precheck="YES|NO|ONLY"
  [-ignoreWarnings]
 	 [-diagnosticDest="diagnostic_destination"]
	  [-disableArchiveLogMode]
	  [-recompileInvalidObjects]
  [[-restoreSettingsOnly] | [-backupLocation="backup_location_full_path"]]
	  [-listeners=<name:port[:NEW]>
  [-scriptsFromSoftwareLibrary "scripts_from_software_library"] 
	  [-beforeUpgradeCustomScript="custom_SQL_file_name"] 
  -continueOnScriptError
	  [-afterUpgradeCustomScript="Custom_SQL_file_name_upgrade"]
	  [-noBlackout]

[ ]  indicates that the parameter is optional

オプション

  • dbTargetName

    アップグレードするデータベースのEnterprise Managerターゲット名。バージョン10.2.0.4以上がアップグレード用にサポートされています。

  • dbTargetType

    データベースのターゲット・タイプ: 単一インスタンス・データベースの場合は、oracle_database。クラスタ・データベースの場合は、rac_database。

  • newOracleHome

    Oracleホームの新しいディレクトリのフルパス。11gリリース2以上へのアップグレードがサポートされています。データベースのダウングレードはサポートされていません。

  • hostCreds

    Oracleホーム・インストールを所有しているユーザーの名前付きホスト資格証明。アップグレードに必要なデータベース・ファイルの権限を持っている必要があります。

  • sysdbaCreds

    アップグレードするデータベースに対してSYSDBA権限を持つ名前付きデータベースの資格証明。

  • precheck

    アップグレード実行中に前提条件チェックを実行するオプション。有効な値は次のとおりです。

    YES: 前提条件チェックを実行し、前提条件チェック中にエラーが発生した場合、データベースのアップグレードに進みます。

    NO: 直接データベースのアップグレードに進みます。前提条件チェックを実行しません。

    ONLY: 前提条件チェックのみを実行します。データベースをアップグレードしません。

  • ignoreWarnings

    前提条件チェック中の警告を無視し、アップグレードに進みます。pre-checkがYESに設定されている場合にのみ、使用します。それ以外の場合は、無視されません。エラーを無視しません。

  • diagnosticDest

    アップグレードされたデータベース用のOracleのトレース・ファイルおよび診断ファイルへのディレクトリのフルパス。デフォルトでは、ORACLE_BASEは場所として使用されます。

  • disableArchiveLogMode

    データベース・アップグレード中にアーカイブ・ロギングを無効にします。

  • recompileInvalidObjects

    アップグレード処理によってデータベース内のオブジェクトが無効になる可能性があります。アップグレード処理の最後に無効なオブジェクトを再コンパイルするように選択できます。これにより、アップグレード時間が長くなりますが、実行時のオンデマンド自動再コンパイルで生じるその後の待ち時間が最小限になります。

  • restoreSettingsOnly

    アップグレードが失敗した場合に、アップグレード中に行われた構成の変更のみを元に戻します。カスタムのリストア方法を使用して、アップグレードの対象外のデータベースをリストアできます。このデータベースに関するカスタムのバックアップおよびリストアの方法がすでにある場合は、このオプション選択します。アップグレードが失敗した場合に、この設定を使用します。

  • backupLocation

    データベースをバックアップするディレクトリのフルパス。データベースの完全バックアップを実行します。データベースをリストアするスクリプトが作成されます。すべてのファイルが指定したバックアップの場所に配置されます。アップグレードが失敗した場合に、アップグレード中に行われたすべての変更を元に戻します。

  • listeners

    アップグレードしたデータベースを登録するリスナー名とポートのカンマ区切りリスト(名前1:ポート1,名前2:ポート2)。単一インスタンスのデータベース・ターゲットの場合、少なくとも1つのリスナーを指定します。これらのリスナーは、新しいOracleホームまたはTNS_ADMINの場所で構成する必要があります。さらに、:NEW (名前1:ポート1:NEW)を指定し、新しいOracleホームで新規のリスナーを作成してもかまいません。

  • scriptsFromSoftwareLibrary

    ソフトウェア・ライブラリ・コンポーネントからカスタム・スクリプトを指定します。パラメータbeforeUpgradeCustomScriptおよびafterUpgradeCustomScriptは、スクリプトを含むコンポーネントのエンティティURNとして解釈されます。

  • beforeUpgradeCustomScript

    データベース・アップグレードの前に実行するカスタムSQLスクリプトのファイルのフルパス。

  • continueOnScripteError

    カスタムSQLスクリプトの実行時のゼロ以外の終了コードは無視してアップグレード・ジョブを続行します。

  • afterUpgradeCustomScript

    データベース・アップグレードの成功後に実行するカスタムSQLスクリプトのファイルのフルパス。

  • noBlackout

    データベース・ターゲットのブラックアウトを抑制します。ブラックアウトにより、Enterprise Managerからのデータベース・ターゲットのモニタリングが一時停止されます。これはデータベースのアップグレード処理中のデフォルトの動作です。

emcli upgrade_database 
   -dbTargetName=test1 -dbTargetType=oracle_database 
   -newOracleHome=/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_2 -hostCreds=HOST_CREDS 
   -sysdbaCreds=SYSDBA_CREDS -precheck=YES -ignoreWarnings -disableArchiveLogMode 
   -beforeUpgradeCustomScript=/home/user1/sqlfiles/script1.sql
   -continueOnScriptError 
   -afterUpgradeCustomScript=/home/user1/sqlfiles/script2.sql
   -diagnosticDest=/u01/app/oracle 
   -recompileInvalidObjects -noBlackout