ボリューム

ボリューム・マネージャ・テクノロジまたはSoftware*RAID (Redundant Arrays of Independent Disks)テクノロジと一般的に呼ばれるソフトウェア・パッケージが各種提供されています。このようなテクノロジは、基礎となる記憶域の信頼性、可用性およびスケーラビリティ(RAS)を改善するためにデプロイされます。たとえば、Veritas Volume Managerは複数のオペレーティング・システムで定評のある製品です。Enterprise Managerではこのようなテクノロジをボリュームと呼んでいます。

「ボリューム」オプションを使用すると、ボリューム・レイヤーに存在するすべてのエンティティの割当て済記憶域と未割当て記憶域の領域が表示されます。基礎となるボリューム・レイヤー・テクノロジに関連する属性も表示されます。

エンティティのタイプ

ボリューム・レイヤーの内部には様々なタイプのエンティティが含まれます。Enterprise Managerに表示されるエンティティ・タイプは、デプロイされたボリューム・レイヤー・テクノロジで定義されている用語に基づきます。たとえば、Veritas Volume Managerでは、ボリューム、プレックス、サブ・ディスク、VMディスク、VMスペア・ディスク、ディスク・グループというエンティティ・タイプが定義およびサポートされます。システムにデプロイされているボリューム・テクノロジの詳細は、ベンダーのドキュメントを参照してください。

トップレベルのエンティティ

トップレベルのボリューム・レイヤー・エンティティは、記憶域を上位レイヤーが使用するために提供します。トップレベル・エンティティが上位レイヤーへの関連付けを持たない場合、そのトップレベル・エンティティは未割当てであり、さらに割当て関連アクティビティで使用できます。

各ベンダーのテクノロジにおいて、そのレイヤーの特定のタイプのエンティティを、上位レイヤーのエンティティと関連付けることができます。上位レイヤーの例としては、ファイル・システム、データベース、ASMがあります。たとえば、Veritas Volume Managerのエンティティのタイプであるボリュームは、上位レイヤーに関連付けられるエンティティです。このようなエンティティは、このドキュメントではトップレベルのボリューム・レイヤー・エンティティと呼ばれます。

ボトムレベルのエンティティ

各ベンダーのテクノロジにおいて、そのレイヤーの特定のタイプのエンティティを、ディスク・レイヤーのエンティティと関連付けることができます。たとえば、Veritas Volume ManagerではVMディスクやVMスペア・ディスクがそのようなエンティティです。このようなエンティティは、このドキュメントではボトムレベルのボリューム・レイヤー・エンティティと呼ばれます。

ボトムレベルのボリューム・レイヤー・エンティティは、ディスク・レイヤーの記憶域を消費し、ボリューム・レイヤーのその他のエンティティに記憶域を提供します。予約タイプやスペア・タイプのボトムレベル・エンティティは、常に割当て済であるため、割当てのための領域はありません。スペア・エンティティはボリューム・テクノロジがディスク障害を処理するときに使用されるため、管理者が操作してボリューム・レイヤーに存在するその他のエンティティに割り当てることはできません。

スペアでないボトムレベル・エンティティは、各ベンダーの管理ユーティリティを使用して、構成済の中間エンティティまたはトップレベル・エンティティに関連付けることができます。スペアではないボトムレベル・エンティティに関連付けがない場合、そのエンティティは未割当てです。スペアではないボトムレベル・エンティティに1つ以上の関連付けがある場合、既存の関連付けを介して消費される領域が割当て済です。ボトムレベル・エンティティに関連付けが定義されている場合でも、そのエンティティに一部の領域が残る可能性があります。

スペアではないボトムレベル・エンティティが中間またはトップレベルのエンティティと関連付けられていない場合、その記憶域は割当てに使用することができ、ボトムレベル・エンティティの未割当て領域とみなされます。

中間のエンティティ

トップレベルやボトムレベルでないエンティティは、ボリューム・レイヤーの中間レベルのエンティティとみなされます。たとえば、Veritas Volume Managerではボリューム(レイヤーのあるボリュームの場合)、プレックス、サブ・ディスクなどがこのようなエンティティです。

中間エンティティが、別の中間エンティティまたはトップレベル・エンティティに関連付けられている場合、関連付けを介して消費される記憶域は割当て済です。関連付けを介して消費されない中間エンティティの領域は未割当てです。

次のベンダー製品が提供されています。

プラットフォーム 製品

Solarisの場合:

Solaris Volume Manager

Linux

mdadm、raidtool、Suse LVM