4 13cリリース4へのOracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryのアップグレード
この章では、Oracle Management Service (OMS)およびOracle Management Repository (管理リポジトリ)を13cリリース4にアップグレードする様々な方法について説明します。個々の要件を最も満たす方式を選択して、該当する項に示されている手順に従ってください。このアップグレードの手順は、複数OMS環境と同様に単一OMSにも適用されます。
この章の内容は次のとおりです。
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ソフトウェアのみ方式を使用したプラグインを伴った13cリリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード(グラフィック・モード)
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グラフィカル・モードでソフトウェアのみの方法を使用し、パラレルでOMSおよび追加OMSをプラグインとともにアップグレードする
ノート:
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Oracle Management Service 12cリリース1 (12.1.0.1) [バンドル・パッチ1を適用済または未適用]、12cリリース2 (12.1.0.2)、12cリリース3 (12.1.0.3)、または10gや11gなどの12cより前のリリースがある場合、まずこれを12cリリース5 (12.1.0.5)または13cリリース2にアップグレードする必要があります。その後、13cリリース4にアップグレードできます。
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Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4がサポートされているOracle Management Agentのリリースは、13cリリース4、13cリリース3および13cリリース2です。したがって、以前のリリースのOracle Management Agentがある場合、Oracle Management Serviceを13cリリース4にアップグレードする前に、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールにあるエージェント・アップグレード・コンソールを使用してOracle Management Agentを13cリリース2 (13.2.0.0)または13cリリース3 (13.3.0.0)に必ずアップグレードしてください。
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複数OMS環境をアップグレードしている場合、ソフトウェアのみ方式を使用した13cリリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード(グラフィック・モード)またはソフトウェアのみ方式を使用した13cリリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード(サイレント・モード)に記載されているように、ソフトウェアのみのアップグレードの方式を利用することをお薦めします(この方式ではOMSインスタンスの停止時間が最短になるため)。
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Oracle Management Service (OMS)とともにインストールされたOracle Management Agent (管理エージェント)はデフォルトでアップグレードされません。エージェント・アップグレード・コンソールを使用して、(その他の管理エージェントとともに)アップグレードする必要があります。これは予測されている動作です。「エージェント・アップグレード・コンソール」を使用して管理エージェントをアップグレードする手順は、Oracle Management Agentのアップグレードを参照してください。
警告:
Enterprise Manager Cloud Control 13cを、SPARCシリーズのサーバー(T1000、T2000、T5xx0およびT3-*)にインストールしないでください。詳細は、My Oracle SupportのNote 1590556.1を参照してください。
グラフィック・モードでのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード
グラフィカル・モードを使用してOMSおよび管理リポジトリをバージョン13cリリース4にアップグレードするには、次のステップに従います。
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ステップ3: 最新のソフトウェア更新の適用
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ステップ4: 前提条件チェックの実行および環境の検証
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ステップ5: インストール・タイプの選択
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ステップ6: ミドルウェア・ホームの構成およびホスト名の検証
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ステップ7: データベース接続の詳細の指定
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ステップ9: 追加のプラグインのデプロイ
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ステップ10: 既存のWebLogic Serverドメインの拡張
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ステップ11: Oracle BI Publisherの共有場所の構成
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ステップ12: ポートの構成
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ステップ13: アップグレードの詳細の確認
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ステップ14: アップグレードの進捗のモニタリング
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ステップ15: アップグレードの終了
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ステップ16: 追加のOMSインスタンスのアップグレード
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ステップ17: 管理エージェントのアップグレード
ノート:
emkeyをコピーしていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合は、次の手順を実行します。
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OMRがサービス名で構成されている場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_conndesc '"(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<>)(PORT=<>)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=<>)))"' -repos_user SYSMAN [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
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OMRがサービス名で構成されていない場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_host <host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> -repos_user SYSMAN [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
ここで、管理リポジトリの詳細は、既存のまたは古い管理リポジトリの詳細です。コマンドラインで明示的に指定していない場合は、管理サーバーのパスワードおよびリポジトリ・パスワードを求められます。
ノート:
複数OMS環境をアップグレードしようとする場合、アップグレード・プロセスを常に、管理サーバーが動作している最初のOMSから開始してください(追加のOMSインスタンスからは開始しないでください)。
管理サーバーが実行されているOMSを特定するには、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行し、出力に管理サーバーの詳細が表示されているかどうかを確認します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
次のような出力が表示されます。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c Release 3 Copyright (c) 1996, 2018 Oracle Corporation. All rights reserved Enter Enterprise Manager Root (SYSMAN) Password : Console Server Host : myhost.example.com . . . WLS Domain Information Domain Name : GCDomain Admin Server Host: myhost.example.com . . .
GUIモードでのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
管理リポジトリ、OMS、インベントリ、ソフトウェア・ライブラリおよびEnterprise Managerの動作に不可欠なその他のコンポーネントをバックアップすることを強くお薦めします。これによって、アップグレードに失敗した場合に、元の内容に戻すことができます。
既存のOMSが実行されているホストで、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動します。
./em13400_<platform>.bin [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]
ノート:
-
インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、Enterprise Managerシステムのグラフィック・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプションを参照してください。
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UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、
./em13400_<platform>.bin
を実行します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em13400_win64.exe
を実行します。 -
アップグレードするOMSが
invPtrLoc
引数を使用してインストールされていた場合、インストーラの起動時に、必ずinvPtrLoc
引数を渡してください。 -
インストーラには、一時ディレクトリ内に約14GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、
-J-Djava.io.tmpdir
パラメータを渡して14GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。
次に例を示します。
./em13400_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/
-
IBM AIXでのアップグレード中に、ミドルウェア・ホームのJDKバージョンがサポートされているバージョンではないことを示すエラー・メッセージが表示された場合は、メッセージに記載されているサポートされているバージョンがインストールされていることを確認し、
-skipJDKValidation
引数を渡してインストーラを起動します。次に例を示します。
./em13400_<platform>.bin -skipJDKValidation
-
Microsoft Windowsでは、
-invPtrLoc
はサポートされていません。
Enterprise Managerシステムのグラフィック・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプション
インストーラのグラフィック・モードでの起動中に渡すことができる追加の拡張オプションの一部は、次のとおりです。
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デフォルトでは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためにプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリが作成されます。デフォルトでは、この場所はスクラッチ・パスの場所(
/tmp
)です。この場所はプロビジョニングのアクティビティにのみ使用されます。エンティティはデプロイメント・プロシージャ用にコピーされ、デプロイメント・プロシージャが終了すると削除されます。この場所をカスタムの場所でオーバーライドするには、
-J-Djava.io.tmpdir
オプションを指定してインストーラを起動し、一意のカスタムの場所を入力します。次に例を示します。
./em13400_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/install/em/STAGE/
ノート:
このオプションの使用中には/u01/install/em/STAGE/ディレクトリが存在している必要があり、ない場合には一時場所が/var/tmpにリダイレクトされます。 -
アップグレード中に、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードしたソフトウェア)に含まれていないプラグインをインストールするには、次のステップに従います。
-
必要なプラグインを
プラグインの更新
から手動でダウンロードします。また、パートナまたは顧客によって作成されたプラグインは、
Enterprise Manager Extensibility Exchange
からダウンロードできます。 -
次のオプションを指定してインストーラを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。
UNIXプラットフォームの場合:
./em13400_<platform>.bin PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
Microsoft Windowsプラットフォームの場合:
setup_em13400_win64.exe PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
ここには、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードしたソフトウェア)で使用可能なプラグインや、このカスタムの場所で使用可能なプラグインの一覧が表示されます。インストールするものを選択できます。
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-
アップグレードが正常に終了すると、OMSが自動的に起動されます。OMSのアップグレードが完了した後は、中央エージェントを手動で起動する必要があります。OMSを自動的に起動しないようにする場合は、
START_OMS
オプションを指定してインストーラを起動し、制御する内容に応じてそれらをtrue
またはfalse
に設定します。たとえば、管理エージェントを自動的に起動しない場合、次のコマンドを実行します。
./em13400_<platform>.bin START_OMS=true START_AGENT=false
この拡張オプションに関連する制限事項を理解するには、Enterprise Managerシステムのグラフィック・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプションの制限事項を参照してください。
Enterprise Managerシステムのグラフィック・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプションの制限事項
OMSおよび管理エージェントの自動起動方法を制御する拡張オプションとしてSTART_OMS
およびSTART_AGENT
を使用する場合、管理エージェントとそのインストール先のホストがCloud Controlコンソールでターゲットとして表示されないことがあります。
表4-1は、こうした拡張オプションの様々な組合せの一覧と、各組合せで従う対処方法を説明しています。
表4-1 拡張オプションと対処方法
拡張オプション | 回避策 |
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管理エージェントを起動します。
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Oracle Configuration Managerの有効化
(オプション)「My Oracle Supportの詳細」画面でMy Oracle Support資格証明を入力してOracle Configuration Managerを有効にし、「次」をクリックします。今はOracle Configuration Managerを有効にしない場合、詳細を何も入力せずに「次」をクリックして最新のソフトウェア更新の適用に進みます。
インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを入力し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールの完了後、構成情報を手動で収集し、My Oracle Supportにアップロードしてください。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
最新のソフトウェア更新の適用
「ソフトウェアの更新」画面で、最新のPSUパッチを含む、最新のソフトウェア更新を適用して「次」をクリックします。
ソフトウェア更新は、オフライン・モード(インターネット接続がない場合)またはオンライン・モード(インターネット接続がある場合)でダウンロードできます。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
前提条件チェックの実行および環境の検証
「前提条件チェック」画面で、インストール・ウィザードによって実行された前提条件チェックのステータスを確認し、環境がアップグレード成功のためのすべての最小要件を満たしているかどうかを確認します。次に、「次へ」をクリックします。
インストール・ウィザードでは、この画面に達すると前提条件チェックが自動的に実行されます。前提条件チェックのステータスは、「警告」、「失敗」、「成功」、「未実行」、「進行中」または「保留」です。
「警告」または「失敗」 ステータスになったチェックがある場合は、アップグレードを続行する前に問題を調査して修正してください。前提条件を満たさなかった理由と解決方法の詳細が画面に表示されます。問題を修正した後、この画面に戻り、「再実行」をクリックして前提条件を再度チェックします。
インストール・タイプの選択
「インストール・タイプ」画面で、「既存のEnterprise Managerシステムのアップグレード」を選択します。アップグレードするOMSを選択し、「次」をクリックします。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
ミドルウェア・ホームの構成およびホスト名の検証
「インストールの詳細」画面で、次の操作を実行して「次」をクリックします。
-
インストーラでOracle WebLogic Server 12cリリース2 (12.2.1.3.0)およびJava Development Kit 1.8.0_231を自動的にインストールできる新しいミドルウェア・ホームを入力します。
たとえば、
/u01/software/em13c/oraclehome
です。ノート:
ここで入力または検証するミドルウェア・ホームがEnterprise Manager Cloud Controlのみに使用されていることを確認してください。他のOracle Fusion Middleware製品またはコンポーネントは、同じミドルウェア・ホームにインストールしないでください。
-
ホスト名を検証します。デフォルトでは、ホスト名は、既存の旧リリースのEnterprise Managerがインストールされていたホストの名前です。これは編集不可フィールドです。
データベース接続の詳細の指定
「データベース接続の詳細」画面で、次の操作を実行して「次」をクリックします。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
-
選択したOMSの管理リポジトリが格納されているデータベースのSYSおよびSYSMANユーザー・アカウントのパスワードを入力します。
ノート:
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SYSMANパスワードは、先頭が文字で始まり、8文字以上を含み、1つ以上の数値を含む必要があります。また、文字$ # _ を含むことができます。
-
パスワードを変更するには、OMSのいずれかで
<OMSORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -change_repos_pwd -old_pwd <old_pwd> -new_pwd <new_pwd>
を実行します。 -
アップグレード後、同じコマンドを実行してsysmanパスワードを任意のパスワードに変更できます。
-
-
管理リポジトリがバックアップされていることを確認します(インストーラは、管理リポジトリがバックアップされているかどうかのみをチェックするため、OMS、インベントリ、ソフトウェア・ライブラリおよびEnterprise Managerの動作に不可欠なその他のコンポーネントをバックアップすることを強くお薦めします。これによって、アップグレードに失敗した場合に、元の内容に戻すことができます)。前提条件として、アップグレード・プロセスを開始する前に、管理リポジトリをバックアップする必要があります。まだバックアップを取っていない場合は、ただちに実行し、その後でインストーラに戻ってアップグレードを続行してください。
-
アップグレード後のメンテナンスのためにEnterprise Managerシステムを停止する必要がある場合は、「DDMPジョブを無効にします」を選択してDDMPジョブを無効にします。アップグレード後のメンテナンスのためにEnterprise Managerシステムを停止しないため、DDMPジョブを無効にしない場合は、このオプションを選択しないでください。
遅延データ移行(DDMP)は、以前のリリースのEnterprise Managerに格納されているデータのフォーマットを、アップグレード後のEnterprise Managerシステムと互換性のあるフォーマットに移行する、アップグレード後アクティビティの1つです。この移行アクティビティは基本的に、Oracle Management Repositoryのアップグレード時に発行されるEnterprise Managerのジョブであり、アップグレード後のEnterprise Managerシステムが機能し始めるときバックグラウンドで実行するようにスケジュールされます。
データ・フォーマットの移行にかかる時間は、以前のリリースのEnterprise Managerにあるデータの量によって異なります。したがって、大量のデータがある場合、移行に時間がかかります。
アップグレード後のメンテナンス用にEnterprise Managerシステムを停止する必要がある場合、DDMPジョブを今すぐ無効にし、メンテナンス期間が終了し、Enterprise Managerシステムが稼働中になった後でアップグレード後のコンソールから実行するよう選択できます。
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールのアップグレード後のコンソールからDDMPジョブを後で実行するには、「設定」メニューから「Cloud Controlの管理」を選択し、「アップグレード後のタスク」を選択します。
ノート:
以前のリリースのEnterprise Managerにデプロイされているプラグインのいくつかが古く、13cリリース4でサポートされないことがインストーラによって検出された場合、まず以前のリリースからそれらのプラグインを削除するよう求められます。それらの古いプラグインを削除した後でのみインストーラに戻ってアップグレードを続行できます。
古いプラグインを削除するには、次のステップに従います。
-
管理エージェントから古いプラグインをアンデプロイします。次に、それらをOMSインスタンスからアンデプロイします。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のプラグインのアンデプロイに関する章を参照してください。
-
必要に応じて、自己更新コンソールからこれらの古いプラグインのバイナリを削除します。手順については、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドのクラウド・コントロールの更新に関する章を参照してください。
ノート:
環境にJVM診断エンジン(JVMDエンジン)またはアプリケーションの依存性とパフォーマンス・エンジン(ADPエンジン)が構成されている場合、それらが稼働しているかどうかを確認します。そうである場合、管理サーバーが稼働しているかどうかを確認し、JVMDエンジンおよびADPエンジンを停止します。アップグレードが正常に終了すると、JVMDエンジンは自動的に起動します。
管理サーバーが稼働しているかどうかを確認するには、アップグレードしているOMSから次のコマンドを実行します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
各OMSインスタンスでエンジンを停止するには、アップグレードしているOMSから次のコマンドを実行します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
<ORACLE_HOME>/bin/emctl extended oms adp stop -all
ノート:
この時点でデータベースに対して実行する様々な前提条件チェック、および失敗した場合にそれらを修正する方法の詳細は、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4にアップグレードするための前提条件を参照してください。
プラグインのアップグレードまたは移行あるいは依存プラグインのデプロイ
「プラグイン・アップグレード」画面で、次の影響のいずれかを受けるプラグインを確認して「次」をクリックします。
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新しいバージョンが存在する場合にアップグレード
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新しいバージョンが存在しない場合に移行
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アップグレード対象のプラグインに新しい依存関係が存在する場合またはリリースで導入された新しいデフォルト・プラグインがある場合は、デプロイ済。
ここで、新しいバージョンとは、インストールに使用するEnterprise Managerソフトウェア(DVDまたはダウンロードしたソフトウェア)で提供されているプラグインの新しいバージョンを指します。
ノート:
13cリリース4でのみサポートされ、将来のリリースではサポートされないプラグイン・バージョンにアップグレード可能な非推奨のプラグインが環境にある場合があります。そのような非推奨のプラグインがこのアップグレードの画面でデフォルトで選択されている場合、選択内容を確認し、そのようなプラグインのアップグレードを続行するかどうかを決めるよう求められます。
ノート:
次の画面に進む前に、次のコマンドを実行して関連するOMSインスタンスすべてを停止します。<ORACLE_HOME>はOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl stop oms -all
ノート:
-
新しいバージョンが、使用するEnterprise Managerソフトウェアに存在しないがOracleソフトウェア・ダウンロードには存在する場合、既存のプラグインをデフォルトで自動的に移行するかわりに、新しいバージョンをOracleソフトウェア・ダウンロードから手動でダウンロードして既存のプラグインをアップグレードすることもできます。次のステップを実行します。
-
必要なプラグインを手動でダウンロードします。
- Oracleプラグインは、プラグインの更新からダウンロードできます。
- Oracleのパートナによって作成されたプラグインは、Enterprise Manager Extensibility Exchangeで入手できます。
-
次のオプションを指定してインストーラを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。
UNIXプラットフォームの場合:
./em13400_<platform>.bin PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
Microsoft Windowsプラットフォームの場合:
setup_em13400_win64.exe PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
ここには、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードしたソフトウェア)で使用可能なプラグインや、このカスタムの場所で使用可能なプラグインの一覧が表示されます。インストールするものを選択できます。
プラグインの新しいバージョンが利用できるようになると、この画面にはそのプラグインが、自動的にアップグレードされるプラグインとしてリストされます。
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OMSまたは管理エージェントの一部にサポートされていないプラグインがあるというメッセージが表示された場合は、メッセージの説明に従ってプラグインをアップグレードし、OMSのアップグレードを再試行します。
追加のプラグインのデプロイ
「プラグインの選択」画面で、OMSのアップグレード中に自動的にアップグレードされるプラグイン以外にデプロイするオプション・プラグインを選択し、「次」をクリックします。
ノート:
13cリリース4でのみサポートされ、将来のリリースではサポートされない非推奨のプラグインを選択した場合、選択内容を確認し、そのプラグインのデプロイメントを続行するかどうかを決めるよう求められます。
ノート:
この画面にリストされていないプラグインをインストールする場合は、次のステップに従います。
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必要なプラグインを手動でダウンロードします。
- Oracleプラグインは、プラグインの更新からダウンロードできます。
- Oracleのパートナによって作成されたプラグインは、Enterprise Manager Extensibility Exchangeで入手できます。
-
次のオプションを指定してインストーラを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。
UNIXプラットフォームの場合:
em13400_<platform>.bin INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
Microsoft Windowsプラットフォームの場合:
setup_em13400_win64.exe INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
ここには、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードしたソフトウェア)で使用可能なプラグインや、このカスタムの場所で使用可能なプラグインの一覧が表示されます。インストールするものを選択できます。
既存のWebLogic Serverドメインの拡張
「WebLogic Serverドメインの拡張」画面で、次の操作を実行し、アップグレードされたOMS用のWebLogicドメインおよびOMSインスタンス・ベース・ディレクトリを新規作成して「次」をクリックします。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
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「管理サーバー・ホスト」名、「管理サーバー・ポート」値および「WebLogicユーザー名」を検証し、「WebLogicパスワード」にWebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力します。アップグレードする以前のリリースのOMSで使用されていた管理サーバーと同じポートおよびホスト名で新しいWebLogicドメイン
(GCDomain)
を作成するには、これを行う必要があります。ノート:
追加のOMSをアップグレードする場合、すでにアップグレードした最初のOMS用に構成した管理サーバーのホスト名およびポート、および既存のWebLogicユーザー・アカウントのユーザー名が自動的に移入されます。これらを検証してから、WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力する必要があります。
ホスト名は、最初のOMSが実行されているホストの名前です。ポートを識別するには、次のファイルでパラメータ
AS_HTTPS_PORT
に設定された値を確認します。<OMS_INSTANCE_HOME>/em/EMGC_OMS<n>/emgc.properties
-
新規OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ
(gc_inst)
への絶対パスを入力します。これは、アップグレードされたOMSに関連する構成情報を保存するために作成されます。このgc_inst
ディレクトリは、13cリリース3または13cリリース2の古いgc_inst
ディレクトリであってはいけないため、新しいディレクトリの場所を入力する必要があります。古いgc_inst
ディレクトリを入力すると、インストーラはディレクトリが空ではないという警告を表示します。たとえば、
/u01/app/oracle/em13c/gc_instr2
とします入力したパスがインスタンス・ベース・ディレクトリへの正しいパスであり、ミドルウェア・ホーム外で保持されていることを確認します。
ノート:
NFSマウントされたドライブにインストール中で、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(gc_inst)をNFSマウントされたドライブに作成している場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。httpd.confファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。手順については、「NFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所へのロック・ファイルの移動」を参照してください。
NFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所へのロック・ファイルの移動
- NFSマウントされたドライブにインストールし、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(
(gc_inst)
)をNFSマウントされたドライブに作成した場合、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。これを行うには、httpd.conf
ファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。
追加のOracle Management Serviceのアップグレードの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の追加Oracle Management Serviceを追加した後のインストール後のタスクの実行に関する項のステップ4を参照してください。
Oracle BI Publisherの共有場所の構成
「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面で、次の操作を実行して「次」をクリックします。
-
共有場所にすでにOracle BI Publisherがインストールおよび構成されているOMSをアップグレードする場合、Oracle BI Publisherを構成するためのフィールドは事前に入力され、グレー表示されます。それらはそのままにし、この画面の他のセクションに進むことができます。
しかし、Oracle BI PublisherがまだインストールされていないOMSをアップグレードする場合または共有場所にOracle BI Publisherはインストールされているが構成されていないOMSをアップグレードする場合、次の操作を実行します。
(i) Oracle BI Publisherのために使用できる共有場所を特定します。
既存の共有の場所が自動的に移入されます。既存の共有場所がない場合、新たに作成し、最初のOMSをインストールするホストおよび追加のOMSインスタンスをインストールする予定のホストでそれが認識されることを確認します。
インストールが成功するように、インストール時に共有ディレクトリ用のハードディスク・ドライブを約400MB予約できます。ただし、追加のプラグインをインストールしたり、さらに多くのレポートを作成するにつれて、領域の使用率は時間とともに増えていくため、最終的に少なくとも10GBに拡張し、将来的にはさらに拡張できるようにすることをお薦めします。
注意:
ソフトウェア・ライブラリ、または以前のリリースのEnterprise Managerのゴールド・イメージのステージング用に使用していた共有場所がすでにある場合、同じ場所を使用するよう選択できます。ただし、共有場所内のディレクトリはOracle BI Publisher、ソフトウェア・ライブラリおよびステージング済のゴールド・イメージに対して固有になるようにします。たとえば、共有場所
/u01/software/examplehost/shrd/
をすでに使用していて、ソフトウェア・ライブラリが/u01/software/examplehost/shrd/SW
内に構成されている場合、同じ場所を使用できますが、Oracle BI Publisher用のこの共有場所内のディレクトリは必ず/u01/software/examplehost/shrd/BIP
にします。(ii) この画面で、「Oracle BI Publisherの共有場所の構成」を選択します。次のディレクトリ・パスを入力します。最初のOMSのインストールに使用するユーザー・アカウントに、これらのパスの読取りおよび書込み権限があることを確認します。
ノート:
Microsoft Windowsでインストーラを起動すると、「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面には「構成ボリューム」オプションと「クラスタ・ボリューム」オプションが表示されません。これは予測されている動作です。
「構成ボリューム」に、Oracle BI Publisherリポジトリおよび構成ファイルが格納される共有記憶域の場所にある
/config
ディレクトリまでのパスを入力します。たとえば、/u01/software/examplehost/shrd/BIP/config
です。「クラスタ・ボリューム」に、Oracle BI Publisherが高可用性環境で動作するためにOracle BI Publisherスケジューラ記憶域が保持される共有記憶域の場所にある
/cluster
ディレクトリまでのパスを入力します。たとえば、/u01/software/examplehost/shrd/BIP/cluster
です。警告:
インストール後、これらのディレクトリを削除しないでください。これらのディレクトリはOracle BI Publisherが適切に機能するために必要なため、インストール後にも必要になります。
-
インストールおよび構成されているOracle BI Publisherを有効または無効にします。Oracle BI Publisherを有効にすると、ソフトウェアが起動され、Enterprise Managerシステム内で使用するための準備が整えられます。Oracle BI Publisherを無効にすると、ソフトウェアは起動されずにそのままになります。
Oracle BI Publisherを有効にするには、「Oracle BI Publisherの有効化」を選択します。
ノート:
インストール時にOracle BI Publisherを無効にするよう選択した場合、インストール後に、アップグレードされたOMSのOracleホームから次のEM CTLコマンドを実行して有効にできます。
$
<ORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -enable_bip
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emctl config oms -enable_bip
コマンドはOracle BI Publisherを有効にするのみで、起動はしません。起動するには、アップグレードされたOMSのOracleホームから次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms -bip_only
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emctl start oms -bip_only
ポートの構成
「ポート構成の詳細」画面で、このリリースに追加されている新しいコンポーネントに使用するポートをカスタマイズして「次」をクリックします。
ほとんどのコンポーネントのポートは以前のリリースから自動的に引き継がれるため、この画面には、このリリースに追加されている新しいコンポーネント用のポートのみが示されます。
ノート:
この画面のすべてのポートが-1として表示される場合、インストーラがホスト上のポートをバインドできないことを示します。この問題を解決するには、インストーラを終了して、ホスト名とこのホストのIP構成を検証し(ホストのIPアドレスが別のホストで使用されていないことを確認)、インストーラを再起動して実行しなおします。
Oracleによって推奨されるポート範囲の内部または外部にある空きカスタム・ポートを入力できます。
ポートが空いているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
-
UNIXの場合:
netstat -an | grep <port no>
-
Microsoft Windowsの場合:
netstat -an|findstr <port_no>
ただし、カスタム・ポートは、1024より大きく、65535未満である必要があります。または、ポートがstaticports.ini
ファイルに事前に定義されていて、それらのポートを使用する場合、「staticports.iniファイルのインポート」をクリックして、ファイルを選択します。
ノート:
staticports.ini
ファイルがインストール中に渡される場合、staticports.ini
ファイルで定義されたポートがデフォルトで表示されます。ファイルが渡されない場合、推奨範囲から使用可能な最初のポートが表示されます。
staticports.ini
ファイルは次の場所にあります。
<Software_Extracted_Location>/response
アップグレードの詳細の確認
「確認」画面で、アップグレードのために指定した詳細を確認します。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
- 詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。
- 詳細を確認し問題がない場合、「アップグレード」をクリックしてアップグレードを開始します。
ノート:
「DR準備状況へのアップグレードおよび移行」を実行するときには、表示されている「ホスト名」がOMS1の別名ホスト名になっていることを確認します。そうなっていない場合、「インストールの詳細」画面に戻り、「ホスト名」が適切に指定されていることを確認します。アップグレードの進捗のモニタリング
「インストールの進行状況」画面で、アップグレード操作の全体的な進行状況(パーセント)と各コンフィギュレーション・アシスタントのステータスを確認します。
ノート:
-
コンフィギュレーション・アシスタントが失敗すると、インストーラが停止し、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントに関連する問題が解決するまで後続のコンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。この場合は、問題を診断して解決してから、「インストールの進行状況」画面で「再試行」 をクリックし、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントから再度実行します。
ただし、誤って「再試行」をクリックする前にインストーラを終了してしまった場合は、この画面を開くためにインストーラを再起動しないでください。かわりに、OMSのOracleホームから
runConfig.sh
スクリプトを起動し、サイレント・モードでコンフィギュレーション・アシスタントを再度実行してください。runConfig.sh
スクリプトが失敗した場合、サービス・リクエストを発行してOracleサポートに連絡してください。$<ORACLE_HOME>/oui/bin/runConfig.sh ORACLE_HOME=<absolute_path_to_Middleware_home> MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/oui/bin/runConfig.sh ORACLE_HOME=/u01/software/em13c/oraclehome MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}
runConfig.sh
スクリプトが失敗した場合、サービス・リクエストを発行してOracleサポートに連絡してください。 -
管理リポジトリのアップグレードがschemamanagerログの次のエラーで失敗した場合は、データベースを再起動して、アップグレードを再度試みます。
ORA-04020: deadlock detected while trying to lock object SYSMAN.MGMT_GLOBAL
追加のOMSインスタンスのアップグレード
追加のOMSインスタンスがある場合は、GUIモードでのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動からアップグレードの終了に従って、それぞれのアップグレードを順次開始します。
管理エージェントのアップグレード
すべてのOMSインスタンスのアップグレード後に、最初の、古いOMS (つまり、中央エージェント)でインストールされていたものを含む、管理エージェントをアップグレードします。詳細は、Oracle Management Agentのアップグレードを参照してください。
ノート:
-
OMSインスタンスのアップグレード後、中央エージェントをすぐにアップグレードすることをお薦めします。ただし、OMSインスタンスのアップグレード後、なんらかの理由で中央エージェントをすぐにアップグレードできない場合は、少なくともJDK 1.7u111パッチを中央エージェントに適用してください。そうしないと、GC WLSドメインのターゲットがEnterprise Manager Cloud Controlコンソールでモニターされません。この問題は、中央エージェントがアップグレードされると発生しません。
-
中央エージェントのアップグレード後に、アップグレードされた中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリを古いOracleミドルウェア・ホームで見つけて、古いOracleミドルウェア・ホーム外にそれを移動する場合は、中央エージェントのベース・ディレクトリのOracleミドルウェア・ホーム外への移動で概説されている手順に従います。
13cリリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード(サイレント・モード)
サイレント・モードを使用してOMSおよび管理リポジトリをバージョン13cリリース4にアップグレードするには、次のステップに従います。
-
ステップ1: サイレント・インストール用のレスポンス・ファイルの生成
-
ステップ2: サイレント・インストール用のレスポンス・ファイルの編集
-
ステップ4: 追加のOMSインスタンスのアップグレード
-
ステップ5: 管理エージェントのアップグレード
ノート:
emkeyをコピーしていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合は、次の手順を実行します。
-
OMRがサービス名で構成されている場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_conndesc '"(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<>)(PORT=<>)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=<>)))"' -repos_user <> [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
-
OMRがサービス名で構成されていない場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_host <host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> -repos_user <username> [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
ここで、管理リポジトリの詳細は、既存のまたは古い管理リポジトリの詳細です。コマンドラインで明示的に指定していない場合は、管理サーバーのパスワードおよびリポジトリ・パスワードを求められます。
ノート:
複数OMS環境をアップグレードしようとする場合、アップグレード・プロセスを常に、管理サーバーが動作している最初のOMSから開始してください(追加のOMSインスタンスからは開始しないでください)。
管理サーバーが実行されているOMSを特定するには、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行し、出力に管理サーバーの詳細が表示されているかどうかを確認します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
次のような出力が表示されます。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c Release 3 Copyright (c) 1996, 2018 Oracle Corporation. All rights reserved Enter Enterprise Manager Root (SYSMAN) Password : Console Server Host : myhost.example.com . . . WLS Domain Information Domain Name : GCDomain Admin Server Host: myhost.example.com . . .
ノート:
管理リポジトリのアップグレードがschemamanagerログの次のエラーで失敗した場合は、データベースを再起動して、アップグレードを再度試みます。
ORA-04020: deadlock detected while trying to lock object SYSMAN.MGMT_GLOBAL
サイレント・インストール用のレスポンス・ファイルの生成
インストーラを起動し、サイレント・アップグレードの実行に使用する必要があるレスポンス・ファイルを生成します。
./em13400_<platform>.bin -getResponseFileTemplates -outputLoc <absolute_path_to_a_directory_to_store_the_generated_response_file>
ノート:
コマンドにより、レスポンス・ファイルが3つ生成されます。このサイレント・インストールに使用する必要があるのは、upgrade.rsp
ファイルのみです。
サイレント・インストール用のレスポンス・ファイルの編集
upgrade.rsp
レスポンス・ファイルを編集し、サイレント・モードでOracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryをアップグレードするためのレスポンス・ファイルの編集に記載されているパラメータに対して適切な値を入力します。
ノート:
古くて13cリリース4でサポートされないプラグインがある場合は、まず以前のリリースからそれらのプラグインを削除する必要があります。それらの古いプラグインを削除した後でのみアップグレードを続行できます。
古いプラグインを削除するには、次のステップに従います。
-
まず、管理エージェントから古いプラグインをアンデプロイします。次に、それらをOMSインスタンスからアンデプロイします。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のプラグインの管理に関する章を参照してください。
-
最後に、自己更新コンソールからこれらの古いプラグインのバイナリを削除します。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のクラウド・コントロールの更新に関する章を参照してください。
サイレント・モードでのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
サイレント・モードでインストーラを起動し、更新したレスポンス・ファイルを渡します。
./em13400_<platform>.bin -silent -responseFile <absolute_path_to_the_directory_where_the_generated_and_updated_response_file_is_stored>/upgrade.rsp
ノート:
-
UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、
./em13400_<platform>.bin
を実行します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em13400_win64.exe
を実行します。 -
インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためにサポートされている拡張インストーラ・オプションを参照してください。
-
インストーラには、一時ディレクトリ内に約14GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、
-J-Djava.io.tmpdir
パラメータを渡して14GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。
次に例を示します。
./em13400_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/
-
IBM AIXでのアップグレード中に、ミドルウェア・ホームのJDKバージョンがサポートされているバージョンではないことを示すエラー・メッセージが表示された場合は、メッセージに記載されているサポートされているバージョンがインストールされていることを確認し、
-skipJDKValidation
引数を渡してインストーラを起動します。次に例を示します。
./em13400_<platform>.bin -skipJDKValidation
-
前提条件チェックがパッケージが不足していることを示して失敗した場合は、必要なパッケージをインストールしてインストールを再試行してください。インストーラによってパッケージ名およびバージョンが検証されるため、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』に示す最小バージョンのパッケージをインストールしてください。インストーラがこれらのパッケージの検証に使用するロジックを理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
Enterprise Managerシステムのサイレント・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプション
インストールが正常に終了すると、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。自動的に起動しないようにする場合は、START_OMS
オプションとSTART_AGENT
オプションを指定してインストーラを起動し、制御する内容に応じてtrue
またはfalse
に設定します。
たとえば、管理エージェントを自動的に起動しない場合、次のコマンドを実行します。
./em13400_<platform>.bin START_OMS=true START_AGENT=false -silent -responseFile <absolute_path>/upgrade.rsp
この拡張オプションに関連する制限事項を理解するには、Enterprise Managerシステムのグラフィック・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプションの制限事項を参照してください。
追加のOMSインスタンスのアップグレード
追加のOMSインスタンスがある場合は、13cリリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード(サイレント・モード) (この項)で概説されているステップ(1)からステップ(3)に従って、それぞれのアップグレードを順次開始します。
管理エージェントのアップグレード
すべてのOMSインスタンスのアップグレード後に、最初の、古いOMS (つまり、中央エージェント)でインストールされていたものを含む、管理エージェントをアップグレードします。詳細は、Oracle Management Agentのアップグレードを参照してください。
ノート:
-
OMSインスタンスのアップグレード後、中央エージェントをすぐにアップグレードすることをお薦めします。ただし、OMSインスタンスのアップグレード後、なんらかの理由で中央エージェントをすぐにアップグレードできない場合は、少なくともJDK 1.7u111パッチを中央エージェントに適用してください。そうしないと、GC WLSドメインのターゲットがEnterprise Manager Cloud Controlコンソールでモニターされません。この問題は、中央エージェントがアップグレードされると発生しません。
-
中央エージェントのアップグレード後に、アップグレードされた中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリを古いOracleミドルウェア・ホームで見つけて、古いOracleミドルウェア・ホーム外にそれを移動する場合は、中央エージェントのベース・ディレクトリのOracleミドルウェア・ホーム外への移動で概説されている手順に従います。
ソフトウェアのみ方式を使用したプラグインを伴った13cリリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード(グラフィック・モード)
この項では、ソフトウェアのみの方法をグラフィカル・モードで使用して、OMSおよび管理リポジトリをプラグインとともにバージョン13cリリース4にアップグレードする方法について説明します。
ノート:
-
これはオラクル社の推奨のアップグレード・アプローチです。
-
ソフトウェアのみ方式を使用したプラグインを伴う13cリリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレードはサイレント・モードではサポートされていません。
ソフトウェアのみ方式を使用して、ある時点でEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリを実質的にインストールし、その後で旧リリースのEnterprise Managerを、新しくインストールした13cリリース4のソフトウェア・バイナリにアップグレードします。
このアップグレード方式は、OMSインスタンスの停止時間を最少にするため、複数OMS環境に最適です。この方式は、ソフトウェア・バイナリのコピー、root.sh
スクリプトの実行およびソフトウェア・バイナリの構成を主とする3つの部分で構成されます。OMSインスタンスを停止せずに、並行してすべてのOMSホスト上でソフトウェア・バイナリをコピーできます。これは時間の節約となるだけでなく、以前のリリースのOMSインスタンスの稼働および実行をこの時点で継続できます。ソフトウェア・バイナリがコピーされると、すべてのOMSインスタンスを停止し、ソフトウェア・バイナリを1つずつ構成してOMSインスタンスをアップグレードできます。したがって停止時間はソフトウェア・バイナリをホストへコピーするときからではなく、OMSインスタンスの構成開始時から開始されます。
この項の具体的な内容は次のとおりです。
-
プラグインを伴ったEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)
- ビットのみモードでのリリース更新の適用
-
プラグインを伴ったEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリの構成
ノート:
emkeyをコピーしていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合は、次の手順を実行します。
-
OMRがサービス名で構成されている場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_conndesc '"(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<>)(PORT=<>)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=<>)))"' -repos_user <> [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
-
OMRがサービス名で構成されていない場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_host <host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> -repos_user <username> [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
ここで、管理リポジトリの詳細は、既存のまたは古い管理リポジトリの詳細です。コマンドラインで明示的に指定していない場合は、管理サーバーのパスワードおよびリポジトリ・パスワードを求められます。
ノート:
複数OMS環境をアップグレードしようとする場合、アップグレード・プロセスを常に、管理サーバーが動作している最初のOMSから開始してください(追加のOMSインスタンスからは開始しないでください)。
管理サーバーが実行されているOMSを特定するには、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行し、出力に管理サーバーの詳細が表示されているかどうかを確認します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
次のような出力が表示されます。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c Release 4 Copyright (c) 1996, 2019 Oracle Corporation. All rights reserved Enter Enterprise Manager Root (SYSMAN) Password : Console Server Host : myhost.example.com [..] WLS Domain Information Domain Name : GCDomain Admin Server Host: myhost.example.com [..]
プラグインを伴ったEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)
Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリをインストールするには、次のステップを実行します。
-
ステップ1: プラグインを伴ったGUIモードでソフトウェア・バイナリのみインストールするためのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
-
ステップ3: 最新のソフトウェア更新の適用
-
ステップ4: 前提条件チェックの実行および環境の検証
-
ステップ5: インストール・タイプの選択
-
ステップ6: ミドルウェア・ホームの構成およびホスト名の検証
-
ステップ7: データベース接続の詳細の指定
-
ステップ9: 追加のプラグインのデプロイ
-
ステップ10: 既存のWebLogic Serverドメインの拡張
-
ステップ12: Oracle BI Publisherの共有場所の構成
-
ステップ13: ポートの構成
-
ステップ14: アップグレードの詳細の確認
-
ステップ15: アップグレードの進捗のモニタリング
プラグインを伴ったGUIモードでソフトウェア・バイナリのみインストールするためのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
管理リポジトリ、OMS、インベントリ、ソフトウェア・ライブラリおよびEnterprise Managerの動作に不可欠なその他のコンポーネントをバックアップすることを強くお薦めします。これによって、アップグレードに失敗した場合に、元の内容に戻すことができます。これはEnterprise Managerのソフトウェア・ビットを適用可能なプラグインとともにインストールします。
既存のOMSが実行されているホストで、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動します。
./em13400_<platform>.bin INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true[-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]
ノート:
-
-invPtrLocパラメータは、オプション・パラメータです。
-
インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、Enterprise Managerシステムのグラフィック・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプションを参照してください。
-
UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、
./em13400_<platform>.bin
を実行します。次に例を示します。
Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、./em13400_<platform>.bin INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true[-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]
setup_em13400_win64.exe
を実行します次に例を示します。
setup_em13400_win64.exe INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true
-
アップグレードするOMSが
invPtrLoc
引数を使用してインストールされていた場合、インストーラの起動時に、必ずinvPtrLoc
引数を渡してください。 -
インストーラには、一時ディレクトリ内に約14GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、
-J-Djava.io.tmpdir
パラメータを渡して14GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。
次に例を示します。
./em13400_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/
-
IBM AIXでのアップグレード中に、ミドルウェア・ホームのJDKバージョンがサポートされているバージョンではないことを示すエラー・メッセージが表示された場合は、メッセージに記載されているサポートされているバージョンがインストールされていることを確認し、
-skipJDKValidation
引数を渡してインストーラを起動します。次に例を示します。
./em13400_<platform>.bin INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true -skipJDKValidation
Oracle Configuration Managerの有効化
(オプション)「My Oracle Supportの詳細」画面でMy Oracle Support資格証明を入力してOracle Configuration Managerを有効にし、「次」をクリックします。今はOracle Configuration Managerを有効にしない場合、詳細を何も入力せずに「次」をクリックして最新のソフトウェア更新の適用に進みます。
インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを入力し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールの完了後、構成情報を手動で収集し、My Oracle Supportにアップロードしてください。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
最新のソフトウェア更新の適用
「ソフトウェアの更新」画面で、最新のPSUパッチを含む、最新のソフトウェア更新を適用して「次」をクリックします。
ソフトウェア更新は、オフライン・モード(インターネット接続がない場合)またはオンライン・モード(インターネット接続がある場合)でダウンロードできます。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
前提条件チェックの実行および環境の検証
「前提条件チェック」画面で、インストール・ウィザードによって実行された前提条件チェックのステータスを確認し、環境がアップグレード成功のためのすべての最小要件を満たしているかどうかを確認します。次に、「次へ」をクリックします。
インストール・ウィザードでは、この画面に達すると前提条件チェックが自動的に実行されます。
前提条件チェックのステータスは、「警告」、「失敗」、「成功」、「未実行」、「進行中」または「保留」です。
「警告」または「失敗」 ステータスになったチェックがある場合は、アップグレードを続行する前に問題を調査して修正してください。前提条件を満たさなかった理由と解決方法の詳細が画面に表示されます。問題を修正した後、この画面に戻り、「再実行」をクリックして前提条件を再度チェックします。
ノート:
前提条件チェックが失敗しパッケージの欠落が報告された場合、必要なパッケージをインストールして、「再実行」をクリックしてください。インストール・ウィザードによってパッケージ名およびバージョンが検証されるため、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』に示す最小バージョンのパッケージをインストールしてください。インストール・ウィザードがこれらのパッケージの検証に使用するロジックを理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
インストール・タイプの選択
「インストール・タイプ」画面で、「既存のEnterprise Managerシステムのアップグレード」を選択します。アップグレードするOMSを選択し、「次」をクリックします。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
ミドルウェア・ホームの構成およびホスト名の検証
「インストールの詳細」画面で、次の操作を実行して「次」をクリックします。
-
インストーラでOracle WebLogic Server 12cリリース2 (12.2.1.3.0)およびJava Development Kit 1.8.0_231を自動的にインストールできる新しいミドルウェア・ホームを入力します。
たとえば、
/u01/software/em13c/oraclehome
です。ノート:
ここで入力または検証するミドルウェア・ホームがEnterprise Manager Cloud Controlのみに使用されていることを確認してください。他のOracle Fusion Middleware製品またはコンポーネントは、同じミドルウェア・ホームにインストールしないでください。
-
ホスト名を検証します。デフォルトでは、ホスト名は、既存の旧リリースのEnterprise Managerがインストールされていたホストの名前です。これは編集不可フィールドです。
データベース接続の詳細の指定
「データベース接続の詳細」画面で、次の操作を実行して「次」をクリックします。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
-
選択したOMSの管理リポジトリが格納されているデータベースのSYSおよびSYSMANユーザー・アカウントのパスワードを入力します。
ノート:
-
SYSMANパスワードは、先頭が文字で始まり、8文字以上を含み、1つ以上の数値を含む必要があります。また、文字$ # _ を含むことができます。
-
パスワードを変更するには、OMSのいずれかで
<OMSORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -change_repos_pwd -old_pwd <old_pwd> -new_pwd <new_pwd>
を実行します。 -
アップグレード後、同じコマンドを実行してsysmanパスワードを任意のパスワードに変更できます。
-
-
管理リポジトリがバックアップされていることを確認します(インストーラは、管理リポジトリがバックアップされているかどうかのみをチェックするため、OMS、インベントリ、ソフトウェア・ライブラリおよびEnterprise Managerの動作に不可欠なその他のコンポーネントをバックアップすることを強くお薦めします。これによって、アップグレードに失敗した場合に、元の内容に戻すことができます)。前提条件として、アップグレード・プロセスを開始する前に、管理リポジトリをバックアップする必要があります。まだバックアップを取っていない場合は、ただちに実行し、その後でインストーラに戻ってアップグレードを続行してください。
-
アップグレード後のメンテナンスのためにEnterprise Managerシステムを停止する必要がある場合は、「DDMPジョブを無効にします」を選択してDDMPジョブを無効にします。アップグレード後のメンテナンスのためにEnterprise Managerシステムを停止しないため、DDMPジョブを無効にしない場合は、このオプションを選択しないでください。
遅延データ移行(DDMP)は、以前のリリースのEnterprise Managerに格納されているデータのフォーマットを、アップグレード後のEnterprise Managerシステムと互換性のあるフォーマットに移行する、アップグレード後アクティビティの1つです。この移行アクティビティは基本的に、Oracle Management Repositoryのアップグレード時に発行されるEnterprise Managerのジョブであり、アップグレード後のEnterprise Managerシステムが機能し始めるときバックグラウンドで実行するようにスケジュールされます。
データ・フォーマットの移行にかかる時間は、以前のリリースのEnterprise Managerにあるデータの量によって異なります。したがって、大量のデータがある場合、移行に時間がかかります。
アップグレード後のメンテナンス用にEnterprise Managerシステムを停止する必要がある場合、DDMPジョブを今すぐ無効にし、メンテナンス期間が終了し、Enterprise Managerシステムが稼働中になった後でアップグレード後のコンソールから実行するよう選択できます。
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールのアップグレード後のコンソールからDDMPジョブを後で実行するには、「設定」メニューから「Cloud Controlの管理」を選択し、「アップグレード後のタスク」を選択します。
ノート:
以前のリリースのEnterprise Managerにデプロイされているプラグインのいくつかが古く、13cリリース4でサポートされないことがインストーラによって検出された場合、まず以前のリリースからそれらのプラグインを削除するよう求められます。それらの古いプラグインを削除した後でのみインストーラに戻ってアップグレードを続行できます。
古いプラグインを削除するには、次のステップに従います。
-
管理エージェントから古いプラグインをアンデプロイします。次に、それらをOMSインスタンスからアンデプロイします。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のプラグインのアンデプロイに関する章を参照してください。
-
必要に応じて、自己更新コンソールからこれらの古いプラグインのバイナリを削除します。手順については、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドのクラウド・コントロールの更新に関する章を参照してください。
ノート:
環境にJVM診断エンジン(JVMDエンジン)またはアプリケーションの依存性とパフォーマンス・エンジン(ADPエンジン)が構成されている場合、それらが稼働しているかどうかを確認します。そうである場合、管理サーバーが稼働しているかどうかを確認し、JVMDエンジンおよびADPエンジンを停止します。アップグレードが正常に終了すると、JVMDエンジンは自動的に起動します。
管理サーバーが稼働しているかどうかを確認するには、アップグレードしているOMSから次のコマンドを実行します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
各OMSインスタンスでエンジンを停止するには、アップグレードしているOMSから次のコマンドを実行します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
<ORACLE_HOME>/bin/emctl extended oms adp stop -all
ノート:
この時点でデータベースに対して実行する様々な前提条件チェック、および失敗した場合にそれらを修正する方法の詳細は、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4にアップグレードするための前提条件を参照してください。
プラグインのアップグレードまたは移行あるいは依存プラグインのデプロイ
「プラグイン・アップグレード」画面で、次の影響のいずれかを受けるプラグインを確認して「次」をクリックします。
-
新しいバージョンが存在する場合にアップグレード
-
新しいバージョンが存在しない場合に移行
-
アップグレード対象のプラグインに新しい依存関係が存在する場合またはリリースで導入された新しいデフォルト・プラグインがある場合は、デプロイ済。
ここで、新しいバージョンとは、インストールに使用するEnterprise Managerソフトウェア(DVDまたはダウンロードしたソフトウェア)で提供されているプラグインの新しいバージョンを指します。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
ノート:
13cリリース4でのみサポートされ、将来のリリースではサポートされないプラグイン・バージョンにアップグレード可能な非推奨のプラグインが環境にある場合があります。そのような非推奨のプラグインがこのアップグレードの画面でデフォルトで選択されている場合、選択内容を確認し、そのようなプラグインのアップグレードを続行するかどうかを決めるよう求められます。
ノート:
-
新しいバージョンが、使用するEnterprise Managerソフトウェアに存在しないが、Oracleソフトウェア・ダウンロードには存在する場合、既存のプラグインをデフォルトで自動的に移行するかわりに、新しいバージョンをそこから手動でダウンロードして既存のプラグインをアップグレードすることもできます。次のステップを実行します。
-
必要なプラグインを
プラグインの更新
から手動でダウンロードします。また、パートナまたは顧客によって作成されたプラグインは、
Enterprise Manager Extensibility Exchange
からダウンロードできます。 -
次のオプションを指定してインストーラを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。
UNIXプラットフォームの場合:
em13400_<platform>.bin INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
Microsoft Windowsプラットフォームの場合:
setup_em13400_win64.exe INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
ここには、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードしたソフトウェア)で使用可能なプラグインや、このカスタムの場所で使用可能なプラグインの一覧が表示されます。インストールするものを選択できます。
プラグインの新しいバージョンが利用できるようになると、この画面にはそのプラグインが、自動的にアップグレードされるプラグインとしてリストされます。
-
-
OMSまたは管理エージェントの一部にサポートされていないプラグインがあるというメッセージが表示された場合は、メッセージの説明に従ってプラグインをアップグレードし、OMSのアップグレードを再試行します。
追加のプラグインのデプロイ
「プラグインの選択」画面で、OMSのアップグレード中に自動的にアップグレードされるプラグイン以外にデプロイするオプション・プラグインを選択し、「次」をクリックします。
ノート:
13cリリース4でのみサポートされ、将来のリリースではサポートされない非推奨のプラグインを選択した場合、選択内容を確認し、そのプラグインのデプロイメントを続行するかどうかを決めるよう求められます。
ノート:
この画面にリストされていないプラグインをインストールする場合は、次のステップに従います。
-
必要なプラグインを手動でダウンロードします。
- Oracleプラグインは、プラグインの更新からダウンロードできます。
- Oracleのパートナによって作成されたプラグインは、Enterprise Manager Extensibility Exchangeで入手できます。
-
次のオプションを指定してインストーラを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。
UNIXプラットフォームの場合:
em13400_<platform>.bin INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
Microsoft Windowsプラットフォームの場合:
setup_em13400_win64.exe INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
ここには、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードしたソフトウェア)で使用可能なプラグインや、このカスタムの場所で使用可能なプラグインの一覧が表示されます。インストールするものを選択できます。
既存のWebLogic Serverドメインの拡張
「WebLogic Serverドメインの拡張」画面で、次の操作を実行し、アップグレードされたOMS用のWebLogicドメインおよびOMSインスタンス・ベース・ディレクトリを新規作成して「次」をクリックします。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
-
「管理サーバー・ホスト」名、「管理サーバー・ポート」値および「WebLogicユーザー名」を検証し、「WebLogicパスワード」にWebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力します。アップグレードする以前のリリースのOMSで使用されていた管理サーバーと同じポートおよびホスト名で新しいWebLogicドメイン
(GCDomain)
を作成するには、これを行う必要があります。ノート:
追加のOMSをアップグレードする場合、すでにアップグレードした最初のOMS用に構成した管理サーバーのホスト名およびポート、および既存のWebLogicユーザー・アカウントのユーザー名が自動的に移入されます。これらを検証してから、WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力する必要があります。
ホスト名は、最初のOMSが実行されているホストの名前です。ポートを識別するには、次のファイルでパラメータ
AS_HTTPS_PORT
に設定された値を確認します。<OMS_INSTANCE_HOME>/em/EMGC_OMS<n>/emgc.properties
-
新規OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ
(gc_inst)
への絶対パスを入力します。これは、アップグレードされたOMSに関連する構成情報を保存するために作成されます。このgc_inst
ディレクトリは、13cリリース3または13cリリース2の古いgc_inst
ディレクトリであってはいけないため、新しいディレクトリの場所を入力する必要があります。古いgc_inst
ディレクトリを入力すると、インストーラはディレクトリが空ではないという警告を表示します。たとえば、
/u01/app/oracle/em13c/gc_instr2
とします入力したパスがインスタンス・ベース・ディレクトリへの正しいパスであり、ミドルウェア・ホーム外で保持されていることを確認します。
ノート:
NFSマウントされたドライブにインストール中で、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(gc_inst)をNFSマウントされたドライブに作成している場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。httpd.confファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。手順については、「NFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所へのロック・ファイルの移動」を参照してください。
NFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所へのロック・ファイルの移動
- NFSマウントされたドライブにインストールし、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(
(gc_inst)
)をNFSマウントされたドライブに作成した場合、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。これを行うには、httpd.conf
ファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。
追加のOracle Management Serviceのアップグレードの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の追加Oracle Management Serviceを追加した後のインストール後のタスクの実行に関する項のステップ4を参照してください。
Oracle BI Publisherの共有場所の構成
「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面で、次の操作を実行して「次」をクリックします。
-
共有場所にすでにOracle BI Publisherがインストールおよび構成されているOMSをアップグレードする場合、Oracle BI Publisherを構成するためのフィールドは事前に入力され、グレー表示されます。それらはそのままにし、この画面の他のセクションに進むことができます。
しかし、Oracle BI PublisherがまだインストールされていないOMSをアップグレードする場合または共有場所にOracle BI Publisherはインストールされているが構成されていないOMSをアップグレードする場合、次の操作を実行します。
(i) Oracle BI Publisherのために使用できる共有場所を特定します。
既存の共有の場所が自動的に移入されます。既存の共有場所がない場合、新たに作成し、最初のOMSをインストールするホストおよび追加のOMSインスタンスをインストールする予定のホストでそれが認識されることを確認します。
インストールが成功するように、インストール時に共有ディレクトリ用のハードディスク・ドライブを約400MB予約できます。ただし、追加のプラグインをインストールしたり、さらに多くのレポートを作成するにつれて、領域の使用率は時間とともに増えていくため、最終的に少なくとも10GBに拡張し、将来的にはさらに拡張できるようにすることをお薦めします。
注意:
ソフトウェア・ライブラリ、または以前のリリースのEnterprise Managerのゴールド・イメージのステージング用に使用していた共有場所がすでにある場合、同じ場所を使用するよう選択できます。ただし、共有場所内のディレクトリはOracle BI Publisher、ソフトウェア・ライブラリおよびステージング済のゴールド・イメージに対して固有になるようにします。たとえば、共有場所
/u01/software/examplehost/shrd/
をすでに使用していて、ソフトウェア・ライブラリが/u01/software/examplehost/shrd/SW
内に構成されている場合、同じ場所を使用できますが、Oracle BI Publisher用のこの共有場所内のディレクトリは必ず/u01/software/examplehost/shrd/BIP
にします。(ii) この画面で、「Oracle BI Publisherの共有場所の構成」を選択します。次のディレクトリ・パスを入力します。最初のOMSのインストールに使用するユーザー・アカウントに、これらのパスの読取りおよび書込み権限があることを確認します。
ノート:
Microsoft Windowsでインストーラを起動すると、「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面には「構成ボリューム」オプションと「クラスタ・ボリューム」オプションが表示されません。これは予測されている動作です。
「構成ボリューム」に、Oracle BI Publisherリポジトリおよび構成ファイルが格納される共有記憶域の場所にある
/config
ディレクトリまでのパスを入力します。たとえば、/u01/software/examplehost/shrd/BIP/config
です。「クラスタ・ボリューム」に、Oracle BI Publisherが高可用性環境で動作するためにOracle BI Publisherスケジューラ記憶域が保持される共有記憶域の場所にある
/cluster
ディレクトリまでのパスを入力します。たとえば、/u01/software/examplehost/shrd/BIP/cluster
です。警告:
インストール後、これらのディレクトリを削除しないでください。これらのディレクトリはOracle BI Publisherが適切に機能するために必要なため、インストール後にも必要になります。
-
インストールおよび構成されているOracle BI Publisherを有効または無効にします。Oracle BI Publisherを有効にすると、ソフトウェアが起動され、Enterprise Managerシステム内で使用するための準備が整えられます。Oracle BI Publisherを無効にすると、ソフトウェアは起動されずにそのままになります。
Oracle BI Publisherを有効にするには、「Oracle BI Publisherの有効化」を選択します。
ノート:
インストール時にOracle BI Publisherを無効にするよう選択した場合、インストール後に、アップグレードされたOMSのOracleホームから次のEM CTLコマンドを実行して有効にできます。
$
<ORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -enable_bip
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emctl config oms -enable_bip
コマンドはOracle BI Publisherを有効にするのみで、起動はしません。起動するには、アップグレードされたOMSのOracleホームから次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms -bip_only
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emctl start oms -bip_only
ポートの構成
「ポート構成の詳細」画面で、このリリースに追加されている新しいコンポーネントに使用するポートをカスタマイズして「次」をクリックします。
ほとんどのコンポーネントのポートは以前のリリースから自動的に引き継がれるため、この画面には、このリリースに追加されている新しいコンポーネント用のポートのみが示されます。
ノート:
この画面のすべてのポートが-1として表示される場合、インストーラがホスト上のポートをバインドできないことを示します。この問題を解決するには、インストーラを終了して、ホスト名とこのホストのIP構成を検証し(ホストのIPアドレスが別のホストで使用されていないことを確認)、インストーラを再起動して実行しなおします。
Oracleによって推奨されるポート範囲の内部または外部にある空きカスタム・ポートを入力できます。
ポートが空いているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
-
UNIXの場合:
netstat -an | grep <port no>
-
Microsoft Windowsの場合:
netstat -an|findstr <port_no>
ただし、カスタム・ポートは、1024より大きく、65535未満である必要があります。または、ポートがstaticports.ini
ファイルに事前に定義されていて、それらのポートを使用する場合、「staticports.iniファイルのインポート」をクリックして、ファイルを選択します。
ノート:
staticports.ini
ファイルがインストール中に渡される場合、staticports.ini
ファイルで定義されたポートがデフォルトで表示されます。ファイルが渡されない場合、推奨範囲から使用可能な最初のポートが表示されます。
staticports.ini
ファイルは次の場所にあります。
<Software_Extracted_Location>/response
アップグレードの詳細の確認
「確認」画面で、アップグレードのために指定した詳細を確認します。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
- 詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。
- 詳細を確認し問題がない場合、「アップグレード」をクリックしてアップグレードを開始します。
ノート:
「DR準備状況へのアップグレードおよび移行」を実行するときには、表示されている「ホスト名」がOMS1の別名ホスト名になっていることを確認します。そうなっていない場合、「インストールの詳細」画面に戻り、「ホスト名」が適切に指定されていることを確認します。allroot.shスクリプトの実行
(UNIXのみ)ソフトウェア・バイナリをインストールした後、新しい端末にrootユーザーとしてログインし、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)でインストールしたOMSのOracleホームからallroot.sh
スクリプトを実行します。
$<ORACLE_HOME>/allroot.sh
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/allroot.sh
追加のOMSインスタンスがある場合は、追加のOMSホストでもこのスクリプトを実行します。
ノート:
この時点でこのスクリプトを実行する権限がない場合、ソフトウェア・バイナリの構成後にいつでも実行できますが、管理エージェントのアップグレードを開始する前に確実に実行してください。
追加のプラグインのインストール
追加のプラグインをインストールする必要がある場合は、プラグインの更新から手動でダウンロードできます。ダウンロードされた追加のプラグインの場所をplugin_locationパラメータとともにインストーラに渡します。
ソフトウェアのみ方式を使用した13cリリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード(グラフィック・モード)
この項では、ソフトウェアのみの方法をグラフィカル・モードで使用して、OMSおよび管理リポジトリをバージョン13cリリース4にアップグレードする方法について説明します。
ソフトウェアのみ方式を使用して、ある時点でEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリを実質的にインストールし、その後で旧リリースのEnterprise Managerを、新しくインストールした13cリリース4のソフトウェア・バイナリにアップグレードします。
このアップグレード方式は、OMSインスタンスの停止時間を最少にするため、複数OMS環境に最適です。この方式は、ソフトウェア・バイナリのコピー、root.sh
スクリプトの実行およびソフトウェア・バイナリの構成を主とする3つの部分で構成されます。OMSインスタンスを停止せずに、並行してすべてのOMSホスト上でソフトウェア・バイナリをコピーできます。これは時間の節約となるだけでなく、以前のリリースのOMSインスタンスの稼働および実行をこの時点で継続できます。ソフトウェア・バイナリがコピーされると、すべてのOMSインスタンスを停止し、ソフトウェア・バイナリを1つずつ構成してOMSインスタンスをアップグレードできます。したがって停止時間はソフトウェア・バイナリをホストへコピーするときからではなく、OMSインスタンスの構成開始時から開始されます。
この項の具体的な内容は次のとおりです。
-
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)
-
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリの構成(グラフィック・モード)
ノート:
emkeyをコピーしていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合は、次の手順を実行します。
-
OMRがサービス名で構成されている場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_conndesc '"(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<>)(PORT=<>)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=<>)))"' -repos_user <> [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
-
OMRがサービス名で構成されていない場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_host <host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> -repos_user <username> [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
ここで、管理リポジトリの詳細は、既存のまたは古い管理リポジトリの詳細です。コマンドラインで明示的に指定していない場合は、管理サーバーのパスワードおよびリポジトリ・パスワードを求められます。
ノート:
複数OMS環境をアップグレードしようとする場合、アップグレード・プロセスを常に、管理サーバーが動作している最初のOMSから開始してください(追加のOMSインスタンスからは開始しないでください)。
管理サーバーが実行されているOMSを特定するには、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行し、出力に管理サーバーの詳細が表示されているかどうかを確認します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
次のような出力が表示されます。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c Release 4 Copyright (c) 1996, 2019 Oracle Corporation. All rights reserved Enter Enterprise Manager Root (SYSMAN) Password : Console Server Host : myhost.example.com […] WLS Domain Information Domain Name : GCDomain Admin Server Host: myhost.example.com […]
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)
Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリをインストールするには、次のステップを実行します。
-
ステップ1: GUIモードでソフトウェア・バイナリのみインストールするためのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
-
ステップ3: 最新のソフトウェア更新の適用
-
ステップ4: 前提条件チェックの実行および環境の検証
-
ステップ5: インストール・タイプの選択
-
ステップ7: インストールの詳細の確認
-
ステップ8: インストールの進捗のモニタリング
-
ステップ9: インストールの終了
GUIモードでソフトウェア・バイナリのみインストールするためのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
既存のOMSが実行されているホストで、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動します。
./em13400_<platform>.bin [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]
ノート:
-
UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、
./em13400_<platform>.bin
を実行します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em13400_win64.exe
を実行します。 -
アップグレードするOMSが
invPtrLoc
引数を使用してインストールされていた場合、インストーラの起動時に、必ずinvPtrLoc
引数を渡してください。 -
Microsoft Windowsでは、
-invPtrLoc
はサポートされていません。 -
インストーラには、一時ディレクトリ内に約14GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、
-J-Djava.io.tmpdir
パラメータを渡して14GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。
次に例を示します。
./em13400_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/
ノート:
IBM AIXへのインストール中に、ミドルウェア・ホームで使用しているJDKバージョンがサポートされているバージョンではないことを示すエラー・メッセージが表示された場合は、メッセージに記載されているサポートされているバージョンがインストールされていることを確認し、-skipJDKValidation
引数を渡してインストーラを起動します。
次に例を示します。
./em13400_<platform>.bin -skipJDKValidation
Oracle Configuration Managerの有効化
(オプション)「My Oracle Supportの詳細」画面でMy Oracle Support資格証明を入力してOracle Configuration Managerを有効にし、「次」をクリックします。今はOracle Configuration Managerを有効にしない場合、詳細を何も入力せずに「次」をクリックして最新のソフトウェア更新の適用に進みます。
インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを入力し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールの完了後、構成情報を手動で収集し、My Oracle Supportにアップロードしてください。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
最新のソフトウェア更新の適用
「ソフトウェアの更新」画面で、最新のPSUパッチを含む、最新のソフトウェア更新を適用して「次」をクリックします。
ソフトウェア更新は、オフライン・モード(インターネット接続がない場合)またはオンライン・モード(インターネット接続がある場合)でダウンロードできます。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
前提条件チェックの実行および環境の検証
「前提条件チェック」画面で、インストール・ウィザードによって実行された前提条件チェックのステータスを確認し、環境がアップグレード成功のためのすべての最小要件を満たしているかどうかを確認します。次に、「次へ」をクリックします。
インストール・ウィザードでは、この画面に達すると前提条件チェックが自動的に実行されます。
前提条件チェックのステータスは、「警告」、「失敗」、「成功」、「未実行」、「進行中」または「保留」です。
「警告」または「失敗」 ステータスになったチェックがある場合は、アップグレードを続行する前に問題を調査して修正してください。前提条件を満たさなかった理由と解決方法の詳細が画面に表示されます。問題を修正した後、この画面に戻り、「再実行」をクリックして前提条件を再度チェックします。
ノート:
前提条件チェックが失敗しパッケージの欠落が報告された場合、必要なパッケージをインストールして、「再実行」をクリックしてください。インストール・ウィザードによってパッケージ名およびバージョンが検証されるため、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』に示す最小バージョンのパッケージをインストールしてください。インストール・ウィザードがこれらのパッケージの検証に使用するロジックを理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
インストールの詳細の確認
「確認」画面で、選択したインストール・タイプに指定した詳細を確認します。
-
詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。
-
詳細を確認し問題がない場合、「インストール」をクリックしてインストール・プロセスを開始します。
管理エージェントのアンインストールおよびエージェント・ベース・ディレクトリの削除
管理エージェントをアンインストールし、ミドルウェア・ホームの構成、中央エージェントのインストールおよびホスト名の検証のステップ(2)で作成したエージェント・ベース・ディレクトリを削除します。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
インストール済の管理エージェントとステップ10 (b)で作成済のエージェント・ベース・ディレクトリはフレッシュ・インストールで必須ですが、エージェント・アップグレード・コンソールを使用して管理エージェントをアップグレードする場合は使用されません。
サイレント・モードでの追加のOMSホストへのソフトウェア・バイナリのコピー
追加のOMSインスタンスがある場合は、この項(Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード))で概説されている次のステップによって、追加のOMSホストにソフトウェア・バイナリのコピーも行います。
allroot.shスクリプトの実行
(UNIXのみ)ソフトウェア・バイナリをインストールした後、新しい端末にrootユーザーとしてログインし、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)でインストールしたOMSのOracleホームからallroot.sh
スクリプトを実行します。
$<ORACLE_HOME>/allroot.sh
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/allroot.sh
追加のOMSインスタンスがある場合は、追加のOMSホストでもこのスクリプトを実行します。
ノート:
この時点でこのスクリプトを実行する権限がない場合、ソフトウェア・バイナリの構成後にいつでも実行できますが、管理エージェントのアップグレードを開始する前に確実に実行してください。
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリの構成(グラフィック・モード)
Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリを構成するには、次のステップを実行します。
-
ステップ1: GUIモードでソフトウェア・バイナリを構成するためのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
-
ステップ1: インストール・タイプの選択
-
ステップ2: データベース接続の詳細の指定
-
ステップ4: 追加のプラグインのデプロイ
-
ステップ5: 既存のWebLogic Serverドメインの拡張
-
ステップ6: Oracle BI Publisherの共有場所の構成
-
ステップ7: ポートの構成
-
ステップ8: アップグレードの詳細の確認
-
ステップ9: アップグレードの進捗のモニタリング
-
ステップ10: アップグレードの終了
-
ステップ11: 追加のOMSインスタンスのアップグレード
-
ステップ12: 管理エージェントのアップグレード
GUIモードでソフトウェア・バイナリを構成するためのEnterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)でインストールしたOMSのOracleホームから次のスクリプトを実行してインストール・ウィザードを起動します。
$<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]
ノート:
-
Microsoft Windowsの場合は、
ConfigureGC.bat
を実行します。 -
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)で説明されている手順で、ソフトウェア・バイナリをインストール中に
-invPtrLoc
引数を渡した場合は、ここでも同じ引数を渡します。 -
スクリプトの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、Enterprise Manager Cloud Controlへのソフトウェアのみのアップグレードでサポートされている拡張スクリプト・オプションを参照してください。
Enterprise Manager Cloud Controlへのソフトウェアのみのアップグレードでサポートされている拡張スクリプト・オプション
configureGC.sh
の起動中に渡すことができる、追加の拡張オプションを次に示します。
-
WebLogicドメインの作成に使用されるデフォルト名は、
GCDomain
です。カスタムのWebLogicドメイン名はサポートされていません。 -
構成が正常に終了すると、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。自動的に起動しないようにする場合は、
START_OMS
オプションとSTART_AGENT
オプションを指定してスクリプトを起動し、制御する内容に応じてtrue
またはfalse
に設定します。たとえば、管理エージェントを自動的に起動しない場合、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh START_OMS=true START_AGENT=false
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/sysman/install/ConfigureGC.sh START_OMS=true START_AGENT=false
この拡張オプションに関連する制限事項を理解するには、Enterprise Managerシステムのグラフィック・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプションの制限事項を参照してください。
インストール・タイプの選択
「インストール・タイプ」画面で、次のようにします。
- 「既存のEnterprise Managerシステムのアップグレード」を選択し、次に「1システムのアップグレード」を選択します。
- アップグレードするOMSを選択します。
- 「次」をクリックします。
データベース接続の詳細の指定
「データベース接続の詳細」画面で、次の操作を実行して「次」をクリックします。
-
選択したOMSの管理リポジトリが格納されているデータベースのSYSおよびSYSMANユーザー・アカウントのパスワードを入力します。
ノート:
-
SYSMANパスワードは、先頭が文字で始まり、8文字以上を含み、1つ以上の数値を含む必要があります。また、文字$ # _ を含むことができます。
-
パスワードを変更するには、OMSのいずれかで
<OMSORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -change_repos_pwd -old_pwd <old_pwd> -new_pwd <new_pwd>
を実行します。 -
アップグレード後、同じコマンドを実行してsysmanパスワードを任意のパスワードに変更できます。
-
-
管理リポジトリがバックアップされていることを確認します(インストーラは、管理リポジトリがバックアップされているかどうかのみをチェックするため、OMS、インベントリ、ソフトウェア・ライブラリおよびEnterprise Managerの動作に不可欠なその他のコンポーネントをバックアップすることを強くお薦めします。これによって、アップグレードに失敗した場合に、元の内容に戻すことができます)。前提条件として、アップグレード・プロセスを開始する前に、管理リポジトリをバックアップする必要があります。まだバックアップを取っていない場合は、ただちに実行し、その後でインストーラに戻ってアップグレードを続行してください。
-
アップグレード後のメンテナンスのためにEnterprise Managerシステムを停止する必要がある場合は、「DDMPジョブを無効にします」を選択してDDMPジョブを無効にします。アップグレード後のメンテナンスのためにEnterprise Managerシステムを停止しないため、DDMPジョブを無効にしない場合は、このオプションを選択しないでください。
遅延データ移行(DDMP)は、以前のリリースのEnterprise Managerに格納されているデータのフォーマットを、アップグレード後のEnterprise Managerシステムと互換性のあるフォーマットに移行する、アップグレード後アクティビティの1つです。この移行アクティビティは基本的に、Oracle Management Repositoryのアップグレード時に発行されるEnterprise Managerのジョブであり、アップグレード後のEnterprise Managerシステムが機能し始めるときバックグラウンドで実行するようにスケジュールされます。
データ・フォーマットの移行にかかる時間は、以前のリリースのEnterprise Managerにあるデータの量によって異なります。したがって、大量のデータがある場合、移行に時間がかかります。
アップグレード後のメンテナンス用にEnterprise Managerシステムを停止する必要がある場合、DDMPジョブを今すぐ無効にし、メンテナンス期間が終了し、Enterprise Managerシステムが稼働中になった後でアップグレード後のコンソールから実行するよう選択できます。
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールのアップグレード後のコンソールからDDMPジョブを後で実行するには、「設定」メニューから「Cloud Controlの管理」を選択し、「アップグレード後のタスク」を選択します。
ノート:
以前のリリースのEnterprise Managerにデプロイされているプラグインのいくつかが古く、13cリリース4でサポートされないことがインストーラによって検出された場合、まず以前のリリースからそれらのプラグインを削除するよう求められます。それらの古いプラグインを削除した後でのみインストーラに戻ってアップグレードを続行できます。
古いプラグインを削除するには、次のステップに従います。
-
管理エージェントから古いプラグインをアンデプロイします。次に、それらをOMSインスタンスからアンデプロイします。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のプラグインのアンデプロイに関する章を参照してください。
-
必要に応じて、自己更新コンソールからこれらの古いプラグインのバイナリを削除します。手順については、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドのクラウド・コントロールの更新に関する章を参照してください。
ノート:
環境にJVM診断エンジン(JVMDエンジン)またはアプリケーションの依存性とパフォーマンス・エンジン(ADPエンジン)が構成されている場合、それらが稼働しているかどうかを確認します。そうである場合、管理サーバーが稼働しているかどうかを確認し、JVMDエンジンおよびADPエンジンを停止します。アップグレードが正常に終了すると、JVMDエンジンは自動的に起動します。
管理サーバーが稼働しているかどうかを確認するには、アップグレードしているOMSから次のコマンドを実行します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
各OMSインスタンスでエンジンを停止するには、アップグレードしているOMSから次のコマンドを実行します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
<ORACLE_HOME>/bin/emctl extended oms adp stop -all
ノート:
この時点でデータベースに対して実行する様々な前提条件チェック、および失敗した場合にそれらを修正する方法の詳細は、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4にアップグレードするための前提条件を参照してください。
ノート:
欠落しているプラグインに関するエラーが表示される場合は、次の操作を実行します。
-
欠落しているプラグインのエラー・メッセージに表示されているとおりに、プラグイン・バージョンおよびプラグイン・アップデートに関するノートを取ります。エラー・メッセージに表示されたプラグインは、次の形式で示されます。
PluginID:PluginVersion:PluginUpdate
-
必要なプラグインをプラグインの更新から手動でダウンロードします。
また、パートナまたは顧客によって作成されたプラグインは、Enterprise Manager Extensibility Exchangeからダウンロードできます。
-
次のパラメータを指定して
ConfigureGC.sh
スクリプトを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。<ORACLE_HOME>は、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)でインストールしたOMSホストのOracleホーム(ミドルウェア・ホーム)です。<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_sw>
次のステップに進む前に、欠落しているプラグインを必ずインストールしてください。
プラグインのアップグレードまたは移行あるいは依存プラグインのデプロイ
「プラグイン・アップグレード」画面で、次の影響のいずれかを受けるプラグインを確認して「次」をクリックします。
-
新しいバージョンが存在する場合にアップグレード
-
新しいバージョンが存在しない場合に移行
-
アップグレード対象のプラグインに新しい依存関係が存在する場合またはリリースで導入された新しいデフォルト・プラグインがある場合は、デプロイ済。
ここで、新しいバージョンとは、インストールに使用するEnterprise Managerソフトウェア(DVDまたはダウンロードしたソフトウェア)で提供されているプラグインの新しいバージョンを指します。
ノート:
13cリリース2でのみサポートされ、将来のリリースではサポートされないプラグイン・バージョンにアップグレード可能な非推奨のプラグインが環境にある場合があります。そのような非推奨のプラグインがこのアップグレードの画面でデフォルトで選択されている場合、選択内容を確認し、そのようなプラグインのアップグレードを続行するかどうかを決めるよう求められます。
重要:
次の画面に進む前に、次のコマンドを実行して関連するOMSインスタンスすべてを停止します。<ORACLE_HOME>はOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl stop oms -all
ノート:
-
新しいバージョンが、使用するEnterprise Managerソフトウェアに存在しないが、プラグインの更新には存在する場合、既存のプラグインをデフォルトで自動的に移行するかわりに、新しいバージョンをそこから手動でダウンロードして既存のプラグインをアップグレードすることもできます。次のステップを実行します。
-
必要なプラグインを
プラグインの更新
から手動でダウンロードします。また、パートナまたは顧客のプラグインをダウンロードする場合は、
Enterprise Manager Extensibility Exchange
からダウンロードします。 -
次のパラメータを指定して
ConfigureGC.sh
スクリプトを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。<ORACLE_HOME>
は、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)でインストールしたOMSのOracleホーム(ミドルウェア・ホーム)です。$<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
プラグインの新しいバージョンが利用できるようになると、この画面にはそのプラグインが、自動的にアップグレードされるプラグインとしてリストされます。
-
-
OMSまたは管理エージェントの一部にサポートされていないプラグインがあるというメッセージが表示された場合は、メッセージの説明に従ってプラグインをアップグレードし、OMSのアップグレードを再試行します。
追加のプラグインのデプロイ
「プラグインの選択」画面で、OMSのアップグレード中に自動的にアップグレードされるプラグイン以外にデプロイするオプション・プラグインを選択し、「次」をクリックします。
ノート:
13cリリース4でのみサポートされ、将来のリリースではサポートされない非推奨のプラグインを選択した場合、選択内容を確認し、そのプラグインのデプロイメントを続行するかどうかを決めるよう求められます。
ノート:
この画面にリストされていないその他のプラグインをインストールする場合は、次のステップに従います。
-
必要なプラグインをプラグインの更新から手動でダウンロードします。
また、パートナまたは顧客のプラグインをダウンロードする場合は、Enterprise Manager Extensibility Exchangeからダウンロードします。
-
次のパラメータを指定してインストーラを起動し、プラグインがダウンロードされている場所を渡します。<ORACLE_HOME>は、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)でインストールしたOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>
既存のWebLogic Serverドメインの拡張
「WebLogic Serverドメインの拡張」画面で、次の操作を実行し、アップグレードされたOMS用のWebLogicドメインおよびOMSインスタンス・ベース・ディレクトリを新規作成して「次」をクリックします。
-
「管理サーバー・ホスト」名、「管理サーバー・ポート」値および「WebLogicユーザー名」を検証し、「WebLogicパスワード」にWebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力します。アップグレードする以前のリリースのOMSで使用されていた管理サーバーと同じポートおよびホスト名で新しいWebLogicドメイン
(GCDomain)
を作成するには、これを行う必要があります。ノート:
追加のOMSをアップグレードする場合、すでにアップグレードした最初のOMS用に構成した管理サーバーのホスト名およびポート、および既存のWebLogicユーザー・アカウントのユーザー名が自動的に移入されます。これらを検証してから、WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力する必要があります。
ホスト名は、最初のOMSが実行されているホストの名前です。ポートを識別するには、次のファイルでパラメータ
AS_HTTPS_PORT
に設定された値を確認します。<ORACLE_HOME>/gc_inst/em/EMGC_OMS<n>/emgc.properties
-
新規OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ
(gc_inst)
への絶対パスを入力します。これは、アップグレードされたOMSに関連する構成情報を保存するために作成されます。このgc_inst
ディレクトリは、13cリリース3または13cリリース2の古いgc_inst
ディレクトリであってはいけないため、新しいディレクトリの場所を入力する必要があります。古いgc_inst
ディレクトリを入力すると、インストーラはディレクトリが空ではないという警告を表示します。たとえば、
/u01/software/em13c/oraclehome
です。入力したパスがインスタンス・ベース・ディレクトリへの正しいパスであり、ミドルウェア・ホーム外で保持されていることを確認します。
ノート:
NFSマウントされたドライブにインストール中で、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(gc_inst)をNFSマウントされたドライブに作成している場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。httpd.confファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。手順については、「NFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所へのロック・ファイルの移動」を参照してください。
ノート:
Oracle WebLogic Serverのパスワードまたはノード・マネージャのパスワードを変更する場合は、My Oracle Supportのノート1450798.1を参照してください。
ポートの構成
「ポート構成の詳細」画面で、このリリースに追加されている新しいコンポーネントに使用するポートをカスタマイズします。ほとんどのコンポーネントのポートは以前のリリースから自動的に引き継がれるため、この画面には、このリリースに追加されている新しいコンポーネント用のポートのみが示されます。
ノート:
この画面のすべてのポートが-1として表示される場合、インストーラがホスト上のポートをバインドできないことを示します。この問題を解決するには、インストーラを終了して、ホスト名とこのホストのIP構成を検証し(ホストのIPアドレスが別のホストで使用されていないことを確認)、インストーラを再起動して実行しなおします。
Oracleによって推奨されるポート範囲の内部または外部にある空きカスタム・ポートを入力できます。
ポートが空いているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
-
UNIXの場合:
netstat -an | grep <port no>
-
Microsoft Windowsの場合:
netstat -an|findstr <port_no>
ただし、カスタム・ポートは、1024より大きく、65535未満である必要があります。または、ポートがstaticports.ini
ファイルに事前に定義されていて、それらのポートを使用する場合、「staticports.iniファイルのインポート」をクリックして、ファイルを選択します。
ノート:
staticports.ini
ファイルがインストール中に渡される場合、staticports.ini
ファイルで定義されたポートがデフォルトで表示されます。ファイルが渡されない場合、推奨範囲から使用可能な最初のポートが表示されます。
staticports.ini
ファイルは次の場所にあります。
<Software_Extracted_Location>/response
アップグレードの詳細の確認
「確認」画面で、選択したインストール・タイプに指定した詳細を確認します。
-
詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。
-
詳細を確認し問題がない場合、「構成」をクリックしてインストール・プロセスを開始します。
アップグレードの進捗のモニタリング
「インストールの進行状況」画面で、インストール全体の進行状況(パーセント表示)を確認します。
ノート:
-
コンフィギュレーション・アシスタントが失敗すると、インストーラが停止し、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントに関連する問題が解決するまで後続のコンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。この場合は、問題を診断して解決してから、「インストールの進行状況」画面で「再試行」 をクリックし、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントから再度実行します。
ただし、誤って「再試行」をクリックする前にインストーラを終了してしまった場合は、この画面を開くためにインストーラを再起動しないでください。かわりに、OMSのOracleホームから
runConfig.sh
スクリプトを起動し、サイレント・モードでコンフィギュレーション・アシスタントを再度実行してください。runConfig.sh
スクリプトが失敗した場合、サービス・リクエストを発行してOracleサポートに連絡してください。$<ORACLE_HOME>/oui/bin/runConfig.sh ORACLE_HOME=<absolute_path_to_Middleware_home> MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/oui/bin/runConfig.sh ORACLE_HOME=/u01/software/em13c/oraclehome MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}
ノート:
Microsoft Windowsプラットフォームの場合、runConfig.batスクリプトを起動します。前述のステップの後に
runConfig.sh
スクリプトが失敗した場合、問題を修正してから再度runConfigコマンドを実行します。スクリプトの再実行は失敗したポイントから開始します。問題がまだ存在している場合、トリアージを実行し、関連するログ・ファイルを確認して、問題解決を試みます。それでもrunConfigスクリプトが失敗する場合には、Oracleサポートに連絡してください。 -
管理リポジトリのアップグレードがschemamanagerログの次のエラーで失敗した場合は、データベースを再起動して、アップグレードを再度試みます。
ORA-04020: deadlock detected while trying to lock object SYSMAN.MGMT_GLOBAL
追加のOMSインスタンスのアップグレード
追加のOMSインスタンスがある場合は、この項(Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリの構成(グラフィック・モード))に示されたステップに従って、それぞれのアップグレードを順次開始します。
管理エージェントのアップグレード
すべてのOMSインスタンスのアップグレード後に、最初の、古いOMS (つまり、中央エージェント)でインストールされていたものを含む、管理エージェントをアップグレードします。詳細は、Oracle Management Agentのアップグレードを参照してください。
ノート:
-
OMSインスタンスのアップグレード後、中央エージェントをすぐにアップグレードすることをお薦めします。ただし、OMSインスタンスのアップグレード後、なんらかの理由で中央エージェントをすぐにアップグレードできない場合は、少なくともJDK 1.7u111パッチを中央エージェントに適用してください。そうしないと、GC WLSドメインのターゲットがEnterprise Manager Cloud Controlコンソールでモニターされません。この問題は、中央エージェントがアップグレードされると発生しません。
-
中央エージェントのアップグレード後に、アップグレードされた中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリを古いOracleミドルウェア・ホームで見つけて、古いOracleミドルウェア・ホーム外にそれを移動する場合は、中央エージェントのベース・ディレクトリのOracleミドルウェア・ホーム外への移動で概説されている手順に従います。
-
Oracle Enterprise Managerでは、YASTに依存しないOracle Linuxホスト管理機能がサポートされています。ただし、この問題に対応した完全なソリューションを取得するには、エージェントとOMSを13.4.0.0.0以上にアップグレードする必要があります。どちらかがアップグレードされていない場合、システムは新機能をサポートしないため、引き続き以前のように動作します。
ソフトウェアのみ方式を使用した13c リリース4へのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード(サイレント・モード)
この項では、ソフトウェアのみの方法をサイレント・モードで使用して、OMSおよび管理リポジトリをバージョン13cリリース4にアップグレードする方法について説明します。
ソフトウェアのみ方式を使用して、ある時点でEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリを実質的にインストールし、その後で旧リリースのEnterprise Managerを、新しくインストールした13cリリース4のソフトウェア・バイナリにアップグレードします。
このアップグレード方式は、OMSインスタンスの停止時間を最少にするため、複数OMS環境に最適です。この方式は、ソフトウェア・バイナリのコピー、root.sh
スクリプトの実行およびソフトウェア・バイナリの構成を主とする3つの部分で構成されます。OMSインスタンスを停止せずに、並行してすべてのOMSホスト上でソフトウェア・バイナリをコピーできます。これは時間の節約となるだけでなく、以前のリリースのOMSインスタンスの稼働および実行をこの時点で継続できます。ソフトウェア・バイナリがコピーされると、すべてのOMSインスタンスを停止し、ソフトウェア・バイナリを1つずつ構成してOMSインスタンスをアップグレードできます。したがって停止時間はソフトウェア・バイナリをホストへコピーするときからではなく、OMSインスタンスの構成開始時から開始されます。
この項の具体的な内容は次のとおりです。
-
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(サイレント・モード)
-
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリの構成(サイレント・モード)
ノート:
emkeyをコピーしていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合は、次の手順を実行します。
-
OMRがサービス名で構成されている場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_conndesc '"(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<>)(PORT=<>)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=<>)))"' -repos_user <> [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
-
OMRがサービス名で構成されていない場合は、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_host <host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> -repos_user <username> [-repos_pwd <pwd> ] [-admin_pwd <pwd>] -emkey_file <oracle_home>/sysman/config/emkey.ora
ここで、管理リポジトリの詳細は、既存のまたは古い管理リポジトリの詳細です。コマンドラインで明示的に指定していない場合は、管理サーバーのパスワードおよびリポジトリ・パスワードを求められます。
ノート:
複数OMS環境をアップグレードしようとする場合、アップグレード・プロセスを常に、管理サーバーが動作している最初のOMSから開始してください(追加のOMSインスタンスからは開始しないでください)。
管理サーバーが実行されているOMSを特定するには、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行し、出力に管理サーバーの詳細が表示されているかどうかを確認します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
次のような出力が表示されます。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c Release 4 Copyright (c) 1996, 2018 Oracle Corporation. All rights reserved Enter Enterprise Manager Root (SYSMAN) Password : Console Server Host : myhost.example.com […] WLS Domain Information Domain Name : GCDomain Admin Server Host: myhost.example.com […]
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(サイレント・モード)
Enterprise Manager Cloud Control 13cのソフトウェア・バイナリをインストールするには、次のステップに従います。
サイレント・モードでソフトウェアのみインストールするためのレスポンス・ファイルの生成
インストーラを起動し、ソフトウェアのみのサイレント・インストールの実行に使用する必要があるレスポンス・ファイルを生成します。
./em13400_<platform>.bin -getResponseFileTemplates -outputLoc <absolute_path_to_a_directory_to_store_the_generated_response_file>
ノート:
コマンドにより、レスポンス・ファイルが3つ生成されます。このソフトウェアのみのサイレント・インストールに使用する必要があるのは、software_only.rsp
ファイルのみです。
サイレント・モードでソフトウェアのみインストールするためのレスポンス・ファイルの編集
software_only.rsp
ファイルを編集し、表4-2に記載されているパラメータに適切な値を入力します。
表4-2 サイレント・モードでソフトウェアのみインストールするためのsoftware_only.rspレスポンス・ファイルの編集
パラメータ | データ型 | 値に二重引用符が必要か? | 説明 |
---|---|---|---|
UNIX_GROUP_NAME |
String |
はい |
(中央インベントリが存在しない場合にのみ必須)所属するUNIXグループの名前を入力します。 たとえば、 |
INVENTORY_LOCATION |
String |
はい |
(中央インベントリが存在せず、アップグレードするOMSがinvPtrLoc引数を使用してインストールされた場合にのみ必須)中央インベントリへの絶対パスを入力します。 たとえば、 |
SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT |
Boolean |
はい |
|
DECLINE_SECURITY_UPDATES |
Boolean |
いいえ |
|
INSTALL_UPDATES_SELECTION |
String |
はい |
このパラメータはデフォルトで、インストール中にソフトウェア更新がインストールされないことを示す
|
ORACLE_MIDDLEWARE_HOME_LOCATION |
String |
はい |
13cリリース4へのアップグレードはアウトオブプレース・アップグレードであるため、インストーラでOracle WebLogic Server 12cリリース2 (12.2.1.3.0)およびJDK 1.8.0_231を自動的にインストールできる新しいミドルウェア・ホームを入力します。 ミドルウェアの場所に、OMSおよび管理エージェントのOracleホームを作成するための書込み権限があることを確認してください。 たとえば、 ノート: ここで入力するミドルウェア・ホームは、Enterprise Manager Cloud Controlのためにのみ使用するようにしてください。他のOracle Fusion Middleware製品またはコンポーネントは、同じミドルウェア・ホームにインストールしないでください。 |
AGENT_BASE_DIR |
String |
はい |
管理エージェントをインストールできるエージェント・ベース・ディレクトリ(Oracleミドルウェア・ホーム外の場所)への絶対パスを入力します。エージェント・アップグレード・コンソールを使用して旧リリースの管理エージェントをアップグレードするため、この管理エージェントは最終的にホストから削除します。しかし、ソフトウェア・バイナリを正常にコピーするにはこのパラメータが必要で、管理エージェントのバイナリをコピーでき、それによりインストールを正常に終了できるように有効な場所を指定する必要があります。 たとえば、 この場所が空で、書込み権限があることを確認してください。また、常に、Oracleミドルウェア・ホーム外で管理されるようにしてください。 ノート: (Microsoft Windowsのみ)エージェント・ベース・ディレクトリのパスの文字数が、25文字を超えていないことを確認してください。たとえば、16文字のみを含むエージェント・ベース・ディレクトリのパス |
ORACLE_HOSTNAME |
String |
はい |
DNSに登録され、他のネットワーク・ホストからアクセスできる完全修飾ドメイン名を入力します。または、このサイトですべてのOMSインスタンスの ホスト名はローカルのOracle WebLogic ServerおよびOracle Management Serviceに使用されるため、ホスト名はローカル・ホストに対して解決する必要があります。このフィールドには、リモート・ホストやロード・バランサ仮想ホストを指定しないでください。IPアドレスを入力しないでください。名前にアンダースコアを使用しないでください。短縮名も使用できますが、警告が表示されるため、完全修飾ドメイン名を入力することをお薦めします。 ホスト名を指定しない場合、インストール・ウィザードは自動的に検出したホスト名をそのホストの名前として使用して続行します。 |
サイレント・モードでのソフトウェア・バイナリのインストール
サイレント・モードでソフトウェア・バイナリをコピーするには、次の方法でインストーラを起動します。
./em13400_<platform>.bin -silent -responseFile <absolute_path_to_the_directory_where_the_generated_and_updated_response_file_is_stored>/software_only.rsp [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]
ノート:
-
UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、
./em13400_<platform>.bin
を実行します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em13400_win64.exe
を実行します。 -
インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためにサポートされている拡張インストーラ・オプションを参照してください。
-
インストーラには、一時ディレクトリ内に約14GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、
-J-Djava.io.tmpdir
パラメータを渡して14GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。
次に例を示します。
./em13400_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/
-
IBM AIXへのインストール中に、ミドルウェア・ホームで使用しているJDKバージョンがサポートされているバージョンではないことを示すエラー・メッセージが表示された場合は、メッセージに記載されているサポートされているバージョンがインストールされていることを確認し、
-skipJDKValidation
引数を渡してインストーラを起動します。次に例を示します。
./em13400_<platform>.bin -skipJDKValidation
allroot.shスクリプトの実行
(UNIXのみ)ソフトウェア・バイナリをインストールした後、新しい端末にrootユーザーとしてログインし、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4のソフトウェア・バイナリのインストール(サイレント・モード)でインストールしたOMSのOracleホームからallroot.sh
スクリプトを実行します。
$<ORACLE_HOME>/allroot.sh
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/allroot.sh
追加のOMSインスタンスがある場合は、追加のOMSホストでもこのスクリプトを実行します。
ノート:
この時点でこのスクリプトを実行する権限がない場合、ソフトウェア・バイナリの構成後にいつでも実行できますが、管理エージェントのアップグレードを開始する前に確実に実行してください。
管理エージェントのアンインストールおよびエージェント・ベース・ディレクトリの削除
管理エージェントと作成済のエージェント・ベース・ディレクトリを削除します。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
インストール済の管理エージェントと作成済のエージェント・ベース・ディレクトリはフレッシュ・インストールで必須ですが、エージェント・アップグレード・コンソールを使用して管理エージェントをアップグレードする場合は使用されません。
サイレント・モードでの追加のOMSホストへのソフトウェア・バイナリのダウンロードおよびコピー
追加のOMSインスタンスがある場合は、Oracleソフトウェア・ダウンロード・サイトからソフトウェア・バイナリをダウンロードし、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(サイレント・モード)で説明したステップに従って追加のOMSホストにコピーします。
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリの構成(サイレント・モード)
Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリを構成するには、次のステップを実行します。
-
ステップ2: サイレント・モードでのソフトウェア・バイナリの構成
-
ステップ3: 追加のOMSインスタンスのアップグレード
-
ステップ4: 管理エージェントのアップグレード
ノート:
管理リポジトリのアップグレードがschemamanagerログの次のエラーで失敗した場合は、データベースを再起動して、アップグレードを再度試みます。
ORA-04020: deadlock detected while trying to lock object SYSMAN.MGMT_GLOBAL
サイレント・モードでソフトウェア・バイナリを構成するためのレスポンス・ファイルの編集
software_only.rsp
ファイルの生成時に、サイレント・モードでソフトウェアのみインストールするためのレスポンス・ファイルの生成で生成したupgrade.rsp
ファイルにアクセスします。upgrade.rsp
ファイルを編集し、サイレント・モードでOracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryをアップグレードするためのレスポンス・ファイルの編集に記載されているパラメータに対して適切な値を入力します。
ノート:
古くて13cリリース4でサポートされないプラグインがある場合は、まず以前のリリースからそれらのプラグインを削除する必要があります。それらの古いプラグインを削除した後でのみアップグレードを続行できます。
古いプラグインを削除するには、次のステップに従います。
-
まず、管理エージェントから古いプラグインをアンデプロイします。次に、それらをOMSインスタンスからアンデプロイします。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のプラグインの管理に関する章を参照してください。
-
最後に、自己更新コンソールからこれらの古いプラグインのバイナリを削除します。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のクラウド・コントロールの更新に関する章を参照してください。
サイレント・モードでのソフトウェア・バイナリの構成
サイレント・モードでのソフトウェア・バイナリのインストールでインストールしたOMSのOracleホームからConfigureGC.sh
スクリプトを起動し、前のステップで編集したレスポンス・ファイルを渡して、ソフトウェア・バイナリを構成します。
$<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh -silent -responseFile <absolute_path_to_the_directory_where_the_generated_and_updated_response_file_is_stored>/upgrade.rsp [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]
ノート:
-
サイレント・モードでのソフトウェア・バイナリのインストールで説明されている手順で、ソフトウェア・バイナリをインストール中に
-invPtrLoc
引数を渡した場合は、ここでも同じ引数を渡します。 -
スクリプトの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、Enterprise Manager Cloud Controlへのソフトウェアのみのアップグレードでサポートされている拡張スクリプト・オプションを参照してください。
-
前提条件チェックがパッケージが不足していることを示して失敗した場合は、必要なパッケージをインストールしてインストールを再試行してください。インストーラによってパッケージ名およびバージョンが検証されるため、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』に示す最小バージョンのパッケージをインストールしてください。インストーラがこれらのパッケージの検証に使用するロジックを理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
ノート:
欠落しているプラグインに関するエラーが表示される場合は、次の操作を実行します。
-
欠落しているプラグインのエラー・メッセージに表示されているとおりに、プラグイン・バージョンおよびプラグイン・アップデートに関するノートを取ります。エラー・メッセージに表示されたプラグインは、次の形式で示されます。
PluginID:PluginVersion:PluginUpdate
-
必要なプラグインを
プラグインの更新
から手動でダウンロードします。また、パートナまたは顧客によって作成されたプラグインは、
Enterprise Manager Extensibility Exchange
からダウンロードできます。 -
次のパラメータを指定して
ConfigureGC.sh
スクリプトを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。<ORACLE_HOME>は、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4ソフトウェア・バイナリのインストール(サイレント・モード)でインストールしたOMSのOracleホームです。<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh -silent PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_sw>
次のステップに進む前に、欠落しているプラグインを必ずインストールしてください。
追加のOMSインスタンスのアップグレード
追加のOMSインスタンスがある場合は、サイレント・モードでソフトウェア・バイナリを構成するためのレスポンス・ファイルの編集およびサイレント・モードでのソフトウェア・バイナリの構成に示されたステップに従って、それぞれのアップグレードを順次開始します。
管理エージェントのアップグレード
すべてのOMSインスタンスのアップグレード後に、最初の、古いOMS (つまり、中央エージェント)でインストールされていたものを含む、管理エージェントをアップグレードします。詳細は、Oracle Management Agentのアップグレードを参照してください。
ノート:
-
OMSインスタンスのアップグレード後、中央エージェントをすぐにアップグレードすることをお薦めします。ただし、OMSインスタンスのアップグレード後、なんらかの理由で中央エージェントをすぐにアップグレードできない場合は、少なくともJDK 1.7u111パッチを中央エージェントに適用してください。そうしないと、GC WLSドメインのターゲットがEnterprise Manager Cloud Controlコンソールでモニターされません。この問題は、中央エージェントがアップグレードされると発生しません。
-
中央エージェントのアップグレード後に、アップグレードされた中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリを古いOracleミドルウェア・ホームで見つけて、古いOracleミドルウェア・ホーム外にそれを移動する場合は、中央エージェントのベース・ディレクトリのOracleミドルウェア・ホーム外への移動で概説されている手順に従います。
グラフィカル・モードでソフトウェアのみの方法を使用し、パラレルでOMSおよび追加OMSをプラグインとともにアップグレードする
複数のOracle Management Serviceをバージョン13cリリース4にパラレルでアップグレードするには、次のステップに従います。
-
ステップ1: 前提条件の実行
-
ステップ2: OMSソフトウェアのみのインストール
-
ステップ3: allroot.shスクリプトの実行
-
ステップ4: OMSへの必須パッチの適用
-
ステップ5: ビットのみモードでのリリース更新の適用
-
ステップ6: 管理OMSのアップグレード
-
ステップ7: パラレルでの追加OMSのアップグレードの実行
ノート:
アップグレード・プロセスは常に、追加のOMSインスタンスではなく、管理サーバー(プライマリOMS)が実行されている最初のOMSで開始してください。
管理サーバーが実行されているOMSを特定するには、これからアップグレードするOMSで次のコマンドを実行し、出力に管理サーバーの詳細が表示されているかどうかを確認します。<ORACLE_HOME>
はOMSのOracleホームです。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
次のような出力が表示されます。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c Release 4 Copyright (c) 1996, 2019 Oracle Corporation. All rights reserved Enter Enterprise Manager Root (SYSMAN) Password : Console Server Host : myhost.example.com […] WLS Domain Information Domain Name : GCDomain Admin Server Host: myhost.example.com […]
前提条件の実行
次の前提条件を実行します。
-
社内のすべてのOracle Management Agentがバージョン13.2.0.0.0以上であることを確認します。
13.2.0.0.0より下位のエージェント・バージョンを見つけるには、管理者ロールを持つユーザーとしてリポジトリ・データベースで次のSQLを実行します。select mt.target_name||' Agent Version='|| mtp.property_value from mgmt_target_properties mtp , mgmt_targets mt where mt.target_type='oracle_emd' and mt.target_guid = mtp.target_guid and mtp.property_name='Version' and mtp.property_value < '13.2.0.0.0'
-
不要なすべてのプラグインを管理(プライマリ) OMSからアンデプロイします。
手順については、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4へのアップグレードの前提条件の章の廃止されたプラグインのアンデプロイを参照してください。
-
リポジトリに対して前提条件チェックを実行します。
ステップ1: サポートされているバージョンへのリポジトリのアップグレード
ステップ1: サポートされているバージョンへのリポジトリのアップグレード
Enterprise Managerシステムのインストールの前提条件のデータベース・バージョンの要件を参照してください。
既存のデータベースが、「My Oracle Support」のEnterprise Manager動作保証マトリックスに記載されている動作保証済のものであることを確認します。Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスし、データベースが動作保証されたデータベースかどうかを確認するには、Enterprise Manager動作保証マトリックスへのアクセスのステップに従ってください。
また、データベースを、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済の管理リポジトリで作成したデータベース・インスタンスにすることができます。オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済の管理リポジトリでデータベース・インスタンスを作成する詳細は、データベース・テンプレートを使用した事前構成済のリポジトリでのデータベース・インスタンスの作成を参照してください。このデータベースがEnterprise Manager専用であることを確認します。
サポートされているデータベース構成タイプはプラガブル・データベース(PDB)、単独プラガブル・データベース(単独PDB)および非コンテナ・データベース(非CDB)です。
ステップ2: Enterprise Manager Cloud Controlインストーラの起動
既存のOMSが実行されているホストで、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動します。
./em13400_<platform>.bin [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>] EMPREREQ_KIT=true
ノート:
-
UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、
./em13400_<platform>.bin
を実行します。 -
Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、
setup_em13400_win64.exe
を実行します。 -
アップグレードするOMSが
invPtrLoc
引数を使用してインストールされていた場合、インストーラの起動時に、必ずinvPtrLoc
引数を渡してください。 -
Microsoft Windowsでは、
-invPtrLoc
はサポートされていません。 -
インストーラには、一時ディレクトリ内に約14GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、
-J-Djava.io.tmpdir
パラメータを渡して14GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。
ステップ4: データベース接続の詳細の指定
「データベース接続の詳細」画面で、次の操作を実行して「次」をクリックします。
インストーラはプラグインのあるソフトウェア・インストールのみを実行します。このステップはプロセスの一部です。実際のアップグレードは進行していません。
-
選択したOMSの管理リポジトリが格納されているデータベースのSYSおよびSYSMANユーザー・アカウントのパスワードを入力します。
-
管理リポジトリがバックアップされていることを確認します(インストーラは、管理リポジトリがバックアップされているかどうかのみをチェックするため、OMS、インベントリ、ソフトウェア・ライブラリおよびEnterprise Managerの動作に不可欠なその他のコンポーネントをバックアップすることを強くお薦めします。これによって、アップグレードに失敗した場合に、元の内容に戻すことができます)。前提条件として、アップグレード・プロセスを開始する前に、管理リポジトリをバックアップする必要があります。まだバックアップを取っていない場合は、ただちに実行し、その後でインストーラに戻ってアップグレードを続行してください。
-
アップグレード後のメンテナンスのためにEnterprise Managerシステムを停止する必要がある場合は、「DDMPジョブを無効にします」を選択してDDMPジョブを無効にします。アップグレード後のメンテナンスのためにEnterprise Managerシステムを停止しないため、DDMPジョブを無効にしない場合は、このオプションを選択しないでください。
遅延データ移行(DDMP)は、以前のリリースのEnterprise Managerに格納されているデータのフォーマットを、アップグレード後のEnterprise Managerシステムと互換性のあるフォーマットに移行する、アップグレード後アクティビティの1つです。この移行アクティビティは基本的に、Oracle Management Repositoryのアップグレード時に発行されるEnterprise Managerのジョブであり、アップグレード後のEnterprise Managerシステムが機能し始めるときバックグラウンドで実行するようにスケジュールされます。
データ・フォーマットの移行にかかる時間は、以前のリリースのEnterprise Managerにあるデータの量によって異なります。したがって、大量のデータがある場合、移行に時間がかかります。
アップグレード後のメンテナンス用にEnterprise Managerシステムを停止する必要がある場合、DDMPジョブを今すぐ無効にし、メンテナンス期間が終了し、Enterprise Managerシステムが稼働中になった後でアップグレード後のコンソールから実行するよう選択できます。
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールのアップグレード後のコンソールからDDMPジョブを後で実行するには、「設定」メニューから「Cloud Controlの管理」を選択し、「アップグレード後のタスク」を選択します。
ノート:
この時点でデータベースに対して実行する様々な前提条件チェック、および失敗した場合にそれらを修正する方法の詳細は、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース4にアップグレードするための前提条件を参照してください。
ステップ6: 前提条件チェックの実行
「前提条件チェック」画面で、インストール・ウィザードによって実行された前提条件チェックのステータスを確認し、環境がアップグレード成功のためのすべての最小要件を満たしているかどうかを確認します。次に、「次へ」をクリックします。
インストール・ウィザードでは、この画面に達すると前提条件チェックが自動的に実行されます。前提条件チェックのステータスは、「警告」、「失敗」、「成功」、「未実行」、「進行中」または「保留」です。
「警告」または「失敗」 ステータスになったチェックがある場合は、アップグレードを続行する前に問題を調査して修正してください。前提条件を満たさなかった理由と解決方法の詳細が画面に表示されます。問題を修正した後、この画面に戻り、「再実行」をクリックして前提条件を再度チェックします。
OMSソフトウェアのみのインストール
次のオプションを指定してインストーラを起動し、プラグインがダウンロードされている場所を渡します。
管理(プライマリ) OMSで、次のコマンドを実行します。
./em13400_<platform>.bin -invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc_Inventory Pointer_File> PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location> INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=TRUE
追加のOMSインスタンスで、次のコマンドを実行します。
./em13400_<platform>.bin -invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc_Inventory Pointer_File> PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location> INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=TRUE PARALLEL_ADD_OMS_UPG=true
ソフトウェアのみオプションを使用したOMSのインストールの詳細は、ソフトウェアのみのインストールを使用してプラグインとともにEnterprise Manager Systemをインストールして後で構成を参照してください。
allroot.shスクリプトの実行
(UNIXのみ)ソフトウェア・バイナリをインストールした後、新しい端末でrootユーザーとしてログインし、OMSソフトウェアのみのインストールでインストールしたOMSのOracleホームからallroot.sh
スクリプトを実行します。
管理(プライマリ) OMSで、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/allroot.sh
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/allroot.sh
追加のOMSインスタンスでも、このスクリプトを実行します。
ノート:
この時点でこのスクリプトを実行する権限がない場合、ソフトウェア・バイナリの構成後にいつでも実行できますが、管理エージェントのアップグレードを開始する前に確実に実行してください。
OMSへの必須パッチの適用
Enterprise Managerリリース4のソフトウェアのみのホームに、最新のPSUパッチ、バンドル・パッチおよびプラグイン・パッチを含む最新のソフトウェア更新を適用します。
ソフトウェア更新は、オフライン・モード(インターネット接続がない場合)またはオンライン・モード(インターネット接続がある場合)でダウンロードできます。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
ビットのみモードでのリリース更新の適用
アップグレード・プロセス中にリリース更新(バンドル・パッチ)を適用する場合は、READMEファイルにある特定のリリース更新手順に従って、ビットのみモードを使用してOMSにリリース更新を適用できます。
ORACLE_HOME
環境変数を新しい13.4 OMSホームに設定します。次に例を示します。export ORACLE_HOME=/u01/software/em134
cd <Release_Update_Directory>
$ORACLE_HOME/OMSPatcher/omspatcher apply -bitonly
管理OMSのアップグレード
この項では、管理(プライマリ) OMSをバージョン13cリリース4にアップグレードする方法について説明します。
ステップ1: すべてのOMSおよびエージェントを停止します。
ステップ2: リポジトリおよびOMSのアップグレードを開始します
OMSソフトウェアのみのインストールでインストールしたOMSのOracleホームから次のスクリプトを実行して、インストール・ウィザードを起動します。
$<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh | ConfigureGC.bat
INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true
を指定してConfigureGC.bat
スクリプトを実行します。ConfigureGC.bat INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true
ノート:
- OMSソフトウェアのみのインストールの手順でソフトウェア・バイナリをインストール中に、
-invPtrLoc
引数を渡した場合は、ここでも同じ引数を渡します。 - スクリプトの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、Enterprise Manager Cloud Controlへのソフトウェアのみのアップグレードでサポートされている拡張スクリプト・オプションを参照してください。
ステップ3: インストール・タイプの選択
「インストール・タイプ」画面で、次のようにします。
- 「既存のEnterprise Managerシステムのアップグレード」を選択し、次に「1システムのアップグレード」を選択します。
- アップグレードするOMSホームを選択します。
- 「次」をクリックします。
ステップ4: アップグレードを続行します。
エラーが発生した場合は、インストーラが一時停止します。問題を修正し、「再試行」をクリックしてアップグレードを再開します。
パラレルでの追加OMSのアップグレードの実行
すべての追加OMSインスタンスを同時にアップグレードできるようになりました。
すべての追加のOMSインスタンスから同時にアップグレード処理を実行します。
-
追加の各OMSインスタンスのOMSのOracleホームから次のスクリプトを実行して、インストール・ウィザードを起動します。
UNIX環境の場合は、
<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh
を実行します。Windows環境の場合は、
<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.bat
を実行します。Microsoft Windows環境の13cリリース4では、次の内容を使用して追加OMSアップグレード用のConfigureGC.bat
スクリプトを実行します。ConfigureGC.bat INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true CONFIGURE_BIP=false
-
「構成」をクリックしてアップグレード処理を開始します。
図4-1 OMSのアップグレード
-
アップグレード処理が進行中です。
図4-2 進行中のアップグレード
エラーが発生した場合は、インストーラが一時停止します。問題を修正し、「再試行」をクリックしてアップグレードを再開します。